※本記事は、ペットゴー株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ペットゴーは、ペットフード、ペット用品、動物用医薬品などを販売するペットコマース事業を基盤としています。DTCブランド、マルチチャネル、サブスクコマースを展開し、ペットヘルスケア商品の提供を通じてペットのQOL向上に貢献しています。
単体従業員数は51名、連結従業員数は56名です。報告セグメントはペットコマース事業、ペットメディア事業の2つです。
主な国内グループ会社は、ペットゴープロダクツ(ペットコマース事業)、FLAFFY(ペットメディア事業)、DogHuggy(その他)などです。
同社グループは、2025年4月にペットメディア事業のFLAFFYを、同年12月には犬の預かりマッチングプラットフォーム事業のDogHuggyを連結グループに加え、事業領域を拡大しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ペットゴーは、ペットヘルスケア事業を通じてペットと飼い主の幸せを追求する企業です。EC事業を基盤としつつ、DTCブランドやペットメディア事業の拡大にも注力しており、専門性の高い人材が連携して事業を推進しています。多様な働き方を尊重し、従業員一人ひとりが働きやすい環境づくりにも取り組んでいます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均年齢が比較的高く、平均勤続年数も一定の水準にあることから、経験豊富な人材が長く活躍している傾向が見られます。多様な働き方を推進しており、従業員が長期的にキャリアを築ける環境づくりに力を入れていることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,039,000円 |
| 平均勤続年数 | 7.8年 |
| 平均年齢 | 45.1歳 |
| 単体従業員数 | 51人 |
| 連結従業員数 | 56人 |
| 単体のグループ内比率 | 91.1% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「ハッピーペットライフ・ハッピーワールド」というスローガンのもと、ペットヘルスケア事業を通じて持続的な成長を目指しています。EC、DTCブランド、メディア、イベント、M&A・PMIといった多岐にわたる専門領域の連携が成長の鍵であり、各領域の専門人材の確保、育成、適正配置を人材戦略の基本方針としています。
従業員の給与は、職務・役割、期待成果、業績への貢献度、専門性、行動評価、市場水準を総合的に勘案して決定されます。独自のジョブおよび期待役割に基づく評価制度を通じて、従業員の成長と経営戦略への貢献を促し、競争力のある給与体系の構築を目指しています。また、従業員持株会やストックオプション制度を導入し、中長期的な企業価値向上への意識とモチベーション維持・向上を図っています。
人材育成においては、スローガンやミッションを体現できる組織を目指し、「10のコミットメント」を行動理念として策定しています。これは人事評価や採用活動、日々の業務判断の基準とされています。社内環境の整備では、多様性を尊重し、在宅勤務、時短勤務、育児休業取得などを促進することで、性別や年齢に関わらず誰もが働きやすい組織づくりを進めています。さらに、ペットヘルスケア企業として、ペットの飼育に関する補助も行っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
グループ全体(連結)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 全従業員に占める女性従業員の割合 | 62.5% |
| 管理職に占める女性従業員の割合 | 50.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ペットゴーは、ペットフードやペット用品、動物用医薬品などを販売するペットコマース事業を基盤としています。近年は、ペットメディア事業や犬の預かりマッチングプラットフォーム事業へと事業領域を拡大し、モノ消費からコト消費まで、ペットライフ全般をサポートするビジネスを展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、ペットの健康に対する飼い主の意識の高まりや、ペットの平均寿命の伸長に伴うペットヘルスケア商品へのニーズ拡大に対応しています。また、ペットを家族の一員と捉える「ペットヒューマニゼーション」の進展により、物販だけでなく医療や美容、預かりなどのサービス・体験へと市場が広がっている状況です。同社グループは、DTC(Direct to Consumer)ブランドの展開、自社ECと他社ECを組み合わせたマルチチャネル戦略、そして定期購入を促すサブスクコマースを特徴としています。
ペットコマース事業
この事業では、主に犬猫を対象とした動物用医薬品、食事療法食、サプリメントなどのペットヘルスケア商品を販売しています。自社ECサイトや複数の他社ECサイト、オフラインのホームセンター等への卸売を通じて、多様な販売経路で商品を提供しています。
収益は、ペットヘルスケア商品の販売から得ています。運営は、ペットゴー、ペットゴープロダクツが行っています。
ペットメディア事業
この事業は、SNS運用やペットイベントの企画・運営を通じて、ペット用品やペットサービスなどの体験を紹介しています。クライアント企業のプロモーション支援やコラボアイテムの発売なども手掛けています。
収益は、SNS運用やイベント運営を通じた情報発信、プロモーション支援などから得ています。運営は、FLAFFYが行っています。
その他事業
この事業では、近所の愛犬家であるドッグホストと、犬の預かりを希望する飼い主をつなぐ犬の預かりマッチングプラットフォームを運営しています。旅行や出張などで一時的に愛犬を預けるニーズに応えています。
収益は、犬の預かりマッチングサービスの提供から得ています。運営は、DogHuggyが行っています。
同社グループは、長年にわたるペットコマース事業で培った顧客データとペットデータを強みとしています。これらのデータは、DTCブランド製品の企画開発やマーケティング、グループ会社への送客、アライアンス先との新サービス企画などに活用され、ペットライフ全体での価値向上を推進しています。なお、同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| ペットコマース事業 | 90.3億円 | 71.3億円 |
| ペットメディア事業 | - | 2.9億円 |
| その他事業 | - | 2百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は前期に減少に転じ、当期も引き続き減少しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、前期までは黒字を維持していましたが、当期は損失を計上する結果となりました。
当期は、DTCブランド製品の売上高は増加したものの、一部ナショナルブランド商品の商流変更による影響でナショナルブランド商品売上高が減少し、全体の売上高が減少しました。また、DTCブランドの成長に向けた広告販促投資などの施策も実施しています。営業活動によるキャッシュ・フローも当期は支出超過となっており、本業でのキャッシュ創出力も減少しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 96.5億円 | 100億円 | 99.1億円 | 90.3億円 | 74.2億円 |
| 経常利益 | 1.5億円 | 2.3億円 | 2.4億円 | 2.1億円 | △2.3億円 |
| 経常利益率 | 1.6% | 2.3% | 2.4% | 2.3% | △3.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.1億円 | 1.5億円 | 1.7億円 | 1.3億円 | △2.7億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 87.89 | 85.78 | 93.13 | 68.86 | △143.63 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から減少しており、従業員1人あたりの営業利益も前期から大きく減少し、当期は損失となっています。これは、当期の売上高の減少と営業損失の計上、そして連結子会社の増加による従業員数の増加が影響していると考えられます。
これらの指標の変動は、同社グループが中期成長戦略として掲げるDTCシフトや新規領域への取り組みに伴う事業構造転換の過程にあることを示唆しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 188.2百万円 | 132.5百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 4.8百万円 | △3.6百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、成長に向けた投資を積極的に行っている段階を示しています。事業活動による資金の動きや投資の状況から、現在の経営状態を把握できます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は、前期から当期にかけて減少傾向にあります。プライム市場の非製造業平均と比較すると、当期はやや高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は当期にマイナスとなりました。手元資金である現金及び預金は減少しており、今後の資金繰りの動向が注目されます。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 12.3億円 | 10.4億円 |
| 自己資本比率 | 37.0% | 32.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 10.9% | △24.1% |
| 現金及び預金 | 12.6億円 | 8.4億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期の収入から当期は支出に転じました。これは主に税金等調整前当期純損失の計上や売上債権の増加によるものです。投資活動によるキャッシュフローは、前期に比べて支出が大幅に増加しており、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が主な要因となっています。財務活動によるキャッシュフローは、前期の収入から当期は支出に転じました。これは長期借入金の返済による支出があった一方で、短期借入金の増加額があったことによるものです。
事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、前期のプラスから当期はマイナスに転じています。これは、本業での資金創出力が低下し、かつ成長に向けた投資を積極的に行っている状況を示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 0.9億円 | △0.5億円 |
| 投資CF | △0.4億円 | △3.7億円 |
| 財務CF | 3.1億円 | △6百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 0.5億円 | △4.2億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、犬猫を対象としたペットケア商品やペットサービスを提供しており、犬の飼育頭数減少傾向、猫の飼育頭数微増傾向が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ペットコマース市場における競合他社との競争激化による顧客流出やコスト増加も、業績及び財務状況に影響を与えるリスクとして挙げられています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは小規模組織であり、今後の事業拡大に向けた優秀な人材の採用や育成、管理職への登用が適時適切に行えない場合、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ペットゴーは、「ペットライフをハッピーに」というビジョンを掲げ、テクノロジーを通じてペットと飼い主の豊かな暮らしを実現することを目指しています。ペットの幸せと持続的な成長を重視する企業文化が特徴です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「ペットライフをハッピーに」をビジョンに掲げています。テクノロジーを活用し、ペットのQOL(Quality Of Life)を最大化することで、ペットと飼い主のより豊かな暮らしの実現を目指しています。
「ハッピーペットライフ・ハッピーワールド~ペットライフを幸せに・世の中を幸せに」をスローガンとし、ペットコマースに加えてメディアやケアといったペットライフ領域へ事業を拡張し、モノ消費とコト消費を横断するプラットフォーム企業への進化を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、スローガンやビジョン、ミッションを従業員一人ひとりが体現できる組織を目指しています。従業員が大切にする行動理念や価値観は「10のコミットメント」として策定されており、人事評価や採用活動、日々の業務判断において重視されています。
多様性を尊重し、従業員一人ひとりが働きやすい環境づくりを進めています。性別や年齢に関係なく活躍できるよう、在宅勤務や時短勤務、育児休業取得などを促進し、多様な人材がやりがいをもって働ける組織の構築を推進しています。ペットヘルスケア企業として、ペットの飼育に関する補助も行っています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、今後の事業拡大と収益基盤確立のため、人材の育成と確保を重要な課題としています。従業員の継続的な能力育成と成長機会の提供、優秀な人材の中途採用に努め、採用体制の強化や研修制度の確立、人事評価制度の高度化を進めています。
働きがいのある職場環境の整備も重点テーマです。また、成長段階にある同社グループは、業務運用の効率化とリスク管理のため、コーポレート・ガバナンス機能の強化にも取り組んでいます。
具体的には、内部管理体制の強化、コンプライアンスマニュアルの制定、基幹業務システムの活用、内部監査の実施などを通じて、経営の公正性・透明性確保を推進しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ペットゴーは、経営意思決定の迅速化、経営の透明性の確保、経営の監督機能の強化を重視したガバナンス体制を構築しています。会社法に基づく機関として取締役会と監査等委員会を設置し、経営の健全性と効率性の向上を図っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社は、代表取締役社長である黒澤弘氏が筆頭株主となっており、個人株主が上位を占める資本構成となっています。創業者が経営の主導権を握る体制がうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 黒澤 弘 | 15.50% |
| 青柳 和洋 | 8.70% |
| 中谷 将史 | 5.20% |
なお、青柳 和洋氏は2026年6月12日付で所有株式数が207,000株となっています。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長は黒澤弘氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 黒澤 弘 | 代表取締役社長(CEO) | 1994年4月住友商事㈱入社、2000年4月McKinsey&Company入社。2004年11月同社設立代表取締役社長就任より現職。 |
| 小出 文彦 | 取締役副社長(CTO) | 2001年4月㈱アルファシステムズ入社、2005年11月楽天㈱(現楽天グループ㈱)入社。2006年8月同社入社、2008年6月同社取締役就任。2023年6月同社取締役副社長就任より現職。 |
| 佐藤 建史 | 取締役経営企画部長(CF0) | 2009年4月新日本監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)入所、2015年8月ジャパン・ビジネス・アシュアランス㈱入社。2017年4月トライオン㈱(現トライズ㈱)入社。2018年11月同社入社、2023年6月同社取締役経営企画部長就任より現職。 |
社外取締役は、百田功氏(IIJ America Inc. CEO & President・常勤監査等委員)、藤池智則氏(弁護士・監査等委員)、伊藤章子氏(伊藤章子公認会計士事務所代表・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会と監査等委員会を設置しています。監査等委員は全員が社外取締役で構成されており、経営の健全性確保と効率性向上を図る体制となっています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、業務執行取締役に対しては基本報酬と株式報酬を組み合わせた体系を採用しています。一方、監督機能を担う社外取締役には基本報酬のみを支給しており、業績連動報酬は導入していません。これにより、各役員の職責に応じたインセンティブ設計がなされています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 85百万円 | 28.5百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 15百万円 | 4.9百万円 |
なお、非金銭報酬は、当事業年度における株式報酬の費用計上額を示しています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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