※本記事は、株式会社サクシード の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」ことをミッションに掲げ、教育・福祉分野に特化した人材支援サービスと、個別指導教室、家庭教師、児童発達支援などの教育・福祉サービスを多角的に展開しています。
単体従業員数は118名、連結従業員数は209名です。セグメントは教育人材支援事業、福祉人材支援事業、個別指導教室事業、家庭教師事業、unico事業、その他の事業の6つです。
主な国内グループ会社は、みんがく、unicoなどです。
サクシードグループは、教育関連AIプラットフォーム事業を行うみんがく、および児童発達支援・放課後等デイサービス事業を行うunicoの株式を取得し、事業領域を拡大しました。これにより、教育AIと児童福祉コンテンツという新たな成長基盤を獲得しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
サクシードは、人材を競争力の源泉と位置づけ、従業員の成長と働きやすい環境づくりに力を入れている企業です。個々の能力を最大限に引き出し、自律的なキャリア形成を支援する制度が充実しており、長期的な視点での活躍が期待できるでしょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均年齢と平均勤続年数から、比較的若手層が中心となって活躍しつつも、一定の定着が見られる組織であることがうかがえます。従業員一人ひとりのキャリア形成を支援する制度も整っており、長期的な視点での成長を促す環境があると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,841,000円 |
| 平均勤続年数 | 5.2年 |
| 平均年齢 | 33.7歳 |
| 単体従業員数 | 118人 |
| 連結従業員数 | 209人 |
| 単体のグループ内比率 | 56.5% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
サクシードは、持続的な企業価値向上を実現するため、人材を最も重要な経営資本と位置づけています。人材戦略の基本方針として、「事業成長を牽引する人材の育成・獲得」「多様な人材が能力を発揮できる組織環境の整備」「従業員エンゲージメント及び生産性の向上」の三点を掲げています。経営戦略と連動し、成長領域や重点事業に必要な専門性、マネジメント力、デジタル活用力などを明確化し、採用から処遇まで一体的に運用することで、人材ポートフォリオの構築を進めています。
人材育成においては、階層別研修、職種別研修、自己啓発支援、OJTなどを組み合わせ、事業戦略の実行に必要な能力開発を推進しています。特に管理職層の能力向上や、若手・中堅層の早期成長、キャリア形成支援に注力しています。また、従業員給与等の決定にあたっては、職務、役割、能力、成果、市場水準を総合的に勘案し、公正性、納得性、競争力のある報酬制度を整備しています。会社業績や個人の成果を適切に反映するとともに、物価動向や労働市場の変化も踏まえて見直しを行っています。
社内環境整備では、柔軟な働き方の推進、育児・介護と仕事の両立支援、健康経営、ハラスメント防止、心理的安全性の高い組織風土の醸成に取り組んでいます。多様な人材が能力を最大限に発揮できるよう、採用、登用、配置、評価における公平性・透明性の向上も図っています。さらに、資格取得支援制度や、毎月および半期に一度の報奨制度を通じて、従業員のスキルアップとモチベーション向上を促しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。管理職に占める女性労働者の割合は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 87.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 89.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 126.6% |
人材育成・エンゲージメント
同社では、人材育成に関する方針について、以下の指標を設定し、実績を公表しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 有給取得率 | 67.8% |
| 平均勤続年数 | 5.2年 |
| 資格取得支援制度の利用件数 | 3件 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
サクシードは、教育と福祉の分野における人材支援サービスと、学習塾・家庭教師などの教育サービスを展開しています。社会課題の解決を目指し、多角的な事業を通じて収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、サクシード、株式会社unico、株式会社みんがくの3社で構成されており、「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」ことをミッションとしています。教育人材支援事業、福祉人材支援事業、個別指導教室事業、家庭教師事業、unico事業の5つの事業を営んでいます。
収益モデルは、主に人材紹介・派遣、業務受託、学習指導サービスの提供によるものです。各事業において役務を提供した時点、または顧客が便益を享受する一時点において収益を認識しています。
教育人材支援事業
教育人材支援事業では、塾講師、学校教員、ICT支援員、部活動指導員、日本語教師、学内塾の運営受託など、教育に関わる人材サービスを展開しています。収益は、役務を提供した時点で認識しています。
福祉人材支援事業
福祉人材支援事業では、保育士、栄養士、学童保育指導員、児童発達支援管理責任者など、福祉に関わる人材の紹介・派遣サービスを展開しています。収益は、役務を提供した時点で認識しています。
個別指導教室事業
個別指導教室事業では、「個別指導学院サクシード」と学習塾付き学童クラブ「ペンタスキッズ」を運営しています。収益は、授業提供の時点で認識しています。
家庭教師事業
家庭教師事業では、「家庭教師のサクシード」として対面式とオンラインの家庭教師サービスを提供しています。収益は、授業提供の時点で認識しています。
unico事業
unico事業は、株式会社unicoが展開する児童発達支援および放課後等デイサービスの運営を行う事業です。2025年10月から同社グループに新たに加わりました。収益は、サービス提供の時点で認識しています。運営は、unicoが行っています。
その他の事業セグメント
その他の事業セグメントは、報告セグメントに含まれない事業であり、教育向けAIプラットフォーム事業です。運営は、みんがくが行っています。
同社グループの売上高は、個別指導教室事業が最も大きく、次いで教育人材支援事業、家庭教師事業、福祉人材支援事業、unico事業、その他の事業セグメントの順となっています。本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、国内事業が中心であることが示されています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 個別指導教室事業 | - | 14.6億円 |
| 教育人材支援事業 | - | 14.1億円 |
| 福祉人材支援事業 | - | 5.6億円 |
| 家庭教師事業 | - | 4.8億円 |
| unico事業 | - | 3.0億円 |
| その他の事業セグメント | - | 89百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、それ以前の期間との比較は行われていません。当連結会計年度の売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも業績予想を大きく上回る結果となりました。特に、教育関連AIプラットフォーム事業を行う株式会社みんがく、および児童発達支援・放課後等デイサービス事業を行う株式会社unicoの株式取得により、事業領域を拡大しました。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | - | 42.9億円 |
| 経常利益 | - | - | - | - | 3.6億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | - | 8.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | - | 2.5億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | - | 68.94 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は20.5百万円となっています。また、従業員1人あたり営業利益は1.7百万円です。これらの指標は、同社グループの事業規模と従業員数から算出されたものであり、組織全体の効率性を示す一つの目安となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | - | 20.5百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | - | 1.7百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
サクシードグループは、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に充てている状況です。財務基盤の厚みとキャッシュフローの動きから、同社グループの現在地を把握できます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
サクシードグループの財務基盤は、自己資本比率が76.9%と高い水準にあり、プライム市場の平均と比較しても強固な財務体質を示しています。ROE(自己資本利益率)も9.5%と、プライム市場平均と同程度の水準を維持しています。手元資金として20.4億円の現金及び預金を保有しており、事業運営の安定性につながる要素です。これらの財務状況は、同社グループが安定した事業運営を継続していく上での基盤となっていることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 24.2億円 | 26.2億円 |
| 自己資本比率 | - | 76.9% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 9.5% |
| 現金及び預金 | 23.7億円 | 20.4億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
サクシードグループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは1.2億円のプラスとなっています。これは主に税引前当期純利益の計上や未払金の増加によるものです。一方で、売上債権の増加や法人税等の支払いにより、その増加幅は抑制されています。
投資活動によるキャッシュフローは△3.3億円のマイナスとなっており、主に子会社株式の取得による支出や有形固定資産の取得による支出が要因です。これは、今後の成長に向けた積極的な投資が行われていることを示しています。財務活動によるキャッシュフローは△1.2億円のマイナスであり、借入金の返済や配当金の支払いによるものです。
結果として、フリーキャッシュフローは△2.1億円のマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る成長投資を行っている状況です。この資金の流れは、同社グループが将来の事業拡大に向けて積極的に投資を進めている段階にあることを示しており、今後の成長性への期待につながります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | 1.2億円 |
| 投資CF | - | △3.3億円 |
| 財務CF | - | △1.2億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | △2.1億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、少子化による児童数・生徒数の減少という問題に直面しており、家庭教師の会員数減少や学習塾・学校法人の減少が経営成績に影響を与える可能性があります。また、各事業を展開する市場では多数の競合他社が存在しており、価格競争や斬新なサービス提供により同社グループのシェアが下がるリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、代表取締役社長である高木毅氏に経営方針や事業戦略全般の策定等、多方面で重要な役割を依存している状況です。同氏に不測の事態が生じた場合、同社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
サクシードは、「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」という理念のもと、事業を展開しています。社会貢献を重視し、質の高い教育と働きやすい環境づくりを通じて、より良い未来の実現を目指している会社です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
サクシードグループは、「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」ことを経営理念として掲げています。この理念に基づき、主に「質の高い教育の提供」と「働きやすい環境づくり」の二つの側面から、社会のより良い未来の実現を目指しています。同社グループは、教育と福祉の分野で社会貢献を果たすことを事業の根幹に置いています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
サクシードグループは、持続可能性の観点から企業価値の向上と継続的成長を図り、ステークホルダーとの信頼関係構築を重視するコーポレート・ガバナンスを重要な役割と認識しています。同社グループの競争力の源泉は人材であるという考えのもと、人材育成に力を入れています。従業員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、自律的なキャリア構築を支援する文化を大切にしています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
サクシードグループは、今後の継続的な成長を支える上で、優秀な人材の確保を重要な課題と認識しています。同社グループの企業文化に合致した人材の採用と、既存社員を含む全社員の能力および意欲向上に注力しています。具体的には、多面的な採用活動を進めるとともに、社員が継続して働ける人事制度の確立や福利厚生の充実、継続的な賃金の改定に取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は監査役会設置会社であり、取締役会は社外取締役を含む6名で構成されています。経営の透明性・公平性を確保し、持続的な成長と企業価値向上を目指すガバナンス体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
サクシードの筆頭株主は代表取締役社長である高木毅氏であり、安定した経営基盤を形成していることがうかがえます。その他、個人株主や事業会社が上位株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 高木 毅 | 58.66% |
| 佐藤 幹雄 | 6.98% |
| 光通信KK投資事業有限責任組合無限責任組合員光通信 | 5.14% |
| 石川 修一 | 4.19% |
| 前原 裕明 | 4.19% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は高木毅氏が務めています。社外取締役比率は16.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 高木 毅 | 代表取締役社長 | 1992年4月国際証券株式会社入社、1994年4月株式会社タートルジヤパン入社、1997年4月同社取締役、2004年4月同社設立より現職。 |
| 石川 修一 | 取締役個別指導教室事業部長兼家庭教師事業部長 | 1993年4月株式会社タートルジヤパン入社、2000年9月株式会社ノーバス入社、2004年10月同社入社、2006年12月同社取締役より現職。 |
| 森 峰志 | 取締役福祉人材支援事業部長兼人事広報部長兼マーケティング部長 | 2008年6月同社入社、2017年6月同社取締役より現職。 |
| 泓田 翔平 | 取締役教育人材支援事業部長 | 2012年4月同社入社、2021年6月同社取締役より現職。 |
| 植田 庸平 | 取締役管理部長 | 2007年12月あずさ監査法人入所、2011年9月公認会計士登録、2020年4月同社入社、2021年6月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、佐藤純氏(公認会計士)です。
同社は監査役会設置会社です。社外取締役は、専門的知識に基づいた経営意思決定と社外からの経営監視を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は、取締役の報酬を株主総会で決議された総額に基づき、代表取締役社長が決定する方針を採用しています。業績連動報酬制度は採用しておらず、固定報酬が主体です。監査役の報酬は、監査役会で個別に決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 6名 | 72百万円 | 12.0百万円 |
| 社外取締役 | 1名 | 4百万円 | 3.5百万円 |
| 社外監査役 | 3名 | 11百万円 | 3.6百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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