【平均年収349万円】JSH 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収349万円】JSH 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

JSHは、ショウタイム24などを傘下に持つ持株会社です。「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を理念に、在宅医療と地方創生事業を展開しています。グループ連結従業員数は579名です。直近の業績は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社JSH の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


JSHは持株会社であり、単体従業員数は572名、グループ連結従業員数は579名です。

同社グループは、「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念とし、「地域を問わず全ての人が、心豊かに、能力や個性を発揮できる社会の実現」を目指しています。在宅医療事業と地方創生事業を主軸に事業を展開しています。

主な国内グループ会社は、ショウタイム24などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


JSHは、精神科訪問看護を中心とした在宅医療サービスと障がい者雇用支援サービスを展開する持株会社です。同社グループは、人財を最大の経営資源と位置付け、採用から育成、定着、生産性向上まで一貫した人材戦略を推進しています。多様な働き方を支援し、従業員一人ひとりの成長と活躍を重視する企業文化が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


JSHの単体従業員の平均年齢は41.6歳であり、比較的幅広い年齢層の従業員が活躍していることがうかがえます。平均勤続年数は2.61年と、比較的短い傾向にあり、人材の流動性がある環境であると考えられます。なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 3,488,000円
平均勤続年数 2.61年
平均年齢 41.6歳
単体従業員数 572人
連結従業員数 579人
単体のグループ内比率 98.8%


JSHは、従業員の退職給付に充てるため、確定給付制度である非積立型の退職一時金制度を採用しています(確定給付型=給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)。この制度は国内の従業員に適用されます。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は23百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


JSHは、人財を最大の経営資源と位置付け、経営戦略の中核に据えた人材戦略を推進しています。採用・育成・定着・生産性向上を一体的に進めることで、サービス品質の向上と持続的な企業価値向上を目指しています。給与は職務内容、責任範囲、保有資格、経験年数、能力、業績等を総合的に勘案して決定され、賞与は会社業績と個人の勤務状況を考慮して決定されます。

同社は、より公平で納得性の高い処遇体系を構築するため、人事考課制度と賃金制度の見直しを進めており、職務・役割に応じた等級制度の導入や人事評価と処遇の連動強化、キャリア形成を支援する賃金体系の整備を検討しています。人材戦略の主要施策として、採用力の強化と採用プロセスの高度化、公平かつ透明性の高い人事評価制度の構築、専門人財の育成と組織能力の向上に注力しています。

また、人財定着と働きやすい職場環境の実現のため、勤務形態の多様化(週4日勤務、時短勤務、在宅勤務)やICT技術の活用による生産性向上に取り組んでいます。離職防止策として退職面談を全社的に実施し、データに基づいた改善策を立案・実行しています。従業員の自律的な成長を支援するため、新入職者研修から次世代リーダー育成研修、専門的知識向上研修まで多岐にわたる研修制度を整備し、資格取得支援も行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
女性管理職比率 46.1%
男性育児休業取得率 133.0%
男女賃金格差(全労働者) 97.0%
男女賃金格差(正規労働者) 73.0%
男女賃金格差(非正規労働者) 119.3%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ ショウタイム24株式会社

指標 数値
女性従業員比率 42.8%
管理職に占める女性従業員の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 0.0%
男女賃金格差(正規労働者) 100.0%
男女賃金格差(非正規労働者) 0.0%
男女賃金格差(全ての労働者) 100.0%

多様性・登用


実績値は2026年3月31日時点のものです。

指標 数値
女性従業員比率 60.7%
女性役員の登用 8.3%
女性管理職比率 46.1%
障がい者雇用率 2.43%
障がい者雇用率(2025年) 2.72%

健康・安全


実績値は2026年3月31日時点のものです。有給休暇取得率は、付与日から1年間の取得日数÷当該年付与の有給休暇日数で算出され、付与日数が10日以上の従業員が対象です。

指標 数値
有給休暇取得率 71.9%
有給休暇取得率(2025年) 71.9%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


JSHグループは、「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」という企業理念のもと、地域社会の課題解決と豊かな社会の実現を目指し、地方創生事業と在宅医療事業を主軸に展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


JSHグループは、株式会社JSHと同社の連結子会社であるショウタイム24株式会社の計2社で構成されています。同社グループは、地域を問わず全ての人が心豊かに能力や個性を発揮できる社会の実現を目指し、在宅医療事業と地方創生事業に取り組んでいます。収益モデルは、主に障がい者雇用支援事業におけるスポット売上と継続的なリカーリング売上、在宅医療事業における診療報酬、そしてIoTソリューションサービス事業など多岐にわたります。海外での売上高はなく、為替リスクは発生していません。主要な顧客として、社会保険診療報酬支払基金東京支部からの収益が一定の割合を占めています。

地方創生事業

地方創生事業は、過疎化や地場産業の衰退といった地方の課題解決を目的としています。障がい者雇用支援事業と観光物産事業で構成されており、障がい者の就労機会の地域間格差解消や経済的自立支援、地域活性化に取り組んでいます。収益は、障がい者および管理者の人材紹介料、農園利用料、水耕栽培設備レンタル料、定着支援サポート料などから得ています。観光物産事業は、旅行代理店事業と民泊事業を長崎県の五島事業所で行っており、ECサイトを通じた物販も展開しています。同事業の売上高は前期から大きく増加しています。

在宅医療事業

在宅医療事業は、精神疾患を抱える方を主な対象とし、看護師職員による訪問看護サービスを提供しています。医療機関への訪問診療コンサルティングを通じて連携を強化し、訪問看護の利用者を増やしています。収益は、国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金からの診療報酬、および利用者本人からの自己負担金が大部分を占めています。同事業の売上高は前期からわずかに減少しています。

その他の事業セグメント

その他の事業セグメントは、主に連結子会社であるショウタイム24株式会社が提供するIoTソリューションサービス事業で構成されています。無人内見システムサービスなどを展開しており、事業拡大に向けた先行投資を積極的に行っています。同事業の売上高は前期から大幅に増加しています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
地方創生事業 25.1億円 32.1億円
在宅医療事業 14.5億円 14.4億円
その他の事業セグメント 4百万円 94百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近の業績は、売上高は増加傾向にあるものの、利益面では損失を計上する結果となりました。売上高は前期から大きく伸びていますが、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも損失に転じています。この損失は、事業規模拡大に伴う人件費や地代家賃の増加、看護師採用手数料の増加、支払利息の増加、および減損損失の計上などが主な要因となっています。営業活動によるキャッシュ・フローは、前期は資金を獲得していましたが、当期は資金を使用する状況となっています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 - - - 39.7億円 47.4億円
経常利益 - - - 1.9億円 △1.1億円
経常利益率 - - - 4.7% △2.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 - - - 1.4億円 △1.2億円
1株当たり当期純利益(円) - - - 25.67 △21.44

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期からわずかに増加しており、事業規模の拡大がうかがえます。一方で、従業員1人あたり営業利益は前期の利益から当期は損失に転じており、収益性の改善が課題となっている状況です。これは、事業拡大に伴う先行投資や費用増加が影響していると考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 8.1百万円 8.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.4百万円 △0.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、事業拡大のための投資を積極的に行っている成長投資フェーズにあります。財務基盤やキャッシュフローの状況から、現在の経営状態と今後の見通しを把握することができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から低下しているものの、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を維持しています。ROE(自己資本利益率)は当期にマイナスに転じており、前期はプラスでした。手元資金である現金及び預金は増加傾向にあります。これらの状況は、同社グループが一定の財務健全性を保ちつつも、収益性の改善が課題となっていることを示しており、今後の事業展開と収益状況が雇用や給与の安定性に影響を与える可能性があります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 20.4億円 19.4億円
自己資本比率 68.3% 51.2%
ROE(自己資本利益率) 7.1% △6.1%
現金及び預金 8.1億円 8.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは当期にマイナスに転じ、前期はプラスでした。これは主に売上債権の増加や税金等調整前当期純損失の計上が要因となっています。投資活動によるキャッシュフローは当期もマイナスであり、熊本新築農園の完成や新規農園・訪問看護ステーション開設に伴う有形固定資産の取得や差入保証金の支出など、事業拡大に向けた積極的な投資が継続しています。

その結果、フリーキャッシュフローは当期もマイナスであり、営業活動で得た資金だけでは投資活動を賄いきれていない状況を示しています。財務活動によるキャッシュフローは当期に大きくプラスとなり、主に長期借入れによる収入で資金を調達していることがわかります。同社グループは、事業拡大のための投資を積極的に行い、その資金を借入れによって賄っている成長投資フェーズにあると言えます。この状況は、事業の拡大に伴う雇用機会の創出や、将来的な成長による給与水準の向上が期待できる一方で、事業計画通りの収益化が重要となります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 1.4億円 △39百万円
投資CF △6.9億円 △6.5億円
財務CF 1.7億円 7.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △5.5億円 △6.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの地方創生事業では、障がい者雇用に関する制度や企業における障がい者雇用の動向が事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、障がい者雇用支援事業において、競合企業の競争力向上や新規参入による競争環境の変化により、顧客の維持・獲得が困難になるリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、在宅医療事業及び地方創生事業の持続的な成長のために、看護師をはじめとする人材の安定的確保が必要であると認識しています。人材の流動性が高い職種であることや、業務環境の特性から生じるストレス等により、人材が流出するリスクがあることを示しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


JSHは「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念としています。地域社会と日本の未来に貢献することを目指し、在宅医療・地方創生領域で事業を展開しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


JSHは「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念としています。同社グループが目指すゴールは、「地域を問わず全ての人が、心豊かに、能力や個性を発揮できる社会の実現」です。この理念とゴールに基づき、在宅医療・地方創生領域において地域社会と日本の未来に貢献することに取り組んでいます。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


JSHは「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」という企業理念を掲げています。同社グループは、公正かつ透明性の高い経営を通じて、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることを重視しています。

人材育成方針として、従業員一人ひとりの個性を尊重し、強みを最大限活かすこと、努力を支援し、成果に報いることに注力しています。また、全従業員がモチベーション高く仕事に取り組めるよう、積極的な社内環境整備に努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


JSHは、地方創生事業における障がい者雇用支援サービスの質的向上を重要な課題としています。障がい者の職業能力の開発及び向上、合理的配慮の提供、適正な雇用管理等の支援に取り組んでいます。

また、企業理念を実践するため、人材教育の強化を推進しています。外部機関研修や社内研修・勉強会のカリキュラム充実を図っています。

さらに、人材の確保も重点テーマの一つです。看護師等、各事業内容に造詣の深い人材の確保に努め、働きやすい環境づくりにも注力しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


JSHは監査役会設置会社として、取締役会と監査役会を設置しています。取締役会は経営方針の意思決定と業務執行の監督を行い、監査役会は取締役会から独立した立場で監査を実施しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は代表取締役会長兼社長の野口和輝氏であり、ベンチャーキャピタルも上位株主として名を連ねています。創業者が経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
野口 和輝 34.87%
ジャフコSV5共有投資事業有限責任組合 17.28%
ジャフコSV5スター投資事業有限責任組合 4.27%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は12名(男性11名・女性1名)で構成され、女性役員比率は8.0%です。代表取締役会長兼社長は野口和輝氏が務めています。社外取締役比率は22.2%です。

氏名 役職 主な経歴
野口 和輝 代表取締役会長兼社長 1983年医療法人河崎会水間病院入職後、複数の医療機関を経て、2003年株式会社N・フィールド設立代表取締役社長に就任。2016年同社設立代表取締役社長に就任し、2019年11月より代表取締役会長兼社長に就任し現職。
市川 伸二 取締役 経営管理本部長 2010年株式会社N・フィールド入社。2017年株式会社トレースエンタープライズ常務執行役員、2019年同社代表取締役社長。2019年11月同社入社執行役員、2021年10月取締役、2026年4月より取締役経営管理本部長に就任し現職。
鎌田 聖一 取締役東日本在宅医療事業本部長 1993年医療法人仁誠会大湫病院入職後、複数の医療機関を経て、2009年株式会社N・フィールド入社。2017年日本在宅医療株式会社設立代表取締役社長。2018年8月同社入社取締役、2026年4月より取締役東日本在宅医療事業本部長に就任し現職。
山田 平和 取締役 地方創生事業本部長 1986年野村證券株式会社入社。2017年株式会社格付投資情報センター入社。2019年4月同社入社取締役、2019年5月同社代表取締役社長。2026年4月より取締役地方創生事業本部長に就任し現職。
北村 充永 取締役東日本在宅医療事業本部長 2000年淀川キリスト教病院入職後、複数の医療機関を経て、2013年株式会社N・フィールド入社。2017年日本在宅医療株式会社設立代表取締役常務、2018年10月同社代表取締役社長。2019年11月同社入社取締役、2026年4月より取締役西日本在宅医療事業本部長に就任し現職。
濵西 望 取締役 2009年野村證券株式会社入社。2014年UBS銀行入行。2016年4月同社入社専務取締役。2019年11月同社入社、2020年7月取締役、2025年6月より取締役経営企画担当に就任し現職。
矢野 翔太郎 取締役営業本部長 2006年株式会社JTB西日本入社。2018年株式会社トレースエンタープライズ代表取締役。2019年11月同社入社、2021年4月営業部長、2021年10月執行役員。2025年6月より取締役、2026年4月より取締役営業本部長に就任し現職。


社外取締役は、津田和義氏(津田和義公認会計士・税理士事務所 代表)、江尻琴美氏(敬和綜合法律事務所 パートナー)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役2名と社外監査役3名が経営の監視と助言を通じてガバナンス体制を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、取締役および監査役ともに固定報酬としての金銭による基本報酬のみで構成されています。企業価値の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資することを基本方針とし、職務内容や他社水準、業績などを勘案して決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 8名 1.8億円 22.3百万円
社外役員 6名 41百万円 6.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。