【平均年収564万円】シンクロ・フード 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収564万円】シンクロ・フード 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

シンクロ・フードは、飲食店と関連事業者を繋ぐメディアプラットフォーム事業を主軸に、M&A仲介やプロパティマネジメント事業をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は258名です。直近期は売上高が増加しましたが、利益は減少となりました。


目次

※本記事は、株式会社シンクロ・フード の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


シンクロ・フードは、飲食店出店予定者や運営者、退店予定者と、飲食店関連事業者を繋ぐメディアプラットフォーム事業を主軸としています。飲食店の事業承継支援を行うM&A仲介事業や、商業用不動産に特化したプロパティマネジメント事業も展開しています。

単体従業員数は202名、連結従業員数は258名です。同社グループのセグメントは、メディアプラットフォーム事業、M&A仲介事業、プロパティマネジメント事業の3つです。

主な国内グループ会社は、店舗物件情報の検索サイト、食材仕入先の検索サイト、業務用の厨房備品やキッチン用品、店舗の備品の検索サイト、発注業務の支援ツールなどです。

当連結会計年度において、ホライズン14とイデアルを連結子会社化したことに伴い、プロパティマネジメント事業を新たなセグメントとして追加し、報告セグメントを3区分に変更しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


シンクロ・フードは、飲食業界に特化したサービスを展開しており、従業員の平均年齢が比較的若く、活気のある職場環境がうかがえます。給与水準や働き方に関する具体的なデータから、同社がどのような人材を求め、どのように育成し、どのような環境を提供しているのかを把握することができます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が30代前半であり、平均勤続年数も5年程度となっています。これは、若手社員が多く活躍し、キャリアを形成していく中で成長を重視する傾向があることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 5,642,000円
平均勤続年数 5.16年
平均年齢 33.7歳
単体従業員数 202人
連結従業員数 258人
単体のグループ内比率 78.3%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「ビジョン」・「ミッション」・「バリュー」の体現のため、社員一人ひとりが持てる力を存分に発揮して活躍することが重要であると認識しています。人事部門による育成だけでなく、管理職や経営層も社員の成長を促す方針です。

2026年4月からは、年功序列にとらわれない職務等級制度を導入しており、従業員が自律的な成長を主体的に行い、各職務のプロフェッショナルとして成長することを目的としています。報酬額の決定においては、半期ごとの評価に加え、年2回の人材開発会議を通じて従業員の能力開発を促進し、優秀な人材の確保と定着のために市場動向も勘案した報酬体系・評価体系を構築しています。

具体的には、社員一人ひとりに対するキャリアプランを支援する育成の機会と制度の整備、年次・年齢・性別にとらわれない挑戦の機会を提供しています。ジョブグレード制度、人材開発会議、管理職研修といった制度を通じて、社員の成長を促進する報酬制度を設けています。

また、多様な人材の活躍と働きがいのある職場づくりのために、フレックスタイム制、時間単位有給、リモートワーク、副業の推進といった社内環境を整備しています。リモートワークにおいては、生産性向上のため通信環境等への手当やコミュニケーションツールのデジタル化も行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性育児休業取得率および男女賃金差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
女性管理職比率 18.9%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
従業員エンゲージメントスコア 75ポイント

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


同社グループは、飲食店出店予定者、運営者、退店予定者といったユーザーと、飲食店に関わる各事業者等を繋ぐ事業を展開しています。主に「飲食店ドットコム」などの運営を通じて情報提供を行い、多角的なサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、メディアプラットフォーム事業、M&A仲介事業、プロパティマネジメント事業の3つのセグメントを主軸としています。これらの事業を通じて、飲食店のライフサイクル全般をサポートするサービスを提供し、収益を上げています。

メディアプラットフォーム事業

この事業は、「飲食店ドットコム」をはじめとした飲食店向けのサービス、および関連事業者向けのサービスで構成されています。求人広告の掲載、店舗物件情報の掲載、インターネット調査、ビジネスマッチングに関連するサービスなどを提供しています。
収益は、広告及び関連サービス、マーケティング、成功報酬、その他のサービスから得ています。当期は売上高、セグメント利益ともに前期から減少しました。

M&A仲介事業

この事業では、飲食店の事業譲渡や株式譲渡などのM&A仲介、および飲食店が設備等を残したまま退去する居抜き譲渡のサポートサービスを提供しています。売却相談件数は高水準を維持し、案件化数も向上しています。
収益は、主に成功報酬から得ています。当期は売上高、セグメント利益ともに前期から減少しました。

プロパティマネジメント事業

この事業は、商業用不動産に特化したサブリース、レンタルサービス、賃貸管理、ビルメンテナンス、売買仲介などのサービスで構成されています。当連結会計年度より新たに加わったセグメントです。
収益は、成功報酬やプロパティマネジメント収入から得ています。運営は、ホライズン14、イデアルが行っています。当期は売上高、セグメント利益ともに前年同期はありません。

同社グループは本邦以外の外部顧客への売上高はなく、特定の主要顧客への収益集中もありません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
メディアプラットフォーム事業 36.3億円 34.2億円
プロパティマネジメント事業 - 18.4億円
M&A 仲介事業 3.3億円 2.8億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期にわたり継続的に増加傾向にあり、当期は前期から大きく伸長しました。一方で、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、過去数期は増加傾向にありましたが、当期は前期から大きく減少しています。営業利益も同様に前期から減少となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 19.6億円 29.3億円 36.0億円 39.5億円 55.4億円
経常利益 4.5億円 8.8億円 10.4億円 10.9億円 6.1億円
経常利益率 23.1% 30.0% 28.8% 27.5% 11.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 3.4億円 6.3億円 7.0億円 6.6億円 2.7億円
1株当たり当期純利益(円) 12.77 23.56 26.36 24.01 9.61

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から増加しています。これは、売上高の伸長が従業員数の増加を上回ったことを示しています。

一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から減少しています。これは、売上高の増加に対して、売上原価や販売費及び一般管理費の増加、特にM&Aに伴うのれん償却額の増加が影響し、利益率が低下したことを示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 19.5百万円 21.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 5.4百万円 2.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの経営の安定性を評価する上で、財務基盤と資金の流れは重要な指標です。現在の財務状況とキャッシュフローの動向から、同社グループがどのような成長フェーズにあるかを確認できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から減少しています。当期は41.3%となっており、非製造業のプライム市場平均と比較すると高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)は前期から減少しており、プライム市場平均を下回る水準です。現金及び預金は前期から減少していますが、一定の手元資金を確保している状況です。これらの財務状況は、事業活動を支える基盤として、今後の動向が注目されます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 53.3億円 47.7億円
自己資本比率 86.9% 41.3%
ROE(自己資本利益率) 13.7% 5.4%
現金及び預金 50.0億円 37.6億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは前期から増加し、当期はプラスとなっています。これは税金等調整前当期純利益の計上が主な要因です。

一方で、投資活動によるキャッシュフローは前期から支出が増加し、当期は大きなマイナスとなりました。これは主に連結の範囲の変更に伴う子会社株式の取得による支出が影響しています。この結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなり、本業で得た資金を上回る投資を行っている状況です。

財務活動によるキャッシュフローは前期から収入が増加し、当期はプラスとなっています。これは長期借入れによる収入が主な要因です。同社グループは積極的な投資活動を資金調達で支えながら事業拡大を進めている段階であり、今後の成長戦略が雇用や給与の安定性にも影響を与える可能性があります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 4.4億円 9.3億円
投資CF △11百万円 △41.1億円
財務CF 3.7億円 19.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 4.3億円 △31.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは飲食業界に特化したメディアプラットフォーム事業を主要な事業領域としています。飲食業界全体の市場が縮小した場合、同社グループサービスのユーザー数が拡大しない等、事業及び業績に影響を与える可能性があります。

また、連結売上高の大きな割合を「求人飲食店ドットコム」からの求人広告収入が占めています。景気動向や飲食業界における雇用情勢の変化等により、このサービスの成長が鈍化した場合、収益性が低下し、事業及び業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループが事業拡大を進め、利用者に支持されるサービスを提供していくためには、優秀な人材の確保・育成が重要な課題であると認識しています。人材獲得競争の激化や市場ニーズの変化等により人材を適時確保できない場合、または人材の育成が計画どおりに進捗しない場合には、事業及び業績に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


シンクロ・フードは、飲食業界に特化したメディアプラットフォーム事業を展開し、テクノロジーの力で業界の発展に貢献することを目指しています。
「多様な飲食体験から生まれるしあわせを、日本中に、そして世界へと広げる。」というビジョンを掲げ、持続可能な社会の実現にも貢献する企業風土を築いています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


シンクロ・フードは、飲食業界に特化したメディアプラットフォーム事業を主要な領域として展開しています。
同社グループは、インターネットとテクノロジーの力を最大限に活用し、飲食店の出店開業・運営に必要な「ヒト・モノ・サービス」をタイムリーに結びつけることを目指しています。
これにより、飲食業界の労働生産性を向上させ、業界全体のさらなる発展と成長に貢献したいと考えています。
「多様な飲食体験から生まれるしあわせを、日本中に、そして世界へと広げる。」をビジョンに掲げ、革新的な食のプラットフォームを目指し、既存事業の強化と新規領域への挑戦を通じて企業価値向上を実現する方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


シンクロ・フードは、「多様な飲食体験から生まれるしあわせを、日本中に、そして世界へと広げる。」というビジョン、ミッション、バリューの体現を重視しています。
事業を通して持続可能な社会の実現に貢献することをサステナビリティの基本方針としており、食品ロスや地球環境への配慮など、食の側面からSDGsへの意識を高めることにも取り組んでいます。
社員一人ひとりが持てる力を存分に発揮し活躍できるよう、管理職・経営層が社員の成長を促すことを重視しています。
年次・年齢・性別にとらわれない挑戦の機会を提供し、キャリアプランを支援する育成の機会と制度の整備を進めています。
また、多様な人材の活躍と働きがいのある職場づくりのため、フレックスタイム制やリモートワーク、副業の推進といった社内環境の整備にも力を入れています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


シンクロ・フードは、ビジョンの実現とさらなる事業成長を目指し、いくつかの経営課題に優先的に対処しています。
一つは「知名度の向上」であり、「飲食店ドットコム」の認知度を高め、より幅広いユーザー層や事業者層の獲得を目指しています。
具体的には、コンテンツ拡充や機能充実に加え、オウンドメディア展開やWebマーケティング、広告投資を進めています。
また、「新技術への対応」も重要なテーマです。生成AIなどのAI技術進化に適時に対応し、積極的に取り入れて新しいサービスを開発することで、事業の継続的拡大を図っています。
さらに、「システムの安定稼働と強化」にも継続的に取り組んでおり、アクセス数や会員数に応じたサーバー増強を含め、安定した事業運営を支える基盤を強化しています。
「経営管理体制と内部管理体制の強化」も課題としており、市場変化への迅速な対応と、コンプライアンスを重視した健全な組織運営を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


株式会社シンクロ・フードは、取締役会と監査役会を設置し、独立性の高い社外役員を積極的に登用することで、経営の透明性と監視機能の強化を図っています。また、過半数を独立社外取締役で構成する指名報酬委員会を設置し、客観的なガバナンス体制の構築に努めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


シンクロ・フードの株主構成を見ると、複数の機関投資家が上位に名を連ねています。筆頭株主はAVI JAPAN OPPORTUNITY TRUST PLCであり、エイトクラウズやLIM JAPAN EVENT MASTER FUNDといった投資ファンドも主要株主となっています。

創業者が設立したエイトクラウズ株式会社や、取締役会長である藤代真一氏も上位株主として名を連ねており、多様なステークホルダーによって支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
AVI JAPAN OPPORTUNITY TRUST PLC(常任代理人)みずほ銀行 24.69%
エイトクラウズ 9.62%
LIM JAPAN EVENT MASTER FUND(常任代理人)みずほ銀行 8.42%


なお、アセット・バリュー・インベスターズ・リミテッドは2025年5月28日付で所有議決権の割合が13.33%から14.70%に異動しています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役兼執行役員社長は大久保俊氏が務めています。社外取締役比率は60.0%です。

氏名 役職 主な経歴
大久保 俊 代表取締役 兼執行役員社長 2005年4月 株式会社ミツカングループ本社入社。2008年4月 同社入社。2015年4月 同社執行役員開発部長。2018年6月 同社取締役 兼 執行役員開発部長。2025年12月 同社代表取締役 兼 執行役員社長より現職。
藤代 真一 取締役会長 1999年6月 アンダーセンコンサルティング入社。2003年4月 同社設立 代表取締役。2015年3月 エイトクラウズ株式会社設立 代表取締役。2025年12月 同社取締役会長より現職。


社外取締役は、松崎良太氏(サードギア代表取締役・指名報酬委員)、永井美保子氏(EdgeBridge合同会社代表社員・指名報酬委員)、坂井一成氏(アセット・バリュー・インベスターズ・リミテッド 日本調査責任者)です。

同社は会社法に基づく機関として株主総会、取締役会及び監査役会を設置する監査役会設置会社です。社外監査役を含めた監査役による監査体制が経営監視機能として有効であると判断しており、独立性の高い社外取締役や社外監査役を選任することで、経営全般に対する監督機能の客観性及び中立性を確保しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬等は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして機能する報酬体系であり、固定報酬、業績連動報酬、非金銭報酬によって構成されています。取締役の個人別の報酬決定においては、定期的に外部の客観的・評価情報等を活用しながら、役位や職務価値を勘案し、妥当な水準を設定することを基本方針としています。

監査役の報酬等は、株主総会で決議された報酬総額の限度内で、監査役の協議により決定することを基本方針としています。非金銭報酬としては、社外取締役を除く取締役に対して譲渡制限付株式を付与する制度を導入しており、企業価値向上へのインセンティブとしています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 88百万円 21.9百万円
社外取締役 2名 9百万円 4.7百万円
社外監査役 3名 14百万円 4.8百万円


なお、報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び員数には、無報酬の取締役1名は含んでおりません。また、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した取締役2名の在任中の報酬等の額を含みます。

連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、個人別報酬の開示はありません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。