【平均年収543万円】ログリー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収543万円】ログリー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ログリーは、インターネット広告やマーケティング支援サービスを提供する企業です。直近の売上高は減少しましたが、利益の損失幅は縮小しています。


目次

※本記事は、ログリー株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月30日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ログリーは、インターネット広告および関連領域におけるマーケティング支援サービスを提供する企業です。同社グループは「イノベーションで世界中の人々にワクワクを」というミッションのもと、アドプラットフォーム、データプラットフォーム、SNSマーケティングの3つの事業を展開しています。独自の文脈解析技術とcookieに依存しないターゲティング手法を強みとしています。

単体従業員数は34名、連結従業員数は34名です。同社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はありません。

主な国内グループ会社は、moto(求人広告代理店事業)、EGGなどです。

ログリーグループは、2025年1月に株式会社EGGを完全子会社化しSNSマーケティング事業を強化しました。アドプラットフォーム関連プロダクトを「LOGLY Marketing Nexus」に統合し、データプラットフォーム事業「ウルテク」を開始するなど、事業構造の転換を進めています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ログリーは、デジタルマーケティング市場で高度なデータ解析技術とテクノロジーを駆使し、企業価値の向上を目指しています。従業員を最も重要な資本と位置づけ、変化に即応できる組織基盤の構築を重視しています。リモートワークや時短勤務など、柔軟な勤務制度も導入されており、多様な働き方を支援する環境が整っています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均年齢が30代半ばであり、平均勤続年数も一定の期間を示しています。これは、若手から中堅まで幅広い層の従業員が活躍し、比較的安定してキャリアを築いている傾向があることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 5,433,000円
平均勤続年数 6.7年
平均年齢 36.2歳
単体従業員数 34人
連結従業員数 34人
単体のグループ内比率 100.0%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「イノベーションで世界中の人々にワクワクを」というミッションのもと、高度なデータ解析技術とテクノロジーを駆使し、デジタルマーケティング市場での持続的な企業価値向上を目指しています。従業員一人ひとりを経営資源における最も重要な「資本」と位置づけ、中長期的な人事・組織戦略を展開しています。

人材育成においては、次世代の経営・マネジメント人材の育成、市場変化に即応するスキル転換(リスキリング)の推進、そして独自の競争力を生み出す高度技術人材の育成に注力しています。具体的には、次世代リーダーの早期選抜や育成、グループ横断でのリスキリング環境の整備、AI技術に対応するエンジニアやデータサイエンティストの育成を推進しています。

社内環境整備では、M&Aによる多様な人材の参画を背景に、グループ一体感と心理的安全性の醸成を図っています。また、リモートワークと出社を組み合わせたハイブリッド型の勤務制度や、ワークライフバランスを支援する環境を整備し、従業員のウェルビーイング向上に努めています。挑戦と成果に報いるインセンティブ体系の構築にも力を入れており、評価制度や報酬体系の継続的な見直し、中長期的なインセンティブの付与を含めた多角的な報奨機会の検討を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社であるmoto株式会社、株式会社EGGは従業員を雇用していないため、提出会社および従業員を雇用する連結子会社のデータを示します。

指標 数値
女性管理職比率 20.0%
男性育児休暇等取得率 100.0%
男女賃金格差 全労働者 69.4%
男女賃金格差 うち正規雇用労働者 70.1%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ログリーは、「イノベーションで世界中の人々にワクワクを」というミッションのもと、独自のテクノロジーを活用し、インターネット広告および関連領域におけるマーケティング支援サービスを提供しています。同社グループは、アドプラットフォーム事業、データプラットフォーム事業、SNSマーケティング事業の3つの事業領域を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、インターネット広告および関連領域におけるマーケティング支援サービスを主な事業内容としています。これらの事業は、同社グループが構築・運用する共通のデータおよびテクノロジー基盤「LOGLY Sphere」を基盤として、相互に連携・補完する形で展開されています。

アドプラットフォーム事業では、2025年3月に従来のプロダクトを「LOGLY Marketing Nexus」として統合し、広告主の課題解決を多角的に支援しています。特に、2012年から提供してきたネイティブ広告プラットフォーム「LOGLY Ads Context」(旧LOGLY lift)は、独自の文脈解析技術とcookieに依存しないターゲティング手法を強みとしています。また、2024年4月からはマルチチャネル広告配信プロダクト「LOGLY Ads Omni」(旧lift Plus)を提供し、運用型広告市場への商圏拡大を進めています。

データプラットフォーム事業では、2024年9月にBtoBマーケティングエージェントサービス「ウルテク」の提供を開始しました。サイト訪問企業の可視化、AIインテント分析、データを活用した広告・営業施策の自動化を通じて、顧客企業のマーケティング・営業戦略を一気通貫で支援しています。この事業は、SaaS型の月額課金モデルに加え、商談化・成約に連動する成功報酬型課金要素を組み合わせたビジネスモデルを採用しています。

SNSマーケティング事業は、2025年1月に完全子会社化した株式会社EGGが運営しており、メガインフルエンサーとの専属契約を基盤としたインフルエンサーマーケティングやSNSキャンペーン支援、SNS運用代行、コンテンツ制作を主たる事業としています。同社グループの広告主基盤やデータ分析基盤との連携により、事業拡大を推進しています。

同社グループは単一セグメントであるため、事業セグメントごとの詳細な収益情報は開示されていません。しかし、収益認識に関する情報では、広告配信サービス、広告関連サービス、その他のサービスから収益を得ていることが示されています。主要な顧客としてユーソナー株式会社への販売実績があり、特定の顧客への収益集中が見られます。また、同社グループの売上高は本邦の外部顧客への売上高が90%を超えており、国内市場が中心となっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5年間で減少傾向にあります。特に直近の連結会計年度では、既存のアドプラットフォーム事業における広告収入の減退が影響しました。

一方で、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、過去に損失を計上した期もありましたが、直近の連結会計年度では損失幅が縮小しています。これは、既存事業における利益率の改善や、新規事業の拡大による収益への貢献が進んだことによるものです。また、当連結会計年度には減損損失を計上しており、これが親会社株主に帰属する当期純損失に影響を与えています。営業活動によるキャッシュ・フローは、直近の連結会計年度においても支出超過となっています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 26.8億円 26.9億円 20.5億円 16.1億円 14.2億円
経常利益 23百万円 1.3億円 △2百万円 △1.6億円 △50百万円
経常利益率 0.9% 4.9% △0.1% △10.3% △3.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 △6.8億円 1.3億円 △47百万円 △1.9億円 △73百万円
1株当たり当期純利益(円) △184.33 34.57 △12.53 △49.80 △19.32

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期と比較して増加しています。これは、売上高が減少する一方で、人員の減少が進んだことによるものと考えられます。

また、従業員1人あたり営業利益は、前期の損失から改善し、損失幅が縮小しています。これは、人員減少に伴う人件費の減少や、事業ポートフォリオの構造転換による利益率改善の取り組みが、組織全体の効率性向上に寄与していることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 40.1百万円 41.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △4.1百万円 △1.3百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ログリーは、財務の安定性において、継続的な営業損失を計上している状況にあります。資金の流れを見ると、本業での資金創出に課題があり、事業運営に必要な資金確保に向けた取り組みを進めている段階です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ログリーの財務基盤は、自己資本比率が前期から改善傾向にあり、一定の安定性を示しています。しかし、ROEはマイナスとなっており、収益性の改善が課題です。手元資金は減少傾向にあり、事業運営に必要な資金の確保が継続的なテーマとなっています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 4.9億円 4.2億円
自己資本比率 42.8% 45.5%
ROE(自己資本利益率) - -16.3%
現金及び預金 7.5億円 4.6億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ログリーのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは当期もマイナスとなっており、前期に比べて支出は減少したものの、資金の流出が続いています。これは主に税金等調整前当期純損失や売上債権の増加によるものです。投資活動によるキャッシュフローは、前期の収入から当期は支出に転じており、子会社株式の取得対価の支払いなどによる資金流出が見られます。その結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローもマイナスとなっており、本業で創出した資金で投資を賄えていない状況です。財務活動によるキャッシュフローも借入金の返済によりマイナスが続いています。これらの状況は、コスト削減圧力が高まりやすく、雇用や給与の安定性には注意が必要な状況を示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △1.3億円 △1.1億円
投資CF 0.3億円 △0.2億円
財務CF △1.6億円 △1.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △1.0億円 △1.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

ログリーは、第18期から第20期まで3期連続で営業損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象が発生していると認識しています。同社グループは、金融機関からの資金調達、新規事業の収益化加速、既存事業の構造改革と固定費削減により、事業運営に必要な資金を確保する方針です。

② 事業構造・収益性に関するリスク

ログリーは、主たる事業領域であるネイティブ広告市場の成長速度が鈍化する傾向にあり、インターネット広告市場における競争激化や革新的な技術の出現により、需要が縮小する可能性があります。また、収益がネイティブ広告プラットフォーム「LOGLY Ads Context」によるネイティブ広告配信サービスに依存しているため、当該サービスの成長に問題が生じた場合、業績に影響を及ぼすリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

ログリーは従業員数34名と小規模な組織で事業運営を行っており、事業拡大に応じた人員増強や能力開発が順調に進まなかった場合、適切な事業運営が困難となり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ログリーは、テクノロジーの力を信じ、イノベーションを通じて世界中の人々に「ワクワク」を提供する企業です。自律的な成長と顧客視点を大切にする文化を育みながら、持続的な企業価値の向上を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、ミッションとして「イノベーションで世界中の人々にワクワクを」を掲げています。テクノロジーがパラダイムシフトを起こし、生活を豊かにする力を秘めていると考えています。

独自のテクノロジーでイノベーションを生み出し、世界中の人々がワクワクするようなサービスを提供していくことを目指しています。中長期的には、テクノロジーを活用して既存市場の課題を解決し、付加価値の高いプロダクトを生み出し続けることで、企業価値の最大化を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループはバリューとして「自律し成長する」「謙虚に学び続ける」「チャレンジし続ける」「ワクワクを発見する」「顧客視点で感動を提供する」「スピーディーに対応する」「仲間と共に築く」の7つを掲げています。これらのバリューは、メンバー自らの意志で能力を向上させ、個々の成長を促進することを重視するものです。

人材育成に関する方針では、個人として主体的・自律的なキャリア形成を支援することで、グループの組織力向上に貢献する人材を育成するとしています。また、社員が仕事に取り組む環境にも配慮し、リモートワークや時短勤務など柔軟な勤務制度を導入しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、事業上及び財務上の対処すべき課題として、組織・文化・人材・社会的責任に関わるいくつかの重点テーマに取り組んでいます。生成AIの全社活用による広告運用の革新では、自社プロダクトへの生成AI実装を通じて広告効果の改善と運用工数の削減を追求しています。広告運用ノウハウとAIエージェント活用の知見を体系化したフレームワークを構築し、オープンソースとして公開する取り組みを通じて、業界共通課題への貢献と技術的プレゼンス向上を図っています。

経理体制を含む内部管理体制およびガバナンスの強化も重要な課題です。経理部門の体制強化と業務プロセスの再設計、グループ全体での内部統制の高度化を重点的に進めています。AI・データサイエンス領域の高度専門人材の確保・育成、サステナビリティ関連の管理分野にも引き続き取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ログリーは監査等委員会設置会社であり、取締役会は業務執行取締役と監査等委員である取締役で構成されています。社外取締役が経営に対するチェック機能を高める役割を担っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ログリーの筆頭株主は代表取締役社長の吉永浩和氏であり、同氏が同社の株式の多くを保有しています。その他、事業会社や複数の個人株主が上位に名を連ねており、特定の株主グループが経営に影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
吉永 浩和 24.01%
株式会社マイクロアド 10.00%
岸本 雅久 6.61%
大木 塁 2.73%
大川真美 2.62%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


ログリーの役員は4名(男性4名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は吉永浩和氏が務めています。社外取締役比率は75.0%です。

氏名 役職 主な経歴
吉永 浩和 代表取締役 社長 2000年4月 株式会社ソフトウエアマネジメント(現 株式会社カイカ)入社。2006年5月 同社設立、代表取締役就任。2011年1月 早稲田大学大学院情報生産システム研究科博士課程 博士(工学)取得。2025年1月 株式会社EGG 取締役就任より現職。


社外取締役は、橋本訓幸氏(川崎ひかり法律事務所弁護士・監査等委員)、笹部秀樹氏(ネクスト・キャピタル・パートナーズ ディレクター・監査等委員)、川口幸作氏(弁護士法人北村・加藤・佐野法律事務所弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が監査等委員として客観的な監査を行うことで、コーポレート・ガバナンスの実効性を確保しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ログリーの取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬は、職位や経済情勢、同社の業績を総合的に考慮した定額報酬を基本としています。監査等委員である取締役の報酬は、監査等委員会の協議を経て年額20,000千円以内で支給される方針です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 2名 23百万円 11.3百万円
社外役員 3名 7百万円 2.4百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。