【平均年収732万円】コマースOneホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収732万円】コマースOneホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

コマースOneホールディングスは、フューチャーショップ、ソフテルなどを傘下に持つ純粋持株会社です。グループでECサイト運営支援のSaaS型ECプラットフォーム事業を展開し、直近の業績は増収増益となりました。連結従業員数は191名です。


目次

※本記事は、株式会社コマースOneホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


コマースOneホールディングスは純粋持株会社であり、単体従業員数は7名、グループ連結従業員数は191名です。

同社グループは、ECサイト運営を支援するSaaS型ECプラットフォーム事業を国内中堅・中小規模のECサイト運営企業向けに展開しています。連結子会社7社を中心に、ECサイトのフロント機能からバックヤード、認証サービス、マーケティング支援までワンストップで提供しています。

主な国内グループ会社は、フューチャーショップ、ソフテル、TradeSafe、空色、既読などです。

同社グループでは、2025年5月にPINESとNewronaを子会社化し、2026年3月1日付で両社が合併してAttendMeに商号変更しました。また、2025年1月にはSAMURAI TECHNOLOGYがソフテルに吸収合併され、2025年4月にはコマースコネクトを設立しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


同社グループは、ECインフラの提供を通じて社会の持続的発展に貢献することを目指しています。個人の成長を組織力強化の重要なテーマと位置づけ、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。DXによる業務効率化や時間創出も推進し、働きがいのある職場環境を追求していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が30代後半であり、平均勤続年数は6年程度となっています。比較的若い年齢層で構成されながらも、一定の勤続年数が見られることから、安定した環境でキャリアを築いている従業員がいることがうかがえます。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 7,315,000円
平均勤続年数 6.24年
平均年齢 39.0歳
単体従業員数 7人
連結従業員数 191人
単体のグループ内比率 3.7%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人材を最重要資産と位置づけ、進化する技術を活用し顧客課題の解決を目指しています。AIをはじめとする技術進化が加速する中、高度な専門性を持つプロフェッショナル人材の獲得と育成に戦略的な資源配分を行い、限られた従業員数で高い価値を創出することを人的資本戦略としています。

従業員の給与やその他の給付は、職務遂行能力、役割、会社業績への貢献度を公正に評価し、それに応じて処遇する方針です。年齢や勤続年数だけでなく、従業員が担う役割の大きさ、職務の専門性、労働市場の状況に基づいて決定されます。定期的な人事評価に基づき、能力の伸長や役割の変更があった場合には見直しが行われます。

また、「個の成長による組織力の強化」を重要なテーマとして掲げており、グループ各社で自律的なキャリア構築を支援する教育制度を実施しています。業務に必要な知識習得に向けた自己研鑽を促進することで、継続的な人材育成に取り組んでいます。

社内環境の整備においては、多様な属性、才能、経験を持つ人材を積極的に採用し、個の能力を最大限に活かせるよう努めています。性別や年齢に関わらず多様な人材が活躍できるよう、時短勤務、在宅勤務、育児休業取得を促進し、やりがいを持って働ける組織の構築を推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


コマースOneホールディングスは、ECサイト運営を支援するサービスをSaaS型で提供するECプラットフォーム事業を展開しています。持株会社として複数の連結事業子会社を統括し、国内の中堅・中小規模のECサイト運営企業を主な顧客としています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、ECサイト運営に必要なサービスをワンストップで提供するECプラットフォーム事業を単一セグメントとしています。この事業は、ECサイトの構築からバックヤード業務、信頼性認証、マーケティング支援まで多岐にわたるサービスで構成されています。

具体的には、株式会社フューチャーショップがECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供し、多様なデザインと機能でECサイトの流通額拡大に貢献しています。収益は、導入時の初期費用と月額の基本料金から得ています。株式会社ソフテルは、EC用の多店舗受注在庫一元管理ソフトウェア「通販する蔵」を中心に、プライベートクラウド型でのシステム提供を行っています。収益は、初期導入に係るカスタマイズ料と導入後の保守・運用、改修に伴う収入が中心です。株式会社TradeSafeは、ECサイトの信頼性を認証するトラストマーク事業や、EC受注状況分析ツール「ECnote」を提供しています。収益は、登録料と月額使用料、初期費用と月額利用料から構成されています。株式会社空色はWEB接客ソリューションの開発・運営を通じて、UGCを活用したレビュー収集を促進するサービス「future Review」をリリースしています。株式会社既読はAI技術を活用した画像作成サービス「AI Creative One」を提供し、EC事業者へのクリエイティブやマーケティング支援を行っています。株式会社コマースコネクトは、次世代EC統合プラットフォーム「コマースコネクト」の開発を進めています。株式会社AttendMeはVTuberと提携したインフルエンサーマーケティングサービスを提供しています。

同社グループの収益モデルは、SaaS型やプライベートクラウド型でのサービス提供による継続的な利用料収入が特徴です。当連結会計年度においては、SBペイメントサービス株式会社が同社グループの売上高の10%以上を占める主要な顧客となっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間にわたって継続的に増加傾向を示しています。経常利益は変動が見られるものの、直近の当連結会計年度では増加に転じました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に減少しましたが、当期は大幅な増加となりました。これは、事業領域の拡大に向けた積極的な成長投資や人材採用の強化、既存システムのリニューアル及び新規事業関連の開発による売上原価及び販管費の増加が営業利益に影響を与えましたが、特別利益の計上などにより純利益は大きく伸びています。営業活動によるキャッシュ・フローは、営業利益の減少があったものの、引き続きプラスを維持しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 29.4億円 32.0億円 35.6億円 36.9億円 39.0億円
経常利益 7.2億円 6.1億円 7.0億円 4.2億円 4.7億円
経常利益率 24.4% 19.0% 19.7% 11.5% 12.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 5.0億円 4.4億円 4.1億円 92百万円 3.0億円
1株当たり当期純利益(円) 65.93 58.78 57.53 12.78 42.80

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期と比較してわずかに減少しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少する結果となりました。これは、事業拡大に伴う人材関連費用の増加や、AI時代を見据えた既存システムの抜本的な再構築に向けた構造的な投資を開始した影響が考えられます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 20.9百万円 20.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.6百万円 2.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


コマースOneホールディングスは、堅実な財務基盤を維持しながら、将来に向けた成長投資を進めている状況です。本業で得た資金を元手に、事業拡大のための投資を行っています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な現金及び預金によって特徴づけられています。自己資本比率は72.1%と、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。

ROE(自己資本利益率)も11.8%と、プライム市場平均を上回る水準を示しています。これらの数値は、同社グループが安定した財務体質を維持していることを示しており、事業運営における堅実性がうかがえます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 25.2億円 26.3億円
自己資本比率 72.7% 72.1%
ROE(自己資本利益率) 3.4% 11.8%
現金及び預金 18.6億円 18.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは3.1億円の収入となりましたが、前期からは減少しています。これは主に税金等調整前当期純利益や法人税等の支払額によるものです。

投資活動によるキャッシュフローは△0.8億円の支出となり、前期に比べて支出額は減少しました。これは主にソフトウェア開発に係る無形固定資産取得や子会社株式の取得による支出があった一方で、投資有価証券の売却による収入があったためです。

財務活動によるキャッシュフローは△2.4億円の支出となり、前期から支出額が増加しています。これは主に配当金の支払額と自己株式の取得による支出が要因です。結果として、フリーキャッシュフローは2.3億円のプラスを維持しており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している状況を示しています。この資金状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資余力を有していることを示唆しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 5.3億円 3.1億円
投資CF △1.8億円 △0.8億円
財務CF △2.1億円 △2.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 3.5億円 2.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの事業は国内EC市場の動向に左右されるため、市場の成長率が鈍化または停滞した場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、ECサイト運営ソリューションの分野では同種のサービスを提供する競合他社が多く、差別化が難しくなることで競争優位性が低下し、経営成績に影響を与えるリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは事業拡大を進める上で、優秀な人材の確保と育成を重要な課題と認識しています。必要とする人材を安定的に確保できない場合、同社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


コマースOneホールディングスは、テクノロジーを活用してECサイト運営企業の成長を支援し、社会の持続的発展を支えるECインフラの創出を目指しています。信頼と安心を基盤としたプラットフォームを通じて、顧客のビジネスを支える企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


コマースOneホールディングスグループは、「テクノロジーを活用する人の力を最大化させるコマースプラットフォームであること」をミッションに掲げています。同社グループの事業内容は、成長志向の国内中堅・中小ECサイト運営企業の成長支援と、信頼に基づく安心の環境づくりです。社会の持続的発展を支えるECインフラの創出を実現させることを経営目標とし、今後も幅広い顧客ニーズに応えるため、提供サービスの機能向上に努めていく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


コマースOneホールディングスグループは、長期的な企業価値向上に向け、サステナビリティの観点を経営に組み込んでいます。具体的には、「環境に配慮した事業運営」「個の成長による組織力の強化」「DXで業務効率化/時間創出」「適切な情報開示とステークホルダーとの建設的な対話」をテーマに掲げています。同社グループは、企業としての社会的責任を自覚し、企業倫理と法令遵守を徹底することで、透明性のある迅速な業務管理体制の確立を図っています。また、個の能力を活かせるよう、多様な人材の採用と、時短勤務や在宅勤務、育児休業取得の促進を通じて、働きやすい社内環境の整備を進めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


コマースOneホールディングスグループは、いくつかの経営課題に対処しています。人材確保においては、優秀なエンジニアや営業人員の確保が重要であり、新規採用の強化とグループ内研修による人材育成に努めています。また、グループ内のガバナンス・経営管理体制の強化も重点テーマです。各事業会社の独立性を保ちつつ、同社が主体となりグループ全体のガバナンス強化と経営監視を行っています。さらに、グループ間シナジーの追求として、グループ戦略の共有化や開発リソースの提供、クロスセルを通じた収益向上を目指しています。コンプライアンス体制の強化も進めており、コンプライアンス委員会を随時開催し、課題の洗い出しと対策検討を行っています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


株式会社コマースOneホールディングスは、監査役会設置会社として、取締役会と監査役会が連携し、経営の監督と意思決定を行っています。透明性と客観性を重視したコーポレート・ガバナンス体制の確立を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社は、代表取締役である岡本高彰氏が筆頭株主として、同社グループの経営を支えています。また、UBS AG HONG KONGのような機関投資家や、光通信KK投資事業有限責任組合といった事業会社も上位株主として名を連ねています。創業家や役員が上位株主として経営に深く関与している資本構成となっています。

株主名 持株比率
岡本 高彰 30.82%
UBS AG HONG KONG(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) 25.21%
光通信KK投資事業有限責任組合 6.69%
イー・エージェンシー 4.28%
フューチャースピリッツ 3.77%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役は岡本高彰氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。

氏名 役職 主な経歴
岡本 高彰 代表取締役 1991年4月 富士銀行(現みずほ銀行)入行。2006年8月 同社代表取締役。2010年3月 フューチャーショップ取締役。2023年3月 空色取締役。2025年4月 コマースコネクト取締役より現職。
清水 究 取締役兼管理本部長 2007年1月 霞が関監査法人入社。2011年6月 オプト(現デジタルホールディングス)入社。2021年9月 SQA設立、代表取締役。2023年6月 同社取締役兼管理本部長より現職。
星野 裕子 取締役 1990年4月 エスピー研入社。2010年3月 フューチャーショップ代表取締役。2020年2月 同社取締役より現職。
北川 輝信 取締役 1997年4月 電算システム入社。2001年8月 ソフテル設立、代表取締役。2020年2月 同社取締役より現職。


社外取締役は、伊藤勇太氏(伊藤会計事務所代表)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役5名(うち社外1名)で構成される取締役会と、社外監査役3名で構成される監査役会を設置しています。社外役員は、それぞれの専門的な知見に基づき、経営方針や経営改善への助言、中立的な立場からの監査を通じて、企業価値の向上とガバナンス体制の強化に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社では、取締役の報酬総額は株主総会で定められた上限額の範囲内で、報酬委員会での審議を経て取締役会で決定されます。監査役の報酬は、株主総会で承認された限度額の範囲内で監査役会の協議により決定されています。報酬は職責に応じた固定の金銭報酬のみで構成されており、月例で支払われる仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 2名 62百万円 30.9百万円
社外役員 4名 15百万円 3.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。