【平均年収548万円】松屋アールアンドディ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収548万円】松屋アールアンドディ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

松屋アールアンドディは、縫製自動機の開発・製造・販売と、自社設計の縫製自動機を用いた各種縫製品の製造・販売をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は1,552名で、海外3社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開し、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社松屋アールアンドディ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


松屋アールアンドディは、縫製自動機の開発・製造・販売と、自社設計の縫製自動機を用いた各種縫製品の製造・販売を手がけています。同社グループは、メディカルヘルスケア、セイフティシステム、その他事業の3つの分野で事業を展開し、各分野でシナジー効果を追求しています。

単体従業員数は46名、連結従業員数は1,552名です。同社グループの報告セグメントは、メディカルヘルスケア事業、セイフティシステム事業、その他事業の3つです。

主な国内グループ会社は、当社、メディカルヘルスケア関連向け裁断機及び縫製自動機の部品販売、血圧計腕帯部材の販売、血圧計腕帯の製造・販売、生産管理システムソフトの開発・製造・販売等などです。

国内においては松屋アールアンドディが生産・販売を一手に担い、海外3社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


松屋アールアンドディは、「Safety & Medical Healthcareを通して科学技術の向上を図り人類に貢献する」という経営理念のもと、海外での事業展開を主軸としている企業です。人材を持続的成長の源泉と位置づけ、社員一人ひとりが主体性をもって能力を発揮できる環境づくりを基本方針としています。中途採用を積極的に活用し、即戦力人材の獲得を通じて事業拡大と競争力強化を図る方針が示されています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


松屋アールアンドディでは、従業員の平均勤続年数と平均年齢から、比較的長く勤める傾向と経験豊富な人材が多いことがうかがえます。同社は社員の自主性を尊重し、積極的に活躍の機会を提供することで、人材の定着と成長を促す環境づくりを目指しています。

項目 数値
平均年間給与 5,482,000円
平均勤続年数 9.4年
平均年齢 45.6歳
単体従業員数 46人
連結従業員数 1,552人
単体のグループ内比率 3.0%


退職給付制度として、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)を採用しています。この制度は松屋アールアンドディ及び一部の連結子会社が対象です。

退職一時金制度がありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。退職給付債務は142百万円、年金資産は37百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人材を持続的成長の源泉と位置づけ、社員一人ひとりが主体性をもって能力を発揮できる環境づくりを基本方針としています。海外での事業展開を主軸としているため、海外市場で活躍できる専門性・経験を有する人材の確保を経営戦略上不可欠と捉え、中途採用を積極的に活用しています。

年功序列ではなく、個人の能力に応じた評価を行い、成果に応じて報酬等の処遇に反映できるような人事制度を構築している点が特徴です。社員の自主性を尊重し、昇進・昇格の拡大と早期化を図ることで、将来の管理職や経営層の育成を推進しています。業務に関連する研修受講や資格取得に対する費用面のサポートも実施しており、人材育成と社内環境整備に力を入れています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは本記事では取得できていません。

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
中途採用者数 7名

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


松屋アールアンドディグループは、縫製自動機の開発・製造・販売を主軸とし、その技術を活かして医療・ヘルスケア分野や自動車安全システム分野で製品の製造・販売を手掛けています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


松屋アールアンドディグループは、縫製自動機の開発・製造・販売を核としています。自社設計の縫製自動機を活用し、各種縫製品の品質向上とコスト低減を図りながら、各事業分野で収益を上げています。各分野で得られた収益を縫製自動機の開発に再投資することで、より高性能な縫製自動機の開発に繋げるというシナジー効果を重視しています。

主要顧客として、OMRON Healthcare Manufacturing Vietnam CO.,LTD.、高力科技発展(大連)有限公司、豊通マテックス株式会社、芦森工業株式会社などがあります。当連結会計年度の売上高は、OMRON Healthcare Manufacturing Vietnam CO.,LTD.への販売が同社グループ全体の売上高の約46.6%を占めており、特定の顧客への収益集中が見られます。

メディカルヘルスケア事業

オムロングループ向けの血圧計腕帯を、主にベトナムを中心として製造・販売しています。受注生産方式のため在庫リスクが低く、顧客の内示に基づく生産計画で効率的な稼働を実現しています。
収益は、血圧計腕帯の製造・販売から得ています。一部の設備投資費用は顧客負担となるため、設備投資費用が未回収となるリスクが低い事業です。

セイフティシステム事業

自動車関連メーカー等向けのカーシート、エアバッグ、自動車内装品などの製造・販売を行っています。自動車の安全装置に関する縫製自動機の開発・製造・販売も手掛けています。
収益は、長年の縫製自動化のノウハウを活かした各種縫製自動機の提供と、エアバッグメーカー向けを中心としたまとまった受注から得ています。現在、ドローンや航空機など輸送関連分野への展開も進めています。

その他事業

メディカルヘルスケア事業および自動車関連メーカー向け以外の顧客からの依頼による縫製自動機の開発・製造・販売を行っています。長年のノウハウを生かし、家具やインテリアメーカー、アパレル関係などを中心とした顧客に対し、それぞれのニーズにあった縫製自動機を開発・製造・販売しています。
収益は、これらの縫製自動機の開発・製造・販売から得ています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
メディカルヘルスケア 60.6億円 68.1億円
セイフティシステム 33.8億円 28.6億円
その他事業 1.3億円 1.0億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


松屋アールアンドディグループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあり、特に直近の2期間で大きく伸長しています。経常利益も同様に増加傾向を示しており、親会社株主に帰属する当期純利益も堅調に推移しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 56.4億円 71.6億円 84.3億円 95.7億円 97.7億円
経常利益 4.1億円 6.8億円 13.1億円 20.5億円 22.1億円
経常利益率 7.2% 9.4% 15.5% 21.5% 22.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.7億円 4.3億円 9.5億円 15.6億円 15.5億円
1株当たり当期純利益(円) 7.85 20.17 45.03 73.38 72.50

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


松屋アールアンドディの従業員1人あたりの売上高(連結)は、前期から減少しています。一方、従業員1人あたりの営業利益(連結)は前期から横ばいとなっています。これは、従業員数の増加に対して売上高の伸びが緩やかであったものの、営業利益は維持されていることを示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 6.8百万円 6.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.4百万円 1.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、本業で安定的に資金を生み出し、事業投資も行いながら手元資金を確保している状況を示しています。これにより、事業の安定性と将来に向けた成長への取り組みがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な現金及び預金残高によって強固な状態を示しています。自己資本比率はプライム市場の製造業平均を上回っており、ROE(自己資本利益率)も高い水準を維持しています。これらの状況は、事業運営の安定性や将来的な成長投資の余力があることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 69.3億円 81.5億円
自己資本比率 63.6% 65.2%
ROE(自己資本利益率) 25.7% 20.6%
現金及び預金 41.4億円 44.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは前期に比べて減少したものの、引き続きプラスを維持しています。これは、税金等調整前当期純利益の計上や仕入債務・未払金の増加があった一方で、売上債権や棚卸資産の増加、公開買付関連費用の支払いなどがあったためです。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預け入れや有形固定資産の取得による支出が増加し、前期よりも支出額が拡大しています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や配当金の支払いにより、前期に比べて支出が増加しました。結果として、フリーキャッシュフローはプラスを維持していますが、前期からは減少しています。この状況は、本業で安定的に資金を生み出しつつ、将来に向けた積極的な投資を行っていることを示しており、事業の成長性と安定的な雇用維持への期待が持てます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 25.7億円 12.7億円
投資CF △7.5億円 △10.7億円
財務CF △0.4億円 △2.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 18.3億円 2.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、特定の顧客への取引依存度が高い状況にあります。特にオムロングループへの売上高が連結売上高の73.7%を占めており、当該顧客の事業環境悪化や事業撤退は経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、販売の大半を海外市場に依存しているため、政治的・地政学的・経済的に不安定な国での事業継続が困難になるリスクがあります。外貨建て取引における為替リスク対策を現時点ではとっておらず、急激な為替変動による為替損失が生じる可能性も指摘されています。

③ 人材・組織に関するリスク

人材の確保・育成に関するリスクとして、相当数の従業員が短期間で退職した場合や、人材の確保・育成が計画通りに進まない場合に、業務運営の効率性が低下し、経営成績に影響を及ぼす可能性が挙げられています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


松屋アールアンドディは、独自の経営理念と技術力を基盤に、社会貢献と持続的成長を目指す企業です。品質とコンプライアンスを重視し、変化する事業環境に柔軟に対応しながら、組織力の強化に取り組んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「Safety & Medical Healthcareを通して科学技術の向上を図り人類に貢献する」という経営理念を掲げています。長年培ってきた開発力と技術力を基盤とし、優れた品質の製品を安定供給することで、顧客満足度の向上を目指しています。また、取引先、協力会社、地域社会、投資家、そして従業員からの信頼と期待に応えられる企業となることを目指しています。中長期的には、縫製自動機の開発を通じて顧客の縫製工程の自動化に貢献し、縫製品事業の拡大に取り組む方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「Safety & Medical Healthcareを通して科学技術の向上を図り人類に貢献する」という経営理念のもと、ESG(環境・社会・ガバナンス)の視点を重視した持続的な成長を目指しています。生産する製品には個人の人命に関わるものが多いため、品質の管理・徹底を継続的に図り、ISO9001およびIATF16949を取得しています。企業価値向上のためにはコンプライアンスの徹底が不可欠であると考え、法令遵守の体制強化と内部牽制が機能する管理体制の構築に努めています。毎年全役職員を対象にコンプライアンス研修を実施し、ステークホルダーからの信頼に応える組織を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、事業環境の変化に対応し事業基盤を拡大するため、複数の課題に取り組んでいます。研究開発力の強化では、ベトナムのMATSUYA INNOVATION CENTERを中心に次世代技術の研究開発と技術者の育成に努めています。生産体制・生産能力の強化では、採用活動と社内教育体制の強化を進めています。品質向上に向けては、品質管理体制の強化と各部門の連携強化を図っています。

また、新しい販路拡大と営業力強化のため、人材採用・育成体制の整備と営業拠点の強化を進めています。人材確保・育成では、生産技術の継承と事業中核人材の確保・育成が急務であり、人事評価体制と人材育成体制の構築に取り組んでいます。企業価値向上のため、コンプライアンス体制の継続的な強化と内部牽制が機能する管理体制の構築、全役職員を対象としたコンプライアンス研修の実施を通じて、内部管理体制の強化を図っています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


松屋アールアンドディは、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置する体制を採用しています。取締役会は重要な経営事項の審議と意思決定を行い、社外役員が経営の監督・監視機能を強化しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


松屋アールアンドディの株主構成を見ると、創業家関係者が上位を占めていることが特徴です。筆頭株主は後藤倫啓氏、次いで後藤匡啓氏が並び、同社グループの経営に強い影響力を持つ支配株主として位置づけられています。また、事業会社であるオムロンヘルスケアも主要な株主の一社です。

株主名 持株比率
後藤 倫啓 16.80%
後藤 匡啓 16.80%
オムロンヘルスケア 14.77%
ゴトウホールディング 9.34%
後藤 秀隆 8.78%


発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長CEOは後藤秀隆氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
後藤 秀隆 代表取締役社長CEO(兼社長執行役員) 1982年8月松屋縫製機器販売(現同社)設立、代表取締役社長。2007年8月瑪茨雅商貿(上海)有限公司董事長。2021年6月同社代表取締役社長CEO(兼社長執行役員)より現職。
松川 浩一 常務取締役CFO(兼常務執行役員)経営管理部長 2006年12月新日本監査法人入所。2011年10月公認会計士登録。2018年1月同社入社。2021年6月同社常務取締役CFO(兼常務執行役員)経営管理部長より現職。


社外取締役は、佐々木豊氏(株式会社ビザライト代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役および社外監査役を選任することで、取締役の監督および監視機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


松屋アールアンドディの役員報酬は、株主総会で承認された限度額の範囲内で、役位や経営責任の度合いに基づき決定されます。監査役の報酬は固定報酬で構成されており、経営の独立性と客観性を重視しています。また、企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的として、譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 2名 1.2億円 58.4百万円
監査役(社外除く) 1名 3百万円 2.6百万円
社外取締役 1名 7百万円 6.7百万円
社外監査役 3名 11百万円 3.7百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。