【平均年収616万円】日本動物高度医療センター 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収616万円】日本動物高度医療センター 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

日本動物高度医療センターは、動物医療業界で高度医療を提供する企業です。グループ各社とともに、二次診療サービスや画像診断サービスなどを展開しています。連結従業員数は328名規模で、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社日本動物高度医療センター の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本動物高度医療センターグループは、動物医療業界において高度医療を提供する企業です。かかりつけの動物病院からの紹介に基づく完全紹介制の二次診療サービスを中心に、画像診断サービス、動物用医療機器・健康管理機器のレンタル・販売を展開しています。

単体従業員数は251名、連結従業員数は328名です。同社グループの事業セグメントは動物医療関連事業の単一セグメントとなっています。

主な国内グループ会社は、キャミック、テルコムなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日本動物高度医療センターは、高度な動物医療を提供する専門性の高い企業です。従業員の専門能力を重視し、その成長と働きがいを追求する環境が特徴となっています。給与水準や働き方に関する具体的なデータから、同社グループの職場環境を詳しく見ていきましょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、比較的若い年齢層の従業員が多く、平均勤続年数も一定の期間を示しています。これは、専門性の高い動物医療分野において、若手人材がキャリアを築きながら成長していく環境があることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 6,161,000円
平均勤続年数 5年2ヶ月
平均年齢 34.7歳
単体従業員数 251人
連結従業員数 328人
単体のグループ内比率 76.5%


同社は、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の退職一時金制度を採用しています。この制度は同社単体を対象としています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


日本動物高度医療センターグループは、「前例なき挑戦」の精神のもと、高度な動物医療を提供する小動物二次診療のトップランナーを目指しています。獣医療を支える人材を最も重要な成長戦略の要と位置づけ、人的資本への積極的な投資を推進しています。

人事制度においては、2025年10月からの全面刷新を予定しており、業界トップランナーにふさわしい専門性向上、キャリア形成、処遇確立を目指しています。グレード制度、評価制度、報酬制度を一体的に運用し、職種別・階層別の役割と期待水準を明確化しています。給与や賞与は、役割、能力、成果、会社業績、個人の貢献度を総合的に勘案して決定される方針です。

人材育成では、専門領域を早期に習熟するための育成プログラムや、豊富な指導陣による研修制度を整備しています。また、獣医師資格に加え、愛玩動物看護師資格の取得も促進し、グループ全体の専門性向上を図っています。多様な人材が活躍できる環境整備にも注力し、基本的人権を尊重し、差別やハラスメントを排除する方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男女賃金差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 43.9%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%

育児・介護支援


(当社単体、各年度3月31日時点のデータです。)

指標 数値
女性労働者の育児休業取得率 100%

人材育成・エンゲージメント


(当社単体、各年度3月31日時点のデータです。)

指標 数値
全獣医師数 100人
有給取得率 85%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社日本動物高度医療センターは、動物医療業界において高度な医療サービスを提供する企業です。かかりつけの動物病院からの紹介を受け、専門的な二次診療に特化することで、動物を愛する飼い主様の多様なニーズに応えています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、当社、連結子会社の株式会社キャミック、テルコム株式会社の3社で構成され、動物医療関連事業の単一セグメントで事業を展開しています。動物の家族化や高齢化に伴い高まる高度医療への期待に応えるため、専門獣医師と高度医療機器を駆使したサービスを提供しています。

具体的には、かかりつけの動物病院からの紹介に基づく「二次診療サービス」を中核としています。専門分野を持つ獣医師が診察、検査、投薬、手術などの診療を行い、飼い主様から診療費を得ています。運営は当社が行っています。

また、MRI・CTなどを活用した「画像診断サービス」も提供しています。画像診断の専門知識を持つ獣医師が撮影・読影・診断を行い、飼い主様から診断費を受け取っています。このサービスは株式会社キャミックが運営しています。

さらに、在宅ケアのための「動物用医療機器・健康管理機器のレンタル・販売」も手掛けています。酸素ケージのレンタルや販売を通じて収益を得ており、テルコム株式会社が運営を担っています。

同社グループは、国内最多の画像診断や診療データを有する強みを活かし、動物医療の発展と社会貢献を目指しています。海外での事業展開はなく、特定の外部顧客への売上高が連結売上高の10%以上を占めることもありません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、直近5年間で売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに増加傾向にあります。特に当連結会計年度においては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも2期連続で過去最高を更新しました。

これは、中核となる二次診療サービスにおいて、診療技術の向上や獣医師の採用・育成強化、医療機器の拡充、診療フローの見直しなどにより、診療品質と受け入れ能力が拡大したことが背景にあります。また、価格改定後も診療件数が増加しており、飼い主様からの提供価値が受け入れられていることを示しています。画像診断サービスや動物用医療機器・健康管理機器のレンタル・販売においても、サービス品質の向上と営業強化に努め、それぞれ検査件数やレンタル契約数が増加しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 29.8億円 38.7億円 42.7億円 52.8億円 61.9億円
経常利益 4.4億円 5.3億円 4.9億円 7.2億円 11.4億円
経常利益率 14.7% 13.8% 11.5% 13.6% 18.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.9億円 3.8億円 3.4億円 5.2億円 8.3億円
1株当たり当期純利益(円) 24.19 31.26 24.60 40.22 64.48

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も同様に増加しており、従業員一人ひとりの生産性が向上している傾向が見られます。これは、事業規模の拡大と効率的な運営が寄与していることを示しており、組織全体の収益創出力が高まっている状況です。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 18.0百万円 18.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.5百万円 3.5百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で安定した収益を上げつつ、将来に向けた積極的な投資を行っている状況です。現在の財務状況から、事業拡大に向けた資金の流れが見て取れます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期からやや低下しているものの、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を維持しています。ROE(自己資本利益率)は前期から大きく改善し、プライム市場平均を上回る水準となっています。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、事業運営の安定性を示す指標の一つです。これらの状況は、同社グループが堅実な財務体質を保ちながら、収益性を向上させていることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 41.5億円 48.8億円
自己資本比率 47.4% 43.1%
ROE(自己資本利益率) 13.1% 18.5%
現金及び預金 11.1億円 15.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは増加しています。これは主に税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上によるものです。一方で、投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得による支出が大きく、資金の減少を示しています。その結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る規模で将来に向けた積極的な投資を行っている状況です。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入れによる収入が大きく、資金の増加となっています。この資金の流れは、同社グループが事業拡大のための投資を積極的に進めており、将来的な成長を目指していることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 13.7億円 14.0億円
投資CF △9.9億円 △24.9億円
財務CF △6.1億円 15.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 3.8億円 △10.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループは、動物医療業界における競合の激化をリスクとして認識しています。二次診療施設は参入障壁が高いものの、近年は高度医療機器の導入や専門獣医師の確保を進める施設も増え、競争環境が変化しています。また、新規施設の展開や設備投資においては、建設費の高騰や工事期間の長期化、医療機器の価格上昇などにより、投資額の増加や開設時期の遅延、稼働率の低下が業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社グループは、専門性の高い獣医師をはじめとする優秀な人材の確保、育成、定着を重要な課題としています。必要とする人材の採用ができない場合や、育成した人材が社外に流出した場合には、事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日本動物高度医療センターは、「どうぶつを愛する家族の希望となる」ことを企業ミッションに掲げ、高度な動物医療と飼い主への寄り添いを追求しています。人と変わらぬ最先端の医療と誠心誠意の心で、動物医療の未来を切り拓くことを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


日本動物高度医療センターグループは、「かかりつけの動物病院と連携し、より高度な医療・寄り添う心で、どうぶつを愛する家族の希望となる。」を企業ミッションとして掲げています。同社グループは、「動物にも人間と同じような高度な医療を受けさせてあげたい。」という飼い主のニーズに応えるため、人と変わらぬ最先端の医療設備や治療技術を追求しています。スタッフ一人ひとりが誠心誠意、心まで尽くすことを忘れず、飼い主の不安や期待に寄り添いながら動物医療に向き合うことを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


日本動物高度医療センターグループは、「前例なき挑戦」の精神のもと、動物と飼い主の心に寄り添うホスピタリティを追求する企業風土を大切にしています。同社では、各分野の獣医師や動物看護師が専門知識を結集し、最適な治療法を探求する「チーム診療」を中核としています。個人の技術向上だけでなく、チームを優先し他者を思いやる姿勢、メンバーの育成、顧客満足度を第一に考えることを全従業員の行動指針として徹底しています。

また、基本的人権を尊重し、差別やハラスメントを排除することで、従業員一人ひとりが自主性と創造性を最大限に発揮できる環境整備にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


日本動物高度医療センターグループは、持続的な成長と企業価値向上に向け、複数の重点テーマに取り組んでいます。一次診療施設との信頼関係を一層深化させ、緊密な連携体制を構築・維持するとともに、大学との共同研究や学術交流を推進しています。

専門人材の拡充と育成も喫緊の課題であり、計画的な人材獲得と定着、継続的なスキルアップ支援に注力しています。魅力ある職場環境の整備や人事制度の抜本的改正等を通じて、従業員エンゲージメントの強化に努めています。

また、IT基盤の統合やサービス間のシームレスな連携を含む包括的なグループ戦略を展開し、グループ全体のブランド価値向上を目指しています。ガバナンス体制の強化、企業倫理の浸透、情報セキュリティ体制の強化も重要な課題として取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


株式会社日本動物高度医療センターは監査等委員会設置会社であり、取締役会、監査等委員会、会計監査人を設置しています。社外取締役によって構成される監査等委員会を設置し、議決権を持つ監査等委員である取締役により、取締役会の監督機能を強化する体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社は、投資事業有限責任組合を筆頭株主とし、機関投資家や信託銀行、事業会社など多様な株主によって支えられています。創業者の氏名も上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
KCPエクイティアシスト1号投資事業有限責任組合 11.74%
MSIP CLIENT SECURITIES 7.38%
日本カストディ銀行(信託E口) 5.13%
風越建設 4.40%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 4.20%


なお、前事業年度末において主要株主であったMSIP CLIENT SECURITIESは、当事業年度末現在では主要株主ではなくなっています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.0%です。代表取締役社長は平尾秀博氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
平尾 秀博 代表取締役社長 1999年有限会社センターヴィル動物病院入社、2007年同社入社。循環器科・呼吸器科、泌尿生殖器科・消化器科、放射線・画像診断科各科長を歴任し、2014年同社診療本部長、同年取締役。2014年11月より同社代表取締役社長、2022年3月よりテルコム代表取締役社長より現職。
松永 悟 取締役 1996年東京大学農学部附属家畜病院助手、2007年同社入社。脳神経科・整形科、麻酔科・手術部、集中治療科各科長を歴任し、2013年同社川崎本院院長。2014年より同社取締役、2015年3月よりキャミック代表取締役社長より現職。
大江 正巳 取締役 1988年住友生命保険相互会社入社。アクアクララ経営企画部長、パティスリーアリス執行役員COO等を歴任。2025年6月より同社取締役管理本部長、キャミック取締役、テルコム取締役より現職。


社外取締役は、坪川郁子氏(公認会計士・監査等委員)、吉島彰宏氏(Y's Associates代表・監査等委員)、小林利明氏(高樹町法律事務所パートナー弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会、監査等委員会、会計監査人を設置しています。社外取締役が中立的な立場から有益な監査および監督を行える体制を整備し、経営監視機能の強化に努めています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして株主利益と連動した報酬体系を基本方針としています。固定報酬としての基本報酬(金銭報酬)と、譲渡制限付株式報酬制度による非金銭報酬で構成されています。監査等委員である独立社外取締役については、業務執行から独立した立場であることから、基本報酬のみの固定報酬です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 87百万円 21.8百万円
監査等委員(社外除く) 1名 4百万円 3.9百万円
社外取締役 3名 18百万円 5.8百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。