※本記事は、株式会社Macbee Planet の有価証券報告書(2026年4月期、2025年5月1日 ~ 2026年4月30日、2026年7月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
Macbee Planetは、LTVマーケティングを軸に成果報酬型マーケティング市場で事業を展開しています。データ解析プラットフォームやWebホスピタリティツールを活用し、LTV予測とROI最適化を通じて企業のマーケティング課題を解決しています。
単体従業員数は42名、連結従業員数は201名です。同社グループの報告セグメントは、LTVマーケティング事業とその他の2つです。
主な国内グループ会社は、MAVEL(LTVマーケティング事業)、All Ads(同)などです。
Macbee Planetは、2023年11月1日付で連結子会社であるMAVELへの会社分割に伴い、一時的に持株会社へ移行しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
Macbee Planetは、LTVマーケティングをコアコンピタンスとし、プロフェッショナル人材の育成と獲得に注力しています。従業員を「人的資本」と位置付け、事業成長の最重要経営資源として人材戦略を推進している会社です。多様な人材が活躍できる環境づくりと、心身ともに健康で持続可能な働き方を重視した職場環境の整備に取り組んでいます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
Macbee Planetでは、従業員の平均年齢が30代半ばであり、比較的若い年齢層で構成されています。平均勤続年数は3年程度となっており、新しい人材の流入やキャリア形成の機会が多い傾向にあると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 8,985,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.2年 |
| 平均年齢 | 35.9歳 |
| 単体従業員数 | 42人 |
| 連結従業員数 | 201人 |
| 単体のグループ内比率 | 20.9% |
なお、直近の主要子会社のデータは以下の通りです。
| 会社名 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 |
|---|---|---|---|
| 株式会社All Ads | 29.2歳 | 3.6年 | 5,905,000円 |
| 株式会社MAVEL | 30.7歳 | 3.3年 | 6,919,000円 |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
Macbee Planetは、「夢・目標を共に実現し続ける組織に」という企業理念のもと、従業員を中長期的な企業価値向上の源泉となる「人的資本」と位置付け、人材戦略を推進しています。LTVマーケティングの進化とM&Aによる成長戦略を達成するため、高度なプロフェッショナル人材の獲得・育成、および個々の専門性と組織的実行力の最大化を重視しています。
報酬体系は、持株会社体制の特性を踏まえ、グループ連結全体の業績拡大や企業価値向上への貢献度、役割・職責の大きさを公正かつ客観的に反映する方針です。実力主義と成果への正当な評価を中核とし、年齢や性別、国籍に捉われず、業務評価と行動指針の体現状況を評価するValue評価を総合的に勘案して決定されます。労働市場において競争力のある給与水準の維持・向上に努め、会社の拡大成果を給与や賞与に反映・還元しています。
人材育成では、現場従業員が採用選考に携わり、価値観に共感する優秀な人材の早期獲得に努め、オンボーディングや定期的な1on1面談を通じて成長を支援しています。また、意欲と能力のある人材には、年齢や年次に関わらず重要なポジションへの抜擢や子会社経営を任せるなど、挑戦的な成長機会を積極的に提供しています。M&Aで加わった各社の知見を融合し、グループ横断での教育機会拡充や情報共有の活性化も進めています。
社内環境整備においては、「心理的安全性の確保」と「持続可能な働き方」に重点を置いています。オープンコミュニケーションによる組織の透明性確保、ハラスメント防止、従業員のコンディション把握に努めています。健康経営を実践し、長時間労働抑制のためのモニタリングや定期健康診断の受診徹底を通じて、心身ともに健康で安全な職場環境を整備しています。多様な人材が公平に挑戦し活躍できるよう、育児・介護休業の取得促進やフレキシブルな勤務形態の整備も行っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示項目は記載を省略しています。
多様性・登用
| 指標 | 2025年4月期 | 2026年4月期 |
|---|---|---|
| 正社員における女性労働者の割合 | 39.6% | 47.8% |
| 役職者における女性労働者の割合 | 18.4% | 23.5% |
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 2025年4月期 | 2026年4月期 |
|---|---|---|
| 有給取得率 | 67.6% | 72.4% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社Macbee Planetは、「革新的なマーケティングにより、世界を牽引する企業になる。」というビジョンのもと、LTVマーケティングを軸に事業を展開しています。主にインターネットを活用した販売促進や集客、知名度向上を目指す企業に対し、データ解析プラットフォームやWebホスピタリティツールを用いて、マーケティング課題の解決を支援しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、LTVマーケティングを軸に、成果報酬型マーケティング市場で事業を展開しています。データ解析プラットフォームやWebホスピタリティツールを活用し、顧客のLTV(Life Time Value)を予測し、ROI(Return On Investment)の最適化を実現するためのマーケティング支援を行っています。
具体的には、データ解析プラットフォームを用いてLTV予測を行い、新規ユーザー獲得支援を成果報酬型で提供しています。複数のメディアにまたがるWeb広告の一元管理や、クライアントのマーケティング目標に合致した出稿先の選定、ランディングページへの流入数向上、戦略立案・運用支援などを実施しています。
また、Webホスピタリティツールを用いたデータ解析と機械学習により、消費者の行動パターンを収集・予測し、成果につながるマーケティングを提供しています。成果報酬型とサブスクリプション方式の両方で報酬を得ており、クライアントのランディングページにおけるクリエイティブ改善や、チャットボット、リテンションマーケティングも併せて行い、戦略の幅を広げています。
同社グループの事業は主に国内市場に集中しており、本邦の外部顧客からの売上収益がほとんどを占めています。特定の顧客への売上集中が見られ、当連結会計年度においては、合同会社DMM.com、株式会社スタイル・エッジ、株式会社SBI証券が主要な取引先となっています。
LTVマーケティング事業
このセグメントでは、ユーザーの利用金額や継続期間を最大化し、広告費用対効果を最適化するためにデータを駆使したデジタルマーケティングを提供しています。インターネット上で商品の販売やサービスの提供を行うクライアントに対し、アフィリエイト広告や運用型広告等のコンサルティングを行っています。収益は、成果に連動した報酬と定額の固定報酬から得ています。当連結会計年度の売上収益は前期から減少しており、セグメント利益も減少しています。
その他の事業セグメント
このセグメントでは、既存ユーザーの解約を低減させLTVの向上を図るサービス(解約抑止チャットボットなど)も行っています。当連結会計年度の売上収益は前期から増加しており、セグメント利益も増加しています。
| セグメント | 売上収益(2025年4月期) | 売上収益(2026年4月期) | セグメント利益(2025年4月期) | セグメント利益(2026年4月期) | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| LTVマーケティング事業 | 507億円 | 494億円 | 72.0億円 | 62.0億円 | 12.6% |
| その他の事業セグメント | 9.6億円 | 12.2億円 | 3.7億円 | 4.2億円 | 35.0% |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、過去5年間で売上収益が大きく伸長してきましたが、直近の当連結会計年度では前期から減少に転じています。税引前当期利益および親会社の所有者に帰属する当期利益も、前期と比較して減少する結果となりました。これは、一部の主要顧客における個別要因の影響を受けたことによるものです。
| 項目 | 2022年4月期 | 2023年4月期 | 2024年4月期 | 2025年4月期 | 2026年4月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 144億円 | 196億円 | 394億円 | 517億円 | 506億円 |
| 税引前利益 | - | - | 40.5億円 | 50.7億円 | 36.2億円 |
| 税引前利益率 | - | - | 10.3% | 9.8% | 7.2% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | - | - | 27.3億円 | 34.4億円 | 23.5億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 58.94 | - | 189.85 | 243.41 | 169.49 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上収益および営業利益は、当連結会計年度において前期から減少しています。これは、売上収益と営業利益が前期比で減少した一方で、連結従業員数が増加したことによるものです。
| 指標 | 2025年4月期 | 2026年4月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上収益(連結) | 283.9百万円 | 251.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 28.4百万円 | 18.2百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
Macbee Planetは、本業で安定した資金を生み出しつつ、財務基盤を維持しています。事業活動で得た資金を投資に回し、成長を追求する姿勢が見られます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
Macbee Planetの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均を大きく上回る水準で推移しています。これは、安定した経営体制を維持する上で重要な要素です。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回っており、効率的な資本活用がうかがえます。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営における安定性を示しています。
| 指標 | 2025年4月期(前期) | 2026年4月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 122億円 | 126億円 |
| 自己資本比率 | 52.7% | 52.4% |
| ROE(自己資本利益率) | 30.4% | 19.0% |
| 現金及び現金同等物 | 75.1億円 | 73.1億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
Macbee Planetの営業活動によるキャッシュ・フローは、当期にプラスとなりました。これは税引前当期利益の計上や法人所得税の還付があった一方で、営業債権及びその他の債権の増加や法人所得税の支払いがあったことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、子会社の取得やその他の金融資産の取得による支出があり、マイナスとなっています。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入があったものの、自己株式の取得や配当金の支払い、長期借入金の返済による支出が上回り、マイナスとなりました。
フリーキャッシュ・フローはプラスを維持しており、本業で得た資金で投資活動を賄い、なお余剰資金を生み出している状況です。これは、事業の安定性と将来への投資余力があることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながる要素と考えられます。
| 項目 | 2025年4月期(前期) | 2026年4月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △3.4億円 | 16.3億円 |
| 投資CF | △10.4億円 | △9.0億円 |
| 財務CF | △24.4億円 | △9.2億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △13.8億円 | 7.2億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、成果報酬型マーケティング市場の成長を前提としていますが、新たな規制導入や競合激化により事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の主要クライアントへの売上収益の依存度が高く、取引先の業績や取引条件の変化が同社グループの業績に重要な影響を与えるリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループの事業は、業務拡大に応じて専門スキルを持つ優秀な人材の確保と維持が不可欠です。適切な人材を十分に確保できなかった場合や、従業員の流出が生じた場合には、事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
Macbee Planetは、「夢・目標を共に実現し続ける組織に」という経営理念のもと、革新的なマーケティングを通じて世界を牽引する企業を目指しています。テクノロジーを駆使し、社会のマーケティング課題解決に挑む企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
Macbee Planetグループは、「夢・目標を共に実現し続ける組織に」という経営理念を掲げています。そして、「革新的なマーケティングにより、世界を牽引する企業になる。」ことをビジョンとしています。
テクノロジーを活用し、商品やサービスの魅力を消費者に届け、マーケティングの課題解決に新たなソリューションを提供することに挑戦しています。成長著しい成果報酬型マーケティング市場において、リーディングカンパニーとなることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
Macbee Planetグループは、「夢・目標を共に実現し続ける組織に」という理念のもと、全社一丸で企業価値向上に取り組む風土を醸成しています。ESG経営を推進し、社会課題解決と経済性の確保を両立させることを重視しています。
人的資本においては、人権への配慮を経営の基盤とし、性別や国籍等を問わず多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。従業員が自己を磨き、人生や仕事を充実させ、利他の精神をもって働ける組織を目指しています。対話を重視し個々の意思を尊重するカルチャーがあります。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
Macbee Planetグループは、持続的な事業収益の拡大のために人材開発・育成を不可欠と認識しています。対処すべき課題の一つとして「優秀な人材の育成及び確保」を挙げています。
優秀な人材を確保し、教育の充実を図ることにより、組織の活性化に取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
Macbee Planetは、監査等委員会設置会社として、経営の意思決定と監督、業務執行の分離を図るガバナンス体制を構築しています。指名報酬委員会も設置し、経営の健全性と透明性の確保に努めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
Macbee Planetの筆頭株主はMG合同会社であり、これは取締役会長である松本将和氏の資産管理会社です。これにより、創業家が同社グループの主要な株主として経営を支えている資本構成となっています。上位株主には個人株主や信託銀行も名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| MG合同会社 | 30.43% |
| 小嶋 雄介 | 8.90% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 4.71% |
| BBH CO FOR ARCUS JAPAN VALUE FUND | 3.57% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 1.83% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は千葉知裕氏が務めています。社外取締役比率は62.5%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 千葉 知裕 | 代表取締役社長 | 2010年4月あずさ監査法人入所、2018年10月同社入社管理本部長、2021年12月同社代表取締役社長より現職。 |
| 松本 将和 | 取締役会長 | 2005年8月株式会社まくびー設立代表取締役社長、2015年8月同社設立取締役、2021年3月同社取締役会長より現職。 |
| 靱江 佑介 | 取締役 | 2007年4月株式会社ネットマーケティング入社、2013年6月同社執行役員広告事業本部長、2023年7月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、澤博史氏(エステートテクノロジーズ代表取締役)、中村繁貴氏(エスプール常務執行役員)、山岸義久氏(ハウデングループジャパン社外監査役・常勤監査等委員)、横山隆氏(せとうち法律事務所代表・監査等委員)、金井重高氏(金井公認会計士事務所代表・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会の議決権を持つことで、経営の透明性と意思決定の迅速化を図っています。監査等委員は全員が社外取締役で構成されており、客観的な監督機能の強化に努めています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
Macbee Planetの役員報酬は、金銭による固定報酬と、企業価値の持続的な向上を目的とした譲渡制限付株式報酬で構成されています。これにより、役員の職責に応じた報酬と、中長期的な企業価値向上へのインセンティブを両立させる仕組みとなっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 社外取締役(監査等委員を除く) | 2名 | 8百万円 | 4.0百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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