※本記事は、株式会社レアジョブ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、「Chances for everyone, everywhere.」をグループビジョンに掲げ、人々の学びを支援するサービスを提供しています。リスキリング事業と子ども・子育て支援事業の2つの領域で、英語学習をはじめとした幅広い学びの機会を創出しています。
単体従業員数は45名、連結従業員数は572名です。セグメントはリスキリング事業、子ども・子育て支援事業の2つです。
主な国内グループ会社は、プロゴス(リスキリング)、ボーダーリンク(子ども・子育て支援)などです。
直近では、リスキリング事業においてグループ会社の再編を実施し、個人・法人・エンジニアリングを1社に統合しました。また、子ども・子育て支援事業では、2025年9月に株式会社東京インターナショナルスクールグループを新規連結しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
レアジョブは、オンライン英会話事業を主軸とする教育・IT分野の企業です。同社グループでは、多様な人材がそれぞれの能力を発揮し、自律的にキャリアを形成できる環境づくりに注力しています。従業員の成長を支援する制度を通じて、働きがいのある職場環境を目指していることがうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
レアジョブでは、従業員の平均年齢が40代前半であり、平均勤続年数は5年未満となっています。これは、比較的幅広い年齢層の従業員が活躍しつつ、人材の流動性も一定程度あることを示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,878,000円 |
| 平均勤続年数 | 4.9年 |
| 平均年齢 | 40.5歳 |
| 単体従業員数 | 45人 |
| 連結従業員数 | 572人 |
| 単体のグループ内比率 | 7.9% |
同社グループでは、従業員の退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。この制度は国内グループ会社および海外子会社に適用されています。
退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、当連結会計年度末における退職給付債務は87百万円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
レアジョブグループは、「Chances for everyone, everywhere.」の実現に向け、人材を最も重要な経営基盤と位置付けています。従業員一人ひとりが専門性を高め、能力を最大限に発揮できる組織環境の構築が不可欠であると考えています。2026年4月の組織体制刷新を契機に、部門横断的な連携を強化し、柔軟で機動的な人材配置を目指しています。
報酬制度については、役割をベースとした等級制度と、成果および行動を重視した評価制度を連動させた報酬体系を構築しています。基本給は等級に求められる役割遂行度や行動指針の実践を通じた能力開発・成長度合いを考慮して決定され、賞与は会社全体の業績と個人の目標達成度を反映する方針です。
人材育成においては、従業員が自律的にキャリアを形成することを重視し、自発的な学びを支援しています。具体的には、「レアジョブ英会話」レッスンの無償受講制度や、書籍購入・資格取得に対する補助手当の支給など、個々のニーズに合わせたスキルアップ支援を柔軟に行っています。また、人権への配慮として多様な人材の採用・登用を進め、衛生委員会の設置やストレスチェックの実施により、従業員の健康と働きやすい環境づくりにも取り組んでいます。グループ間異動によるキャリアアップ支援も積極的に行われています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として「管理職に占める女性労働者の割合」「男性労働者の育児休業取得率」「労働者の男女の賃金の差異」を選択しておらず、記載されていません。
多様性・登用
当連結会計年度末時点の当社基準による集計値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 48.0% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
レアジョブグループは、「Chances for everyone, everywhere.」をグループビジョンに掲げ、人々の学びを支援するサービスを提供しています。主に「リスキリング事業」と「子ども・子育て支援事業」の2つの事業を展開し、グローバルに活躍できる世の中の実現を目指しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
レアジョブグループは、人々の「学び」を支援するサービスを通じて、世界中の人々がそれぞれの能力を活かし活躍できる社会の実現を目指しています。同社グループの事業は、主に「リスキリング事業」と「子ども・子育て支援事業」の二つのセグメントで構成されています。収益は、顧客との契約に基づき、役務を提供する期間にわたって認識されています。
リスキリング事業
この事業では、主にオンライン英会話サービス、グローバルリーダー育成プログラム、資格取得支援サービスなどを展開しています。個人や法人を顧客とし、新しい知識やスキルを学ぶ「リスキリング」を支援しています。
収益は、インターネットを通じた各種レッスンの提供から得ています。前期と比較して売上高は減少し、セグメント利益も減益となりました。
子ども・子育て支援事業
この事業は、主にALT派遣サービス、児童生徒向けオンライン英会話サービス、オフライン英会話教室などを提供しています。教育機関や児童生徒を顧客とし、子どもたちの英語教育や子育てを支援しています。
収益は、ALT派遣サービスや英語教育サービスの提供から得ています。前期と比較して売上高は増加しましたが、セグメント利益は減益となりました。
同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が大部分を占めており、海外比率は低い傾向にあります。また、営業外損益において為替相場の変動による影響が見られます。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 子ども・子育て支援事業 | 50.5億円 | 57.1億円 |
| リスキリング事業 | 46.7億円 | 38.9億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一時的に大きく伸びた後、直近では減少傾向にあります。経常利益も同様に、一時的な増加の後、直近では大きく減少しています。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は、過去に一時的な損失を計上した期がありましたが、直近では増加しています。これは、関係会社株式売却益の計上など、特別利益の増加が主な要因となっています。営業活動によるキャッシュ・フローは直近で減少しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 56.0億円 | 57.9億円 | 102億円 | 97.2億円 | 96.0億円 |
| 経常利益 | 2.4億円 | 2.8億円 | 7.0億円 | 4.2億円 | 94百万円 |
| 経常利益率 | 4.3% | 4.8% | 6.9% | 4.4% | 1.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.8億円 | 1.9億円 | △2.9億円 | 2.7億円 | 3.3億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 19.98 | 20.69 | △30.49 | 28.34 | 34.16 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期と比較して増加しています。これは、従業員数の減少と売上高の微減という状況の中で、効率性が向上していることを示唆しています。一方で、従業員1人あたりの営業利益は前期から減少しており、収益性の面では課題が見られます。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 15.8百万円 | 16.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.7百万円 | 0.1百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
レアジョブグループは、本業で資金を生み出し、財務基盤を強化している状況です。手元資金の厚みや資金の流れから、同社グループの経営の安定性を見ていきます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は前期から増加し、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)も前期から上昇しており、プライム市場平均を上回る水準となっています。手元資金である現金及び預金も増加しており、財務基盤の安定性がうかがえる状況です。これらの財務状況は、同社グループが事業を継続し、従業員の雇用や給与を安定的に維持していく上での基盤となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 19.3億円 | 22.5億円 |
| 自己資本比率 | 32.8% | 34.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 14.4% | 15.6% |
| 現金及び預金 | 25.5億円 | 30.1億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当期の営業活動によるキャッシュフローはプラスとなっていますが、前期と比較すると減少しています。これは主に、税金等調整前当期純利益や減価償却費があった一方で、関係会社株式売却損益や法人税等の支払額によるものです。投資活動によるキャッシュフローは、事業譲渡に伴う収入があったものの、子会社株式の取得や無形固定資産の取得による支出があり、支出超過となっています。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入れや長期借入れによる収入が長期借入金の返済による支出を上回り、プラスとなっています。結果としてフリーキャッシュフローはプラスを維持しており、本業で生み出した資金と借入れにより、事業活動と投資活動に必要な資金を賄っている状況です。この資金の流れは、同社グループが事業を継続し、成長に向けた投資を行う上での基盤を示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 4.3億円 | 0.5億円 |
| 投資CF | △0.8億円 | △0.2億円 |
| 財務CF | △4.7億円 | 4.3億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 3.5億円 | 0.3億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、オンライン英語学習事業において、個人向け市場の細分化や法人向け市場でのROI重視により、サービスの優位性が損なわれる可能性をリスクとして認識しています。また、オンライン英会話事業の講師の多くがフィリピン在住であるため、フィリピンのインフレ加速による講師報酬水準の上昇や、為替変動が業績に影響を与える可能性も示されています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、今後の事業拡大や業務内容の多様化に対応するため、優秀な人材を適切な時期に確保する必要があることをリスクとして挙げています。人材の確保が計画通りに進まない場合や、既存の人材が社外流出等により業務に就くことが困難になった場合、業績に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
レアジョブは「Chances for everyone, everywhere.」というグループビジョンを掲げ、世界中の人々が国境や言語の壁を越えて活躍できる世の中の創造を目指しています。このビジョンに基づき、多様な英語学習サービスを通じて社会に貢献していくことを重視する会社です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは「Chances for everyone, everywhere.」をグループビジョンに掲げ、世界中の人々がそれぞれの能力を活かし、活躍できる世の中の創造を目指しています。このビジョンの実現に向けて、個人向け・法人向けの英語学習関連サービスを提供する「リスキリング事業」と、K12領域の子どもを対象とする「子ども・子育て支援事業」を展開しています。
より良いサービスの提供を通じて社会にインパクトをもたらし、望む誰もがグローバルで活躍できる世の中の実現に寄与していくことを経営の基本方針としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは「[人×AI]の共創で提供価値最大化を実現」と「シナジーと協業で、競争優位性の確立と事業展開を加速」という2つの未来の実現を目指しています。グループの成長には、国籍・性別・年齢・入社形態の違いに関わらず、多様なバッググラウンドを持つ従業員一人ひとりが個性、経験、スキルを最大限に発揮できることが不可欠であると考えています。
人材育成方針としては、従業員が自律的にキャリアを形成していくことを重視しており、自発的な学びを最も成果が高いと捉えています。成長意欲を持つ従業員に対しては、社内向け研修としての「レアジョブ英会話」レッスン無償受講や、書籍購入・資格取得に対する補助手当の支給など、各人の現状やニーズに合わせたスキルアップ支援を柔軟に行っています。また、人権への配慮として、国籍・性別・年齢・入社形態の違い等に関わらず、人材の採用・役職への登用を実施しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは「[人×AI]の共創で提供価値最大化を実現」と「シナジーと協業で、競争優位性の確立と事業展開を加速」という未来の実現に向け、戦略的なグループ経営を推進しています。主要な課題として、オンライン学習サービスの品質向上、組織体制・人材の強化、システムの安定的な稼働と強化、同社グループブランドの知名度向上、経営管理体制の強化を認識しています。
特に組織体制・人材の強化においては、新たな価値を創出できる人材の育成に注力しており、経営資源の一体化を目的とした連結子会社の吸収合併や、本部制を廃止し「コンシューマー」「法人」「テクノロジー」の3領域の垣根を払った新体制へ移行しました。新体制下では、各執行役員が担当領域の専門性を活かしつつ、領域横断的な「全社最適」の視点から機動的に意思決定を行う体制を構築しています。
システムの安定的な稼働と強化では、AI分野への戦略的投資を強化し、安全性と安定性を兼ね備えたシステムの構築を推進しています。経営管理体制の強化では、内部統制の高度化と意思決定の迅速化を両立させ、グループ全体の統治能力を高めることに加え、AIガバナンスの強化にも注力しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
レアジョブは監査等委員会設置会社であり、取締役会が経営の意思決定と監督を担っています。監査等委員会は社外取締役で構成され、取締役の職務執行を監督する体制となっています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
レアジョブの株主構成は、創業者が筆頭株主であり、教育関連事業を展開する事業会社が上位に名を連ねていることが特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 中村 岳 | 21.07% |
| 学研ホールディングス | 19.93% |
| UED | 9.24% |
| 増進会ホールディングス | 5.03% |
| 鄭 勝 喜 | 2.26% |
なお、UEDは2026年4月6日現在で902,100株を保有している旨が大量保有報告書に記載されていますが、上記大株主の状況には含められていません。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は中村岳氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 中村 岳 | 代表取締役社長 | 2005年4月 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(現 株式会社NTTドコモ)入社。2008年2月 同社代表取締役。2015年6月 同社代表取締役社長より現職。 |
| 坪内 俊一 | 取締役 | 2007年4月 ボストンコンサルティンググループ入社。2018年1月 エムスリー株式会社入社。2019年4月 同社入社 執行役員。2024年6月 同社取締役より現職。 |
| 安井 康真 | 取締役 | 2006年4月 株式会社セントメディア(現 株式会社ウィルオブ・ワーク)入社。2014年7月 株式会社ボーダーリンク入社。2017年6月 同社代表取締役より現職。 |
社外取締役は、谷口正一郎氏(学研ホールディングス 執行役員)、三原宇雄氏(三原公認会計士事務所 所長・監査等委員長)、成松淳氏(ノイエルガルテン 代表取締役社長・監査等委員)、五十嵐幹氏(クロス・マーケティンググループ 代表取締役社長兼CEO・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社を採用しています。社外取締役は、社内の取締役に対する監督機能に加え、経験や見識を経営に反映する役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
レアジョブの取締役の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして株主利益と連動した報酬体系を基本方針としています。業務執行取締役の報酬は基本報酬と株式報酬で構成され、監督機能を担う社外取締役には基本報酬のみが支払われます。業績連動報酬は現時点では導入されていません。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 39百万円 | 12.8百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 17百万円 | 5.6百万円 |
上記には無報酬の社外役員1名を含んでいません。非金銭報酬等は、譲渡制限付株式報酬制度に基づく当事業年度における費用計上額を記載しています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。
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