【平均年収813万円】木村工機 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収813万円】木村工機 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

木村工機は、空調関連機器の製造・販売と関連工事を手掛けています。約80年にわたり業務用空調に特化し、直近期は国内設備投資需要を取り込み、過去最高の増収増益となりました。


目次

※本記事は、木村工機株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月16日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


木村工機は、空調関連機器の製造、販売および関連工事を手掛ける空調機器製造販売事業を展開しています。1945年の創業以来、約80年にわたり業務用空調に特化し、オフィスビル、商業施設、工場、学校、病院など多様な施設向けに空調システム機器を提供しています。

単体従業員数は386名です。同社は空調システム機器の開発・製造・販売の単一セグメントであるため、セグメントの記載は省略されています。

木村工機は、空調システム機器の開発・製造・販売の単一セグメントであり、国内においては木村工機が生産・販売を一手に担っています。同社の製品は、総合建設業者(ゼネコン)や設備工事業者(サブコン)などを通じて、最終需要者である施主・オーナーの各種建築物に設置されています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


木村工機は、空調システム機器の開発・製造・販売を手掛ける企業です。同社では、従業員が長期的に安心してキャリアを築けるよう、人材育成や多様な働き方を支援する制度を充実させています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数や平均年齢から、従業員が比較的長く在籍し、安定した環境でキャリアを形成している傾向がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 8,125,336円
平均勤続年数 13.4年
平均年齢 39.9歳
単体従業員数 386人


同社は、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は21.4億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


木村工機は、「われわれは 知恵と汗を礎にして 社会に貢献する」という社是のもと、環境問題解決を通じた社会貢献に寄与する人材の「採用・育成・定着」を人材戦略の基本方針としています。従業員の「働きやすさ」と「やりがい」の向上を不可欠と考え、そのシナジーにより「働きがい」が醸成されるよう各種施策に取り組んでいます。

給与(賞与を含む)その他の給付の額および内容の決定においては、心身ともに健康で安心して業務に専念できる職場環境づくりを推進し、給与規程に基づき職務内容や役割に応じた公正かつ安定的な基本給や諸手当を支給しています。さらに、従業員が能力を最大限に発揮し、高いモチベーションを持って活躍できるよう、評価要領に基づき能力、成果、貢献度を可視化し、適正な処遇に反映する方針です。

人材育成においては、全社員にサステナビリティの視点の浸透を図るとともに、「社是」「企業倫理規範」「社員行動規範」の実践を通じて、次の時代を生き抜く人材を育て、経営基盤の強化を目指しています。具体的には、職場のマネジメント講座やダイバーシティ、健康教育などのeラーニング研修を全管理職や全社員を対象に実施し、受講率100%を達成しています。また、社員の自発的な能力開発を奨励するため「自己研修手当」制度を新設し、支給金額の増額改定を実施しています。資格取得を奨励する「資格手当」制度も対象資格の拡充と支給金額の増額改定を進めています。

社内環境整備に関する方針として、多様な価値観や個性を持つ人々が“働きやすく”“活躍できる”職場環境を目指し、様々なライフステージにおいて安心して仕事ができ、能力が発揮できる体制を構築しています。安全衛生の取り組みとして各事業所に「安全衛生委員会」を設置し、改善活動を推進しています。また、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」に認定され、一般財団法人日本次世代企業普及機構による「ホワイト企業認定」では最上位のPLATINUMランクを取得しています。育児や介護と仕事の両立支援を目的に、「育児・介護休業規程」を制定し、法定を上回る育児休業期間の延長や育児短時間勤務制度の利用期間延長、子の看護等休暇の有給化、育児休業中の収入支援などを行っています。介護支援についても、介護時差勤務制度や介護休暇の有給化、介護休業中の収入支援を実施しています。さらに、長年の経験や知識を持つシニア人材の活用を目的に「役職定年」を62歳から65歳へ延長し、役職継続者には評価に基づく昇給制度を継続しています。新卒新入社員を対象とした「メンター制度」も導入し、社員の定着に寄与しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 3.6%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 64.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 69.3%
労働者の男女の賃金の額の差異(非正規雇用労働者) 85.1%

多様性・登用

指標 数値
役職者(係長・主任)に占める女性比率 27.2%
女性労働者の平均勤続年数 9.9年
採用(新卒・中途)における女性比率 23.7%

育児・介護支援

指標 数値
女性育児休業取得率 100.0%
男性育児休業取得率(育児目的休暇の取得を含む。) 100.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


木村工機は、空調システム機器の開発、製造、販売、および関連工事を手掛ける企業です。業務用空調に特化し、オフィスビルや商業施設、工場、学校、病院など多様な施設に快適な空間を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、約80年にわたり業務用空調の製造販売に特化して事業を営んでいます。空調システム機器の開発・製造・販売の単一セグメントで事業を展開しており、プレートフィンヒーター・クーラーの製法確立を契機に成長してきました。

同社の事業は、特許に裏付けられた高い技術力と、お客様の利用環境に合わせた制御システムを内製できる技術を特徴としています。生産は個別受注生産を基本とし、高い品質の製品を効率的に生産できる体制を構築しています。営業部門は積算業務も自ら手掛け、製品や技術に関する深い知識と経験を蓄積しており、技術開発部門と連携した迅速な技術サポートを提供しています。

主力製品には、フロン使用量を抑え環境に配慮したヒートポンプ式の外調機「ルーフトップ」シリーズや、除湿を重視した大空間空調が可能な工場用ゾーン空調機があります。これらの製品は、年間約2千件に及ぶ顧客の意見や要望をもとに開発・改良されています。同社の製品は、総合建設業者や設備工事業者を通じて、最終需要者である施主・オーナーの各種建築物に設置されています。

同社は本邦以外の外部顧客への売上高がなく、特定の顧客への売上高が総販売実績の10%以上を占めることもありません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


当事業年度の同社は、国内設備投資需要の堅調な動きを取り込み、受注高および売上高ともに増加しました。特に、制御機能や省エネ性能に優れた同社独自の高性能タイプ製品が好調に推移しています。産業分野では職場環境改善や品質管理を目的とした導入が増加し、商業分野では大規模商業施設の更新案件が伸長しました。保健分野でも高級リゾートホテルや教育機関等への導入が増加しています。

これらの取り組みと市場の需要を背景に、同社の売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の全ての利益項目において過去最高を更新しました。技術開発面では八尾技術研究センターが竣工し、新冷媒対応製品の開発加速や制御システムの高度化を進めています。製造基盤強化として八尾製作所の再開発工事が完了し、生産性向上に寄与しました。営業施策では工場用ゾーン空調機の売上および受注が増加しており、今後の業績への貢献が期待されています。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


木村工機は、事業活動を通じてどのような財務状況にあるか、そして将来に向けた投資や資金の流れがどうなっているかを確認することは、転職を検討する上で重要な視点となります。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


財務の安定性を示す自己資本や手元資金の状況は、企業の持続可能性を測る上で重要な指標です。同社の財務基盤の厚みは、将来の事業展開や雇用環境に影響を与える可能性があります。自己資本比率やROEといった指標は、企業の健全性や収益力を示すものとして注目されます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 - -
自己資本比率 - -
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 - -

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


企業のキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動を通じてどのように資金が動いているかを示します。本業で得た資金をどのように投資し、またどのように資金調達を行っているかを見ることで、同社の経営戦略や将来への姿勢を把握できます。これらの資金の流れは、企業の成長性や安定性、ひいては雇用や給与の安定性にも影響を与える重要な要素です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF - -
投資CF - -
財務CF - -
フリーCF(営業CF+投資CF) - -

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社は、製品価格と性能との比較から見た割高感や研究開発の遅れにより、製品競争力が低下するリスクを認識しています。また、国内の経済情勢や日本の国際競争力の低下、為替変動、金利上昇、国内設備投資の減少などが、同社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社は、優秀な人材の採用と確保が競争力維持に不可欠であると考えています。人口減少や少子高齢化、それに伴う人件費や派遣費の上昇により、事業継続に必要な人員の確保が困難となるリスクがあります。また、処遇を含めて同社の魅力が低下した場合に人材流出が起きる可能性も認識しています。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


木村工機は、「知恵と汗を礎に社会に貢献する」という社是を掲げ、環境に配慮した空調製品の開発を通じて社会課題の解決を目指しています。サステナビリティを経営の中核に据え、「空気のちからで社会を豊かにする」ことをスローガンとしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


木村工機は、「われわれは 知恵と汗を礎にして 社会に貢献する」を社是としています。同社は、柔軟な発想と技術で環境にやさしい空調製品の開発に努め、あらゆる用途・空間に最適な空調を提供することを目指しています。

サステナビリティを経営の中核に据え、環境問題や社会課題の解決を通じて事業機会の創出を図る方針です。中長期的には、業務用空調における最適な温湿度・清浄度・気流コントロールを追求し、気候変動対応の新製品開発や温室効果ガス排出量削減に貢献しています。

「産業分野」「商業分野」「保健分野」の3分野で「分野別最適空調」を推進し、農・畜産陽圧空調といった新領域への挑戦も進めています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


木村工機は、社是である「われわれは 知恵と汗を礎にして 社会に貢献する」を基盤としています。全社員にサステナビリティの視点の浸透を図り、「企業倫理規範」および「社員行動規範」の実践を通じて、次の時代を生き抜く人材を育成し、経営基盤の強化を目指しています。

「空気のちからで社会を豊かにする」をスローガンに、「エコ」と「ウェルネス」の視点から社会課題の解決と自社の変革を推進しています。ガバナンス・コンプライアンス・リスクマネジメントを基盤に、「エコ ソリューション」「エコ トランスフォーメーション」「ウェルネス ソリューション」「ウェルネス トランスフォーメーション」の4つのアクションを実践しています。

多様な価値観や個性を持つ人々が働きやすく活躍できる職場環境を目指し、異なる経験・技能・属性を尊重する体制を構築しています。社員一人ひとりが心身ともに健康でいきいきと働き、やりがいを感じられる会社を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


木村工機は、サステナビリティを経営の中核に位置づけ、複数の重点課題に取り組んでいます。同社は「空調機器メーカー」から「空調システムメーカー」への進化を目指し、高度な制御技術を活用したシステム全体の最適化を推進しています。

事業活動を通じたカーボンニュートラル社会の実現にも貢献しており、技術研究センターの建設や省エネ・コンパクト化による環境負荷低減に取り組んでいます。また、健康で衛生的な空気質向上を目指し、外調機分野の開拓や独自技術の充実を進めています。

製造基盤の強化も重要な課題であり、八尾製作所のリニューアルに続き、河芸製作所の新棟建設を進めています。DXの推進にも注力し、DX戦略の策定、体制構築、人材育成を通じて業務変革を図っています。

人財育成を通した企業体質の強化も重点テーマであり、全社員へのサステナビリティ浸透や「社是」「企業倫理規範」「社員行動規範」の実践を通じて、次世代を担う人財を育成しています。社員が健康でいきいきと働ける環境づくりにも力を入れています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


木村工機は、持続的な成長と企業価値向上を目指し、経営の効率化と責任遂行に努めています。リスク管理、コンプライアンス、内部統制の充実を最重要課題と位置づけ、各種委員会を設置し、社外取締役が参加する会議体で報告・諮問する体制を整えています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


木村工機の株主構成を見ると、筆頭株主は株式会社KIMURAであり、創業家である木村惠一氏も上位株主として名を連ねています。また、大阪中小企業投資育成株式会社のような機関投資家も主要な株主となっています。これらの株主が同社の経営を支えている状況です。

株主名 持株比率
KIMURA 11.91%
大阪中小企業投資育成 5.67%
木村 惠一 5.36%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性9名・女性2名)で構成され、女性役員比率は18.2%です。代表取締役執行役員社長は木村晃氏が務めています。社外取締役比率は36.4%です。

氏名 役職 主な経歴
木村 惠一 代表取締役 執行役員 会長 1952年4月同社入社、1976年10月同社代表取締役社長、2023年6月同社代表取締役執行役員会長より現職。
木村 晃 代表取締役 執行役員 社長 1987年9月監査法人三田会計社入所、1999年1月同社入社、2023年6月同社代表取締役執行役員社長より現職。
大村 英人 専務取締役 執行役員 事業推進本部長 1987年4月株式会社第一勧業銀行入行、2014年6月同社に出向、2023年6月同社専務取締役執行役員事業推進本部長より現職。
梶田 正和 常務取締役 執行役員 八尾製作所長 1986年4月森下製薬株式会社入社、1991年2月同社入社、2023年6月同社常務取締役執行役員八尾製作所長より現職。
登尾 公彦 取締役 執行役員 大阪営業本部長 1982年4月ヤマハ発動機株式会社入社、1986年7月同社入社、2018年6月同社取締役執行役員大阪営業本部長より現職。
浦野 勝博 取締役 執行役員 空調技術本部長 1991年4月同社入社、2023年6月同社取締役執行役員技術本部長(現 空調技術本部長)より現職。


社外取締役は、佐藤信孝氏(MOE佐藤事務所所長・諮問委員会委員長)、加納淳子氏(弁護士法人第一法律事務所パートナー・監査等委員)、岩渕信雄氏(元三菱UFJファクター取締役常務執行役員管理本部長・監査等委員)、関美緒氏(せき公認会計士事務所代表・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社です。取締役の職務遂行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とすることで、コーポレート・ガバナンスの充実と経営における透明性の向上、意思決定の迅速化を図っています。業務執行と監督の分離、相互牽制の強化、社外有識者によるチェックを通じて、透明性の高い健全な経営を推進しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


木村工機の役員報酬は、中長期的かつ持続的な企業価値および株主共同利益の向上を実現させることを基本方針としています。業務執行取締役の報酬は固定報酬と業績連動報酬で構成され、社外取締役には独立性の確保と監督機能を担うため固定報酬のみを支給しています。報酬は金銭報酬のみです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 1.7億円 28.1百万円
監査等委員(社外除く) 1名 14百万円 14.1百万円
社外役員 6名 26百万円 4.3百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。