【平均年収620万円】i-plug 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収620万円】i-plug 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

i-plugは、HR領域の課題解決を目指し、就職活動中の学生や企業向けにインターネットプラットフォームサービスを展開しています。直近の業績は売上高が継続的に増加し、経常利益も回復・増加傾向にある一方、当期純利益は減少となりました。


目次

※本記事は、株式会社i-plug の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


i-plugグループは、HR領域の課題解決を目指し、就職活動中の学生や求職者、企業向けにインターネットプラットフォームサービスを提供しています。新卒オファー型就活サービス「OfferBox」を主力に、適性検査サービス「eF-1G」などを展開しています。

単体従業員数は324名、連結従業員数は357名です。同社グループのセグメントはHRプラットフォーム事業の1つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)イー・ファルコン、マキシマイズなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


i-plugは、Vision2030の実現に向けた中長期事業戦略において、人材を競争力の源泉と位置づけています。従業員一人ひとりの成長を支援する人材育成を経営の重要課題とし、「共創するプロフェッショナル組織」の構築を目指しています。このような方針のもと、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力している会社です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、比較的若い年齢層の従業員が多く、平均勤続年数は短めの傾向にあります。これは、事業の成長フェーズや組織の活性度を反映している可能性があります。

項目 数値
平均年間給与 6,202,896円
平均勤続年数 3.7年
平均年齢 34.7歳
単体従業員数 324人
連結従業員数 357人
単体のグループ内比率 90.8%


当社及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、確定拠出制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、Vision2030に向け「共創するプロフェッショナル組織」の構築を目指し、人材戦略を推進しています。特に管理職層の属性の偏りを課題と認識し、女性や若手の次世代リーダー育成に重点的に取り組む方針です。従業員の給与その他の給付の額及び内容については、等級に応じた期待される役割と責任、そして能力により生み出された成果に基づき決定されています。

具体的な人材育成施策としては、経験学習サイクル(経験→内省→教訓→実践)を基盤としたOJTを中核に据え、自律的な成長を支援しています。また、上司の関わりの質を高めるための新任職位者研修やマネジメント研修、評価運用の改善にも取り組んでいます。人材委員会を運営し、個々の従業員の強みや課題を把握した上で、最適な育成機会や配置転換を検討するとともに、キャリアチャレンジ制度(社内公募)により、従業員の主体的なキャリア形成を支援しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は公表義務の対象外のため記載を省略しています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 16.3%
男性労働者の育児休業取得率 78.6%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用) 72.4%
労働者の男女の賃金の額の差異(非正規雇用) 164.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 67.6%

多様性・登用


当該目標及び実績は当社単独のものであり、連結子会社に関しては、重要性が低いため記載を省略しております。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 16.3%
20代若手管理職(課長級)の人数 -人

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


i-plugグループは、「つながりで、人の可能性があふれる社会をつくる」というMissionのもと、HR領域の課題解決を目指し、インターネット上のプラットフォームを通じてサービスを提供しています。就職活動中の学生や求職者、企業を対象に、新卒オファー型就活サービス「OfferBox」をはじめとする多様なHR関連サービスを展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


i-plugグループは、HRプラットフォーム事業の単一セグメントとして事業を展開しています。主力サービスである新卒オファー型就活サービス「OfferBox」を中心に、適性検査サービス「eF-1G」や食品業界特化型の就活イベントサービス「Tsunagaru就活」などを提供しています。同社グループのビジネスモデルは、ビッグデータを活用したインターネットプラットフォームを通じて、HR領域の課題解決を可能にするものです。

OfferBoxは、企業が採用ターゲットとなる学生に直接アプローチできるダイレクトリクルーティングサービスです。このサービスには、政府が定める新卒採用スケジュールに合わせた成功報酬型と、採用広報解禁よりも前からオファー送信が可能な早期定額型の2つの料金プランがあります。早期定額型は契約時に利用料金と採用枠料金を一括で受け取り、サービス提供期間の経過に応じて売上を計上する収益モデルです。同社グループの売上構成において、OfferBox(早期定額型)が大部分を占めています。

また、適性検査サービス「eF-1G」は、採用選考だけでなく、人材育成や人材の活躍・定着といった幅広い人事活動を支援しています。同社グループは、特定の顧客への収益集中はないと認識しています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
OfferBox(早期定額型) 3兆9,556億円 4兆4,889億円
OfferBox(成功報酬型) 6,317億円 6,546億円
eF-1G(適性検査) 2,822億円 3,136億円
その他 2,150億円 2,999億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


i-plugグループの過去5期間の業績を見ると、売上高は継続的に増加傾向にあります。経常利益は一時的に損失を計上した期もありましたが、直近では大きく回復し、増加傾向を示しています。親会社株主に帰属する当期純利益も変動がありましたが、前連結会計年度の法人税等が一時的な税効果の影響でマイナスとなったため、当連結会計年度は前年同期と比較して減少しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 30.4億円 37.4億円 46.0億円 50.8億円 57.6億円
経常利益 3.7億円 △4.0億円 1.4億円 5.8億円 7.2億円
経常利益率 12.2% △10.6% 3.0% 11.4% 12.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.5億円 △4.9億円 △1.9億円 6.0億円 4.8億円
1株当たり当期純利益(円) 65.11 △125.26 △49.15 151.08 120.25

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


i-plugグループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて増加しています。同様に、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から当期にかけて増加しており、組織全体の生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、事業規模の拡大と効率的な運営が寄与している可能性を示唆しており、入社を検討する方にとって、同社グループの収益体質の強さや組織の効率化の傾向を把握する上で参考となるでしょう。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 15.4百万円 16.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.8百万円 2.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で安定的に資金を生み出し、将来に向けた投資も行いながら、手元資金を厚くしている状況です。財務基盤は堅固であり、事業活動に必要な資金を自力で賄えていることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は、非製造業のプライム市場平均と比較して高い水準にあります。また、ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を大きく上回る水準で推移しています。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、安定した財務基盤を築いていることが示されています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 14.0億円 19.0億円
自己資本比率 36.5% 37.8%
ROE(自己資本利益率) 54.9% 29.0%
現金及び預金 25.1億円 32.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の計上や契約負債の増加などにより、当期も大幅なプラスとなっています。これは本業で安定的に資金を獲得できていることを示しています。投資活動によるキャッシュフローは、無形固定資産の取得による支出などによりマイナスとなっていますが、これは将来の成長に向けた投資が活発に行われている状況です。

財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の純増があった一方で、長期借入金の返済による支出などにより、当期もマイナスで推移しています。営業活動で得た資金が投資活動を上回るフリーキャッシュフローはプラスであり、事業の成長と財務の健全性を両立している状況です。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた基盤を強化していることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながるものと考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 8.2億円 14.9億円
投資CF △3.5億円 △6.4億円
財務CF △1.2億円 △0.9億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 4.7億円 8.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、主力サービスである「OfferBox」に事業が依存している状況です。また、テクノロジーに長けた新興企業や大手人材関連企業が新卒HR領域に参入する可能性があり、競争環境の変化が経営成績に影響を及ぼすリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、今後の事業拡大を見据え、優秀な人材の採用及び育成に取り組んでいます。しかし、これらの施策が適時適切に遂行されなかった場合や、役職員の予期せぬ退職があった場合には、経常的な業務運営に支障が生じる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


i-plugは、「つながりで、人の可能性があふれる社会をつくる」というミッションを掲げ、一人ひとりの個性や多様性を活かすプラットフォームの提供を通じて、豊かなキャリア機会の創出を目指しています。未来を担う若い世代から最も選ばれるプラットフォームになることをビジョンとしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


i-plugグループは、「つながりで、人の可能性があふれる社会をつくる」というミッションを掲げています。2030年に向けたビジョン「Vision2030」では、「未来を担う若い世代から、もっとも選ばれるプラットフォームになる」ことを目指しています。一人ひとりの個性や多様性を活かすプラットフォームを提供し、より豊かなキャリア機会を創出することに取り組んでいます。同社グループは、新卒ダイレクトリクルーティング市場のリーディングカンパニーとして、市場拡大を通じた継続的な成長を目指す方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


i-plugグループは、ミッションとビジョン実現に向け、組織として「共創するプロフェッショナル集団」を目指す姿としています。このステートメントを実現するため、新たな「5Values」を行動指針として再構築しました。同社は、従業員一人ひとりがプロフェッショナルとして自身の成長を追求し、顧客やユーザーの価値を最大化できる高い当事者意識を持つことを重視しています。顧客、パートナー、仲間と「共創」することで価値を生み出していく組織を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


i-plugグループは、事業拡大と継続的な成長のために、いくつかの課題に対処しています。個人情報の管理については、学生の個人情報を多く預かることから重要課題と認識し、規程の制定・運用、社内教育、システムセキュリティ対策により管理体制を構築しています。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証も取得し、情報管理体制の強化を図っています。

新規事業の創出にも取り組んでいます。事業開発やM&A、アライアンスを通じて、主力サービスへの依存度を低減し、安定的かつ持続的な成長を目指しています。

また、事業領域の拡大と安定成長のため、多様なバックグラウンドを持つ優秀な人材の獲得を不可欠と考えています。積極的な採用活動を通じて、営業体制・開発体制・管理体制の強化を進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


i-plugは、業務執行に対する取締役会の監督と監査役による適法性監査の二重チェック機能を持つ監査役会設置会社です。経営の公正性と透明性を高めるため、社外取締役3名と社外監査役2名を選任しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


i-plugの筆頭株主は代表取締役CEOの中野智哉氏であり、同氏の資産管理会社が保有する株式を含めています。また、他の取締役も上位株主として名を連ねており、経営陣が主要な株式を保有する資本構成となっています。

株主名 持株比率
中野智哉 55.91%
田中伸明 4.25%
直木英訓 2.49%
日本カストディ銀行(信託口) 2.35%
山田正洋 1.64%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性9名・女性2名)で構成され、女性役員比率は18.2%です。代表取締役CEOは中野智哉氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
中野 智哉 代表取締役 CEO 2001年6月 株式会社ロード入社、2002年6月 株式会社アド・エイエヌ(現 パーソルキャリア株式会社)入社。2012年4月 同社代表取締役社長、2018年6月 同社代表取締役CEOに就任。株式会社イー・ファルコン取締役、株式会社pacebox代表取締役、大阪商工会議所1号議員などを務める。
山田 雅人 取締役副社長 兼CSO 2004年4月 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社入社、2005年10月 アビームコンサルティング株式会社入社。2012年4月 株式会社リクルート入社後、グループ会社で執行役員などを歴任。2023年12月 同社経営戦略室ゼネラルマネージャー、2025年10月 同社取締役副社長兼CSOに就任。
直木 英訓 取締役 COO 2005年4月 株式会社インテリジェンス(現 パーソルキャリア株式会社)入社。2014年8月 同社取締役COOに就任。同社RP部ゼネラルマネージャー、事業推進室ゼネラルマネージャーなどを経て、2024年4月 同社新卒事業本部本部長を務める。
阪田 貴郁 取締役 CFO 2004年10月 株式会社トリドール入社、2006年9月 株式会社オー・エム・コーポレーション入社。2016年4月 株式会社Board代表取締役。2017年4月 同社監査役、2019年9月 同社社外取締役を経て、2022年9月 同社取締役CFOに就任。
田中 伸明 取締役 2005年4月 アフラック入社、2009年1月 株式会社グロービス入社。2012年6月 同社取締役営業担当、2019年9月 同社取締役CFO兼コーポレートマネジメント部ゼネラルマネージャーなどを歴任。2022年9月 同社取締役に就任。株式会社イー・ファルコン代表取締役も務める。


社外取締役は、田中邦裕氏(さくらインターネット代表取締役社長)、麻田祐司氏(株式会社ブレインaアシスト代表取締役)、古川明日香氏(カルチャーガードナー株式会社代表取締役社長)です。

同社は監査役会設置会社であり、業務執行の監督と適法性監査を強化しています。独立した外部の視点を取り入れるため、社外取締役3名と社外監査役2名を選任し、コーポレート・ガバナンスの充実を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


i-plugの役員報酬は、各取締役の職責を踏まえた適正な水準で決定することを基本方針としています。報酬は月例の固定報酬と譲渡制限付株式報酬で構成されており、企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的としています。業績連動報酬は現在支給されていませんが、今後の事業拡大と成長フェーズを鑑みて導入を検討する方針です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.5億円 30.7百万円
監査役(社外除く) 1名 9百万円 9.3百万円
社外役員 5名 21百万円 4.2百万円


個人別報酬が開示されている役員は存在しません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。