【平均年収670万円】カバー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収670万円】カバー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

カバーは、モーション・キャプチャー技術を用いたVTuberのキャラクター開発とプロダクション運営を主軸に、多角的なコンテンツビジネスを展開しています。単体従業員数は735名です。直近の業績は増収減益となりましたが、持続的な成長に向けた事業構造の再整備を進めています。


目次

※本記事は、カバー株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


カバーは、モーション・キャプチャー技術とアニメルック・アバターを用いたVTuberのキャラクター開発とプロダクション運営を行う企業です。VTuberを中心とした多面的なキャラクターコンテンツビジネスを展開しています。

単体従業員数は735名です。同社の事業はVTuber事業並びにその付帯業務の単一セグメントで構成されています。

カバーは、モーション・キャプチャー技術とアニメルック・アバターを用いたVTuberのキャラクター開発と、VTuberプロダクション「hololive production」の運営を主に行っています。所属VTuberのIP権利を基盤に、音楽ライブ・イベント、マーチャンダイジング、ライセンス、ゲームなどのメディアミックス展開を推進しています。

同社は、持続的な成長に向けた事業構造の再整備を進めています。低回転在庫の除却や「ホロアース」関連資産の減損損失計上を行い、経営資源をコア領域へ再配分する戦略的決定を実施しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


カバーは、VTuber事業を主軸に世界が愛するカルチャーを創造することを目指す企業です。多様なバックグラウンドを持つ人材が、それぞれのスキルや経験を掛け合わせ、イノベーションを起こせる環境づくりに注力しています。グローバルな視点と柔軟な働き方を重視する、成長志向の環境が特徴と言えるでしょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、比較的若い年齢層の社員が多く活躍しており、平均勤続年数からは活発な人材流動性や事業の成長フェーズがうかがえます。多様な働き方を推奨し、社員一人ひとりがパフォーマンスを発揮できる環境整備に力を入れていることが、このような傾向に繋がっていると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 6,700,000円
平均勤続年数 2.8年
平均年齢 34.8歳
単体従業員数 735人
連結従業員数 -
単体のグループ内比率 -


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は「世界に向かって挑戦していく人材」を求め、社員の高いエンゲージメントを醸成し、長期的に定着して価値を創造し続ける職場づくりに注力しています。人材育成においては、「組織としての統一感の醸成」と「スキル・適性能力の成長」を重視し、企業ミッションの共有、バリューに沿った人事評価、アワード制度を導入しています。

報酬は、人事評価(バリューの体現度および業績への貢献度)に加え、個々の役割や責任の大きさを基準として公正に決定されます。挑戦と成果に対して競争力のある処遇を行うことで、組織の成長と個人の報奨を連動させる方針です。また、世界に通用するスキル取得のため体系化された研修体制を構築し、専門性に特化したキャリアコース(P等級)とマネジメントに特化したキャリアコース(M等級)を用意しています。

社内環境整備では、「社員の社外活動の推奨」(副業・兼業推奨)、「海外人材を意識した環境整備」(海外社員のリモートワーク制度など)、「適切なワークライフバランスの提供」(コアタイム以外の出勤時間選択制度、育児休業取得奨励など)に力を入れています。これらの取り組みを通じて、多様な人材が安心して長く働ける環境づくりを進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。これらの数値は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づき算出されています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 21.1%
男性労働者の育児休業取得率 75.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 89.8%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 87.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 113.8%

人材育成・エンゲージメント

指標 目標 実績
入社1年後定着率 90.0% 91.3%
従業員エンゲージメントスコア 72点 64点
外国籍社員の比率 20.0% 14.3%
労働者の育児休業取得率 80.0% 75.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


カバーは、「つくろう。世界が愛するカルチャーを。」をミッションに掲げ、日本発のエンターテインメント・カルチャーを世界に広めることを目指しています。モーション・キャプチャー技術とアニメルック・アバターを活用したバーチャル・エンターテイナー「VTuber」のキャラクター開発と、VTuberプロダクション「ホロライブプロダクション」の運営を主軸としています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社はVTuber事業とその付帯業務の単一セグメントで事業を展開しています。VTuberタレントの魅力を起点にファンコミュニティを構築し、音楽ライブ・イベント、マーチャンダイジング、ライセンス、ゲームなどのメディアミックス展開へと事業領域を広げる循環型のビジネスモデルを構築しています。VTuberのキャラクターIP権利は同社に帰属しており、多面的なキャラクターコンテンツビジネスとしての性質を強めています。

事業分野別では、主に「配信/コンテンツ」「ライブ/イベント」「マーチャンダイジング」「ライセンス/タイアップ」の4つのサービスを展開しています。配信/コンテンツサービスでは、YouTubeなどの動画配信プラットフォームやSNSを通じて、VTuberのライブ配信、楽曲MV、アニメーションなどの動画コンテンツを提供し、メンバーシップや広告収益、楽曲販売などから収益を得ています。ライブ/イベントサービスでは、所属VTuberのライブコンサートやファンミーティングを国内外で実施し、チケット販売や物販、映像ソフトウェア販売が主な収益源となっています。

マーチャンダイジングサービスでは、VTuberをベースにしたキャラクターグッズやデジタルコンテンツを自社ECサイトや小売店を通じて販売しています。特にトレーディングカードゲーム「hololive OFFICIAL CARD GAME」が売上を牽引しています。ライセンス/タイアップサービスでは、同社保有IPの使用権利提供や、VTuberによる他社企業のプロモーション、メディア出演を提供しており、ロイヤリティ収益やプロモーション料・出演料が収益源となっています。

同社のVTuber IPコンテンツは海外でも浸透が進んでおり、2026年3月末時点の同社配信における海外視聴者比率は27.5%を占めています。字幕を通したコンテンツのローカライズやSNSを通じたコミュニティ運営、ローカル言語でのVTuberデビューにより、グローバル展開を推進しています。また、同社の販売実績では、Google LLCと株式会社ブシロードが主要な相手先となっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、売上高が増加傾向にある一方で、利益は減少傾向を示しています。当事業年度の売上高は前期から増加しましたが、営業利益、経常利益、当期純利益は減少となりました。特に当期純利益は、減損損失などの特別損失を計上したことにより、前期から大きく減少しています。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社の2026年3月31日現在の単体従業員数は735名です。従業員の平均年齢は34.8歳、平均勤続年数は2.8年となっています。平均年間給与は6.7百万円であり、前期から9.1%増加しています。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


カバーの財務状況は、事業活動や投資活動を通じた資金の流れから、その安定性と成長に向けた取り組みを把握できます。ここでは、同社の財務基盤とキャッシュフローの状況について見ていきます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤に関する具体的な数値は開示されていません。そのため、自己資本の厚みや手元資金の状況から、雇用や給与の安定性について直接的な判断をすることはできません。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本比率 - -
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 - -

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローに関する具体的な数値は開示されていません。そのため、事業活動、投資活動、財務活動による資金の流れから、同社の資金繰りの状況や将来に向けた投資の方向性を判断することはできません。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF - -
投資CF - -
財務CF - -
フリーCF(営業CF+投資CF) - -

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は、YouTube等の外部動画配信プラットフォームを通じてコンテンツを提供しており、これらのプラットフォーム事業者の動向や関係性の変化が収益に影響を及ぼす可能性があります。また、VTuber事業を含む動画配信関連事業には国内外に複数の競合企業が存在しており、市場における優位性を維持できない場合、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼすリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社は、企業規模の拡大とサービス提供の向上のため、コンテンツ・クリエイターや専門性の高い技術者、コーポレート部門の人材確保が不可欠であると認識しています。人材獲得競争の激化や市場ニーズの変化により、優秀な人材の獲得が困難になったり、既存人材の流出が生じたりするリスクがあります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


カバーは「つくろう。世界が愛するカルチャーを。」というミッションを掲げ、日本発のエンターテインメント・カルチャーを世界に広めることを目指しています。VTuber事業を主軸に、多様なクリエイターの活動を支え、グローバルなファンコミュニティを育む企業風土があります。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は「つくろう。世界が愛するカルチャーを。」を企業ミッションとしています。日本発のエンターテインメント・カルチャーを創造し、世界中のユーザーに広めていくことを目指しています。これにより、日本が持つアニメやゲームといった文化に関わるクリエイターの活動の場を増やしていくことを目標としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は、社員に対して「世界に向かって挑戦していく人材」であることを求めています。社員一人ひとりのスキルや経験を掛け合わせ、イノベーションを起こせる環境を整備し、高いエンゲージメントを醸成することに注力しています。組織としての統一感を育み、スキルや適性能力の成長を重視しており、バリューに沿った人事評価やアワード制度を導入しています。

挑戦と成果を重視し、社員の社外活動の推奨、海外人材を意識した環境整備、適切なワークライフバランスの提供にも取り組んでいます。多様な働き方を支援し、社員が長期的に定着して価値を創造し続けられる職場づくりを目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は、魅力的なVTuberタレントとブランドの開発を重要な経営課題としています。コンテンツ・クリエイターの発掘と育成にも力を入れており、定期的なオーディションや育成プロジェクトを通じて、クリエイターの個性を発揮できる環境を構築しています。

組織体制の整備も重点テーマの一つであり、多様な専門性を持つ優秀な人材の採用と、働きやすい職場環境や人事制度の整備を進めています。また、コミュニティの健全性維持のため、誹謗中傷対策などの施策を継続的に実施し、コンテンツ・クリエイターの保護に努めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、コーポレート・ガバナンスの強化を重視しています。取締役会における審議の充実と監督機能の強化のため、監査等委員会設置会社体制を採用しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、代表取締役社長である谷郷元昭氏が筆頭株主であり、その資産管理会社であるバレーも上位に名を連ねています。また、取締役CTOの福田一行氏も大株主の一人です。

このように、創業者が上位株主として経営を支える資本構成となっています。

株主名 持株比率
谷郷 元昭 31.74%
バレー 5.03%
福田 一行 4.37%
BROWN BROTHERS HARRIMAN (LUXEMBOURG) SCA CUSTODIAN FOR ARCUS FUND SICAV − ARCUS JAPAN FUND 2.48%
日本カストディ銀行(信託口) 1.94%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は谷郷元昭氏が務めています。社外取締役比率は60.0%です。

氏名 役職 主な経歴
谷郷 元昭 代表取締役社長 1997年4月イマジニア入社、2008年4月サンゼロミニッツ設立代表取締役、2016年6月同社設立代表取締役社長CEO就任より現職。
福田 一行 取締役 CTO 2005年4月ソニー入社、2008年4月アジャイルメディア・ネットワークCTO就任、2016年11月同社取締役執行役員CTO就任より現職。
植田 修平 取締役 1996年4月イマジニア入社、2001年5月ゲームポット設立代表取締役就任、2025年4月同社常勤取締役就任より現職。
金子 陽亮 取締役CFO 2013年4月SMBC日興証券入社、2023年3月同社経営企画室長CFO、2025年6月同社取締役就任より現職。


社外取締役は、須田仁之氏(有限会社スダックス取締役)、和田洋一氏(スクウェア・エニックス代表取締役社長)、鈴木修氏(TOMORROW COMPANY INC. CEO)、宮島功氏(ドミノ・ピザジャパン取締役管理本部長・常勤監査等委員)、小倉親子氏(小倉親子公認会計士事務所代表・監査等委員)、新井健一郎氏(法律事務所フラッグ共同開設代表社員・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社です。社外取締役は、経営の専門家としての経験やエンターテインメント業界の知見、組織人事に関する豊富な経験などを活かし、経営の監督とチェック機能を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬は、企業業績と企業価値の持続的な向上に資することを基本としています。報酬は、固定報酬の金銭報酬に加え、業績連動報酬として営業利益による報酬で構成されています。

監査等委員の報酬は、業績へのインセンティブに左右されない独立性を確保するため固定報酬とし、株主総会で決議された報酬総額の範囲内で監査等委員の協議により決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 1.4億円 33.8百万円
社外役員 6名 68百万円 11.3百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。