【平均年収667万円】jig.jp 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収667万円】jig.jp 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

jig.jpは、一般消費者向けと自治体・企業向けに多岐にわたるサービスを展開しています。特にライブ配信サービス「ふわっち」が主力事業です。直近の業績では増収となりましたが、営業利益と経常利益は減少、最終利益は増加しました。


目次

※本記事は、株式会社jig.jp の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


jig.jpは、一般消費者向けと自治体・企業向けに多岐にわたるサービスを提供する企業です。特にライブ配信サービス「ふわっち」が収益の約95%を占める主力事業となっています。

単体従業員数は125名、連結従業員数は125名です。同社グループの事業セグメントは、一般消費者向け関連と自治体向け・企業向け関連の2つです。

主な国内グループ会社は、アンビリアル(バーチャル音楽ライブ配信事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


jig.jpは、利用者に寄り添ったソフトウェア開発を通じて社会貢献を目指す企業です。従業員を重要な資本と捉え、人材育成と働きやすい環境整備に力を入れています。給与水準や働き方に関する具体的なデータから、同社グループの職場環境の傾向を把握することができます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員一人ひとりが自律的に成長し、最大限のパフォーマンスを発揮できるような社内環境の提供とキャリア支援に注力しています。平均勤続年数や平均年齢からは、比較的若い年齢層の従業員が、一定期間在籍しながらキャリアを築いている傾向がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,666,000円
平均勤続年数 6.2年
平均年齢 35.2歳
単体従業員数 58人
連結従業員数 125人
単体のグループ内比率 46.4%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


jig.jpグループは、「利用者に最も近いソフトウェアを提供し、より豊かな社会を実現する。」という経営理念のもと、従業員を重要な資本と位置づけ、優秀な人材の育成と組織強化が持続的成長に繋がると考えています。給与その他の給付については、職務・役割、能力・スキル、成果・貢献、労働市場環境、市場水準、物価動向等を総合的に勘案し、従業員の働きがい、成長意欲、定着、並びに持続的な企業価値向上に資するよう決定することを基本方針としています。

人材育成においては、従業員一人ひとりが自走しながら最大限のパフォーマンスを発揮できる社内環境を提供し、キャリアにおける挑戦を後押しできるような制度を整備しています。具体的には、エンジニアにとって最適な開発拠点「鯖江開発センター」の建設や東京本社の移転、エンジニア全従業員を対象としたビジネスアイディア発案イベントの開催などを通じて、社内コミュニケーションの活性化とイノベーション創出を図っています。また、「発明考案取扱規程」や自己投資を補助する「成長支援制度」を導入し、従業員の成長を支援しています。2023年6月からは執行役員制度を導入し、次世代経営層の育成にも取り組んでいます。

人材採用の観点では、優秀な人材を確保するため、時代に合わせた採用手法を継続的に見直しています。2023年度新卒社員からは初任給の引き上げを実施し、2025年3月期には従業員持株会の奨励金拡充や株式報酬制度を導入するなど、人材への投資姿勢を示しています。さらに、創業者が高専プロコン等のメンターを務めることで、将来のデジタル人材育成を推進し、高等専門学校との連携を通じて安定的なエンジニアリソースの確保を実現しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

指標及び目標


同社グループは、人的資本をサステナビリティ戦略の重要テーマの一つとして掲げています。従業員が働きやすい環境整備に向けて、非財務指標として「離職率(定年退職を除く)」、「有給消化率」、「女性取締役・監査役数」を設定し、中長期的な維持・向上を図っています。

指標 数値
離職率(定年退職者除く)(注1) 1.9%
有給消化率(注2) 71.1%
女性取締役・監査役数 3名


注1.鯖江に勤務しているエンジニア社員を対象
注2.有給消化率とは、期中の有給付与日数に対する有給消化日数を指す。全従業員を対象

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


jig.jpグループは、一般消費者向けのライブ配信サービスを主軸に、ブラウザ事業やVTuber関連事業、飲食店予約代行事業、バーチャル音楽ライブ配信事業を展開しています。また、自治体や企業向けにはこどもパソコン事業やオープンデータプラットフォーム事業も手掛けており、多角的な事業構造を持っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


jig.jpグループは、主に一般消費者向けのサービスと自治体・企業向けのサービスを提供しています。中心となるのは、ライブ配信サービス「ふわっち」です。同サービスは、スマートフォンやPCを通じて誰でも手軽にライブ配信や視聴ができるプラットフォームであり、一般のユーザーが配信者として活動しています。

同社グループの収益の大部分は、「ふわっち」において視聴ユーザーが使用するアイテムの販売から得られています。2026年3月期には、同社グループ収益の約95%をこのライブ配信事業が占めています。配信ユーザーは、配信の盛り上がりに応じて同社グループからポイントを獲得し、現金などに交換することが可能です。

また、フィーチャーフォン向けフルブラウザアプリ「jigブラウザ」では、利用者からの月額・年間利用料や広告掲載による報酬を得ています。VTuber事業では、バーチャル・エンターテイナーのキャラクターIP開発や、VTuberを応援するプラットフォーム「SPOTLIGHTS」の開発・運営を行っています。飲食店予約代行アプリ「Pecotter」やバーチャル音楽ライブ配信サービス「topia」も提供しています。

自治体・企業向け事業としては、プログラミング専用こどもパソコン「IchigoJam」のライセンス料や、自治体向けオープンデータプラットフォームの利用料を収益源としています。同社グループの売上高は、その90%以上が日本国内の外部顧客によるものであり、特定の顧客への収益集中も見られます。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


jig.jpグループの直近5期間の業績を見ると、売上高は継続して増加傾向にあります。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、過去に一時的な損失を計上した期もありましたが、その後は大きく回復し、安定的に推移しています。直近の当連結会計年度では、売上高は増加したものの、営業利益と経常利益はわずかに減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は増加しました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 89.8億円 105億円 122億円 138億円 146億円
経常利益 △2.5億円 9.9億円 18.2億円 18.6億円 18.2億円
経常利益率 △2.8% 9.4% 14.9% 13.5% 12.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 △2.2億円 9.8億円 12.1億円 10.8億円 11.6億円
1株当たり当期純利益(円) △5.35 23.29 28.88 25.69 27.78

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


jig.jpグループの従業員1人あたりの収益と利益を見ると、前期と比較して減少しています。これは、業容拡大に伴う期中の採用増加により、従業員数が前期末から23名増加したことが主な要因として考えられます。従業員数の増加は組織の成長を示す一方で、一時的に1人あたりの生産性指標に影響を与えることがあります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 135.3百万円 117.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 19.7百万円 15.8百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


jig.jpグループの財務状況は、事業活動による資金創出が投資を上回っており、安定した財務基盤を築いていることが示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


jig.jpグループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって強固な状態を示しています。当期の自己資本比率は66.9%であり、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)も25.3%と、プライム市場平均を大きく上回る水準で推移しています。手元資金である現金及び預金も48.5億円と厚みがあり、事業運営における安定性がうかがえます。これらの財務指標は、事業の継続性や将来の成長投資を支える基盤として機能していることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 41.0億円 50.2億円
自己資本比率 60.6% 66.9%
ROE(自己資本利益率) 29.3% 25.3%
現金及び預金 43.7億円 48.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


jig.jpグループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは11.0億円のプラスとなっています。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少、未払金の増加によるものです。一方で、投資活動によるキャッシュフローは△1.8億円の支出となっており、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得、投資有価証券、有形固定資産、無形固定資産の取得による支出が主な要因です。

財務活動によるキャッシュフローは△4.4億円の支出であり、長期借入金の返済、自己株式の取得、配当金の支払いが主な要因となっています。結果として、フリーキャッシュフローは9.2億円のプラスを確保しており、本業で得た資金が投資を上回り、事業の成長と安定的な資金運用を両立している状況を示しています。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資余力も有していることを示唆しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 15.6億円 11.0億円
投資CF △1.3億円 △1.8億円
財務CF △4.8億円 △4.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 14.3億円 9.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの営業収益は、ライブ配信サービス「ふわっち」における視聴ユーザーが使用するアイテムの販売が収益全体の約95%を占めています。そのため、新たな法的規制の導入や予期せぬ要因によって、ライブ配信サービスが想定通りに伸長しない場合には、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

また、スマートフォンアプリサービスの比率が高いことから、Apple Inc.及びGoogle Inc.の2プラットフォーマーへの収益依存が大きくなっています。これらプラットフォーマーの事業戦略の転換や動向によっては、手数料率の変動やガイドライン変更によるアプリ削除などが、同社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっています。今後の急速な事業拡大に応じて、従業員の育成や人材の採用、業務執行体制の充実を図っていく方針ですが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、事業及び業績に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


jig.jpグループは、利用者に寄り添ったソフトウェア開発を通じて社会を豊かにすることを目指し、変化の速いIT業界で常に進化し続ける企業風土を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


jig.jpグループは、「利用者に最も近いソフトウェアを提供し、より豊かな社会を実現する。」を企業理念として掲げています。この理念に基づき、一般消費者向けのサービスのさらなる改善と収益拡大を図る方針です。特に、主要事業であるライブ配信事業「ふわっち」においては、ユーザー数の増大と収益の拡大を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


jig.jpグループは、「時代の変化に合わせたスピーディーなサービス開発力」を活かし、誰もが便利で楽しく利用できるソフトウェアの創出を目指しています。従業員を重要な資本と捉え、多様なバックグラウンドを持ち、事業視点・ユーザー視点・組織視点を持って挑戦し、自ら主体的に決断し自走できる人材の採用・育成を方針としています。社内コミュニケーションの活性化や、従業員が自由にビジネスアイディアを発明考案できる「発明考案取扱規程」の整備を通じて、常に変化する組織を築き上げることを大切にしています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


jig.jpグループが優先的に対処すべき課題として、ユーザー獲得の強化、サービスの健全性の確保、組織の機動性の確保を挙げています。また、優秀な人材の確保及び育成、内部管理体制の強化も重要な課題として認識しています。同社グループは、サービスの健全性を確保するため、利用規約やガイドラインの設置・運用、ユーザーへの啓蒙活動、365日24時間体制での監視体制の構築に取り組んでいます。組織の機動性確保のためには、適切な人員配置と事業展開に応じた組織体制の整備を図る方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


jig.jpは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役・監査役会を中心としたコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。取締役会は社外取締役を含めて構成され、監査役は全員が社外監査役となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


jig.jpの株主構成を見ると、筆頭株主は同社の創業者である福野泰介氏です。上位株主には、福野氏のほか、同社の取締役である赤浦徹氏や岸周平氏が名を連ねています。このように、同社は経営陣が主要な株主として会社を支えている資本構成となっています。

株主名 持株比率
福野 泰介 25.30%
赤浦 徹 13.13%
岸 周平 11.52%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性8名・女性3名)で構成され、女性役員比率は27.3%です。代表取締役社長CEOは川股将氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
川股 将 代表取締役社長CEO 2016年野村證券株式会社入社後、2021年に同社に入社。執行役員事業戦略担当を経て、2024年6月より同社代表取締役社長CEOに現職。
田中 雄一郎 取締役CFO 2016年野村證券株式会社、2022年JPモルガン証券株式会社を経て、2023年に同社入社。執行役員財務戦略・IR担当を経て、2024年6月より同社取締役CFOに現職。
福野 泰介 取締役 創業者 2001年有限会社ユーエヌアイ研究所設立。2003年同社設立、代表取締役社長に就任。取締役会長、代表取締役社長を経て、2024年6月より同社取締役創業者に現職。
岸 周平 取締役 2000年株式会社アクシブドットコム入社。2003年同社設立時より取締役に就任し、現職。株式会社A Inc.の代表取締役も務めています。


社外取締役は、赤浦徹氏(インキュベイトファンド代表取締役)、菅沼匠氏(リンクパートナーズ法律事務所代表パートナー)、矢島里佳氏(株式会社和える代表取締役社長)です。

jig.jpは監査役会設置会社であり、社外取締役が経営の意思決定に際して客観的かつ広い視野で適切な意見を提示し、業務執行の監督役割を果たす体制を構築しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


jig.jpの役員報酬は、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で、取締役会から委任された特定の取締役が個別の報酬額を決定しています。取締役(社外取締役を除く)には固定報酬と譲渡制限付株式報酬が支給され、監査役の報酬は監査役会で協議し決定される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 79百万円 19.7百万円
社外役員 7名 30百万円 4.3百万円


役員報酬の総額は1億861万円であり、報酬の支給対象となった役員は合計11名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。