【平均年収624万円】アップガレージグループ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収624万円】アップガレージグループ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

アップガレージグループは、カー&バイク用品のリユース業態と流通卸売業態をグループ各社とともに展開しています。全国45都道府県への出店に加え、海外にも事業を広げています。直近の業績は売上高と経常利益が増加しましたが、当期純利益はわずかに減少しました。


目次

※本記事は、株式会社アップガレージグループ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


アップガレージグループは、カー&バイク用品のリユース業態と流通卸売業態を展開しています。直営店、フランチャイズ、ECサイト「upgarage.com」を通じてリユース商品の買取・販売を行い、全国45都道府県に出店しています。

単体従業員数は236名、連結従業員数は238名です。

国内においてはアップガレージグループが事業を担い、海外1社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

アップガレージグループは、2023年4月1日付で連結子会社であったアップガレージとネクサスジャパンを吸収合併し、グループ体制を再編しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


アップガレージグループは、カー&バイク用品のリユース事業を主軸に、循環型社会の構築に貢献しています。同社グループでは、ITシステムの進化と人的資本の最大化を戦略の柱とし、グローバル展開を見据えた多様な人材の育成と働きやすい環境づくりを重視しています。このような事業特性と人材戦略から、専門性を高めながら長期的に活躍できる環境が期待されます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均年齢が30代前半であり、比較的若い年齢層が中心となって活躍している傾向が見られます。平均勤続年数は7年弱となっており、一定の期間にわたってキャリアを築いている従業員が多いことがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,235,000円
平均勤続年数 6年11ヶ月
平均年齢 33歳4ヶ月
単体従業員数 236人
連結従業員数 238人
単体のグループ内比率 99.2%


同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。複数事業主制度の確定給付企業年金基金に加入しています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、社員一人ひとりを価値の源泉である「人的資本」と捉え、「人材で経営戦略が決まる」という信念のもと、連結グループ全体の経営戦略と密接に関連付けた人材戦略を推進しています。この戦略は「ポテンシャル採用」「教育・育成」「定着」の三点を柱としています。

従業員の給与やその他の給付の額は、市場水準、同社グループの業績、個人の能力開発や貢献度の公正な評価(スキル評価シートの運用状況等)を総合的に勘案して決定されます。当連結会計年度においては、物価上昇への対応とエンゲージメント強化のため、全社平均で3.7%の賃上げを実施しました。

人材育成においては、個人の経験や感覚に頼らない「仕組みによる持続的な人材育成」を推進しており、スキルマップの全面改訂やOff-JTとOJTを連動させた新たな育成体制を整備しています。具体的には、目的とゴールを明確化した「階層別・専門テーマ別の研修体系」や、日常業務で身に付けるべきスキルを可視化する「スキル評価シート」を導入しています。

定着施策としては、社員エンゲージメントの向上を最重要テーマとし、公正な評価・報酬体系の構築に加え、「健康ファースト」な社内環境整備を進めています。非喫煙者に月5,000円を支給する禁煙手当制度や、1時間単位で有給休暇を取得できるショート有休制度を運用し、社員の働きがいと働きやすさの両立を図っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 14.8%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 65.0%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 87.0%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 90.0%

ポテンシャル採用


ポテンシャル採用における女性採用比率、外国籍採用比率、デジタル人材採用比率が目標を下回った要因は、中途・第二新卒のポテンシャル層への採用活動拡大による一時的な構成変化です。

指標 数値
総採用人数 43人
女性比率 12%
外国籍比率 5%
デジタル人材比率 9%

教育・育成


階層別研修受講率、スキル評価シート運用率、セキュリティ研修受講率は当事業年度より算出・実施されています。

指標 数値
階層別研修受講率 100%
スキル評価シート運用率 98%
セキュリティ研修受講率 100%

定着

指標 数値
エンゲージメントサーベイスコア AA
女性育児休業取得率 100%
男性育児休業取得率 100%
有給休暇取得率 64%
禁煙手当受給率 49%
健康診断受診率 98%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社アップガレージグループは、カー&バイク用品のリユース業態と流通卸売業態を主軸に事業を展開しています。ITを駆使したシステム開発と店舗展開を組み合わせることで、事業の飛躍を図っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、カー&バイク用品の買取・販売およびその付随業務からなる単一セグメントで事業を行っています。リユース業態では、直営店舗、フランチャイズ店舗、ECサイト「upgarage.com」を通じて、中古商品の買取・販売を手掛けています。特に中古商品への保証付与や、買取商品の修理・メンテナンス後の販売により、他社との差別化を図っています。

また、同社グループは「アップガレージ」をメインブランドとし、「アップガレージ ライダース」「アップガレージ ホイールズ」「パーツまるごとクルマ&バイク買取団」「アップガレージ ツールズ」「アップガレージ サイクルズ」「アップガレージ カーズ」といった専門店ブランドも展開しています。これらのブランドは単独店だけでなく、既存店舗に併設する形での展開も強化しています。ECサイトはモール型として自社開発し、フランチャイズ店以外の企業も加盟・掲載できる仕組みを構築しており、EC手数料収入も得ています。海外向けサイトも開設し、越境販売も行っています。

フランチャイズ運営では、自社開発の基幹システムや店舗運営ノウハウを提供し、加盟金、ロイヤリティ、EC手数料、什器販売などの収入を得ています。グローバル展開としては、アメリカ合衆国を主要マーケットと定め、現地法人を設立し、EC販売の強化と店舗出店を進めています。

流通卸売業態では、「タイヤ流通センター」サービスと「チェーン展開企業向け受発注プラットフォーム」サービスを提供しており、自社開発の受発注プラットフォーム「ネクスリンク」を介した新品商品の卸売を展開しています。これにより、発注側とメーカー側の双方の業務効率化を支援し、卸売取引の拡大を目指しています。主要な取引先として、株式会社IDOMへの販売実績が総販売実績に占める割合が高くなっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期にわたり売上高と経常利益が継続的に増加する傾向を示しています。親会社株主に帰属する当期純利益も順調に推移していましたが、直近の当期ではわずかに減少する結果となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 105億円 114億円 126億円 140億円 154億円
経常利益 7.0億円 8.7億円 9.8億円 10.8億円 11.3億円
経常利益率 6.6% 7.7% 7.8% 7.8% 7.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 4.1億円 5.6億円 6.4億円 7.9億円 7.8億円
1株当たり当期純利益(円) 61.12 71.03 81.04 99.44 98.69

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高および営業利益は、前期と比較して減少する傾向にあります。これは、中途採用の強化による従業員数の増加や、新卒初任給の引き上げ、若手社員の給与テーブル改定といった人的資本投資を積極的に行ったことが影響していると考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 66.9百万円 64.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 5.0百万円 4.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社アップガレージグループは、安定した財務基盤を築き、事業活動で得た資金を効率的に運用している状況を示しています。本業で着実に資金を生み出しながら、将来に向けた投資も行っています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率とROEを示しています。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を大きく上回る水準で推移しており、強固な財務体質を構築しています。ROEもプライム市場平均を上回っており、効率的な資本活用ができている状況です。

手元資金も増加傾向にあり、事業運営の安定性につながる要素となっています。これらの状況は、事業の継続性や将来的な成長投資の余力を示しており、雇用や給与の安定性にも寄与する傾向が見られます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 46.0億円 51.3億円
自己資本比率 69.9% 69.4%
ROE(自己資本利益率) 18.2% 16.0%
現金及び預金 18.7億円 21.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが前期から大きく増加し、11.9億円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加や仕入債務の増加によるものです。

投資活動によるキャッシュフローは、店舗の新規出店や既存店舗の改修、システム開発に伴う有形・無形固定資産の取得による支出が継続しており、5.4億円の支出となっています。これは事業拡大に向けた積極的な投資姿勢を示しています。

財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払額や短期借入金の純減額により、3.6億円の支出となりました。これらの結果、事業活動で得た資金と投資活動のバランスを示すフリーキャッシュフローは、前期のマイナスから当期は6.5億円のプラスに転じています。これは、本業で安定的に資金を生み出し、成長投資を行いながらも、手元資金を確保できている状況を示しており、事業の持続的な成長と雇用・給与の安定性につながる傾向が見られます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 4.6億円 11.9億円
投資CF △5.6億円 △5.4億円
財務CF △3.0億円 △3.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △1.0億円 6.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、カー&バイク関連事業を展開しており、自動車業界の技術革新や顧客ニーズの変化が事業に影響を及ぼす可能性があります。また、自動車メーカーやカー用品店、フリマアプリ運営会社など、多様な競合他社の存在も事業のシェアに影響を与えるリスクとして認識されています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、人材確保及び人材育成が計画通りに進まない場合、業績や出店計画に影響を及ぼす可能性があると認識しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


アップガレージグループは、「Good Mobility, Happy Life」をブランドスローガンに掲げ、モビリティパーツ取引を通じて人々の生活を豊かにすることを目指しています。循環型社会の実現に貢献しながら、持続的な成長を追求する企業風土が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「Good Mobility, Happy Life」をブランドスローガンに掲げています。
「Mobility Parts取引のリーディングカンパニーとして、取引の利便性を高め、国内外での場や機会を増やすことで、市場を拡大する」ことをビジョンとしています。
ミッションは「パーツの買取や販売、取付、また、それらを企業向けにサポートするサービスによって、モビリティライフの充実を推進する」ことです。
バリューには「カスタムによる高揚感や楽しさ、充実した時間と空間を提供することで、リユースでのパーツの売買をライフスタイルとして定着させる」ことを定めています。
中長期的には、『循環型社会(サーキュラーエコノミー)におけるMobility Partsの中核的サービスプロバイダー』となることを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、企業理念の実践と持続的な成長のため、事業革新と市場変化への機動的な対応を重視しています。
サステナビリティを経営の重要事項と位置付け、本業のリユース事業を通じて循環型社会の構築に貢献することを目指しています。
「ITシステムの進化」と「人的資本の最大化」を戦略の柱とし、「ラストワンマイルは人材」という信念のもと、人的資本投資を強化しています。
多様性(ダイバーシティ)を重要な戦略要素と捉え、多様なスキル・経験・思考の融合を推進しています。
「働きがい」と「働きやすさ」を両立できる組織文化を不可欠と考え、多様な人材が主体的に挑戦できる環境づくりを進めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続的な成長に向けた経営課題として、グローバル展開の推進を挙げています。
海外ビジネスに精通した人材の確保や現地責任者スタッフの育成を通じて、事業基盤の強化を進めています。

システム開発投資も重点テーマであり、継続的なシステムのリプレースや機能拡張、システム開発人材の育成に取り組んでいます。

人材確保と育成においては、人事体制を強化し、デジタル人材の育成や次世代経営層の強化、多様な人材の登用を推進しています。
社員が能力を発揮しやすい環境づくりを目指し、キャリア面談の実施や研修受講の徹底、休暇取得促進にも取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


アップガレージグループは、監査役会設置会社として、取締役会と監査役会を主要な機関とするガバナンス体制を構築しています。経営の意思決定と業務執行の分離を図り、社外役員の知見も活用することで、経営の効率性と健全性の確保を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


アップガレージグループは、筆頭株主である(株)E&Eが代表取締役会長の資産管理会社であることから、創業家が経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。また、従業員持株会も上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
(株)E&E 71.45%
ヨシダ トモヒロ 1.44%
アップガレージグループ従業員持株会 1.22%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


アップガレージグループの役員は8名(男性6名・女性2名)で構成され、女性役員比率は25.0%です。代表取締役会長は石田誠氏、代表取締役社長は河野映彦氏が務めています。社外取締役比率は60.0%です。

氏名 役職 主な経歴
石田 誠 代表取締役会長 1983年3月㈱オートフリーク設立専務取締役、1999年4月旧:㈱アップガレージ設立代表取締役社長、2014年4月㈱クルーバー(現:アップガレージグループ)設立代表取締役社長、2023年4月同社代表取締役会長より現職。
河野 映彦 代表取締役社長 2005年4月野村證券㈱入社、2012年7月旧:㈱アップガレージ入社、2018年4月旧:㈱アップガレージ代表取締役社長、2023年4月同社代表取締役社長より現職。


社外取締役は、福島泰三氏(明星監査法人代表社員)、佐藤麻子氏(弁護士法人R&G横浜法律事務所入所)、中山勇氏(日本食品海外プロモーションセンターセンター長(CEO))です。

アップガレージグループは監査役会設置会社であり、独立社外取締役を含む取締役会と監査役による二重の監視体制を構築しています。これにより、経営の効率性と健全性の確保を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


アップガレージグループの役員報酬は、株主総会で決議された報酬総額の範囲内で、担当職務や年度業績、貢献度を総合的に考慮して決定されます。取締役の報酬額は、社外取締役の助言と監査役会のチェックを経て取締役会で決定され、監査役の報酬額は監査役の協議により決定される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 2名 1.1億円 56.5百万円
監査役(社外除く) 2名 15百万円 7.5百万円
社外役員 6名 25百万円 4.2百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。