※本記事は、株式会社BTM の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、「日本の全世代を活性化する」というミッションのもと、ITを活用した地方活性化を目指し、DX推進事業を展開しています。顧客企業のシステム開発における人的リソース不足を解消するITエンジニアリングサービスが主力で、DXソリューションサービスも提供しています。
単体従業員数は230名、連結従業員数は262名です。同社グループはDX推進事業の単一セグメントです。
主な国内グループ会社は、BTMAIZ(DX推進事業)、クエスト・システム・デザインなどです。
同社グループは、当連結会計年度においてLaniakea株式会社のAI関連事業を譲り受け、また株式会社クエスト・システム・デザインを子会社化し、事業領域の拡大と地方人材の活用を推進しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社BTMは、地方人財を活用したDX推進事業を展開し、「日本の全世代を活性化する」というミッションを掲げています。リモートワークを推奨し、従業員の安全と健康を重視する働き方を推進している点が特徴です。このような環境は、成長志向と従業員への配慮が両立した職場を求める方にとって魅力的な要素となるでしょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、比較的若い年齢層で構成されており、平均勤続年数も短めであることから、活発な人材の流動性や、事業成長に伴う人員拡大の傾向がうかがえます。DX推進という事業特性上、新しい技術や変化に対応できる人材が求められる環境であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,951,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.8年 |
| 平均年齢 | 35.9歳 |
| 単体従業員数 | 230人 |
| 連結従業員数 | 262人 |
| 単体のグループ内比率 | 87.8% |
同社グループは、確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。この制度は、当社及び連結子会社に適用されます。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「日本の全世代を活性化する」というミッションのもと、地方人財を活用したDX推進事業を経営戦略の中核に据えています。この戦略を持続的に推進するため、地方拠点の拡充を進め、地方在住の優秀なエンジニアを直接採用・育成する体制を構築しています。自社採用だけでなく、同業企業のM&Aも積極的に推進し、即戦力となるエンジニアの迅速な獲得と組織体制の強化を図っています。
従業員の給与決定方針については、市場における競争力のある処遇水準の確保と、持続的な企業価値向上の両立を基本としています。具体的には、同業他社の水準や国内の賃上げ動向、物価変動などのマクロ経済環境を踏まえつつ、各事業年度の業績動向や利益水準を総合的に勘案して昇給及び賞与原資を決定しています。個々の従業員への配分は、役割や成果、能力評価に基づいた公平かつ客観的な評価制度に準拠して行われます。
また、従業員の安全と健康を重視しており、リモートワークを推奨することで労働災害等のリスクを低減しています。三六協定に違反することがないよう残業時間をモニタリングし、45時間を超える可能性がある場合には業務調整を行うなど、心身の健康に配慮した社内環境整備を進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データを示します。男女賃金差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。連結子会社は法定開示の公表義務の対象外です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 12.5% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 77.8% |
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 従業員の住居がある都道府県数 | 36 |
健康・安全
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 労働災害発生件数 | 0 |
| 年間平均残業時間 | 16.03時間/月 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
BTMグループは「日本の全世代を活性化する」をミッションに掲げ、ITを活用したDX推進事業を展開しています。地方に拠点を展開し、地域活性化にも貢献しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループの事業は、主に「ITエンジニアリングサービス」と「DXソリューションサービス」の二つで構成されています。ITエンジニアリングサービスが売上全体の約八割を占める主力事業です。
ITエンジニアリングサービスでは、顧客企業のシステム開発において、最適なエンジニアを人的リソースとして提供しています。自社エンジニアに加え、全国の外部協力企業やフリーランスのエンジニアをネットワーク化し、幅広いニーズに対応できる体制を構築しています。収益は、主に準委任契約や派遣契約に基づくエンジニアの提供から得ています。
DXソリューションサービスでは、顧客企業のシステム開発案件において、人的リソースの提供だけでなく、開発成果そのものを提供します。三から五名程度のチームで対応することが多く、受託開発に近い形態ですが、柔軟な対応のため準委任契約が中心です。WebアプリケーションからITインフラまで、また上流工程から下流工程までを一貫して手掛けることが特徴です。
全国に支社やラボを開設し、地方人材の活用を推進しています。本邦以外の外部顧客への売上高はなく、海外事業は展開していません。特定の顧客に売上が集中している状況もありません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向を示しています。
DX推進事業を取り巻く市場環境が拡大する中で、同社グループは人材投資や技術・事業開発、M&A投資を積極的に実施しました。その結果、売上高は前期から増加し、売上総利益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益も同様に増加しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | 51.0億円 | 60.4億円 |
| 経常利益 | - | - | - | 87百万円 | 1.0億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | 1.7% | 1.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | 62百万円 | 65百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | 22.14 | 23.25 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの収益性と生産性を見ると、従業員一人あたりの売上高は前期から減少しています。一方で、従業員一人あたりの営業利益も前期から減少する傾向にあります。
これは、積極的な人材投資やM&A投資による従業員数の増加が、売上高や営業利益の伸びを上回ったことによるものと考えられます。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 26.4百万円 | 23.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.5百万円 | 0.4百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、本業で資金を生み出しつつも、将来に向けた積極的な投資を行っている段階にあります。これは、事業拡大のための投資を優先している現在の財務状況を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は35.3%で、プライム市場の非製造業平均(24.2%)より高く、製造業平均(46.8%)より低い水準となっています。ROE(自己資本利益率)は9.5%であり、プライム市場平均(9.4%)をわずかに上回っています。手元資金である現金及び預金は9.5億円となっており、前期から増加しています。これらの財務指標は、同社グループが事業を継続していく上での安定性を示すものです。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 6.6億円 | 7.3億円 |
| 自己資本比率 | 41.7% | 35.3% |
| ROE(自己資本利益率) | 9.5% | 9.5% |
| 現金及び預金 | 7.7億円 | 9.5億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは75百万円の獲得となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上や仕入債務の増加があった一方で、売上債権及び契約資産の増加があったことによるものです。投資活動によるキャッシュフローは1.2億円の支出となり、事業譲受や子会社株式の取得による支出が主な要因となっています。
この結果、本業で得た資金を投資に充てた後のフリーキャッシュフローは43百万円の支出となりました。財務活動によるキャッシュフローは2.3億円の獲得となっており、短期借入金の純増や長期借入れによる収入が主な要因です。これらの資金の流れは、同社グループが事業拡大のための積極的な投資を行いつつ、外部からの資金調達も活用している状況を示しており、今後の成長に向けた基盤構築を進めていることがうかがえます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 19百万円 | 75百万円 |
| 投資CF | △39百万円 | △1.2億円 |
| 財務CF | 92百万円 | 2.3億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △21百万円 | △43百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの事業構造・収益性に関するリスクとして、市場動向の変化が挙げられます。DX関連市場は拡大予測があるものの、予期せぬ法的規制や企業のIT投資ニーズの変化により、市場全体の成長が鈍化する可能性があります。また、同業他社との競合もリスク要因です。ITエンジニアリングサービスやDXソリューションサービス市場には多数の事業者が存在し、価格競争やエンジニアの稼働率低下が業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクとして、優秀な人材の確保・定着及び育成が挙げられます。競争力の向上と今後の事業展開のためには優秀な人材の確保・定着及び育成が重要ですが、これらが計画通りに進まない場合や社外流出が生じた場合には、競争力の低下や事業規模拡大の制約要因となる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
BTMは、「日本の全世代を活性化する」というミッションを掲げ、地方創生に貢献することを目指しています。全国のDX推進を通じて、地域社会に新たな価値を創造する企業文化を持っています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
BTMグループは、「日本の全世代を活性化する」ことをミッションに掲げています。地方を含む日本全国のDXを推進し、地方創生に貢献することを目指しています。同社グループは、IT開発ニーズとエンジニアの需給ギャップが拡大する中で、国の政策とも合致する社会的意義のあるDX推進事業を展開しています。既存エンジニアへの多様な機会提供や未経験からのエンジニア輩出を促進し、地方活性化を一層進めることを目的としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
BTMグループは、全国に拠点を展開し、地方エンジニアへ多様な技術領域と就業環境(リモート含む)の案件を提供することで、地方活性化を推進するカルチャーを持っています。自社エンジニアの早期戦力化と自律型フルスタックエンジニアの育成に注力し、キャリア形成支援や福利厚生の充実を図っています。全国のビジネスパートナーとの連携も重視し、迅速かつ最適な人材調達・供給体制を維持・拡大しています。従業員の安全と健康を重視し、リモートワークを推奨しています。残業時間のモニタリングを通じて心身の健康に配慮し、データセキュリティにも力を入れています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
BTMグループは、持続可能な成長と企業価値の増加を図りながら地方創生に貢献するため、いくつかの重点課題に取り組んでいます。高スキルエンジニアの安定的かつ継続的な確保を不可欠とし、M&Aによる即戦力人材の獲得や、外部協力企業・フリーランスエンジニアとのパートナーシップ構築を推進しています。
また、事業成長に伴う人員増に対応するため、マネジメント層の充実も課題であり、既存社員の育成に加え中途採用による補完も視野に入れています。
同社グループ全体の技術力向上も重視しており、拠点を跨いだチーム編成や教育体制の強化、社内外のリソースを活用した勉強会や費用補助などを行っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
BTMは、取締役会と監査役会を設置する体制を採用しています。経営の健全性、透明性、コンプライアンスの向上を通じて、ステークホルダーとの信頼関係構築に努めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
BTMの株主構成を見ると、創業家やその関連会社が上位株主として同社グループの経営を支えていることがわかります。筆頭株主はyoshida investmentで、代表取締役会長の資産管理会社です。また、代表取締役社長兼CEOの資産管理会社であるMTインベストメントも上位に名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| yoshida investment | 39.05% |
| MTインベストメント | 7.99% |
| 田口 雅教 | 7.11% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長兼CEOは田口雅教氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 田口 雅教 | 代表取締役社長兼CEO | 2004年4月衆議院議員津村啓介事務所入所、2006年6月レバレジーズ株式会社入社、2012年1月同社入社、2014年12月同社取締役就任、2018年3月MTインベストメント株式会社代表取締役就任、2020年6月同社代表取締役社長兼CEO就任より現職。 |
| 吉田 悟 | 代表取締役会長 | 2003年4月KDDIテレマーケティング株式会社入社、2005年4月個人事業主として開業、2011年8月同社設立代表取締役社長就任、2018年3月yoshida investment株式会社代表取締役就任、2020年6月同社代表取締役会長就任より現職。 |
| 懸川 高幸 | 取締役兼CFO | 2008年12月あずさ監査法人入所、2015年12月スカイマーク株式会社入社、2020年7月同社入社管理事業推進本部長就任、2021年2月同社取締役兼CFO就任より現職。 |
社外取締役は、長井宏和氏(GreenSnap社外監査役・横浜ユーポス社外取締役)です。
同社は監査役会設置会社であり、効率的な経営と迅速な意思決定を図りつつ、経営の健全性と透明性を確保するための体制を構築しています。社外取締役は、社外の第三者の視点から取締役会への助言や監視を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
BTMの役員報酬は固定報酬のみで構成されており、業績連動報酬や退職慰労金はありません。取締役の個人別報酬は、株主総会で承認された報酬限度額の範囲内で、代表取締役社長が同社の業績や経済状況、競合他社の報酬水準、従業員給与とのバランスを考慮して決定しています。監査役の報酬は、株主総会で決定した報酬総額の限度内で、監査役の協議により決定される仕組みです。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 56百万円 | 18.8百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 14百万円 | 3.5百万円 |
報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示は行われていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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