【平均年収593万円】スカイマーク 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収593万円】スカイマーク 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

スカイマークは、国内の主要空港を結び、安全運航を理念に航空サービスを提供する会社です。直近の事業年度では事業収益が過去最高を記録し増収となりましたが、営業利益は減益、経常利益は大幅な増益、当期純利益は減益となりました。


目次

※本記事は、スカイマーク株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


スカイマークは、大手航空会社の寡占状態にあった航空業界に競争原理をもたらすべく設立された航空会社です。安全運航を使命とし、適正な運賃で航空サービスを提供することを理念としています。国内12空港・23路線で1日あたり158便を運航しています。

単体従業員数は2,738名です。同社は航空事業の単一セグメントです。

スカイマークは、航空事業を単一セグメントとして展開しており、旅客運送事業を中心に、旅客運送附帯業務や広告宣伝業務、訓練設備等賃貸業務、商品販売業務も手掛けています。

同社は2026年5月より省燃費機材ボーイング737-8型機の運航を開始し、2025年10月には国際線運航の可能性検討に向けチャーター便を運航しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


スカイマークは航空運送事業を展開しており、社員を価値創出の源泉かつ最大の財産と位置付けています。ここでは、同社で働く上での給与水準や人材育成、多様な働き方に関する取り組みについてご紹介します。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数と平均年齢から、比較的若年層から中堅層まで幅広い年代の社員が活躍している様子がうかがえます。社員の定着を促し、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 5,932,000円
平均勤続年数 9.0年
平均年齢 36.5歳
単体従業員数 2,738人
連結従業員数 -
単体のグループ内比率 -


同社は確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を設けており、国内グループ会社を対象とした制度です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


スカイマークは、社員を価値創出の源泉であり最大の財産と位置付け、人材の確保・育成および活躍の推進を経営の重要課題と捉えています。航空運送事業という労働集約型産業において、多様な人材の確保と育成は持続的な成長に不可欠であると考えています。

2026年度から2030年度の中期経営目標では、サステナビリティの重要課題の一つとして「人」を掲げ、「DE&I推進」と「社員の活躍」を重点施策として定めています。多様な人材が自律的な学びと成長を続け、高いエンゲージメントをもって活躍できる環境づくりに取り組んでいます。

具体的には、DE&I推進として、国籍、性別、学歴、経験、出身地に関わらず広く人材を獲得し、その能力を最大限に活かせる人材育成や組織づくりを推進しています。業務に直結する専門スキルや技術の教育訓練に加え、階層別研修や選抜型研修など多様なプログラムを用意し、社員一人ひとりの自律的な学びと成長を支援しています。また、早朝・深夜を含むシフト勤務が多い特性を踏まえ、法定基準を上回る育児支援制度を設けるなど、働きがいのある職場環境づくりとエンゲージメント向上にも注力しています。

社員の活躍推進においては、新人事制度の構築と運用を進めています。2024年度に導入した「キャリアチャレンジ制度」を継続運用し、社員の希望部署での新たなキャリアステップを支援しています。2025年度からは「コース別人材マネジメント」により社員に期待する専門性を可視化し、成長を後押しするほか、「マネジメント職チャレンジ制度」で管理職層の強化と次期候補者の養成を推進しています。さらに、「人材カルテ」を構築し、社員のキャリア志向を会社に申告できる仕組みを通じて、的確なキャリア支援や人材配置に活用しています。人材育成体系の拡充として、中堅社員への能力開発支援や「航空政策アカデミー」の新設、次世代リーダー層を対象とした「異業種交流研修」の導入など、多様な成長機会を提供しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


同社の法定開示データは、当社から他社への出向者を除いた提出会社単体の集計値です。賃金の基準は職種によって異なりますが、性別に関係なく同一となっています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 23.7%
男性労働者の育児休業等取得率 109.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 48.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 47.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(有期雇用労働者) 45.5%

多様性・登用


管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合については、2026年3月までの目標値を20%としており、当期においてこの目標を達成したことから、2026年度以降については改めて目標設定を行う予定です。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 23.7%

育児・介護支援

指標 数値
男性労働者の育児休業取得率 109.1%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


スカイマークは、日本の航空業界に競争原理をもたらすことを目指して設立された航空会社です。安全運航を最優先とし、お客様に適正な運賃で質の高い航空サービスを提供することを理念としています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、国内の主要空港を結ぶ定期航空運送事業を主力としています。特に東京国際空港(羽田空港)を主要拠点とし、旅客単価が高く収益性に優れる路線に戦略的に集中して運航しています。

収益モデルの特徴として、大手航空会社やLCC(格安航空会社)との運賃競争において価格優位性を確保しつつ、心のこもった快適な航空サービスを身近な価格で提供しています。低運賃に加え、飲み物の無料提供や一定重量までの手荷物無料受託、迅速な手荷物返却など、様々な付加価値を提供することで旅客の支払総額における優位性を確保しています。

同社の旅客構成は、伝統的にレジャーや知人・家族訪問といった非ビジネス目的の割合が高い傾向にあります。近年は円安に伴う国内旅行への需要シフトやインバウンド(訪日外国人旅客)の増加が追い風となり、旅行需要のさらなる押し上げが見られます。また、出張旅費を抑えたい企業ニーズを取り込むため、大手旅行会社のBTM(ビジネストラベルマネジメントシステム)との接続も開始しています。

機材面では、保有・運用コストが低く抑えられる小型機(ボーイング737-800型機)の単一機材で運航してきましたが、今後は省燃費性に優れた後継機種であるボーイング737-8型機への移行を進めています。この新型機材は、従来の機材と比較して1座席当たりの燃料消費量を削減できる特徴があります。

事業は国内線が中心であり、本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えています。しかし、円安進行や世界的なインフレによる物価高騰、外貨建資産に係る為替差益の計上など、為替相場を含む金融資本市場の変動が経営成績に影響を与える側面もあります。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の事業収益は直近の事業年度で増加傾向を示し、過去最高を記録しました。一方で、営業利益は減少しましたが、経常利益は大幅に増加しています。当期純利益は減少となりました。

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


スカイマークは、本業で得た資金を将来に向けた投資に積極的に充てている状況です。財務基盤を強化しながら、事業の成長を目指しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤を見ると、自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を上回る水準にあります。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。手元資金は前期から減少していますが、一定の現金を保有している状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産合計 271億円 339億円
自己資本比率 26.1% 28.0%
ROE(自己資本利益率) 7.9% 4.8%
現金及び現金同等物 260億円 245億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローは、本業で得た資金を積極的に投資に回している状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは前期から増加し、本業で安定的に資金を獲得しています。しかし、有形固定資産の取得による支出が大きく、投資活動によるキャッシュフローは大幅なマイナスとなっています。

この結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっており、事業拡大に向けた投資が活発に行われていることがうかがえます。財務活動によるキャッシュフローは長期借入れによる収入があり、資金調達を行っている状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 72億円 116億円
投資CF △50億円 △193億円
財務CF △29億円 57億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 22億円 △77億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社はレジャー目的の旅客需要への依存度が高く、景気後退や物価上昇に伴う個人消費の冷え込みは旅客数減少に直結する可能性があります。また、国内線における大手航空会社やLCCとの価格・サービス競争に加え、新幹線や高速バス等の地上交通機関との競合が収益を圧迫するリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

操縦士、運航管理者、整備士等の航空法に基づく国家資格を有する専門人材について、雇用環境の変化により必要数を確保できない場合、路線の維持や事業拡大に制約を受ける可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


スカイマークは、安全を基盤とし、お客様に寄り添った航空サービスを提供することで、社会に貢献することを目指しています。社員一人ひとりがプロフェッショナルとしての誇りを持ち、変化を恐れずに挑戦する企業風土を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


スカイマークは、全役職員で共有する「スカイマークMVV(Mission・Vision・Value)」を掲げています。Mission(ミッション)として「安全を全ての基礎とし、安心かつ高品質で、シンプルでありながら心のこもった快適な航空サービスを、身近な価格で提供する」ことを定めています。

Vision(ビジョン)では、「なくてはならない愛される翼として成長し続け、誰もが気軽に移動できる未来を創造する」ことを目指しています。同社は、お客様にとって価値のある「Value for Money(VFM)トップの航空会社」であり続けるよう取り組んでいます。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は、Value(バリュー)として「スカイマークらしさ」「航空のプロフェッショナルとしての誇り」「挑戦・変化するマインド」「人の尊重」の4つの価値観を掲げています。これらは、他にはない独自性を大切にし、プロフェッショナル集団として成長し、新たな挑戦や変化を楽しむ姿勢を示しています。

行動指針としては、「お客様や地域への優れた価値提供のために最善を尽くします」「互いを尊重し、部門を越えて共創・協働します」「主体性をもって価値ある正しい仕事をします」を定めています。社員が成長しながら生き生きと活躍できる環境づくりに努め、多様な人材が自律的に学び、高いエンゲージメントをもって活躍できる組織を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


スカイマークは、新機材の導入を重要な施策の一つと考えており、省燃費機材の導入により燃料使用量の削減と二酸化炭素排出量の軽減を目指しています。また、羽田空港国内路線の発着枠拡大も重要な課題であり、同社のビジネスモデルを維持・強化し、増枠に必要な評価を得られるよう継続して努めています。

財務基盤の拡充も重要な課題であり、収益向上施策により創出したキャッシュ・フローを元に、安全維持のための更新投資や新機材導入などの成長投資を行っています。サステナビリティに関する取り組みでは、「環境」「人」「地域」を重要課題と特定し、気候変動対策や人的資本課題への対応、就航地域の発展への貢献を推進しています。人的資本においては、DE&I推進や社員の活躍を重点施策とし、新人事制度の構築や人材育成体系の拡充に取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


スカイマークは、企業価値向上とコーポレート・ガバナンス強化を重視しています。取締役会が経営方針の決定と職務執行の監督を行い、透明性・健全性の高い経営を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


スカイマークの株主構成を見ると、投資事業有限責任組合が筆頭株主となっています。また、大手航空会社や、複数の鈴与グループ関連会社が上位株主として名を連ねており、多様な事業背景を持つ株主によって支えられていることが特徴です。

株主名 持株比率
鈴与スカイ・パートナーズ投資事業有限責任組合 13.05%
ANAホールディングス 12.97%
鈴与ホールディングス 6.20%
鈴与スカイ・パートナーズ2号投資事業有限責任組合 5.96%
エアトリ 5.03%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性12名・女性1名)で構成され、女性役員比率は7.7%です。代表取締役社長執行役員は本橋学氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
本橋 学 代表取締役社長 執行役員 1999年日本興業銀行入行、2005年同社入社。経営企画室長、経理部長を経て、2015年執行役員。2024年6月より代表取締役社長執行役員現職。
佐藤 善信 代表取締役専務 執行役員 1982年運輸省入省。国土交通省航空局長、観光庁次長などを歴任。2019年一般財団法人運輸総合研究所理事長。2025年6月より代表取締役専務執行役員現職。
荒牧 秀知 取締役専務 執行役員 1988年全日本空輸入社。ANAホールディングスグループIT部長、ANAシステムズ代表取締役社長などを経て、2023年6月より取締役専務執行役員現職。
草薙 邦雄 取締役常務 執行役員 1987年全日本空輸整備本部所属。ANAウイングス整備部長、ANAエアロサプライシステム代表取締役社長などを経て、2025年6月より取締役常務執行役員現職。
桐山 毅 取締役常務 執行役員 1986年日本開発銀行入行。DBJ Europe Limited CEO、日本政策投資銀行執行役員企業投資部長などを経て、2025年6月より取締役常務執行役員現職。
髙木 敬介 取締役執行役員 1996年航空自衛隊入隊、2003年同社入社。技術部長、空港管理部長、東京空港支店長などを経て、2024年6月より取締役執行役員現職。


社外取締役は、米正剛氏(米・山岸法律事務所弁護士)、豊島勝一郎氏(清水銀行取締役会長)、三輪德泰氏(元フジドリームエアラインズ会長)、浅井伸祐氏(鈴与ホールディングス取締役社長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による機動的な意思決定と、社外監査役が過半数を占める監査役会による客観的な監督体制を構築しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


スカイマークの役員報酬は、企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を重視した設計となっています。社外取締役を除く取締役には基本報酬と株式報酬が支給され、社外取締役には基本報酬のみが支給される体系です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 8名 1.8億円 22.8百万円
監査役(社外除く) 1名 12百万円 12.0百万円
社外役員 6名 52百万円 8.7百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

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