【平均年収577万円】三機サービス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年5月期)

【平均年収577万円】三機サービス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年5月期)

三機サービスは、空調・厨房機器や電気・給排水設備などのメンテナンスを主軸に、全国でサービスを展開しています。数百名規模の従業員を擁し、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社三機サービス の有価証券報告書(2026年5月期、2025年6月1日 ~ 2026年5月31日、2026年8月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


三機サービスグループは、空調機器、厨房機器、電気設備、給排水衛生設備など、あらゆる設備のメンテナンスを主事業としています。24時間365日対応のコールセンターと全国17か所の営業拠点を持ち、日本全国でサービスを提供しています。

単体従業員数は560名、連結従業員数は631名です。同社グループのセグメントはメンテナンス事業、建設関連製品サービス事業の2つです。

主な国内グループ会社は、兵庫機工(建設関連製品サービス事業)、長沼冷暖房(メンテナンス事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


三機サービスは、空間インフラの快適性と安心を提供することをミッションとする企業です。従業員の成長と活躍を重視し、人的資本への積極的な投資を通じて企業価値向上を目指しています。給与水準や働き方に関する具体的なデータから、同社がどのような環境を提供しているのかを見ていきましょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の平均年齢が30代後半であり、平均勤続年数は7年を超えています。これは、比較的若手から中堅層が中心となって活躍し、一定の定着が見られる職場環境であることを示しています。

項目 数値
平均年間給与 5,767,000円
平均勤続年数 7.2年
平均年齢 39.5歳
単体従業員数 560人
連結従業員数 631人
単体のグループ内比率 88.7%


同社グループは、従業員の退職給付に充てるため、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型と、会社が拠出した資金を従業員が運用する確定拠出型の退職給付制度を併用しています。一部の国内連結子会社では、退職一時金制度を設けており、中小企業退職金共済制度に加入し、勤続年数に応じて月額定額掛金を拠出しています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


三機サービスグループは、「安心・快適な空間インフラを技術・データ・ITでプロデュースする」というビジョン2030の実現に向け、人財を最も重要な経営資本と位置付けています。中期経営計画「人の三機」を基本コンセプトに掲げ、従業員一人ひとりの成長と活躍が持続的な企業価値向上に不可欠であると考えています。

従業員の給与その他の給付は、企業業績と個人の成果・貢献度を適切に反映することを基本とし、公正性及び透明性の確保に配慮しながら決定されています。処遇改善や人的資本への投資の観点から、給与水準の引上げ等を継続的に実施し、従業員のモチベーション向上と優秀人材の確保・定着を図っています。

具体的には、研修センターを活用した多能工人財の育成や資格取得支援による専門性の向上、計画的なキャリア形成支援に取り組んでいます。また、新人事制度や改定表彰制度、フルモデルチェンジした各種評価制度により、個々人の横断的な活躍を促進しています。多様な人財が能力を最大限に発揮できる職場づくりとして、健康経営の推進や、育児・介護休業の取得推進、社内表彰における「ウーマン・オブ・ザ・イヤー賞」や「ダイバーシティ賞」の創設などにも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は公表義務の対象外のため、記載を省略しています。男女賃金差異は、賃金規程等の制度上の男女差はなく、雇用区分、役職、職能等級、およびパート社員の就業日数・時間、有期労働者の雇用形態によるものです。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 7.9%
男性労働者の育児休業取得率 45.4%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 65.4%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 76.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 59.3%

2.ダイバーシティとインクルージョン

指標 数値
女性管理職比率 7.9%
女性役員比率 11.1%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


三機サービスは、建物設備のメンテナンス・維持管理、省エネ・省コスト提案を行うメンテナンス事業と、鋼製特殊扉の製造・販売・建具工事を手がける建設関連製品サービス事業を展開しています。同社グループは、国内に全国17か所の営業拠点を持ち、専門性の高い技術力とパートナーネットワークを通じて、日本全国でメンテナンスサービスを提供できる体制を構築しています。

同社グループの収益モデルは、空調機器や厨房機器、電気設備、給排水衛生設備など多岐にわたる設備の緊急修理対応や定期メンテナンス、保全メンテナンスといった継続的なサービス提供が中心です。これに加え、設備更新工事や省エネコンサルティング、LED照明導入などの省エネ商材の販売サービスも提供し、顧客の多様なニーズに対応しています。

メンテナンス事業

同事業は、空調機器、厨房機器、電気設備、給排水衛生設備などあらゆる設備のメンテナンスを主に行っています。コールセンターでの緊急修理対応や定期メンテナンス、不具合の早期発見・修理による保全メンテナンスを展開しています。また、設備更新工事やリニューアル工事、省エネ提案・施工も手がけています。

収益は、定期契約による点検・清掃、緊急修理や事前修理、設備更新工事や建物設備の設置工事などから得ています。

建設関連製品サービス事業

同事業は、主に各種建物を対象とした金属製ドア・シャッター・サッシの製造、販売、取付工事を行っています。スチールサッシやスチールドアー、高機能建具の製造も手がけています。

収益は、各種建具の製造・販売、取付工事などから得ています。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、国内市場が中心となっています。また、主要顧客として株式会社ローソンがメンテナンス事業において一定の売上高を占める傾向があります。

セグメント 売上高(2025年5月期) 売上高(2026年5月期)
メンテナンス事業 186億円 217億円
建設関連製品サービス事業 20.6億円 25.8億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績推移を見ると、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は一貫して増加傾向を示しています。特に直近の連結会計年度においても、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前年同期比で増加しており、堅調な成長を続けていることがうかがえます。

項目 2022年5月期 2023年5月期 2024年5月期 2025年5月期 2026年5月期
売上高 116億円 147億円 194億円 206億円 243億円
経常利益 2.2億円 5.8億円 7.6億円 10.2億円 11.7億円
経常利益率 1.9% 3.9% 3.9% 4.9% 4.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.5億円 4.5億円 4.7億円 6.9億円 8.5億円
1株当たり当期純利益(円) 26.02 73.25 72.77 106.98 132.30

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、組織全体の効率的な収益創出能力が高まっていることを示しています。これらの指標の改善は、同社グループの収益体質の強化と持続的な成長への取り組みが反映されていると考えられます。

指標 2025年5月期 2026年5月期
従業員1人あたり売上高(連結) 34.5百万円 38.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.7百万円 1.9百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


三機サービスは、本業で安定的に資金を生み出し、事業投資も行いながら、堅実な財務基盤を維持しています。これにより、将来に向けた成長と安定した経営の両立を目指していることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


三機サービスは、強固な財務基盤を構築しています。当期の自己資本比率は55.5%であり、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を示しています。また、ROE(自己資本利益率)は16.3%と、プライム市場平均を上回る収益性を示しています。手元資金として22.9億円の現金及び預金を確保しており、事業運営における安定性がうかがえます。これらの財務状況は、会社の持続的な成長と従業員の安定した雇用環境を支える基盤となります。

指標 2025年5月期(前期) 2026年5月期(当期)
純資産 48.1億円 56.3億円
自己資本比率 48.4% 55.5%
ROE(自己資本利益率) 15.3% 16.3%
現金及び預金 25.0億円 22.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


三機サービスのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは2.4億円のプラスとなりました。これは主に、税金等調整前当期純利益があった一方で、仕入債務の減少があったことによるものです。投資活動によるキャッシュフローは△1.0億円のマイナスとなり、有形固定資産の取得や定期預金の預入による支出が増加しています。これにより、事業の成長に向けた投資を継続していることがうかがえます。財務活動によるキャッシュフローは△3.0億円のマイナスで、長期借入金の返済や配当金の支払いが行われています。結果として、フリーキャッシュフローは1.4億円のプラスを確保しており、本業で得た資金を投資に回しつつ、健全な資金繰りを維持している状況です。この資金の流れは、会社の安定性と将来への投資意欲を示しており、従業員の雇用安定性や成長機会に繋がる可能性があります。

項目 2025年5月期(前期) 2026年5月期(当期)
営業CF 8.6億円 2.4億円
投資CF △0.3億円 △1.0億円
財務CF △3.7億円 △3.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 8.3億円 1.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、売上高の10.2%を株式会社ローソンが占めており、特定顧客への依存リスクを認識しています。また、メンテナンス市場には多数の競合他社が存在し、業界再編や新規参入、新たな技術の台頭により競争力が低下する可能性があります。これらのリスクは、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、サービス体制維持と品質管理に関するリスクを挙げています。専門性の高い技術を有する社員の雇用確保や人材育成が計画通りに進まない場合、サービス品質を保てなくなり、業績に影響が生じる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


三機サービスは、空間インフラの快適さと安心を提供することをミッションとし、技術・データ・ITを駆使して未来をプロデュースする企業です。社員一人ひとりの成長と挑戦を重んじ、持続可能な社会の実現に貢献する企業風土を醸成しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループの企業理念は、『ミッション』・『ビジョン』・『バリュー』という3つの要素で構成されています。ミッションとして「空間インフラのもっと快適・ずっと安心を提供すること」を掲げています。

ビジョンは「国内はじめ東南アジアにおいて、安心・快適な空間のインフラを技術・データ・ITでプロデュースする会社」です。2030年の目指す姿としても、このビジョンを掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループのバリューは、「社員一人ひとりがオーナーシップと勇気・挑戦の心と他者への尊敬の念を胸にして、ひたむきに仕事に向き合い、ステークホルダーの幸せに貢献する」ことです。このバリューとミッションに基づいた事業活動により、社会的価値の創出を目指しています。

ガバナンスにおいては、全てのステークホルダーの期待に応えるため、迅速かつ公正な意思決定を行うことを重視しています。経営会議、内部統制委員会、取締役会を通じて、サステナビリティを含む経営戦略の統制と監督を行っています。

人財の育成と社内環境整備に関する方針では、ダイバーシティとインクルージョンを推進し、性別・年齢・障がい・国籍等を問わず多様性を受け容れることを重要視しています。また、社員の健康と安全の確保、労働環境の公平化にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、今後の成長に向けて複数の重点テーマに取り組んでいます。トータルメンテナンスサービスの品質向上では、コールセンターやパートナー連携の強化を進めています。

サービス内製化の強化として、研修センターでの技術研修を通じてメンテナンスエンジニアの多能工化を推進しています。営業体制の強化では、専門知識の高い営業力を育成し、複数のサービス提案ができる体制を構築しています。

ITシステムの競争力強化のため、必要なIT投資を行い、情報の一元管理と業務効率化を図っています。海外事業収益力の強化では、国内で培ったノウハウを海外へ展開し、新たな市場開拓を進めています。

サステナビリティ経営の強化も重要な課題であり、人的資本の拡充、気候変動リスクへの対応、ガバナンスの強化に取り組んでいます。特に、メンテナンスエンジニアを中心とした労働集約型のビジネスであるため、公平で戦略的な人事制度の推進を重視しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


三機サービスは、取締役会と監査役会を設置する体制を採用しており、経営の意思決定の迅速化と透明かつ効率的な企業経営を基本方針としています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


三機サービスの筆頭株主は株式会社中島産業です。代表取締役会長である中島義兼氏をはじめ、複数の「中島」姓の個人株主が上位に名を連ねており、創業家やその関連会社が同社の経営を支える主要な株主グループを形成していることがうかがえます。また、事業会社であるシンメンテホールディングスや複数の投資事業有限責任組合も上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
中島産業 15.11%
シンメンテホールディングス 9.76%
UHPartners2投資事業有限責任組合 6.90%
中島 義兼 6.59%
光通信KK投資事業有限責任組合 5.87%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は北越達男氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
中島 義兼 代表取締役会長 1977年7月同社設立代表取締役社長、1998年8月上海三機大楼設備維修有限公司設立董事長、2021年1月同社代表取締役会長より現職。
北越 達男 代表取締役社長 1996年4月同社入社、2015年8月取締役管理本部長兼経営企画部長、2020年6月代表取締役社長、2025年6月代表取締役社長 社員を育成する部長より現職。
越智 玲緒奈 取締役副社長 1993年4月同社入社、2015年8月取締役トータルメンテナンス本部長、2019年6月取締役事業本部長、2024年8月取締役副社長 事業本部長より現職。
川﨑 理 専務取締役 1999年4月興銀リース株式会社(現みずほリース株式会社)入社、2019年8月同社入社総務人事部長、2024年8月専務取締役 経営管理本部長兼人事戦略部長兼財務経理部長、2025年6月専務取締役 経営管理本部長兼人事戦略部長兼法務部長より現職。


社外取締役は、正木範昭氏(元日建設計シビル代表取締役社長)、藤田ひろみ氏(ジェイ・ソル代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役2名と社外監査役2名が独立した立場から経営の監督・助言、および業務執行の客観的な監査を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


三機サービスの役員報酬は、固定報酬、業績連動報酬、および譲渡制限付株式報酬を組み合わせた体系となっています。基本報酬は役位や職責に応じて決定され、業績連動報酬は連結当期純利益の目標達成度合いなどに基づいて支給されます。また、譲渡制限付株式報酬は企業価値の持続的な向上へのインセンティブと、株主とのリスク・メリット共有を目的としています。社外役員に対しては、経営への監督機能を重視し、固定報酬のみが支給されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 1.7億円 41.6百万円
監査役(社外除く) 1名 10百万円 9.5百万円
社外役員 4名 17百万円 4.2百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。