※本記事は、株式会社共和コーポレーション の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
共和コーポレーションは、アミューズメント施設の運営とアミューズメント機器の販売を主軸としたアミューズメント事業を展開しています。長野県を中心として全国各地に施設を展開し、独立系として多様な機種を取り揃えることで、お客様に遊空間を提供しています。
単体従業員数は246名、連結従業員数は279名です。事業セグメントはアミューズメント施設運営事業、アミューズメント機器販売事業、その他事業の3つです。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)ブルーム(その他事業)、道楽(同)などです。
直近では、道楽株式会社の子会社化により、その他事業の従業員数が増加しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
共和コーポレーションは、アミューズメント施設の運営を主軸に事業を展開しており、従業員の安定的な確保と育成に注力しています。多様な働き方を支援する制度や、キャリアアップを後押しするプログラムを通じて、従業員が長期的に活躍できる環境づくりを進めていることがうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の平均年齢が30代後半であり、平均勤続年数も8年を超えています。このことから、比較的若手から中堅層が中心となって活躍しており、一定の期間にわたってキャリアを築いている従業員が多い傾向にあることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,165,000円 |
| 平均勤続年数 | 8.2年 |
| 平均年齢 | 38.6歳 |
| 単体従業員数 | 246人 |
| 連結従業員数 | 279人 |
| 単体のグループ内比率 | 88.2% |
同社グループは、確定拠出年金制度を採用しています(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)。この制度は国内グループ会社に適用されています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
共和コーポレーションは、経営理念である「三つの楽しみ」を人材戦略にも反映させ、従業員の能力開発に積極的に取り組んでいます。特に、アミューズメント施設の多店舗化という経営戦略を支えるため、顧客満足度向上に直結する接客スキルの向上を重視しています。
給与・賞与の決定においては、正規社員は職務遂行能力や職位、職種、個々の状況に基づいて月給が決定され、通期の業績や個人の成績、社会情勢を鑑みて昇給額や資格等級が判定されます。非正規社員についても、業務の習熟度や個人成績に応じた昇給があり、正規社員に準じる業務に就く者には賞与が支給される制度です。グループ全体として、目標達成度や能力を重視する方針を採っています。
同社グループは「従業員の安定的確保」と「次期経営幹部・次世代リーダーの育成」を人材戦略の最大の重点課題として掲げています。業務改善への着手も重視しており、経営層へのプレゼンテーションを通じた企画提案の実践と行動を評価する仕組みがあります。
従業員の安定的確保のため、新卒・中途採用に加え、非正規社員からの正規社員転換、リファラル採用、アルムナイ採用など多様なリクルーティング手法を導入しています。また、仕事と育児の両立支援として、子の看護等休暇や介護休暇の有給化、短時間勤務制度の適用期間伸長、転居を伴う転勤の抑制、借上社宅の入居期間伸長など、就業環境の整備と制度拡充に努めています。次期経営幹部・次世代リーダーの育成では、30代・40代の役職者や20代の中堅社員を対象とした複数年にわたる強化プログラムや各種研修を実施し、継続的な人材育成に取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 5.1% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 66.7% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 62.2% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 82.1% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 93.7% |
グループ全体(連結)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 9.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 66.7% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 64.8% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 81.6% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 94.0% |
人材育成・多様性に関する任意開示指標
全労働者は、正規社員と非正規社員の合計となります。
| 指標 | 目標 | 実績(当連結会計年度) |
|---|---|---|
| 全労働者に占める女性の割合 | 45.0% | 47.3% |
| 正規社員に占める女性の割合 | 20.0% | 22.2% |
| 管理職に占める女性の割合 | 15.0% | 9.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 25.0% | 66.7% |
| 労働者の男女間の賃金の差異 | 60.0% | 64.8% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
共和コーポレーションは、アミューズメント施設の運営を主軸に、アミューズメント機器の販売やその他事業を展開しています。お客様と従業員の「楽しみ」を創出することを経営理念としています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、アミューズメント事業を主たる業務としています。アミューズメント施設の運営とアミューズメント機器の販売の二つの分野を中心に事業を展開しています。また、広告代理店業やトレーディングカード事業、玩具・雑貨の企画・開発・販売なども手掛けています。
アミューズメント施設運営事業
同社グループのアミューズメント事業の中核をなす事業です。長野県を中心に、北海道から中国・四国エリアまで全国にアミューズメント施設を展開しています。景品ゲームやテレビゲーム、メダルゲームをメインに、「明るい、安心、三世代」をモットーに運営しています。バッティングセンターやボウリング場の運営も行い、直営店舗運営のほか、アミューズメント機器の管理委託業務も手掛けています。
収益は、顧客に各種ゲームをプレイするサービスを提供した時点で認識しています。
アミューズメント機器販売事業
全国各地のアミューズメント施設のオペレーターやディストリビューターに対し、アミューズメント機器等の販売を行っています。業務用ゲーム機の新商品や中古機器、部品類、景品類など多岐にわたる商品を取り扱っています。メーカーからの直送を基本とし、顧客の多様な要望に対応できる体制を整えています。
収益は、代理人として他の当事者から顧客への出荷時点で認識しています。
その他の事業セグメント
主に各種媒体を利用した広告代理店業、トレーディングカード事業、子会社である株式会社ブルームの商品販売などを行っています。トレーディングカード事業では新規店舗を出店し、新品および中古カードの販売や買取、各種大会を開催しています。株式会社ブルームでは、スクイーズを主軸とした玩具・雑貨の企画・開発及び販売を展開しています。
収益は、商品の国内販売については顧客への出荷時点で、海外販売については顧客の検収時点で認識しています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| アミューズメント施設運営 | 153億円 | 190億円 |
| その他の事業セグメント | 10.1億円 | 14.1億円 |
| アミューズメント機器販売 | 4.2億円 | 3.5億円 |
同社グループは本邦以外の外部顧客への売上高がないため、海外売上高は発生していません。また、特定の顧客への売上高集中は見られません。事業セグメント別では、アミューズメント施設運営事業が収益の大部分を占めています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、過去5期間にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向にあります。特に直近の当連結会計年度では、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全てにおいて過去最高を達成しました。これは主力事業であるアミューズメント施設運営事業の好調と新規出店の効果によるものです。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 104億円 | 124億円 | 146億円 | 167億円 | 207億円 |
| 経常利益 | 2.8億円 | 7.1億円 | 11.1億円 | 12.9億円 | 17.4億円 |
| 経常利益率 | 2.7% | 5.7% | 7.6% | 7.7% | 8.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.3億円 | 4.3億円 | 6.5億円 | 9.2億円 | 11.2億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 21.90 | 72.67 | 108.69 | 153.97 | 188.13 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は前期からわずかに減少しましたが、従業員1人あたり営業利益は増加しています。これは、売上高の成長に加えて、利益率の改善が進んでいることを示唆しています。組織全体の効率性が向上している傾向が見られ、従業員一人ひとりの貢献が利益に結びついている状況です。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 74.9百万円 | 74.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 5.8百万円 | 6.3百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
株式会社共和コーポレーションの財務状況は、事業活動で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に充てている段階を示しています。これにより、事業拡大と収益性の向上を目指していることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
株式会社共和コーポレーションの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均を上回る水準で推移しており、安定した経営基盤を築いていることが示されています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を大きく上回っており、効率的な資本活用による収益性の高さがうかがえます。手元資金も確保されており、事業運営における資金的な安定性も維持されています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 48.7億円 | 59.0億円 |
| 自己資本比率 | 31.6% | 31.7% |
| ROE(自己資本利益率) | 20.7% | 20.8% |
| 現金及び預金 | 45.0億円 | 50.2億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
株式会社共和コーポレーションのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは増加し、資金を効率的に生み出していることがわかります。一方で、投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得など、将来の成長に向けた積極的な投資により、使用した資金が増加しています。その結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっていますが、これは事業拡大のための先行投資が活発であることを示しています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入れによる収入があり、資金調達も行われています。これらの資金の流れは、同社グループが事業の成長と拡大に注力しており、将来的な雇用や給与の安定性、さらなる成長が期待できる状況にあることを示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 25.1億円 | 40.4億円 |
| 投資CF | △27.3億円 | △42.8億円 |
| 財務CF | △3.1億円 | 5.6億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △2.2億円 | △2.4億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、アミューズメント施設運営において、最新機器の導入時期の遅れやお客様の嗜好の変化、レジャーに対する嗜好自体の変化が事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、国内における少子化問題の進行も、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があるとされています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、アミューズメント施設運営を事業の柱としており、店長やマネージャーを中心とした人材の確保と育成が重要であると認識しています。求める人材が十分に確保できない場合や、人材の育成・教育訓練が計画通りに進捗しない場合には、店舗運営に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
共和コーポレーションは、アミューズメント事業を通じて「安心・安全・安価」な楽しみを提供し、顧客満足を追求する企業です。継続的な成長と安定した経営を目指し、人材育成やガバナンス強化にも注力しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
共和コーポレーションは、企業規模の更なる拡大と「安心・安全・安価」に楽しめるアミューズメントスポットとしての強みを全国に浸透させることを目指しています。収益基盤の強化と継続的な出店数の増加を重視し、お客様のニーズに対応した店舗づくりを進めています。また、CS(顧客満足)の向上を通じて、「明るい、安心、三世代」のブランドを醸成することを使命としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、お客様との信頼関係構築とCS(顧客満足)の向上を企業風土の核としています。社員一人ひとりが接客力の強化に努め、お客様への積極的な声かけや対話を通じて共感とコミュニケーションを大切にしています。また、コンプライアンスを徹底し、法令を逸脱した行為を排除する体制を整備しています。人材の多様性の確保と個性の尊重を推進しており、従業員の髪色や装飾品等の基準緩和にも取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、人材の育成を重要な経営課題としています。継続的な経営幹部人材の育成と店舗運営力向上のための人材採用に注力し、新卒・中途採用を通じて有能な人材を確保し、入社後の教育を徹底しています。また、コンプライアンス体制の強化や経営管理部門の人員充実を含む内部管理体制の強化にも取り組んでいます。潜在顧客の開拓として、地域活動への貢献やブランディング向上を通じて、ファミリー層や女性、高齢者の集客拡大を目指しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
共和コーポレーションは監査等委員会設置会社であり、取締役会は業務執行取締役と監査等委員である取締役で構成されています。経営の意思決定と監督を担う体制が整えられています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
共和コーポレーションの筆頭株主はユーミーコーポレーションです。また、宮本早苗氏、宮本和彦氏といった創業家関係者が上位株主として名を連ねています。特定の株主グループが同社の経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| ユーミーコーポレーション | 42.90% |
| 宮本 早苗 | 11.09% |
| 宮本 和彦 | 5.83% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性5名・女性2名)で構成され、女性役員比率は28.6%です。代表取締役社長は宮本和彦氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 宮本 和彦 | 代表取締役社長 | 1982年共和レジャーシステム創業、1988年同社代表取締役社長、2022年ブルーム代表取締役社長より現職。 |
| 宮本 早苗 | 専務取締役 | 1982年共和レジャーシステム創業、1986年同社代表取締役社長、2025年同社専務取締役より現職。 |
| 櫻井 孝紀 | 取締役 人事総務部長 | 2006年同社入社、2021年同社執行役員人事総務部長、2023年同社取締役人事総務部長より現職。 |
| 長尾 忠 | 取締役 開発本部長 兼店舗開発部長 | 1998年上新電機入社、2017年同社入社、2025年同社取締役開発本部長兼店舗開発部長より現職。 |
社外取締役は、芹澤清氏(元中外製薬監査部長・常勤監査等委員)、岡本俊也氏(岡本会計事務所開設・監査等委員)、中嶌実香氏(中嶌法律事務所入所・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役3名が監査等委員を務めています。これにより、業務執行の監督機能と監査機能が強化され、経営の健全性と透明性の確保が図られています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
共和コーポレーションの役員報酬は、月額固定報酬を基本としています。また、常勤取締役に対しては、固定報酬額の10%を基準とした譲渡制限付株式による非金銭報酬も導入されています。監査等委員である取締役の報酬は月額固定報酬のみで、常勤・非常勤の別を考慮して決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 86百万円 | 21.6百万円 |
個人別報酬が開示されている役員はいません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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