※本記事は、ブランディングテクノロジー株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ブランディングテクノロジーは、主にインターネットを活用して販売促進や事業拡大を目指す中堅・中小企業に対し、2つの事業を展開しています。顧客のブランドを明確にし、経営課題解決を支援する「ブランド事業」と、インターネット上の総合マーケティング支援を行う「デジタルマーケティング事業」を提供しています。
単体従業員数は94名、連結従業員数は182名です。セグメントはブランド事業、デジタルマーケティング事業の2つです。
主な国内グループ会社は、アザナ、ファングリー(ブランド事業)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ブランディングテクノロジーは、中堅・中小企業のデジタルシフトを支援するミッションを掲げ、人材を重要な経営資源と位置付けています。従業員が心身ともに健康で、いきいきと生産性高く働き続けられる環境づくりに注力していることがうかがえます。健康経営の推進やエンゲージメント向上への取り組みを通じて、働きがいのある会社を目指していると考えられます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均年齢が30代半ばであり、平均勤続年数も一定の水準を保っています。このことから、比較的若手から中堅層の従業員が中心となって活躍し、長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,087,000円 |
| 平均勤続年数 | 6.8年 |
| 平均年齢 | 36.4歳 |
| 単体従業員数 | 94人 |
| 連結従業員数 | 182人 |
| 単体のグループ内比率 | 51.6% |
同社グループは、確定給付型の企業年金制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。この制度は当社グループに適用されます。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「ブランドを軸に中堅・中小企業様のデジタルシフトを担う」というミッションを体現できる人材の育成を重視しています。人材戦略として「育てる」「発見する」「発信する」の三つの活動を通じて、社会全体にブランディングやマーケティングを啓蒙する方針を掲げています。従業員の給与その他の給付の額及び内容については、従業員の目標や能力などに対する評価に基づき年2回の見直しを行っています。
「育てる」活動では、年齢や性別を問わず優秀な人材を積極的に管理職に登用する方針です。心身ともに健康で生産性高く働き続けられる環境を創るため、健康経営を推進し、社内エンゲージメント向上のためのエンゲージメントサーベイも実施しています。また、中堅・中小企業が抱える経営・事業課題を理解し、適切なサービスを提供するための能力開発や、日常コミュニケーションでのサービススキル(接遇力)向上に向けた人的資本開発を継続しています。
今後はAIエージェントの活用を進め、一人あたりの生産性向上とサービスの高付加価値化を目指しています。さらに、各業界に特化したブランディングおよびマーケティングのノウハウを体系化し、これらの知識を発信・啓蒙する活動や、地域や産業団体、教育機関との連携による講演・研修を積極的に実施しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社並びに株式会社ファングリー、株式会社シンフォニカルを対象とした集計値です。当社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではありません。労働者の男女の賃金の差異は、賃金体系・評価制度において性別による差異はなく、主に男女間の管理職比率等の差異によるものです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 23.1% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 66.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 79.2% |
任意開示
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性従業員比率(提出会社) | 44.9% |
| フロント人材数(グループ全体) | 78名 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ブランディングテクノロジーは、主にインターネットを活用して販売促進や事業拡大を目指す中堅・中小企業を対象に、2つの事業を展開しています。顧客のブランド確立からデジタルマーケティングまで、ワンストップで支援を提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、主にインターネットを活用して販売促進や事業拡大を実現したい中堅・中小企業に対して、ブランド事業とデジタルマーケティング事業の2つの事業を展開しています。
ブランド事業
この事業では、顧客のブランドを明確にし、収益拡大や人材育成の課題解決に向けたソリューションを提供しています。独自の「ブランドファースト」のフレームワークに基づき、メディア制作、コンテンツ制作、運用支援を行っています。収益は、オウンドメディア構築、経営サポートサービス、コンテンツ制作、自社メディア運用などから得ています。運営は、グループ会社の株式会社アザナおよびVIETRY CO.,LTD.が一部を担っています。
デジタルマーケティング事業
この事業では、マーケティング責任者やノウハウが不足している中堅・中小企業に対し、インターネット上の総合マーケティング支援を展開しています。現状分析から戦略立案・実行、効果測定までをワンストップで提供しています。収益は、インターネット広告運用、デジタルマーケティングツール支援、定期訪問コンサルティング、SEOコンサルティングなどから得ています。運用面では、グループ会社の株式会社アザナが関与しています。
同社グループの売上高は、デジタルマーケティング事業において特定の顧客への集中が見られます。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| デジタルマーケティング事業 | 36.1億円 | 34.9億円 |
| ブランド事業 | 14.2億円 | 13.0億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、過去5期間で売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに変動が見られます。直近の連結会計年度では、売上高は前期から減少しました。利益面も同様に、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも前期を下回る結果となりました。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 49.4億円 | 51.6億円 | 46.1億円 | 50.3億円 | 48.0億円 |
| 経常利益 | 1.1億円 | 1.2億円 | 33百万円 | 1.2億円 | 80百万円 |
| 経常利益率 | 2.2% | 2.4% | 0.7% | 2.4% | 1.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 82百万円 | 80百万円 | 3百万円 | 77百万円 | 44百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 51.46 | 50.04 | 2.06 | 49.49 | 28.11 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から増加しています。これは、組織全体の効率性が向上している傾向を示しています。一方で、従業員1人あたりの営業利益は前期から減少しており、収益性の面では課題がある状況です。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 24.1百万円 | 26.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.5百万円 | 0.4百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、本業で得た資金を将来に向けた投資に充てている状況です。財務の安定性や資金の流れから、現在の経営状況を読み解きます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は、当期で58.3%となっています。これは前期の56.9%から増加しており、プライム市場の平均と比較しても高い水準を示しています。
ROE(自己資本利益率)は当期で3.6%となり、前期の6.5%から減少しました。プライム市場の平均と比較すると、低い水準にあります。
手元資金である現金及び預金は、当期末に12.5億円となり、前期末の12.0億円から増加しています。これらの財務状況は、事業運営における安定性を示す要素の一つです。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 11.9億円 | 12.7億円 |
| 自己資本比率 | 56.9% | 58.3% |
| ROE(自己資本利益率) | 6.5% | 3.6% |
| 現金及び預金 | 12.0億円 | 12.5億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に33百万円の獲得となりました。これは税金等調整前当期純利益や減価償却費、前受金の増加などによるものです。
投資活動によるキャッシュフローは、当期に△46百万円の支出となりました。これは有形固定資産や無形固定資産、投資有価証券の取得による支出が増加したためです。
財務活動によるキャッシュフローは、当期に54百万円の獲得となりました。長期借入れによる収入や自己株式の処分による収入があった一方で、長期借入金の返済や配当金の支払いがありました。
営業活動によるキャッシュフローから投資活動によるキャッシュフローを差し引いたフリーキャッシュフローは、当期に△13百万円となりました。これは本業で得た資金を上回る投資を行っている状況を示しており、将来に向けた事業拡大への取り組みがうかがえます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 53百万円 | 33百万円 |
| 投資CF | △5百万円 | △46百万円 |
| 財務CF | 25百万円 | 54百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 48百万円 | △13百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、インターネット関連サービスを主たる事業領域としており、検索エンジンの技術革新や利用方法の変化が事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、Yahoo!やGoogle等の検索サイトの検索結果に依存したサービスを提供しているため、これらの運営会社の事業戦略転換もリスク要因として挙げられています。デジタルマーケティング事業における競合他社の存在も、収益性の低下を招く可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、事業拡大において優秀な人材の獲得・育成が重要な課題であると認識しています。必要な人材を確保・育成できない場合や、退職者の増加等により人材を維持できない場合には、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ブランディングテクノロジーグループは、中堅・中小企業の成長を支援する事業を通じて、社会に新たな価値と笑顔を創出することを目指しています。顧客の想いに寄り添い、ブランドを軸とした経営を推進する企業風土が特徴です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ブランディングテクノロジーグループは、「共存共栄の精神で世の中に新たな価値と笑顔を創出します」という企業理念を掲げています。中堅・中小企業の経営者にとって、事業拡大のアイデアがひらめくような事業推進パートナーとなることを目指しています。
「その想いを、たしかな未来へ」をブランドメッセージとし、顧客の多様な想いにソリューションを提供しています。企業活動の根幹にブランドを置き、ブランドを起点に一貫した経営を行う「ブランドファースト」という考え方を重視しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、ブランドを軸とした一貫した企業経営を行う「ブランドファースト」を推進し、組織力や営業力、企業ブランド力の強化を目指しています。中堅・中小企業や地域産業の持続的成長のため、ブランディングやマーケティングを担える人材育成、魅力の発掘・伝達を重要な課題と捉えています。
「育てる」「発見する」「発信する」の三つの活動を通じて、社会全体にブランディングやマーケティングを啓蒙する戦略方針を掲げています。人材を重要な経営資源と認識し、年齢や性別を問わず採用し、優秀な人材を積極的に管理職に登用する方針です。
健康経営を推進し、スタッフが心身ともに健康で生産性高く働き続けられる環境づくりに注力しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、事業上の課題として市場変化への対応を挙げています。生成AIなどのテクノロジー進化に対応するため、優秀な人材の確保と育成、迅速な意思決定のできる経営体制の構築を図る方針です。
人的資本への投資を重視し、幅広い分野での人材育成強化、教育制度の充実、人事制度の継続的な改善を促進します。また、顧客との信頼関係を強化し、付加価値の高いサービス提供を通じて、強固な顧客基盤の構築を目指しています。
さらに、事業拡大に対応するため、効率的な経営を支える内部管理体制の強化にも取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ブランディングテクノロジーは監査役会設置会社であり、取締役会が経営執行と監督を担い、監査役会が独立した立場から職務を監査する体制です。取締役会は社外取締役を含めて構成されています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の筆頭株主は、同社代表取締役社長が代表を務める会社です。創業家が上位株主として名を連ねており、安定した資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| アズーロ | 35.00% |
| 木村 裕紀 | 11.58% |
| 榊原 暢宏 | 6.91% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は木村裕紀氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 木村 裕紀 | 代表取締役 社長 | 1999年株式会社テレウェイヴ入社後、2005年5月に同社に入社。2009年4月より代表取締役社長を務め、現在に至ります。株式会社アズーロの代表取締役も兼任しています。 |
| 松岡 雄司 | 取締役 | 2002年株式会社ミップス入社後、2006年5月に同社に入社。2020年6月より取締役に就任し、現在に至ります。株式会社ファングリーの代表取締役社長も務めています。 |
| 野口 章 | 取締役 | 2000年株式会社ユニコ入社後、2007年12月に同社に入社。2023年6月より取締役ブランドファースト事業本部長を務め、現在に至ります。 |
| 仲松 佑弥 | 取締役 | 2014年4月に同社に入社。デジタルマーケティング本部長を経て、2024年6月より取締役デジタルマーケティング本部長を務め、現在に至ります。 |
社外取締役は、吉田恵佑氏(株式会社ディープインパクト マネージャー)です。
同社は監査役会設置会社です。社外取締役は取締役の職務執行に対する監督の実効性を高める役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は固定報酬と業績連動報酬で構成されています。業績連動報酬は事前確定届出給与であり、取締役ごとの管掌部門の経常利益を指標として決定されます。これは経営の安定性や収益力を評価する重要な指標と位置付けられています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 40百万円 | 9.9百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 7百万円 | 7.2百万円 |
| 社外取締役 | 1名 | 1百万円 | 1.2百万円 |
| 社外監査役 | 2名 | 5百万円 | 2.4百万円 |
役員報酬の総額は52,791千円であり、対象となる役員は合計8名です。
連結報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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