※本記事は、株式会社リスキル の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
リスキルは、企業向けに社会人教育研修サービスを提供する企業です。同社は「一人でも多くの人に社会人教育を届ける」というミッションのもと、企業の人材育成課題を解決し、社会人が学び続ける社会の実現を目指しています。
単体従業員数は59名です。同社の事業セグメントは人材育成事業の単一セグメントとなっています。
リスキルは、企業向けに日本国内と一部海外で研修サービスを提供しており、集客、営業、コンテンツ制作、システム提供を自社で行っています。研修は「biz研修」と「tech研修」の2種類があり、「一社研修」「公開講座」「動画講座」の3つの形式で提供されています。
リスキルは、株式会社リカレントから分社し、2022年5月に設立されました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
リスキルは、人材育成事業を展開する企業です。同社では、若手社員が中心となって活躍しており、活気ある環境がうかがえます。給与水準や働き方については、具体的なデータからその特徴を詳しく見ていきましょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均年齢が比較的若く、勤続年数も短めであることから、若手社員が中心となって活躍している傾向が見られます。これは、新しい人材が継続的に加わり、組織が常に変化している可能性を示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,273,000円 |
| 平均勤続年数 | 2.4年 |
| 平均年齢 | 29.6歳 |
| 単体従業員数 | 59人 |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
リスキルは、「一人でも多くの人に社会人教育を届ける」というミッションの実現を人材戦略の基本方針としています。特に、事業成長を牽引する営業部門とサービス基盤を支えるエンジニア部門の人材確保と育成を重視しています。採用手法の多様化を通じて、将来の成長を支える強固な組織体制の構築を推進しています。
同社では、「成長こそが最大の福利厚生」という考えのもと、従業員の自律的な能力開発を支援しています。具体的には、階層別研修や自社研修サービスの自由受講、書籍購入補助制度などを通じて、個人の専門性向上を後押ししています。これにより、個人の成長が組織全体の生産性向上に繋がり、持続的な企業価値向上に資する環境を整備しています。
給与その他の給付は、役割等級制度に基づき、職責の範囲や能力、経営目標への貢献度に応じて決定されます。個人の一時的な成果だけでなく、研修プロセスのDX化やナレッジ共有といった組織的な生産性向上への貢献も高く評価し、処遇に反映する方針です。また、女性の活躍促進にも力を入れており、育児・介護休業制度や時短制度を整備し、人事制度において男女間の評価格差は一切ないとしています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
同社は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、法定開示データは開示されていません。
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 従業員に占める女性の割合 | 59.0% |
| 管理職に占める女性の割合 | 20.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
リスキルは、社会人教育事業を通じて、企業の人材育成課題解決を目指している会社です。社会人になっても学ぶのが当たり前の社会を創ることをミッションとしています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は企業向けに研修サービスを提供しており、主に「biz研修」と「tech研修」の2種類で構成されています。これらの研修は、「一社研修」「公開講座」「動画講座」の3つの形式で提供されています。同社は人材育成事業の単一セグメントとして事業を展開しています。
biz研修はビジネススキル全般に関する研修であり、WebサイトをEC化して提供されています。顧客はサイト上で研修を迅速に見つけ、見積書作成などのサポートを受けることができます。tech研修はIT未経験者向けのエンジニア・DX研修に特化しており、プログラミング言語やインフラ技術の初期研修を幅広く取り揃えています。
同社の収益モデルの特徴は、研修サービスの標準化と研修実施プロセスのDX化により、安価な価格設定を実現している点です。講師が研修コンテンツを作成することなく登壇に集中できる体制や、研修運営上の顧客対応工数を削減できるシステム活用により、コストを抑制しています。これにより、特定の講師や営業担当のスキルに依存しない、スケールしやすいビジネスモデルを構築しています。
同社の売上高は日本国内の外部顧客からのものが大部分を占めており、特定の相手先への販売実績が総販売実績の10%以上を占めることはありません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の直近の業績は、研修需要が堅調に推移したことにより、売上高が当初の業績予想を上回る結果となりました。費用面では、採用活動費や広告宣伝費の最適化に加え、シンガポール支店の事業進展を鑑みた投資抑制が行われました。これらの要因により、販売費及び一般管理費が当初予想を下回って推移しています。
その結果、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも、前事業年度と比較して増加しています。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社の従業員数は59人であり、平均年齢は29.6歳、平均勤続年数は2.4年となっています。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社の経営の安定性について、財務基盤やキャッシュフロー、事業リスクの観点から確認します。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
景気変動等により国内企業が教育研修費を抑制した場合や、マーケティングによる集客効果が低下した場合、同社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、研修サービスは参入障壁が低く、同業者間での競争が激化した場合、同社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、優秀な従業員の採用・確保及び育成が計画通りに進まない場合、競争力の低下や事業規模拡大の制約、顧客に提供するサービスレベルの低下をもたらし、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
リスキルは、社会人教育を通じて人々の「やりなおしの可能となる社会」を実現し、アジアNo.1の社会人教育企業を目指しています。スピードを重視し、顧客中心のEdutainmentを提供する企業文化を大切にしています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は「一人でも多くの人に社会人教育を届ける」ことをミッションに掲げています。社会人になっても学ぶのが当たり前の社会を作り、生涯にわたって「やりなおしの可能となる社会」を実現することを目指しています。
そして、ビジョンとして「アジアNo.1の社会人教育企業になる」ことを掲げています。アジア全体の中で、売上高・利益額・顧客数が最も多い社会人教育企業となることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は価値観(行動指針)として「早く!速く!捷く!」を掲げ、はやい意思決定と行動で成果を上げることを重視しています。また、「Edutainmentの実現」を目指し、「楽校楽習」というコンセプトのもと、教育と娯楽の融合を追求しています。
「Customer is Boss」を第一の責任とし、お客様の立場に立ち『顧客の創造』を実現する顧客中心の考え方を持っています。さらに、「倹約のカルチャー」を大切にし、お客様にとっての価値に繋がることに積極的に投資し、不要な費用には手を出さない方針です。
サステナビリティに関する行動指針として「企業活動を通じて、地球環境や社会にポジティブな影響を与える」「全ての利害関係者との共栄を目指す」「企業活動を健全な内部統制のもとで進める」を定めています。また、サステナビリティのテーマとして「人権の尊重」「環境の保全」「多様性の理解」を掲げています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社は優先的に対処すべき課題として、人員の確保に取り組んでいます。採用手法の多様化を進めることで候補者との接点拡大を図り、社内人材に対しては研修等による育成機会の多様化・均等化を図っています。
システムの強化も重要な課題であり、新サービスの開発やサポート機能の追加、システム開発速度の向上に投資しています。また、受注の安定性及び継続性のさらなる向上を目指し、競争優位性を継続すると共に、マーケティング・営業力の強化を図っています。
優秀な研修講師とのパートナーシップ構築も、人材育成事業を行う上で重要度の高い活動としています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
リスキルは、取締役会と監査役会を設置する体制を採用しています。監査役会は全員が社外監査役で構成されており、公正かつ独立した立場から監査を実施しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
リスキルの筆頭株主は、個人である松田 航氏です。同氏が発行済株式の大部分を保有しており、資本構成において強い影響力を持つことがうかがえます。その他、信託銀行や証券会社が上位株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 松田 航 | 70.14% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 11.18% |
| SBI証券 | 2.28% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.0%です。代表取締役社長は松田 航氏が務めています。社外取締役比率は75.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 松田 航 | 代表取締役社長 | 2012年4月日本ライセンスバンク入社。リカレント取締役、オンシー代表取締役などを歴任し、2015年7月リカレント代表取締役に就任。2022年5月より同社代表取締役社長より現職。 |
社外取締役は、清水 達也氏(DEiBA Company代表取締役)、竹上 創氏(TSMマネジメント代表取締役)、東 伸之氏(INCJ常務執行役員)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外役員が経営全般に対して客観的かつ公正な意見を述べることで、経営監視機能の客観性・中立性を確保しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
リスキルの役員報酬は、固定報酬を基本としています。業績連動報酬は採用しておらず、株主総会で承認された報酬限度額の範囲内で、世間水準や経営内容、従業員給与とのバランスを考慮して決定されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 1名 | 24百万円 | 24.0百万円 |
| 社外役員 | 6名 | 12百万円 | 2.0百万円 |
同社の役員報酬等の総額は36百万円であり、対象となる役員は7名です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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