【平均年収502万円】インフォネット 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収502万円】インフォネット 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

インフォネットは、アイアクト、i-MediXなどを傘下に持つ持株会社です。Web・AI技術を用いた自社開発プロダクトで顧客のDXを支援しています。直近期は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社インフォネット の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


インフォネットは持株会社であり、単体従業員数は121名、グループ連結従業員数は141名です。

同社グループは、福井県で創業し、Web・AI技術を用いた自社開発プロダクトを主軸に、顧客のマーケティングDXや業務効率化DXを支援するトータルパッケージを提供しています。主に企業のWebサイト構築および運用保守代行業務を請け負っており、連結子会社4社を中心に事業を展開しています。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)アイアクト、i-MediX、ブランドデザイン、撮影ティブなどです。

当連結会計年度では、連結グループ各社の連携強化のため本社の移転を実施しました。また、2025年7月1日付で子会社である株式会社アイアクトのWeb事業を簡易吸収分割により承継しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社インフォネットは、自社開発のCMSプロダクトを核にWebサイト構築・運用保守をワンストップで提供する事業を展開しています。同社グループは、優れたプロダクト開発と販売のため、多様な優秀人材の継続的な採用と育成を重視しています。社員が能力を十分に発揮し、仕事と生活を両立できる働きやすい雇用環境の整備にも取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が比較的短く、平均年齢も30代後半であることから、若手から中堅層が中心となって活躍している傾向が見られます。多様な人材が能力を発揮できる環境づくりに注力していることがうかがえます。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 5,024,000円
平均勤続年数 4.6年
平均年齢 38.5歳
単体従業員数 121人
連結従業員数 141人
単体のグループ内比率 85.8%


同社グループは、従業員の退職給付制度として、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。当社は、退職一時金制度から確定拠出年金制度へ移行しました。連結子会社は確定拠出型の制度を設けています。

退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は46百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、Webインテグレーション事業者でありCMSプロダクトのメーカーとして、優れたプロダクト開発・販売に向けた多様な優秀人材の継続的な採用と育成を重視しています。社員が能力を十分に発揮し、仕事と生活を両立できる働きやすい雇用環境の整備に取り組んでいます。

従業員一人ひとりの役割や専門性、会社業績への貢献度を適正に評価し、処遇へ反映させる人事評価・報酬制度を整備しています。従業員の職能レベルに応じた1~8までの等級制度があり、4等級以上では部門を率いる「マネジメントコース」と高い専門性を持つ「プロフェッショナルコース」に区分され、柔軟なキャリア形成が可能です。

給与体系は等級に応じた「基本年俸」をベースとし、マネジメントコースには「役職年俸」、プロフェッショナルコースには「フェロー年俸」が加算されます。自己研鑽を奨励するため、特定の資格保有者には資格手当も支給されます。評価は「OKR(目標と成果指標)」に基づく業績評価と、「コンピテンシー(高業績に繋がる行動)」の遂行度評価の2軸で行われ、総合評価ランクに基づき昇格や上位等級へのステップアップが可能です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 25.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 78.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 78.0%

育児・介護支援


連結グループにおける記載が困難なため、提出会社の数値を記載しています。

指標 数値
男性の育児目的休暇取得率 100.0%

人材育成・エンゲージメント


連結グループにおける記載が困難なため、提出会社の数値を記載しています。

指標 数値
従業員に対するエンゲージメントサーベイ(働きがい調査アンケート) 48%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


インフォネットグループは、Webサイトの構築から運用保守までを一貫して支援するIT企業です。WebとAI技術を活用した自社開発プロダクトを主軸に、顧客企業のマーケティングDXや業務効率化DXを支援し、課題解決に向けたトータルパッケージを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、企業のWebサイト構築および運用保守の代行業務を請け負っています。自社開発のコンテンツ・マネジメント・システム(CMS)である「infoCMS」や次世代CMS「LENSAhub」を提供しており、高い安全性と機能性を備えながらも直感的な操作でWebサイトを管理できる点が特徴です。

また、Webサイト運用を補助する周辺商品の開発にも取り組んでいます。具体的には、Google Analytics 4のデータを用いたアクセス分析サービス「MEGLASS finder」や、AIライティングサービス「LENSAwriter」などを販売しています。子会社であるアイアクトからは、AIを利用したサイト内検索システム「Cogmo Search」や、生成AIをWebサイトや社内イントラで活用できるRAG型生成AI「Cogmo Enterprise 生成AI」を提供し、Webサイトに紐づく多様な課題解決を支援しています。

同社グループの収益モデルは、Webサイトの新規構築代金と、CMSの利用期間中に発生する月額利用料が中心です。CMSプログラムおよびサーバネットワークの運用保守・維持管理にかかる月額利用料を受領し、運用サポートや不具合対応、軽微な修正などを行っています。

Webインテグレーション市場では各業務に専門的知見が求められ、分業制が一般的です。しかし、同社グループは営業、プログラマー、デザイナー、Webディレクター、サポートなどあらゆる業種の人員を擁しており、Webサイトに必要な全てのサービスを一気通貫で提供できる点が強みとなっています。

同社グループの売上高は、受託開発サービス、月額利用料サービス、AIサービス、SES・その他に分けられます。当連結会計年度においては、受託開発サービスとAIサービスが増加傾向にあり、特にAIサービスは需要の増加に伴い大きく伸びています。一方、月額利用料サービスとSES・その他は減少傾向にあります。

同社グループは日本国内を主な事業地域としており、本邦以外の外部顧客への売上高はありません。また、特定の顧客への収益集中は見られず、幅広い顧客基盤を構築しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


インフォネットグループの直近5期の業績を見ると、売上高は増加傾向にあります。しかし、経常利益は変動が見られ、親会社株主に帰属する当期純利益は損失を計上した期もあります。

当連結会計年度の売上高は前期から増加しましたが、営業利益と経常利益は減少しました。親会社株主に帰属する当期純利益は損失となりましたが、これは連結子会社の株式取得に伴い発生したのれん及び顧客関連資産について、事業計画の見直しにより減損損失を特別損失として計上したことが主な要因です。本業のキャッシュ創出力を示す営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度もプラスで推移しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 17.4億円 17.0億円 17.7億円 20.1億円 20.9億円
経常利益 △57百万円 1.4億円 1.7億円 1.6億円 51百万円
経常利益率 △3.3% 8.2% 9.5% 8.2% 2.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 △90百万円 82百万円 100百万円 96百万円 △26百万円
1株当たり当期純利益(円) △45.64 41.31 48.94 47.21 △12.79

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


インフォネットグループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて減少傾向にあります。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から当期にかけて減少しています。

これらの指標は、同社グループの収益体質や組織の効率化の状況を示すものです。当連結会計年度においては、減損損失の計上が利益指標に影響を与えている側面もあります。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 15.2百万円 14.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.3百万円 0.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。財務基盤やキャッシュフローの状況から、同社グループの現在地を把握することができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は当期で56.3%となり、前期からわずかに増加しています。これはプライム市場の平均と比較しても高い水準を示しています。一方で、ROE(自己資本利益率)は当期にマイナスとなり、前期から低下しました。手元資金である現金及び預金は当期で3.8億円となり、前期から減少しています。これらの財務状況は、同社グループの事業活動における安定性や将来の成長投資の余力に影響を与える可能性があります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 11.4億円 10.9億円
自己資本比率 55.2% 56.3%
ROE(自己資本利益率) 8.9% -2.3%
現金及び預金 6.0億円 3.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当期の営業活動によるキャッシュ・フローは91百万円のプラスとなりましたが、前期の220百万円と比較すると減少しています。これは主に減価償却費によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは184百万円のマイナスとなり、無形固定資産の取得による支出が主な要因です。前期の427百万円のマイナスと比較すると、投資による資金流出は減少しています。この結果、本業で得た資金を投資に充てた後のフリーキャッシュ・フローは93百万円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは125百万円のマイナスとなり、長期借入金の返済による支出が主な要因です。前期は292百万円のプラスでした。同社グループは本業で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を継続している状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 2.2億円 91百万円
投資CF △4.3億円 △1.8億円
財務CF 2.9億円 △1.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △2.1億円 △93百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

主力製品である「infoCMS」への依存度が高いことや、競合激化により優位性が失われるリスクがあります。また、事業領域における技術革新への適時な対応ができない場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

AI技術を活用した事業モデル転換を進める中で、高度なスキルを持つ人材の確保・育成が不可欠であるとされています。採用や育成が適時に進まない場合、またはコア人材が流出した場合には、提供サービスの付加価値低下や収益低迷を招くリスクがあります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


自社開発のプロダクトと高度なAI技術を主軸に、企業のコミュニケーション支援と業務効率化ソリューションを提供するインフォネットは、明確な経営理念と行動指針を掲げています。同社グループは、持続的な企業価値の最大化を目指し、独自の価値観に基づいた企業風土を醸成しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、経営理念として「PURPOSE」「MISSION」「VISION」「VALUE」を定めています。PURPOSE(存在意義)は「Change to Value, Chain the Value(価値をつくり、その価値は、社会全体へ連鎖する。)」です。

MISSION(使命)は「技術と創造力で企業のコミュニケーションに進化をもたらし、成長を加速させる。」と掲げています。VISION(目指す姿)は「そのビジネスに、伝える力を。」として、企業のコミュニケーション能力向上に貢献することを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、大切にする価値観と行動指針として「VALUE」を定めています。具体的には、「Do Fast(スピード・プロフェッショナル)」として、新しい技術や価値観を素早く取り入れ、合理的に選択するスピード感を重視しています。

また、「Be First(挑戦・リーダーシップ)」では、当事者意識と誠実さを持ち、全員が成功を導く主体となることを求めています。さらに、「In Humor(遊び心・創造性)」として、「仲間を、お客様を、そして世界を、あっ!と驚かせ笑顔にする。」という創造性をすべての原動力の源泉としています。

同社グループは、持続的な成長と企業価値向上のため、透明性の高い経営と迅速な意思決定、コンプライアンスの徹底を推進しています。社員が能力を十分に発揮し、働きやすい雇用環境を整備するための行動計画を策定し、柔軟な思考力や実行力を持つ多様な人材の採用と育成を重視しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、今後の事業展開における重要な課題として、内部管理体制の強化に取り組んでいます。リスク管理のための情報管理体制やコーポレート・ガバナンスの強化、コンプライアンス意識の醸成が重点テーマです。

また、開発体制の強化も重要な課題と認識しており、優秀な人材の確保、開発プロセスの改善、社内におけるノウハウの共有や教育訓練を通じて、より強固な開発体制の構築に努めています。営業体制についても、営業専属従業員の教育訓練を継続的に行い、顧客事業の発展に資する知見の獲得を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


インフォネットは監査役会設置会社を採用しており、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を機関としています。取締役会は業務執行の監督を通じて、適切な資源配分、意思決定の迅速化、コンプライアンスの徹底を推進することを責務としています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


インフォネットの筆頭株主は株式会社フォーカスキャピタルであり、同社取締役会長の江村真人が代表を務めています。このように、特定の事業会社が上位株主として経営を支える資本構成となっています。

株主名 持株比率
フォーカスキャピタル 43.06%
パスファインダー 3.80%
佐野 史和 3.60%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.2%です。代表取締役社長は古宿智氏が務めています。社外取締役比率は16.7%です。

氏名 役職 主な経歴
古宿 智 代表取締役社長 1998年にリリカラに入社後、セラーテムテクノロジー、リミックスポイント、日本ワムネットを経て、2020年に同社執行役員に就任。2025年6月より同社代表取締役社長に就任し、現職。
江村 真人 取締役会長 1997年に中央監査法人に入所後、リプラスを経て、2009年にフォーカスキャピタルマネジメントを設立し代表取締役に就任。2017年6月より同社取締役、2025年6月より同社取締役会長に就任し、現職。
南嶋 将人 取締役 2004年に現代広告社に入社後、ジャパン・アド・クリエイターズ、視覚デザイン研究所を経て、2011年に同社に入社。2018年3月より同社取締役開発本部長、2025年6月より同社取締役管理部General Managerに就任し、現職。
西原 中也 取締役 2000年に毎日コミュニケーションズに入社後、2001年にインターアクト・クリエイティブ(現アイアクト)に入社。2014年6月よりアイアクト取締役、2023年6月より同社取締役に就任し、現職。
山田 篤 取締役 2007年にa2mediaに入社後、2021年に同社Web Solution Division2 General Managerに就任。2023年3月よりデロフト(現i-MediX)代表取締役、2025年6月より同社取締役に就任し、現職。


社外取締役は、宇都宮賢二氏(UGOH取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による業務執行の監督と、監査役会による監査を通じて、経営の健全性と透明性を確保する体制をとっています。社外取締役は、企業やサービスのブランディングに関する深い見識を経営に活かしています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


インフォネットの取締役の報酬は、固定報酬である「基本報酬」と、業績連動報酬である「決算賞与」によって構成されています。基本報酬は役位や職責、在任年数などを考慮して決定され、決算賞与は業績と各取締役の貢献度に応じて支給額が決定されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 53百万円 8.8百万円
社外取締役 3名 4百万円 1.5百万円
社外監査役 3名 12百万円 4.0百万円


役員報酬等の総額は69.3百万円であり、対象となる役員の合計人数は12名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。