【平均年収468万円】ユニカフェ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収468万円】ユニカフェ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

ユニカフェは、コーヒー関連事業を展開し、工業用・業務用・家庭用コーヒーの製造販売や関連商材の仕入販売を手がけています。グループ各社とともにコーヒーの販売や食料品・飲食品の製造販売及び輸出入も行っています。直近の連結会計年度では、売上高・利益ともに大きく増加し、好調に推移しました。


目次

※本記事は、株式会社ユニカフェ の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ユニカフェはコーヒー関連事業を展開しており、工業用、業務用、家庭用コーヒーの製造販売、エキス加工販売、コーヒーに関連する食品・商材の仕入販売を手掛けています。同社グループは、子会社のアートコーヒーとともに、コーヒーの販売や食料品・飲食品の製造販売及び輸出入も行っています。

単体従業員数は169名、連結従業員数は199名です。同社グループの事業セグメントはコーヒー関連事業の1つです。

主な国内グループ会社は、ユニカフェ、アートコーヒーなどです。

同社グループは、これまで業務用コーヒーに含めていたスーパーマーケット等の小売店向け製品を、当連結会計年度より家庭用コーヒーとして分類変更しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ユニカフェは、従業員一人ひとりの成長と活躍を重視し、多様な働き方を尊重する環境づくりに取り組んでいます。研修制度の充実や職場環境の整備を通じて、従業員が安心して長く働ける基盤を築いていることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も落ち着いた水準にあることから、従業員が安定してキャリアを築いている傾向が見られます。単体従業員数が連結従業員数の大部分を占めており、同社がグループ全体の中心的な役割を担っていることが示されています。

項目 数値
平均年間給与 4,682,373円
平均勤続年数 11.0年
平均年齢 35.6歳
単体従業員数 169人
連結従業員数 199人
単体のグループ内比率 84.9%


同社グループは、確定給付型と確定拠出型の退職給付制度を併用しています。同社は確定拠出年金制度を、連結子会社は積立型の確定給付制度と確定拠出年金制度を併用しています。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。年金資産は32百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、企業の発展は従業員一人ひとりの活躍・成長とともに実現されるとの考えから、人材を最も大切な資本の一つと捉えています。リスクマネジメント、コンプライアンス、情報セキュリティ、人権・ハラスメントなどに関する研修を年1回以上実施し、従業員の知識向上と意識醸成を図っています。

また、多様性やワークライフバランスの尊重を重視しており、管理職に占める女性割合や男性労働者の育児休業取得率などの指標を用いながら、安全で安心して働ける職場環境の整備を継続しています。人権の尊重を事業活動の基盤と位置付け、人権方針の策定や人権デューデリジェンスの実施を通じて、ステークホルダーの人権尊重に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
女性管理職比率 11.4%
男性育児休業取得率 100.0%
男女賃金差異(全労働者) 63.4%
男女賃金差異(正規雇用) 79.8%
男女賃金差異(非正規雇用) 60.0%

人材育成

指標 目標 当連結会計年度実績
リスクマネジメント研修 年1回以上 1回
コンプライアンス研修 年1回以上 1回
情報セキュリティ研修 年1回以上 1回
人権・ハラスメントに関する研修 年1回以上 1回

職場環境

指標 目標 当連結会計年度実績
管理職に占める女性管理職の割合 10%以上 11.4%
男性労働者の育児休業取得率 毎年50%以上 100.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ユニカフェは、コーヒー関連事業を主力とする企業です。同社グループは、多様な市場向けにコーヒー製品や食材を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


ユニカフェグループは、コーヒー関連事業を単一セグメントとして展開しています。同社グループは、工業用、業務用、家庭用の各市場に向けてコーヒー製品や食材を販売しており、製品や商品を顧客に引き渡した時点で収益を認識するモデルです。

コーヒー業界では、インバウンド需要の拡大により消費が堅調に推移する一方で、コーヒー生豆の調達価格が高水準で推移し、円安基調の長期化も続いています。このような状況下で、同社グループは価格改定を実施し、製造現場での生産性向上や付加価値商品の提案営業を強化しています。

具体的には、工業用コーヒーでは提案型営業を通じて高付加価値製品の採用が進み、取扱数量が回復しました。業務用コーヒーでは、人流の活発化やインバウンド需要の拡大による外食・宿泊需要の回復に加え、提案型営業による高付加価値製品の導入が広がっています。家庭用コーヒーでは、生活者の嗜好の多様化に対応した商品提案を強化し、販売を伸ばしています。なお、スーパーマーケット等の小売店向け製品は、当連結会計年度より家庭用コーヒーに分類されています。

同社グループの売上高は本邦の外部顧客への販売が大部分を占めており、海外比率は高くありません。主要な顧客としてイオントップバリュ、ユーシーシー上島珈琲、森永乳業といった企業が挙げられます。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


ユニカフェグループの過去5期間の業績は、売上高と利益ともに変動が見られます。特に直近の連結会計年度では、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前年同期から大きく増加し、好調に推移しました。過去には経常損失や親会社株主に帰属する当期純損失を計上した期もありましたが、近年は回復基調にあります。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 152億円 107億円 124億円 129億円 161億円
経常利益 24百万円 △84百万円 3.8億円 5.4億円 7.1億円
経常利益率 0.2% △0.8% 3.1% 4.1% 4.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.9億円 △1.9億円 4.4億円 4.6億円 6.7億円
1株当たり当期純利益(円) 22.05 △14.27 33.12 34.22 50.39

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


ユニカフェグループの従業員1人あたりの収益性と生産性は、直近の連結会計年度において改善傾向にあります。従業員1人あたり売上高は前期から増加し、従業員1人あたり営業利益も同様に増加しました。これは、同社グループの事業活動が効率化され、従業員一人ひとりの稼ぐ力が高まっていることを示しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 64.7百万円 80.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.7百万円 3.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社ユニカフェは、安定した財務基盤と堅実なキャッシュフローを維持しており、本業で得た資金を適切に事業活動に充てている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)からその健全性を確認できます。自己資本比率はプライム市場の製造業平均と比較して同水準であり、ROEは平均を上回る水準を示しています。手元資金も十分に確保されており、事業運営の安定性につながる要素です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 65.2億円 71.0億円
自己資本比率 46.0% 45.8%
ROE(自己資本利益率) 7.2% 9.9%
現金及び預金 35.6億円 38.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、それを将来への投資に充てつつ、財務的な健全性も維持している状況です。営業活動によるキャッシュフローは増加しており、主に税金等調整前当期純利益や減価償却費、仕入債務の増加による収入が要因となっています。投資活動によるキャッシュフローは、投資計画に基づいた有形固定資産の取得による支出が主な要因で、事業の維持・強化に向けた投資が行われています。フリーキャッシュフローはプラスであり、本業で得た資金が投資を上回っていることを示しています。この資金の流れは、事業の持続的な成長と安定した雇用環境を支える基盤となります。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 7.4億円 14.3億円
投資CF △3.5億円 △3.2億円
財務CF △8.3億円 △8.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 3.9億円 11.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、主力製品であるコーヒー生豆の価格高騰や為替相場の変動による影響を受けるリスクがあります。また、レギュラーコーヒー業界における競争の熾烈化も、売上高の減少やコスト増につながる可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ユニカフェは、「コーヒーをコアに人と環境にやさしい企業」を目指し、お客様や社会にとっての価値創造を重視する「価値経営」を推進しています。持続可能な社会の実現に貢献しながら、企業としての進化を追求する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「コーヒーをコアに人と環境にやさしい企業を目指す」ことを経営基本理念としています。上場企業として、独立性、公平性、透明性のある経営に努め、社会使命のもとに企業活動を行っています。コンプライアンスの徹底と業務の適正性・公正性の確保にも取り組んでいます。

また、2025年12月期から2027年12月期までの3か年を対象とした「中期経営計画2027」を策定し、「価値経営」を掲げています。お客様や社会にとっての価値を創り、発信し、共に育むことで、選ばれ続ける企業へと進化していくことを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、企業理念に掲げる「人と環境に優しい企業」を目指し、サステナブルな活動を推進しています。SDGsの目標達成に貢献すべく、「-Think Globally As a Roastery(コーヒー焙煎のプロとして、地球規模で考えよ)」というスローガンのもと、持続可能な社会の実現に向けた5つのマテリアリティを策定し、経営戦略と紐付けて取り組んでいます。

人権の尊重を事業活動の基盤と位置づけ、2025年度には「ユニカフェグループ人権方針」を策定しました。国連「ビジネスと人権に関する指導原則」等の国際的枠組みに則り、従業員、取引先、地域社会等のステークホルダーの人権を尊重することを明確化しています。企業の発展は従業員一人ひとりの活躍・成長とともに実現されると考え、人材を最も大切な資本の一つと捉えています。多様性・ワークライフバランスの尊重により、安全・安心に働ける職場環境の整備を継続しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、気候変動による生産環境の悪化やコーヒー農家の収入不安定性、温室効果ガス排出といった環境・社会・サプライチェーンに関わるリスクを、ESGの観点から中長期的に対処すべき重要課題と認識しています。また、少子高齢化による労働力人口の減少を背景とした人手不足も構造的な課題であり、企業価値向上に向けて「人材育成」を経営における最重要テーマの一つとしています。

技術継承や営業力強化、変化に対応できる組織づくりに向け、人的資本への投資は不可欠であると考えています。中期経営計画2027では「価値経営」を推進の中心に据え、環境負荷低減や持続的なサプライチェーンの構築といったESGへの取り組みを強化しています。さらに、人材育成や働きがいのある職場づくりに向けた人的資本経営を進め、変化に強い組織体制を構築していく方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ユニカフェは、経営の監督と執行機能の分離を明確にするため執行役員制度を導入しています。取締役会は社外取締役を含む構成で、経営に関する意思決定と監督を行っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ユニカフェの株主構成を見ると、筆頭株主はUCCジャパンです。同社はコーヒー関連事業を展開する事業会社であり、ユニカフェの経営に大きな影響力を持つことがうかがえます。また、三菱商事株式会社も上位株主として名を連ねており、事業会社による安定した資本基盤に支えられていることが特徴です。

株主名 持株比率
UCCジャパン 52.37%
三菱商事 9.85%
美鈴コーヒー 0.46%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は塩澤博紀氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
塩澤 博紀 代表取締役社長 1989年三菱商事入社後、MC Coffee do Brasil代表取締役社長、アートコーヒー代表取締役社長などを歴任。2025年3月より同社代表取締役社長に現職。
相澤 基 取締役兼副社長執行役員 1991年三菱商事入社後、オーケー株式会社人事総務部長、エム・シー・ヘルスケア執行役員人事部長、三菱商事秘書室長などを経て、2025年3月より同社取締役兼副社長執行役員に現職。
新述 孝祐 取締役兼常務執行役員 管理本部長 2000年同社入社後、管理本部財務経理部長、執行役員管理本部長などを歴任。2025年3月より同社取締役兼常務執行役員管理本部長に現職。
上島 昌佐郎 取締役 1996年ユーシーシー上島珈琲入社後、UCC Europe Ltd,代表取締役、UCC international代表取締役社長などを歴任。2023年3月より同社取締役、2023年12月よりユーシーシー上島珈琲代表取締役会長に現職。


社外取締役は、吉武一郎氏(PALTAC社外取締役)、近藤正樹氏(日本フードサービス協会会長・デルソーレ社外取締役・アスク社外取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が取締役の職務執行の監督・監査を行っています。独立性の高い社外取締役と社外監査役を選任することで、ガバナンスの実効性を高めています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ユニカフェの役員報酬は、取締役に対しては基本報酬と譲渡制限付株式報酬で構成されています。経営成績に対する責任と成果を反映させるため、会社の業績や経済情勢を考慮し、業績目標達成率に応じて取締役会で決定されます。監査役の報酬は、株主総会で決議された総額の範囲内で監査役会の協議により決定されます。また、中長期的な企業価値向上と株主との価値共有を目的とした譲渡制限付株式を付与する報酬制度も導入されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 32百万円 5.3百万円
監査役(社外除く) 1名 5百万円 4.9百万円
社外役員 5名 14百万円 2.9百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、取締役の支給額には使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。