【平均年収488万円】STG 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収488万円】STG 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

STGは、軽量化金属部品の製造加工を主力とし、金型設計から組立まで一貫して手掛けています。日本を含むグローバルな生産体制で、高付加価値カメラや自動車、医療機器など幅広い分野に製品を供給しています。直近の連結会計年度は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社STG の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、軽量化金属部品の製造加工事業を展開しています。実用金属で最軽量のマグネシウムを中心に、金型設計から鋳造、機械加工、組立まで一貫して手掛けています。高付加価値カメラや自動車、医療機器など幅広い分野に製品を供給しています。

単体従業員数は56名、連結従業員数は808名です。同社グループは金属部品鋳造及び加工事業の単一セグメントで事業を展開しています。

STGは、軽量化金属部品の製造加工を主力としており、金型設計から組立まで一貫した生産体制を構築しています。日本に加え、中国、タイ、マレーシアに工場を持ち、グローバルな生産体制で顧客ニーズに対応しています。

同社グループは、中期経営計画「Challenge 100」に基づき、2025年9月29日にE-CAST INDUSTRIES SDN. BHD.を子会社化し、事業拡大を推進しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


STGグループは、金属部品鋳造及び加工事業を主軸とする製造業であり、グローバルに事業を展開しています。同社グループでは、多様な人材がそれぞれの持ち場で能力を発揮できる職場環境の実現を重視しており、人材育成と社内環境整備に力を入れています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も高めであることから、安定した環境で長期的にキャリアを築く傾向が見られます。多様な人材が活躍できる職場環境の整備に注力しており、従業員が安心して働き続けられるような取り組みを進めていることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 4,879,000円
平均勤続年数 12.4年
平均年齢 46.7歳
単体従業員数 56人
連結従業員数 808人
単体のグループ内比率 6.9%


同社グループの退職給付制度は、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型と、会社が拠出した資金を従業員が運用する確定拠出型の両方を採用しています。この制度は国内グループ会社および海外子会社に適用されています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、当連結会計年度末における退職給付に係る負債の期末残高は92百万円、確定拠出制度への要拠出額は4百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


STGグループは、「幅広い人材の登用」「社会的弱者への雇用機会創出」「高齢者の雇用」を人事理念に掲げ、多様な人材が能力を最大限に発揮できる職場環境の実現を経営の重要課題と位置付けています。グローバル人材や工場のある地域での優秀な人材の獲得、教育の推進、働きやすい環境の提供を通じて企業価値向上を目指しています。

給与は、年齢や勤続年数によらず、社員一人ひとりに与えられた役割の重要度・難易度及び専門性に応じて等級を決定し、市場水準を勘案した基本給を設定しています。賞与については業績連動方式を採用しており、業績と個人の考課結果を総合的に勘案して決定されます。当事業年度においては、物価高騰に対応し、平均昇給率約5.2%の賃金改定を実施しました。中長期的なインセンティブとして、役員および従業員の一部役職者を対象としたストック・オプション制度も導入しています。

人材育成においては、入社時研修や階層別研修、昇格者研修、管理職向けのマネジメント研修など、各種教育プログラムを体系的に実施し、グローバル人材の育成を推進しています。また、資格取得に対する補助支援や報奨金制度を設け、従業員の自己啓発を支援しています。次世代を担う経営人材の育成を目的とした次世代育成研修も月1回開催されています。

社内環境整備では、入社年数、年齢、国籍、性別等を区別することなく、能力のある優秀な従業員が平等に活躍できる人事制度を整備しています。リモートワークの導入や定期的な1on1ミーティングを通じて、個々人のキャリアや働き方に関する相談・改善を推進しています。女性活躍推進の観点からは、産休・育休を取得しやすい職場環境を整備し、男性社員の育児休業取得も積極的に推進しています。従業員の定着促進と若手社員の経済的負担軽減のため、奨学金返還支援制度も設けています。外国籍の方、高齢者、障がいをお持ちの方などの採用拡大も計画しており、多様な人材が働きやすい現場の工程設計・改善や社内情報発信の工夫にも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

人材育成

指標 数値
人材育成のための教育投資額 5百万円
入社3年以内離職率(目標) 0%

社内環境整備

指標 数値
奨学金返還支援制度利用者数 2名
男性育児休業取得率(目標) 100%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


STGグループは、実用金属で最も軽いマグネシウムを中心とした軽量化金属部品の製造加工を主力事業としています。金型の設計・製造から鋳造、機械加工、塗装、組立までを一貫して手掛けることで、顧客の多様なニーズに応えています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


STGグループは、軽量化金属部品の製造加工を単一セグメントとして事業を展開しています。高付加価値カメラや自動車、ネットワークカメラ、医療機器、ドローンなど、幅広い分野の製品に部品を供給しており、製品の徹底した軽量化を追求する顧客からの需要が根強くあります。アルミニウムダイカストが売上の過半を占め、マグネシウムダイカストがそれに次ぐ構成となっています。

同社グループは、金型設計力やマグネシウムダイカストの鋳造技術力、顧客へのVE(バリューエンジニアリング)提案力、そして安心安全な生産体制を強みとしています。日本だけでなく、中国、タイ、マレーシアにも工場を持つグローバルな生産体制を構築しており、特にマレーシアでの売上比率が高い傾向にあります。また、特定の顧客への売上集中が見られることも特徴です。

同社グループは、2024年12月に中期経営計画「Challenge 100」を公表し、技術・品質の向上と生産能力拡大のため、設備投資やM&Aを積極的に行っていく方針を示しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


STGグループの過去5期間の業績を見ると、売上高は継続的に増加傾向にあります。一方で、直近の連結会計年度においては、売上高は増加したものの、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は前期と比較して減少となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 35.0億円 46.8億円 52.4億円 64.3億円 68.2億円
経常利益 1.6億円 2.9億円 3.0億円 5.1億円 3.8億円
経常利益率 4.5% 6.1% 5.7% 8.0% 5.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 88百万円 1.9億円 2.0億円 3.9億円 2.8億円
1株当たり当期純利益(円) 53.27 115.77 119.04 190.63 124.22

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


STGグループの従業員1人あたりの売上高は、前期と比較して減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から減少する結果となりました。これは、M&Aによる従業員数の増加や、事業拡大のための投資が先行している状況を示唆していると考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 9.6百万円 8.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.7百万円 0.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


STGグループは、本業で安定した資金を生み出しつつ、将来の成長に向けた積極的な投資を行っている段階です。これにより、事業拡大を目指すフェーズにあることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は、製造業のプライム市場平均と比較するとやや低い水準にあります。しかし、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と同水準を示しており、効率的な資本活用が行われていることがうかがえます。手元資金である現金及び預金は前期から増加しており、一定の流動性を確保している状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 24.2億円 35.6億円
自己資本比率 36.4% 36.8%
ROE(自己資本利益率) 18.9% 9.4%
現金及び預金 10.6億円 17.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは収入となり、本業で着実に資金を生み出している状況です。これは主に減価償却費や税金等調整前当期純利益によるものです。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは子会社株式の取得や有形固定資産の取得による支出が大きく、支出超過となっています。これにより、フリーキャッシュ・フローはマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る規模で成長投資を行っていることが示されています。

財務活動によるキャッシュ・フローは長期借入れや株式の発行による収入があり、資金調達を積極的に行っています。全体として、同社グループは事業で得た資金を成長投資に充て、必要に応じて外部からの資金調達も活用しながら事業拡大を進めている状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 5.4億円 6.9億円
投資CF △3.6億円 △22.7億円
財務CF △2.1億円 22.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 1.8億円 △15.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、各種製品軽量化を主眼においた金属製品鋳造及び加工を行っており、精密機器メーカーの開発予算圧縮やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。また、グローバルに原材料の調達及び製品の供給を行っているため、為替レートの変動が連結財務諸表の円換算額や外貨建て取引の販売価格に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは事業の拡大に応じて従業員の育成や採用を行っており、海外人材の採用・育成も積極的に進めています。しかし、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合や、業務執行上重要な役割を担う役職者が予期せず退社した場合、事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


STGは、お客様、働く仲間、社会全体の「3つの輝き」を経営理念に掲げ、事業を通じて社会に貢献することを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


STGグループは、「3つの輝き(お客様の輝き・働く仲間の輝き・社会全体の輝き)」を経営理念に掲げています。お客様と従業員双方の満足を追求し、社会に貢献する事業運営を通じて、事業の発展を目指しています。

中期経営計画「Challenge 100」では、「同業他社にはない独自の技術力をもとに成長し、事業の拡大を実現させる」ことをコンセプトとしています。ビジョンとして、マグネシウム合金部品を中心とした軽量化ソリューションを提供し、電動車等の普及に伴う市場拡大の機会を捉えることを掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


STGグループは、経営理念「3つの輝き」を基盤に、事業を通じた社会問題解決と持続可能な社会の実現を目指すサステナビリティ経営を実践しています。顧客や従業員を含むステークホルダーとの良好な関係を重視しています。

「幅広い人材の登用」「社会的弱者への雇用機会創出」「高齢者の雇用」を人事理念とし、多様な人材が平等に活躍できる職場環境の整備に努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


STGグループは、中期経営計画において、生産能力の向上と人員の確保を重要な課題としています。急速な企業規模拡大に対応するため、生産能力の増強とそれを支える人材の確保が必須です。M&Aを活用し、生産能力向上と人員確保を図り、PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)を着実に行う方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


STGは監査役会設置会社であり、取締役会による監督と監査役による適法性監査の二重のチェック機能を持つ体制を採用しています。社外取締役も選任されており、経営の監督機能を強化しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


STGの株主構成を見ると、代表取締役社長である佐藤輝明氏が筆頭株主となっています。また、同氏が間接的に100%保有する資産管理会社である三輝も上位株主であり、創業家が同社の経営に強い影響力を持つ資本構成であることが特徴です。

株主名 持株比率
佐藤 輝明 14.12%
三輝 14.12%
NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB) 3.84%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は佐藤輝明氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
佐藤 輝明 代表取締役社長 1994年4月有限会社三輝ブラスト(現同社)入社、2009年4月同社代表取締役社長より現職。
森田 泰成 専務取締役 1993年4月TOSIE入社、2015年4月同社専務取締役、2024年4月同社専務取締役より現職。
林 忠德 専務取締役 1997年4月三輝ブラスト(現同社)入社、2015年4月同社常務取締役、2023年6月同社専務取締役より現職。
白井 芳弘 専務取締役 1989年4月紀陽銀行入行、2018年4月同社へ転籍管理本部長、2024年6月同社専務取締役管理本部長より現職。


社外取締役は、佐々木智一氏(佐々木化学薬品代表取締役)、鈴木昭彦氏(ネクストン代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による業務執行の監督と監査役による適法性監査の二重のチェック機能を持つ体制です。社外取締役は独立した立場から幅広い見識や知見を提供し、適切な経営判断に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


STGの役員報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして機能するよう設計されています。基本報酬は月例の固定報酬で、役位や職責に応じて決定されます。また、業績連動報酬は連結税引前当期純利益を基準に算定され、役職や貢献度に応じて配分されます。非金銭報酬としてストック・オプションも付与されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 82百万円 20.6百万円
社外役員 5名 20百万円 3.9百万円


なお、報酬等の総額には、連結子会社の役員を兼務する取締役2名の、連結子会社からの役員報酬は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。