※本記事は、LINEヤフー株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
LINEヤフーは、1996年1月にインターネット上の情報検索サービスの提供を目的として設立されました。同社グループは、メディア、コマース、戦略の3つの事業セグメントを通じて、幅広いインターネットサービスを展開しています。
単体従業員数は10,577名、連結従業員数は29,863名です。同社グループの報告セグメントは、メディア事業、コマース事業、戦略事業の3つです。
主な国内グループ会社は、ZOZO(コマース事業)、PayPay(戦略事業)、ZVC1号投資事業組合(その他)などです。
LINEヤフーは2025年8月にZフィナンシャルを吸収合併し、同年5月にはBEENOSを、9月にはLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.を連結子会社化しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
LINEヤフーは、多様なインターネットサービスを展開する企業として、従業員の成長とパフォーマンスを重視する環境が特徴です。技術革新が加速する中で、社員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、新しい価値創造を目指す働き方が推進されています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が9.6年、平均年齢が39.0歳となっており、比較的安定した人材定着とバランスの取れた年齢構成が見られます。従業員数は単体で10,577人、連結で29,863人であり、グループ全体で多くの人材が活躍していることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 9,023,870円 |
| 平均勤続年数 | 9.6年 |
| 平均年齢 | 39.0歳 |
| 単体従業員数 | 10,577人 |
| 連結従業員数 | 29,863人 |
| 単体のグループ内比率 | 35.4% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「『WOW』なライフプラットフォームを創り、日常に『!』を届ける。」をミッションとし、人と組織の成長とパフォーマンスの最大化が人的資本価値向上の基盤であると考えています。経営戦略の重点領域である「全サービスのAIエージェント化」および「OA・ミニアプリ強化」の実現に向け、全社員のAI人材化と一人ひとりのパフォーマンス最大化に集中的に取り組んでいます。
2025年7月からは生成AIの活用を義務化する全社ルールを運用開始し、生産性向上を通じて創造的な業務への再配分を進めています。社内公募制度等を通じて重点領域への最適な人材配置を行い、人材ポートフォリオの最適化にも取り組んでいます。個人の成長意欲と成果を最大化するため、評価・報酬制度の刷新を進めており、プロダクトや全社業績への貢献、コスト・生産性等の観点を取り入れたメリハリのある評価を通じて組織全体の活性化を図る方針です。従業員の給与・報酬は、半期ごとの「個人成果評価」および「グレード評価」の結果を基礎として決定されます。中長期的に経営の一端を担う役職員には、投資家と同じ方向を見て価値創出に挑めるよう、株式報酬制度も導入しています。
人材育成においては、DX、AI、データの活用等に優れたスキルを持つ人材ポートフォリオを競争優位の源泉と捉え、生成AIを活用し業務・サービス変革を推進できる人材の育成に注力しています。優れたナレッジを共有するコンテスト型イベント「Intersection」の実施や、生成AIを安全かつ効果的に活用できる基礎的なスキル習得を推進する教育プログラムの整備、ラーニングプラットフォームの提供など、社員の成長支援・促進を図っています。優秀人材の獲得と活躍支援では、公募型の出向制度を通年で実施し、通年採用やインターンシッププログラム、学生向け開発イベント「Hack U」などを通じて多様な優秀人材の獲得に努めています。
社内環境整備では、人権に関する基本方針を定め、多様な人材が能力を最大限発揮できる環境づくりに取り組んでいます。「LINEヤフー DE&I基本の考え方」に基づき、育児・介護・療養と仕事の両立支援策、全社員対象のDE&I意識調査、啓発イベント「DE&I Week」などを推進しています。また、柔軟な働き方としてコアタイムなしのフレックスタイム制やオフィスワークとリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークを導入し、働くwell-beingの向上を目指して「健康宣言」のもと、生活習慣病対策やメンタルヘルス対策、女性のための健康支援など、様々な施策を実施しています。カルチャー醸成においては、ミッション実現のための「バリュー」を通じて一体感を創出し、定期的な「LINEヤフー All-Hands Meeting」で経営と社員の双方向コミュニケーションを促進しています。毎月「エンゲージメントスコア」を定量測定し、社員のコンディションを継続的に測ることで、個人や組織のパフォーマンス向上に活用しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。管理職に占める女性労働者の割合は2026年3月31日時点、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は2025年4月1日から2026年3月31日までの期間で算出されています。男性労働者の育児休業取得率は育児休業等と育児目的休暇の取得割合、男女の賃金の差異は男性の平均年間賃金に対する女性の平均年間賃金の割合です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 18.6% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 79.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規) | 80.4% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期) | 79.0% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ ㈱ZOZO
管理職に占める女性労働者の割合は2026年3月31日時点、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は2025年4月1日から2026年3月31日までの期間で算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 26.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率(正規雇用) | 87.9% |
| 男性労働者の育児休業取得率(非正規雇用) | 33.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 52.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規) | 79.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期) | 89.5% |
▼ アスクル㈱
管理職に占める女性労働者の割合は2025年5月20日時点、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は2024年5月21日から2025年5月20日までの期間で算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 20.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 72.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 80.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規) | 80.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期) | 77.1% |
▼ ASKUL LOGIST㈱
管理職に占める女性労働者の割合は2025年5月20日時点、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は2024年5月21日から2025年5月20日までの期間で算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 5.4% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 60.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 70.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規) | 70.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期) | 101.9% |
多様性(女性管理職)
多様性についての指標と目標は、当社を対象としています。2025年度より算出定義を一部変更しているため、2025年度の実績値は2024年度の実績値と単純比較できません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 19% |
人材戦略
人材戦略についての指標と目標は、2024年度は当社単体を対象としていますが、2025年度より対象を当社グループとし、実績を開示しています。2025年度より対象範囲を当社単体から当社グループに変更しているため、2025年度の実績値は2024年度の実績値と単純比較できません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 「人材強化」成長支援 エンゲージメント調査による 「成長支援」関連項目の集計値の変化 | 維持・向上は見られず |
| 「人材強化」環境づくり エンゲージメント調査による 「環境づくり」関連項目の集計値の変化 | 維持・向上は見られず |
| 「カルチャー醸成」 エンゲージメント調査による 「カルチャー醸成」関連項目の集計値の変化 | 維持・向上は見られず |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
LINEヤフーは、インターネット上の情報検索サービスを基盤に、多岐にわたるデジタルサービスを提供する同社グループの中核企業です。同社グループは、メディア、コマース、戦略の3つの事業セグメントを通じて、幅広い顧客層にサービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、ソフトバンクグループの一員として、「ソフトバンク事業」に属しています。主に広告商品の企画・販売・掲載、情報掲載サービスの提供を行うメディア事業、中小企業や個人向けにインターネットを介した商品の販売やサービスを提供するコマース事業、そして決済金融関連サービスを提供する戦略事業を展開しています。同社グループの収益は、これらの各事業におけるサービス利用料や広告収入、決済手数料などから得られています。特に、戦略事業におけるPayPay連結の成長や、コマース事業における子会社化が売上収益の増加に貢献しています。
メディア事業
メディア事業は、主に広告商品の企画・販売・掲載を行う各サービスの企画・運営、情報掲載サービスの提供、その他法人向けサービスの提供をしています。収益は、「LINE公式アカウント」における有償アカウント数の増加や従量課金の拡大、ディスプレイ広告の売上増加から得ています。検索広告は減少傾向にあります。
コマース事業
コマース事業は、主に中小企業や個人向けにインターネットを介して商品の販売やサービスの企画・提供をしています。収益は、BEENOSおよびLINE MAN CORPORATION PTE.LTD.の連結子会社化による増収、ZOZOグループやショッピング事業の増収から得ています。運営は、ZOZO、アスクル、BEENOS、LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.などが行っています。
戦略事業
戦略事業は、主に決済金融関連サービスの提供をしています。収益は、PayPay連結の成長に加え、LINE Bank Taiwan Limitedの連結子会社化による金融関連サービスの拡大から得ています。運営は、PayPay、PayPayカード、クレジットエンジン、PayPay銀行、PayPay証券、LINE Bank Taiwanなどが行っています。
| セグメント | 売上収益(2025年3月期) | 売上収益(2026年3月期) | セグメント利益(2025年3月期) | セグメント利益(2026年3月期) | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| コマース事業 | 8,485億円 | 8,576億円 | 1,042億円 | 874億円 | 10.2% |
| メディア事業 | 7,322億円 | 7,352億円 | 2,190億円 | 2,108億円 | 28.7% |
| 戦略事業 | 3,412億円 | 4,458億円 | 333億円 | 684億円 | 15.3% |
| その他の事業セグメント | 78.3億円 | 98.6億円 | △16.6億円 | 61.5億円 | 62.4% |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
LINEヤフーグループの直近5期間の業績は、売上収益、営業利益、当期利益ともに増加傾向を示しています。特に当連結会計年度においては、売上収益、営業利益、当期利益のいずれも前連結会計年度から大きく伸びています。営業利益は企業結合に伴う再測定益の計上が主な要因となっています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 1兆5,674億円 | 1兆6,724億円 | 1兆8,147億円 | 1兆9,175億円 | 2兆364億円 |
| 営業利益 | 1,895億円 | 3,145億円 | 2,082億円 | 3,150億円 | 3,413億円 |
| 営業利益率 | 12.1% | 18.8% | 11.5% | 16.4% | 16.8% |
| 当期利益 | 773億円 | 1,789億円 | 1,132億円 | 1,535億円 | 1,937億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 10.20 | 23.87 | 15.10 | 21.00 | 27.97 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
LINEヤフーグループの従業員1人あたり売上収益は、当連結会計年度において前期から増加しています。これは、同社グループ全体の売上収益が堅調に伸びていることを反映しています。また、従業員1人あたり営業利益も同様に増加しており、組織全体の収益性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、同社グループの事業拡大と効率化が進んでいることを示唆しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上収益(連結) | - | 68.2百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | - | 11.4百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
LINEヤフーグループは、事業活動で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に充てている状況です。これにより、持続的な企業価値向上を目指す成長投資フェーズにあることが示されています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
LINEヤフーグループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均を上回る水準で推移しています。これは、事業運営における安定性を示す一つの指標となります。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。手元資金である現金及び現金同等物は1兆円を超えており、事業活動に必要な資金を十分に確保している状況です。これらの財務状況は、同社グループが事業を継続し、従業員の雇用や給与を安定的に維持するための基盤となっていることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 2兆9,982億円 | 2兆9,988億円 |
| 自己資本比率 | 32.7% | 26.8% |
| ROE(自己資本利益率) | 5.1% | 6.5% |
| 現金及び現金同等物 | 1兆439億円 | 1兆680億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
LINEヤフーグループのキャッシュフローを見ると、当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは6,629億円の収入となりました。これは主に銀行事業の預金の増加や営業債務及びその他の債務の増加、税引前利益の計上などによるものです。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは8,092億円の支出となっており、銀行事業の有価証券の取得による支出が主な要因です。この結果、フリーキャッシュ・フローはマイナスを示しており、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に充てている成長投資フェーズにあることがうかがえます。財務活動によるキャッシュ・フローは1,533億円の収入となっており、短期借入金の純増や非支配持分からの払込による収入が主な要因です。これらの資金の流れは、同社グループが事業拡大と成長戦略を推進している状況を示しており、将来的な事業成長とそれに伴う雇用・給与の安定性への期待につながります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 5,196億円 | 6,629億円 |
| 投資CF | △5,056億円 | △8,092億円 |
| 財務CF | △4,168億円 | 1,533億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 140億円 | △1,464億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
LINEヤフーグループは、生成AIを中心とした事業変革を推進しており、新たなユーザー接点の構築と体験価値の創出に取り組んでいます。しかし、生成AIの普及に伴うユーザー行動の変化への対応や新たなマネタイズモデルの確立が計画通りに進まない場合、将来的な売上・利益目標の達成が困難になる可能性があります。また、大規模言語モデルの利用拡大に伴うAIコストの増大も、利益率の悪化や投資余力の低下を招くリスクとして認識されています。
③ 人材・組織に関するリスク
LINEヤフーグループは、事業戦略の遂行と中長期的な成長において人材を重要な経営基盤と位置付けています。しかし、外部環境や事業環境の変化、特に生成AIをはじめとする技術進化に対応した人材の確保や維持が計画通りに進まない場合、事業戦略と人材との間に乖離が生じる可能性があります。これにより、事業戦略の遂行遅延や競争力低下を招くリスクがあることを認識しています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
LINEヤフーは、ユーザーに「WOW」を届けることをミッションに掲げ、デジタル技術の進化を社会の価値向上に繋げることを目指しています。多様なサービスと豊富なデータを強みに、社会のインフラとしての役割を果たす企業風土を築いています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、"WOW Our Users!“を新たなミッションに掲げ、その実現を目指しています。常にユーザーファーストの視点を貫き、持続的成長に向けたサービスの向上に努めるとともに、人々や社会の課題解決に貢献し、同社グループの企業価値向上を目指す方針です。
オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供する、世界的にもユニークな企業グループであり、提供する多様なサービスから得られる豊富なデータを競争優位性としています。これらのデータを横断的に活用し、利用者一人ひとりに最適化された質の高い体験を提供することを目指しています。
近年急速に進展するAI技術を積極的に活用し、データ分析の高度化やサービスの高度化・自動化を推進することで、付加価値の創出及び事業効率の向上を図っています。国内最大級のデータ保有者として、AIとデータの融合による新たな価値創出に取り組み、社会全体の価値向上に貢献する企業を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、ミッションを実現するために定義した働き方である「バリュー」を通じて、一体感の創出と独自のカルチャー醸成につなげ、社員がパフォーマンスを発揮できる環境づくりを目指しています。人権に関する基本方針(人権ポリシー)を定め、社員の誰もがその属性やライフステージに関わらず能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでいます。
「LINEヤフー DE&I基本の考え方」を定めており、多様性の理解と尊重がイノベーション創出の基盤であると考えています。また、柔軟な働き方制度の整備とコミュニケーションの質の向上を両立させることで、個人のパフォーマンス向上と組織全体の生産性向上を図っています。
働くwell-beingの向上を目指し、代表取締役社長による「健康宣言」のもと、社員が心身ともに最高のコンディションで業務に従事できる企業を目指しています。経営と社員のコミュニケーション促進のため、「LINEヤフー All-Hands Meeting」を定期的に開催し、双方向のコミュニケーションを図る場を設けています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、経営戦略を実行するにあたり、パーソナルデータの保護をはじめとするセキュリティの強化を最優先課題としています。不正アクセスによる情報漏洩の再発防止策として、NAVER社およびNAVER Cloud社とのシステム分離やプライベートネットワーク分離を完了させています。
また、ランサムウェア等の攻撃によるシステム停止を想定したデータの保全や、実効性のある復旧手順の検証をはじめとする対策をグループ会社と連携して重点的に推進しています。突発的な事故や自然災害等に対する施設面・業務面でのリスクマネジメントの徹底にも努めています。
コーポレートガバナンスを中長期的な企業価値の拡大に必要不可欠な機能と位置づけ、ガバナンス体制の強化に努めています。企業の価値創造の源泉である人材のパフォーマンス最大化も重要な課題の一つであり、仕事に対する社員の意識や仕事の質のスタンダードを向上させる仕組み・制度の整備を進めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
LINEヤフーグループは、コーポレート・ガバナンスを中長期的な企業価値向上に不可欠な機能と位置付けています。監査等委員会設置会社の体制を採用し、迅速な経営判断と透明・公正な意思決定の両立を図っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社グループの株主構成を見ると、筆頭株主であるAホールディングスが大きな割合を占めています。その他、複数の信託銀行が上位株主として名を連ねています。これにより、特定の株主グループが同社の経営に一定の影響力を持つ構造となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| Aホールディングス | 62.40% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 6.50% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 2.10% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性4名・女性2名)で構成され、女性役員比率は33.0%です。代表取締役社長CEOは出澤剛氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 川邊 健太郎 | 代表取締役会長 | 1999年電脳隊代表取締役社長。2000年同社入社後、Yahoo!モバイル担当プロデューサー、GyaO代表取締役等を歴任。2018年同社代表取締役社長CEO、2023年より現職。 |
| 出澤 剛 | 代表取締役社長 CEO | 2007年ライブドア代表取締役社長。2012年NHN Japan取締役。2015年LINE代表取締役社長CEO。2023年より同社代表取締役社長CEOを務める。 |
社外取締役は、臼見好生氏(元野村総合研究所代表取締役専務執行役員・常勤監査等委員・監査等委員会委員長・指名報酬委員会委員長)、蓮見麻衣子氏(エバーリッチアセットマネジメント在籍・監査等委員)、國廣正氏(国広総合法律事務所代表弁護士・監査等委員・ガバナンス委員会委員長)、髙橋祐子氏(髙橋祐子公認会計士事務所代表・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役6名のうち4名が独立社外取締役です。監査等委員会は、業務活動全般の方針や計画、法令遵守状況などについて監査・監督を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は、役員報酬をミッションおよび経営戦略実現の原動力と位置付けています。特に、監査等委員である取締役を除く取締役の報酬は、中長期的な企業価値向上を促すため、株式報酬に比重を置いた構成となっています。報酬水準は、外部調査機関のデータベースや経営環境を考慮し、指名報酬委員会で妥当性を検証した上で設定されます。
なお、譲渡制限付株式報酬、RSUプラン、ストック・オプションの額は、当事業年度に費用計上された額です。
個人別報酬が開示されている役員は、川邊健太郎氏(2.85億円)、出澤剛氏(5.98億円)、臼見好生氏(0.34億円)、蓮見麻衣子氏(0.18億円)、國廣正氏(0.18億円)、髙橋祐子氏(0.18億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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