※本記事は、インテグループ株式会社 の有価証券報告書(2026年5月期、2025年6月1日 ~ 2026年5月31日、2026年8月31日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
インテグループは、日本社会が抱える中小企業の後継者不足問題などをM&Aで解決するため、創業以来、中小企業を中心としたM&A仲介サービスを提供しています。会社売却を希望する経営者に対し、初期相談から最終契約までワンストップで支援しています。
単体従業員数は65名です。同社はM&A仲介事業の単一セグメントで事業を展開しています。
インテグループは、日本社会が抱える中小企業の後継者不足問題等をM&Aで解決するため、創業以来、中小企業を中心としたM&A仲介サービスを提供しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
インテグループは、M&A仲介事業を通じて社会貢献を目指す企業です。成果を重視する報酬制度と、従業員の働きやすさを追求する環境が特徴として挙げられます。多様な人材が活躍できるような育成プログラムやキャリア支援にも力を入れています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社はM&A仲介事業を展開しており、平均勤続年数と平均年齢から、比較的若手が多く、成長フェーズにある組織であることがうかがえます。人材の定着と育成に力を入れている方針が示されており、キャリア形成を重視する方にとって魅力的な環境であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 11,859,000円 |
| 平均勤続年数 | 2.6年 |
| 平均年齢 | 32.4歳 |
| 単体従業員数 | 65人 |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社は、中小企業M&A市場における独自のポジショニングを確立しており、優秀なコンサルタントの獲得と定着を経営の最重要課題と位置付けています。個人の実績や成果に応える魅力的なインセンティブ制度を整え、高い資質と主体性を備えたプロフェッショナル人材を厳選採用しています。過度なノルマや長時間労働を排した就業環境と高い働きがいを両立させることで、優秀な人材の獲得および高い定着率の維持を実現しています。
給与・賞与の決定方針は、個人の成果に対する正当かつ魅力的な還元を基本としています。コンサルタントが主体的に高いパフォーマンスを発揮できるよう、案件の成約実績を公正に評価し、ダイレクトに反映するインセンティブ制度を導入しています。この制度は、優秀な人材の獲得に寄与するとともに、業界標準に対して低い離職率を維持する原動力となっています。
人材育成については、M&A実務の経験豊富な教育専任の担当者を配置し、入社後約2か月間に集中的に研修を実施しています。現場配属後も部長や指導役コンサルタントによる営業同行など、実戦力を高める手厚い指導体制を敷いています。さらに、専門サポートチームの強化と連動させることで、組織的な営業効率化と成約率の向上を推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
インテグループは、日本社会が抱える中小企業の後継者不足問題などをM&A仲介サービスで解決することを目指しています。顧客の経営課題解決と企業価値向上に貢献し、社会に活力を与えることをビジョンとしています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、中小企業を中心としたM&A仲介サービスを単一セグメントとして提供しています。初期の相談から売却見込額の査定、買い手候補企業の提案、条件交渉、最終契約に至るまで、M&Aプロセスを一気通貫で支援しています。コンサルタント1名が全てのプロセスを担当することで、顧客との信頼関係を築き、質の高いサービス提供を可能にしています。
収益モデルの特徴として、同社は売り手・買い手ともに着手金や中間金を徴収しない完全成功報酬制を採用しています。M&Aが成立しなければ報酬は一切発生しないため、顧客は不要なリスクを負うことなくサービスを利用できます。また、成功報酬額の下限である最低成功報酬額は、業界大手と比較して低い水準に設定されており、国内中小企業M&A市場の小規模案件において価格競争力を有しています。成功報酬の算定基準には売買金額ベースを採用しており、移動総資産ベースと比較して顧客のコストメリットにつながっています。
同社のM&A仲介サービスにおける案件開拓は、主に広告出稿やダイレクトメール、コールドコールによるダイレクトソーシングを得意としています。加えて、金融機関などの提携先からの紹介によるネットワークソーシングの強化も進めています。海外においても、一部地域で収益を得ています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の直近の業績は、売上高および各利益において前事業年度を下回る結果となりました。これは、大型案件を含む複数案件で検討期間の長期化や不成立が重なったことが主な要因です。一方で、成約組数は前事業年度を上回っています。
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
インテグループの財務状況は、事業活動で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を行っている段階を示しています。現在の資金の流れから、同社の成長戦略と安定性を確認できます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
企業の財務基盤は、自己資本比率やROE(自己資本利益率)といった指標からその安定性と収益性を確認できます。手元資金の厚みは、事業の継続性や将来の成長投資の余力に影響を与える要素です。これらの指標は、同社が安定した経営を維持し、従業員の雇用や給与の安定性につながる重要な要素となります。
| 指標 | 2025年5月期(前期) | 2026年5月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | - | - |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金等 | - | - |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
インテグループのキャッシュフローは、当期において本業の営業活動で資金を生み出している状況です。営業活動によるキャッシュフローは前期から減少したものの、プラスを維持しています。これは主に税引前当期純利益の計上や未払金の増加によるものです。
一方で、投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入による支出が大きく、資金を使用する状況となっています。財務活動によるキャッシュフローは、前期の資金獲得から当期は資金を使用する状況に転じています。これは株式の発行による収入があったものの、配当金の支払いが上回ったことによるものです。同社は本業で安定的に資金を稼ぎながら、将来に向けた資金運用や投資を行っている段階にあると言えます。この資金の流れは、同社の持続的な成長と、それに伴う雇用や給与の安定性につながる可能性があります。
| 項目 | 2025年5月期(前期) | 2026年5月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2.2億円 | 1.8億円 |
| 投資CF | △6百万円 | △12.0億円 |
| 財務CF | 2.3億円 | △67百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | - |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、国内M&A市場の動向に業績が左右されるリスクを認識しています。景気動向や災害、パンデミックなどにより市場が一時的に低迷した場合、業績に影響が出る可能性があります。
また、M&A仲介事業のみの単一事業を営んでいるため、将来的に中小企業M&A市場が縮小に転じた場合には、同社の業績が影響を受ける可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
M&A仲介事業において、コンサルタント一人ひとりの能力が案件の成否に大きく影響するため、優秀な人材の確保と育成が不可欠であると認識されています。採用環境の競争激化や想定外の大量離職が発生した場合、事業拡大に必要なコンサルタント数が確保できず、業績に影響を受ける可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
インテグループは、M&A仲介事業を通じて顧客の経営課題解決と社会への貢献を目指す企業です。個々の社員の成長とプロフェッショナリズムを重視し、完全成功報酬制のM&A仲介会社として業界をリードしていくことをビジョンとして掲げています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
インテグループは、「経営課題の解決のために、個々の社員として及び組織として、常に自己研鑽に努め、誠実に社内外の他者に貢献し、『良い仕事』をし続ける」ことをミッションとしています。この「良い仕事」とは、顧客を成功に導き、社会に価値をもたらし、自らが成長でき誇れる仕事の3要素を満たすものです。
同社は、完全成功報酬制のM&A仲介会社として、質量ともに圧倒的なリーディング企業となり、優良企業の存続・発展や経済全体の生産性向上に貢献することを目指しています。また、最も信頼される経営支援会社として、企業や組織の経営力向上に貢献し、社会に活力を与えることをビジョンとして掲げています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
インテグループは、経営理念において「インテグリティ(誠実さ)」、「顧客の成功の実現」、「長期的信頼関係の構築」を重要な価値観としています。社員一人ひとりが「オーナーシップ」を持ち、プロとして「プロフェッショナリズム」を発揮し、互いに協力し合う「チームワーク」を重視しています。
また、「チャレンジ精神」を持って新しいことに挑戦し、「謙虚さ」を忘れず、仕事を楽しむ姿勢を大切にしています。法令遵守と「倫理観」を養い、社会的正義のない取引は行わないことを行動規範としています。同社は、経営理念に沿った行動や優秀な業績を達成した従業員を表彰することで、企業文化の醸成とモチベーション向上を図っています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
インテグループは、優先的に対処すべき課題として「社会的信用力の向上」を挙げています。中小M&Aガイドラインを遵守し、顧客説明資料の整備や業務手順の構築、コンサルタントへの社内研修を通じて、健全な業務遂行と社会的信用の向上に努めています。
また、「知名度の向上」も課題であり、広告投資の拡大や提案型営業の積極化、金融機関等とのネットワーク強化を通じて、完全成功報酬制の意義とメリットの啓発に注力しています。さらに、「人材の採用及び育成」を重要視し、インセンティブ制度や働きやすい職場環境の整備、OJT機会の提供により、優秀な人材の確保と早期戦力化を進めています。
「管理体制の強化」も重点テーマであり、コンプライアンスマニュアル勉強会や情報管理に関する社内研修を定期的に実施し、内部管理体制の強化を図っています。加えて、「成約率の向上」に向けて、「買い手情報リサーチチーム」の増員や「部門制」の導入、そして「インサイドセールス部門」の新設により、組織的な営業支援体制を強化しています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
インテグループは監査等委員会設置会社であり、社外取締役が取締役会の半数を占める構成となっています。経営の健全性、透明性、効率性を確保し、持続的な成長を目指すことを基本方針としています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
インテグループの株主構成を見ると、創業者が上位を占め、経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。筆頭株主は藤井一郎氏と籠谷智輝氏が同率で並び、安定した経営基盤を形成していることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 藤井 一郎 | 32.97% |
| 籠谷 智輝 | 32.97% |
| 石川 大祐 | 2.75% |
| NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB) | 2.46% |
| 吉川 直樹 | 1.75% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は籠谷智輝氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 籠谷 智輝 | 代表取締役社長 管理本部長 | 2000年4月 監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)入所。2007年6月 同社設立 取締役副社長就任。2025年8月 同社 代表取締役社長就任より現職。 |
| 藤井 一郎 | 取締役会長 | 1997年4月 三菱商事㈱入社。2007年6月 同社設立 代表取締役社長就任。2026年8月 同社 取締役会長就任より現職。 |
| 廣瀬 一憲 | 取締役 コンサルティング本部長 | 2008年11月 ㈱シグマクシス入社。2014年11月 同社入社。2020年7月 同社 取締役就任。2025年6月 同社 コンサルティング本部長兼任より現職。 |
社外取締役は、牟田口賢次郎氏(元富士興産代表取締役常務執行役員・常勤監査等委員)、川﨑勝之氏(アクリア代表取締役・監査等委員)、増田薫則氏(TXL法律事務所パートナー弁護士・監査等委員)です。
インテグループは監査等委員会設置会社であり、取締役会は監査等委員でない取締役3名と監査等委員である社外取締役3名で構成されています。社外取締役は、上場企業での経験、公認会計士・税理士資格、弁護士資格といった専門的な知見に基づき、経営の監視機能の強化に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、月額固定報酬である基本報酬、業績連動賞与、そしてストックオプションとしての新株予約権から構成されています。業績連動賞与は、全社の収益性を示す「業績連動賞与計上前の経常利益」を指標としています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 58百万円 | 19.5百万円 |
| 社外取締役(監査等委員) | 3名 | 16百万円 | 5.4百万円 |
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
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