※本記事は、株式会社ライトアップ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ライトアップグループは、「全国、全ての中小企業を黒字にする」という理念のもと、インターネット関連技術を活用し、中小・零細企業に対する総合的な経営支援を展開しています。AIソリューション事業では、ITツール導入支援や人材育成支援、マーケティング支援、資金確保支援などを通じて中小企業のDX化・AI化を推進しています。
単体従業員数は111名、連結従業員数は127名です。同社グループの事業セグメントは、AIソリューション事業とその他の2つです。
主な国内グループ会社は、AKARI(AIソリューション事業)などです。
同社グループは、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ライトアップは、中小企業向けの経営支援サービスを展開しており、事業を通じて地方経済の活性化にも貢献しています。同社グループでは、多様な人材の確保と育成、そして働きやすい環境づくりに力を入れています。従業員が長期的に活躍できるよう、様々な制度を整備していることが特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ライトアップでは、比較的若い年齢層の従業員が中心となって活躍しており、平均勤続年数からは一定の定着傾向が見られます。多様な経験を持つ人材を積極的に採用し、能力や実績に応じた処遇を行うことで、従業員の成長を支援する環境が整えられています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,756,000円 |
| 平均勤続年数 | 5.9年 |
| 平均年齢 | 35.0歳 |
| 単体従業員数 | 111人 |
| 連結従業員数 | 127人 |
| 単体のグループ内比率 | 87.4% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ライトアップは、人材を企業成長の最も重要な経営資本と位置づけ、多様性の確保と人材育成、社内環境整備に注力しています。従業員の給与は、経営戦略の実現や目標達成に向けた重要な人財投資と捉え、同社グループの業績や中長期的な収益見通し、経済情勢などを総合的に考慮して決定されます。年齢や性別、勤続年数に関わらず、職責や役割、成果に応じて評価される方針です。
具体的には、多様な経験やスキルを持つ人材を確保するため、新卒・中途採用を積極的に行い、地方拠点での現地採用も推進しています。また、アルバイトや派遣社員の正社員登用も進められています。女性の活躍推進にも力を入れており、女性管理職比率の向上に努めています。出産・育児や介護と仕事の両立を支援するため、自宅勤務や時短勤務制度も導入されており、従業員が長期的に活躍できる環境づくりが進められています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の額の差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表を行っていないため、記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 30.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ライトアップは、インターネット関連技術を活用し、全国の中小・零細企業に対する総合的な経営支援を主たる事業として展開しています。同社グループは「全国、全ての中小企業を黒字にする」という理念のもと、企業の生産性向上と経営課題の解決に取り組んでいます。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループの事業は、主に「AIソリューション事業」と「その他の事業セグメント」の二つで構成されています。海外の外部顧客への売上高はなく、特定の顧客に収益が集中している状況もありません。
AIソリューション事業
中小企業の生産性向上を図るための業務のDX化・AI化推進を目的とした、ITツール導入支援、人材育成支援、マーケティング支援、資金確保支援などを提供しています。主なサービスには、自社で活用できる補助金・助成金を自動診断しオンラインで申請依頼が可能な「Jシステム」、DX化・AI化による経営課題解決と資金確保を支援する「Jコンサル」、全国の中小企業が参加する共同ネットワーク「JDネット」があります。収益は、これらの経営コンサルティングサービスやITツール導入支援から得ています。運営は、ライトアップが行っています。
その他の事業セグメント
顧客企業が抱えるマーケティングに関する様々な課題に対して、最適なWebマーケティング支援施策を企画・提供しています。主なサービスは、メールマーケティング支援、ソーシャルメディア活性化支援、コンテンツ制作です。収益は、大手・中堅企業を主な顧客とするWebマーケティング支援サービスの受託から得ています。運営は、ライトアップが行っています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| AIソリューション事業 | 37.0億円 | 32.3億円 |
| その他の事業セグメント | 3.0億円 | 3.0億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
過去3期の連結業績を見ると、売上高は前期に大きく伸びた後、当期は減少に転じています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、前期は大幅に増加しましたが、当期は減少しました。当期はAIソリューション事業においてのれんの減損損失を計上しており、これが利益に影響を与えています。営業活動によるキャッシュ・フローはプラスを維持しており、本業でのキャッシュ創出力は継続しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | 27.8億円 | 40.0億円 | 35.3億円 |
| 経常利益 | - | - | 3.1億円 | 7.3億円 | 4.9億円 |
| 経常利益率 | - | - | 11.3% | 18.1% | 13.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | 2.3億円 | 4.9億円 | 2.6億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | 44.51 | 94.26 | 50.37 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
当期における従業員1人あたり売上高は前期から減少しています。従業員1人あたり営業利益も前期から減少しており、生産性指標は全体的に前期を下回る結果となりました。当期の売上高および営業利益が前期比で減少したことが主な要因となり、従業員1人あたり売上高および営業利益も減少しました。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 29.4百万円 | 27.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 5.3百万円 | 3.7百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
株式会社ライトアップは、本業で資金を生み出していますが、将来に向けた投資を積極的に行っている段階にあります。財務基盤やキャッシュフローの状況から、同社グループの経営の現在地を確認できます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率が高く、手元資金も厚い状態を示しています。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあり、安定した経営基盤がうかがえます。ROE(自己資本利益率)は前期から低下していますが、依然として一定の収益性を示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 31.2億円 | 32.9億円 |
| 自己資本比率 | 74.5% | 86.9% |
| ROE(自己資本利益率) | 16.7% | 8.1% |
| 現金及び預金 | 27.2億円 | 25.8億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、営業活動で資金を生み出しつつ、投資活動に資金を投じている状況です。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費などにより資金を得ています。投資活動によるキャッシュフローは、無形固定資産や投資有価証券の取得による支出が増加したことで、使用した資金が増加しました。
この結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っていることが示されています。財務活動によるキャッシュフローは、主に配当金の支払額により資金を使用しています。同社グループは、将来の成長に向けた投資を積極的に行いながら、資金を運用している状況です。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 4.2億円 | 1.0億円 |
| 投資CF | △0.7億円 | △1.5億円 |
| 財務CF | △0.6億円 | △0.9億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 3.5億円 | △0.5億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
AIソリューション事業で取り扱う商材は技術革新が早く、常に新たな商材を供給する必要があるため、開発力の低下等により適切な商材が供給できない場合、事業規模の拡大が困難になる可能性があります。同社グループの販売代理店であるパートナー企業は中小企業が多く、中小企業の経営環境が悪化した場合、同社グループの事業展開、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループの成長のためには、優秀な人材の確保、育成が重要な要素であると考えています。事業拡大に応じた十分な人材の確保、育成が不十分な場合、業務遂行及び業務拡大に支障をきたし、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ライトアップは、インターネット関連技術を活用し、中小・零細企業の経営支援を行う企業です。同社グループがどのような理念を持ち、どのような企業風土を大切にしているのかを見ていきましょう。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ライトアップグループは、「全国、全ての中小企業を黒字にする」という理念を掲げています。この理念に基づき、インターネット関連技術を活用し、様々な業種の中小・零細企業に対して総合的な経営支援を展開しています。
中長期的には、市場の新たな需要や変化に迅速かつ的確に対応し、企業価値の向上を目指すことを経営方針としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ライトアップグループは、人材を企業成長の最も大切な経営資本の一つと認識し、多様性の確保と社内環境整備に努めています。多様な人材からなる柔軟な組織を目指し、新卒・中途採用を積極的に行い、地方拠点での現地採用も推進しています。
また、年齢や性別、勤続年数に関わらず、能力や実績に応じた処遇を行い、特に女性の活躍推進に力を入れています。従業員が長期にわたり活躍できるよう、自宅勤務や時短勤務制度を設けるなど、ワークライフバランスを支援する就業環境の整備も進めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ライトアップグループは、継続的な企業価値拡大のため、優秀な人材の確保と組織体制の強化を重点テーマとしています。特にAI・データサイエンス領域における専門人材の獲得と育成を重視しています。
新卒採用に注力するとともに、高い専門性を持つ人材や管理職の中途採用にも取り組んでいます。また、BPOの活用や業務のDX化・AI化を通じて組織体制を強化し、事業拡大に対応した管理業務を円滑に進めるため、内部統制の仕組み改善や管理部門の人員強化も図っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
株式会社ライトアップは、取締役会と監査役会を設置する体制で企業統治を行っています。経営の監督機能を強化し、透明性と適法性を確保しながら、迅速な業務執行体制の確立を目指しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ライトアップは、代表取締役社長である白石崇氏が筆頭株主として大きな持株比率を占めており、創業者が経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。その他、国内外の機関投資家や証券会社も上位株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 白石 崇 | 48.35% |
| INTERACTIVE BROKERS LLC | 4.97% |
| 大和証券 | 3.55% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長は白石崇氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 白石 崇 | 取締役社長 (代表取締役) | 1997年4月 日本電信電話入社、2002年4月 有限会社ライトアップ(現 同社)設立 代表取締役より現職。 |
| 村越 亨 | 取締役 管理グループ担当 | 1996年9月 吉田公認会計士事務所入所、2006年5月 同社入社 管理グループマネージャー、2007年5月 同社取締役より現職。 |
| 佐藤 寛信 | 取締役 iクリエイショングループ担当 | 2000年4月 フリーランスの新聞記者・ライターとして活動、2005年7月 同社入社、2009年9月 同社取締役より現職。 |
| 吉本 信治郎 | 取締役 メディアグループ担当 | 1999年4月 プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント入社、2006年5月 同社監査役、2012年6月 同社取締役より現職。 |
社外取締役は、吉川浩永氏(オプト取締役)です。
同社は監査役会制度を採用しています。社外取締役は企業経営者としての豊富な経験と幅広い見識を有しており、客観的な立場から経営全般について提言を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は固定報酬を基本としており、各役員の職責に応じた適正な水準が設定されています。今後は企業価値の持続的向上を図るインセンティブとして、業績連動報酬や株式報酬の導入も検討していく方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 43百万円 | 10.8百万円 |
| 社外役員 | 6名 | 12百万円 | 2.0百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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