【平均年収503万円】柿安本店 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年4月期)

【平均年収503万円】柿安本店 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年4月期)

柿安本店は、精肉、惣菜、和菓子、牛肉しぐれ煮の製造販売、およびレストラン運営をグループ各社とともに展開する企業です。直近の業績は売上高と経常利益が減少傾向にあるものの、親会社株主に帰属する当期純利益は増加に転じました。


目次

※本記事は、株式会社柿安本店 の有価証券報告書(2026年4月期、2025年5月1日 ~ 2026年4月30日、2026年7月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


柿安本店は、精肉、惣菜、和菓子、牛肉しぐれ煮の製造販売、およびレストラン運営を主な事業とする企業です。同社グループは、高品質な食の提供を通じて、幅広い顧客ニーズに応えています。

単体従業員数は813名、連結従業員数は853名です。同社グループの事業セグメントは、精肉事業、惣菜事業、和菓子事業、レストラン事業、食品事業の5つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)KHフードサービス(レストラン・店舗の運営)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社柿安本店は、精肉、惣菜、和菓子、レストランなど多岐にわたる食品事業を展開しています。このセクションでは、同社の給与水準や従業員の在籍傾向、そして人材戦略や多様性に関する取り組みを通じて、どのような環境で働くことができるのかを具体的にご紹介します。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社の平均勤続年数と平均年齢を見ると、従業員が比較的長く勤める傾向にあることがうかがえます。平均年齢は、経験豊富な社員と若手社員のバランスが取れていることを示唆しています。これらのデータは、安定したキャリアを築きやすい職場環境である可能性を示しています。

項目 数値
平均年間給与 5,025,623円
平均勤続年数 12.5年
平均年齢 44.0歳
単体従業員数 813人
連結従業員数 853人
単体のグループ内比率 95.3%


同社グループは、従業員の退職給付に充てるため、積立型の確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)を採用しています。この制度は国内の従業員を対象としています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。退職給付債務は10.4億円、年金資産は17.0億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


柿安本店は、人財を会社にとって最大の資産であり、価値創出の源泉と位置づけています。同社グループは「人財が集まり、人財が成長する」会社を目指し、「多様性人財/専門性人財の獲得と育成」「組織内外の関係の質を高めるための組織マネジメント力の強化」「働き方における柔軟性の推進」の3つを人材戦略の基本方針として掲げています。

従業員の給与その他の給付の額及び内容については、職務の専門性や責任の範囲、人事考課及び同社の業績等を総合的に勘案し決定しています。

具体的な取り組みとしては、経験の有無や国籍、性別を問わず柿安ブランドに共感する人財の獲得を強化し、役割に応じた専門性を高める研修を増やしています。また、店長を含むマネジメント層への研修や育成機会を増やし、多様性に富んだ組織の力を活かす組織マネジメント力を重視しています。働き方の柔軟性も推進しており、年間休日数の増加など、世の中の状況に合致した働き方を随時取り入れています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、記載を省略しています。同社では雇用形態に関わらず賃金設定に男女差を設けていませんが、全労働者の賃金差は女性のパート・有期労働者の構成比が高いこと、正規雇用労働者の賃金差は勤続年数の長い男性社員が多いことや上位等級者に女性が少ないこと、パート・有期労働者の賃金差は女性にフルタイム勤務者が少ないことによるものです。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 12.9%
男性労働者の育児休業取得率 20.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 46.3%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 81.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 90.1%

多様性・登用

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 12.9%
障がい者雇用率 4.3%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


柿安本店は、精肉、惣菜、和菓子、レストラン、食品の5つの事業セグメントを通じて、食に関する幅広いサービスを提供しています。同社グループは、製造から販売、レストラン運営まで一貫して手掛ける総合食品企業としての事業構造を持っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、柿安本店と子会社1社で構成されており、主に精肉、惣菜、和菓子、牛肉しぐれ煮の製造販売、およびレストランの運営を行っています。外食、中食、家庭内食と多岐にわたる消費者のニーズに対応し、商品、サービス、業態区分による事業部制で運営されています。

同社グループの収益は、各事業セグメントにおける商品の製造販売やサービスの提供から得られています。特定の海外顧客や地域への売上高の集中はなく、また特定の主要な顧客に売上が偏ることもありません。

精肉事業

松阪牛や自社ブランド「三重 柿安牛」を核に、全国のブランド牛肉、豚肉、鶏肉、肉加工品、惣菜類を幅広く取り扱う専門店を展開しています。安全でおいしい牛肉の安定供給のため、厳選された契約牧場からの仕入れ、枝肉加工の社内一貫体制、徹底した衛生・温度管理のもとで店舗販売や産地直送ギフトを扱っています。収益は、精肉類や肉加工品の製造販売から得ています。運営は、柿安本店が行っています。

惣菜事業

百貨店を中心とした洋惣菜「柿安ダイニング」や中華惣菜「柿安上海DELI」、黒毛和牛牛めし専門店「柿安 牛めし」など多様な惣菜業態を展開しています。お肉や旬の味覚、高品質野菜などの厳選食材を使用した創作惣菜を、職人が出来立てのおいしさにこだわり調理し、安全・安心な商品を提供しています。収益は、惣菜や弁当類の製造販売から得ています。運営は、柿安本店が行っています。

和菓子事業

ショッピングセンターや駅ビル等の「口福堂」において、おはぎ、どら焼、わらび餅、大福、団子などの定番商品に加え、季節・歳時商品を取り揃えた和菓子の製造販売を行っています。また、高速道路のサービスエリアを中心に、和菓子と惣菜を提供する「柿次郎」も展開しています。収益は、和菓子類の製造販売から得ています。運営は、柿安本店が行っています。

レストラン事業

松阪牛のすき焼、しゃぶしゃぶなどの肉料理と懐石料理等の日本料理を提供する「柿安」の料亭部門、こだわりの肉料理を提供する「柿安 Meat Express」等のフードコート部門、中華料理のビュッフェ部門、「グリル&カレーカキヤス」のグリル部門を展開しています。趣のある空間で最高の接客サービスを提供しています。収益は、レストラン店舗の運営から得ています。運営は、KHフードサービスが行っています。

食品事業

「料亭しぐれ煮」を看板商品とし、「柿安しぐれ煮丼」「炊き込みご飯の素」といったレトルト食品や「瓶詰めシリーズ」、高付加価値商品である「KAKIYASU PREMIUM」シリーズを百貨店、量販店、高級スーパーマーケット向けに展開しています。三重県桑名市に伝わる製法で素材の味を生かしたしぐれ煮類は、自家需要から贈答用まで幅広く利用されています。収益は、しぐれ煮の製造・卸および小売から得ています。運営は、柿安本店が行っています。

セグメント 売上高(2025年4月期) 売上高(2026年4月期)
精肉事業 138億円 136億円
惣菜事業 128億円 128億円
和菓子事業 66.3億円 68.5億円
食品事業 14.9億円 15.2億円
レストラン事業 13.4億円 13.0億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は全体として減少傾向にあります。経常利益も同様に減少傾向を示していますが、親会社株主に帰属する当期純利益は直近の期で増加に転じています。これは、厳しい経営環境が続く中で、高付加価値・高品質な商品やサービスの提供、既存店の収益改善、新商品や季節商品の販売施策、販路拡大に努めた結果と考えられます。

項目 2022年4月期 2023年4月期 2024年4月期 2025年4月期 2026年4月期
売上高 380億円 439億円 371億円 361億円 361億円
経常利益 32.9億円 35.7億円 22.3億円 15.4億円 14.7億円
経常利益率 8.7% 8.1% 6.0% 4.3% 4.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 17.0億円 22.1億円 14.0億円 7.0億円 8.1億円
1株当たり当期純利益(円) 162.79 210.60 133.74 71.50 84.69

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。これは、従業員一人ひとりの生産性が向上している傾向を示しており、効率的な事業運営が進んでいることがうかがえます。また、従業員1人あたりの営業利益は前期から横ばいとなっており、安定した収益創出能力を維持していることが示されています。

指標 2025年4月期 2026年4月期
従業員1人あたり売上高(連結) 40.7百万円 42.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.7百万円 1.7百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


柿安本店は、強固な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。これにより、事業の継続性と将来への投資余力を確保している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループは、高い自己資本比率を維持しており、強固な財務基盤を示しています。手元資金も潤沢に確保されており、不測の事態にも対応できる安定性があります。このような財務状況は、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。

指標 2025年4月期(前期) 2026年4月期(当期)
純資産 150億円 155億円
自己資本比率 78.4% 79.6%
ROE(自己資本利益率) 4.3% 5.3%
現金及び預金 80.0億円 80.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に15.4億円のプラスとなっています。これは、税金等調整前当期純利益や営業取引による収入が主な要因です。
投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得による支出などにより、6.6億円のマイナスとなりました。前期と比較すると、投資活動による資金の使用は減少しています。
財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払額などにより、8.3億円のマイナスとなっています。
これらの結果、フリーキャッシュフローは8.8億円のプラスとなり、本業で得た資金が投資を上回る状況です。この安定した資金の流れは、同社グループが事業を継続し、将来の成長に向けた投資を行う余力を示しており、従業員の雇用や給与の安定性にも寄与すると考えられます。

項目 2025年4月期(前期) 2026年4月期(当期)
営業CF 17.5億円 15.4億円
投資CF △29.5億円 △6.6億円
財務CF △9.1億円 △8.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △12.1億円 8.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、原材料の価格変動が経営成績に影響を及ぼす可能性を認識しています。また、新規出店計画においては、景気動向や消費者の嗜好の変化による店舗の不採算化や退店、業態変更のリスクがあるとしています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、積極的な店舗展開を行う方針であり、人財の確保と育成を重要な課題としています。特に店舗運営における経験を持った人財の確保と育成が出店スピードに追いつかない場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があるとしています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


柿安本店は、食を通じて豊かな社会に貢献することを目指す総合食品企業です。素材へのこだわりと職人の技を大切にし、お客様へのおもてなしの心を育む企業文化が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


柿安本店グループは、『おいしいものをお値打ちに提供する』という経営理念を掲げています。この理念に基づき、徹底したおいしさの追求を同社グループの原点とし、企業メッセージ『おいしさ、育む。』として表現しています。

「素材へのこだわり」「職人の技と発想」「おもてなしの心」を通じておいしさの向上に努め、変化する消費者のニーズに柔軟に対応し、成長し続ける総合食品企業を目指しています。「豊かな食文化の創造」を通して地域の食文化の醸成に貢献し、お客様から支持される企業であり続けることを目標としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


柿安本店グループは、伝統が培った「柿安のこだわり」を実践し、お客様に高い価値を感じていただける商品・接客サービスの提供を重視しています。「おいしさ」「おもてなし」「こだわり」を大切にする企業風土があり、これらを基盤としています。

同社グループは、人財を最大の資産と位置づけ、「人財が集まり、人財が成長する」サイクルを重視しています。挑戦し続ける自走型の人財と組織を作り上げることを人財戦略の柱とし、人財の能力発揮と従業員エンゲージメントの向上を重視する経営により、柿安ブランドの永続性を目指しています。多様性と専門性を持つ人財の獲得と育成、組織マネジメント力の強化、働き方の柔軟性推進にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


柿安本店グループは、原材料・エネルギー価格の高止まりや人件費の上昇、消費減退といった厳しい経営環境が続くことを課題と認識しています。これらの課題に対し、伝統が培った「柿安のこだわり」を実践し、お客様に高い価値を感じていただける商品・接客サービスの提供を継続していく方針です。

また、既存店を中心とした業務の見直し・効率化を図り、全社的なコスト削減活動を徹底することで、堅調な利益確保を目指しています。創業155周年を迎えるにあたり、「おいしさ」「おもてなし」「こだわり」を大切にしながら、新業態や販路拡大といった成長戦略にも取り組むことで、「豊かな食文化の創造」を通して社会に貢献していくことを重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


柿安本店の取締役会は、社外取締役を含む多様なメンバーで構成されており、透明性と公正性をもって経営の意思決定と監督を行っています。同社グループは、持続的な成長と企業価値向上を目指し、迅速かつ果断な意思決定が可能なガバナンス体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


柿安本店の株主構成を見ると、筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)です。また、代表取締役社長である赤塚保正氏をはじめ、複数の赤塚姓の個人株主が上位に名を連ねています。このほか、百五銀行や柿安取引先持株会、柿安社員持株会なども主要株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 5.90%
百五銀行 3.90%
赤塚 保正 3.50%
赤塚 和隆 2.80%
赤塚 美雪 2.80%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長は赤塚保正氏が務めています。社外取締役比率は60.0%です。

氏名 役職 主な経歴
赤塚 保正 代表取締役社長 1989年6月同社入社、1998年12月同社取締役レストラン営業部長、2006年12月同社代表取締役社長兼レストラン事業本部長、2019年3月同社代表取締役社長より現職。
岡本 卓也 取締役 (事業本部長) 2004年4月同社入社、2018年5月同社執行役員惣菜営業部長、2022年3月同社執行役員事業本部長、2024年7月同社取締役事業本部長より現職。


社外取締役は、上垣清澄氏(元モスフードサービス専務取締役)、木立真直氏(中央大学名誉教授)、大上有衣子氏(JLX PARTNERS 法律事務所・外国法共同事業所属)です。

同社は監査役会設置会社の形態を採用しています。社外取締役3名および社外監査役2名を選任しており、その経験や幅広い見識、専門的知見に基づき、客観的見地から同社業務の適正の確保・向上に資する助言・提言を積極的に行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役報酬は、役位と職責に応じた固定報酬と、業績に応じた役員賞与で構成されています。社外取締役には固定報酬のみが支給される仕組みです。年間報酬総額は株主総会で決議された限度額の範囲内で決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 2名 1.2億円 59.0百万円
監査役(社外除く) 1名 6百万円 6.0百万円
社外役員 5名 30百万円 6.0百万円


同社役員全体の報酬総額は1.54億円であり、対象となる役員の員数は8名です。
なお、取締役に支払った報酬には、使用人兼務役員の使用人分給与は含まれておりません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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