※本記事は、PostPrime株式会社 の有価証券報告書(2026年5月期、2025年6月1日 ~ 2026年5月31日、2026年8月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
PostPrimeは、「最新テクノロジーを使用して、誰でもお金のことを楽しく学べるプラットフォームを拡大」というミッションを掲げ、金融・経済情報プラットフォーム事業を展開しています。主力事業であるSNS「PostPrime」を通じて、金融・経済分野に特化した情報提供を行っています。
単体従業員数は16名、連結従業員数は20名です。セグメントは金融・経済情報プラットフォーム事業、取引プラットフォーム事業の2つです。
主な国内グループ会社は、TakaTrade(取引プラットフォーム事業)などです。
同社グループは、2026年6月17日の取締役会において、取引プラットフォーム事業からの撤退を決定しました。これは事業の採算性を精査した結果によるものです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
PostPrimeは、金融・経済情報プラットフォーム事業を展開する企業です。同社は、従業員の成長を重視し、多様な働き方を推進する環境を整備しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員が事業や組織の成長を担う人材へと成長できるよう、実務を通じた知識や経験の蓄積を促進しています。平均勤続年数は比較的短く、平均年齢も30代後半であることから、若手から中堅層が中心となって活躍している傾向がうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,600,000円 |
| 平均勤続年数 | 2.8年 |
| 平均年齢 | 37.0歳 |
| 単体従業員数 | 16人 |
| 連結従業員数 | 20人 |
| 単体のグループ内比率 | 80.0% |
なお、退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上には人材が重要な経営資源であると認識しています。従業員一人ひとりが能力と適性を活かし、事業と組織の成長を担う人材へと成長できるよう育成に取り組んでいます。
具体的には、SNS「PostPrime」のサービスやユーザー理解に基づき、コンテンツ供給力強化、ユーザー基盤拡大、サービス改善、収益性向上を推進できる人材の育成を重視しています。また、システム開発・運用に関する高度な知識と経験を蓄積し、機能開発や改善を主導できる人材、M&A案件の推進やPMI(Post Merger Integration)を担える人材の育成にも力を入れています。
人材育成においては、サービスの運営・改善、新規施策、M&A・PMIなどの実務に主体的に関与する機会を提供し、実務を通じた知識と経験の蓄積を促進しています。従業員の能力や適性に応じて、より広い役割と責任を付与し、部門横断的な業務やグループ会社との連携を通じて、事業と組織の成長を担う人材の育成を図っています。
従業員の給与その他の給付の額と内容は、職務内容、役割と職責、能力、経験、勤務成績、会社業績などを総合的に勘案し、社内規程に基づき決定されています。事業環境や業績、財務状況、組織体制の変化を踏まえ、持続可能な事業運営と従業員の役割・貢献に応じた処遇の両立を図る観点から、必要に応じて見直しを行う方針です。
また、人材の多様性確保、人材育成、従業員が働きやすい社内環境整備に向けて、外国籍社員の積極的な採用、女性役員の登用、e-learningによる研修の充実、リモートワークの奨励、フレックスタイム制による出勤制度の導入を図っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
同社および連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは記載を省略しています。
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 外国籍社員比率 | 20.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
PostPrimeは、「最新テクノロジーを使用して、誰でもお金のことを楽しく学べるプラットフォームを拡大」というミッションを掲げ、金融・経済分野に特化した情報プラットフォームと取引プラットフォームを運営しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、金融・経済情報プラットフォーム事業と取引プラットフォーム事業の二つの事業を展開しています。主力は金融・経済情報プラットフォーム事業であり、取引プラットフォーム事業は当連結会計年度中に撤退が決定されました。
金融・経済情報プラットフォーム事業
この事業では、金融・経済に特化したSNS「PostPrime」の開発と運営を行っています。専門性が高く情報の非対称性や速報性が求められる金融・経済分野において、ユーザーが分かりやすく、迅速に、質の高い情報を得られるプラットフォームを提供しています。
収益は、有料投稿の視聴・閲覧サービスである「プライム登録売上」や、特典付きの有料サービス「メンバーシップ売上」から得ています。また、アフィリエイト広告、「ありがとう」機能、金融・経済の知見・ノウハウをまとめたコンテンツ販売「コース」、YouTubeチャンネルでの広告収入なども収益源となっています。運営は、PostPrimeが行っています。
取引プラットフォーム事業
この事業では、商品CFD取引を中心としたプラットフォーム「TakaTrade」の開発と運営を行っていました。2025年8月にサービスを開始しましたが、顧客取引による収益が運営費用をカバーする水準に至らず、2026年6月17日の取締役会で事業からの撤退が決定されました。運営は、TakaTradeが行っていました。
| セグメント | 売上高(2025年5月期) | 売上高(2026年5月期) |
|---|---|---|
| 金融・経済情報プラットフォーム事業 | 9.0億円 | 5.4億円 |
| 取引プラットフォーム事業 | - | 16百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近の業績は、売上高が前期から大きく減少し、利益は営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも損失に転じています。特に、主力事業である金融・経済情報プラットフォーム事業での新規ユーザー獲得が想定通りに進まなかったことや、新規事業として展開した取引プラットフォーム事業からの撤退が影響しています。
| 項目 | 2022年5月期 | 2023年5月期 | 2024年5月期 | 2025年5月期 | 2026年5月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | 9.0億円 | 5.5億円 |
| 経常利益 | - | - | - | 1.8億円 | △2.2億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | 19.6% | △39.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | 87百万円 | △2.8億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | 8.65 | △27.11 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から減少しており、生産性が低下している傾向が見られます。また、従業員1人あたりの営業利益も前期のプラスから当期はマイナスに転じており、収益性の悪化がうかがえます。これは、売上高の減少と営業損失の計上が影響していると考えられます。
| 指標 | 2025年5月期 | 2026年5月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 32.0百万円 | 27.7百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 6.5百万円 | △11.9百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、事業活動や投資活動における資金の流れに課題が見られます。今後の事業収益の改善が、経営の安定性にとって重要な要素となります。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの純資産は前期から減少しており、自己資本比率も低下しています。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を維持していますが、ROEはマイナスとなっています。手元資金である現金及び預金も減少傾向にあります。これらの状況は、入社後の雇用や給与の安定性を検討する上で、今後の財務状況の推移を注視する必要があることを示しています。
| 指標 | 2025年5月期(前期) | 2026年5月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 10.0億円 | 7.7億円 |
| 自己資本比率 | 79.4% | 76.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 8.8% | -31.4% |
| 現金及び預金 | 9.1億円 | 6.3億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失の計上や預託金、短期差入保証金の増加により、資金の使用額が前期から大きく増加しています。投資活動によるキャッシュ・フローも、定期預金の預入による支出が有価証券の償還による収入を上回り、資金を使用しています。その結果、本業の稼ぎと投資活動を合わせたフリーキャッシュ・フローはマイナスとなっています。財務活動によるキャッシュ・フローは、株式の発行による収入により資金を獲得しています。これらの資金の流れは、同社グループが事業活動で資金を創出できておらず、資金調達によって資金を賄っている状況を示しており、雇用や給与の安定性を検討する上で、今後の事業収益の改善が重要となります。
| 項目 | 2025年5月期(前期) | 2026年5月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △0.4億円 | △5.6億円 |
| 投資CF | △29百万円 | △90百万円 |
| 財務CF | 0.4億円 | 0.5億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △0.5億円 | △5.7億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの主要事業であるSNS「PostPrime」では、新規課金件数の減少や既存ユーザーの継続率の低下により、売上高が減少しています。また、スマートフォン用アプリの売上高は、Apple Inc.及びGoogle LLC.といったプラットフォーム運営事業者に依存している側面があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは小規模組織であり、企業規模の拡大と提供サービスの質の向上には、技術的な専門性を持つ人材や管理部門、サービス運用部門の優秀な人材の確保が不可欠であると認識しています。人材獲得競争の激化や人材の流出により、必要な人材の確保が困難となる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
PostPrimeは、最新テクノロジーを活用し、お金に関する学びを楽しく提供するプラットフォームの拡大を目指しています。ユーザーに新しい価値を提供し続けることで、社会的な責任を果たしながら企業価値の向上に努める会社です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「最新テクノロジーを使用して、誰でもお金のことを楽しく学べるプラットフォームを拡大」というミッションを掲げています。このミッションの実現に向けて、SNS「PostPrime」等のサービスを運営しています。
同社グループは、サービスを通してユーザーに新しい価値を提供し続けることで、社会的責任を果たしながら、継続的な企業価値向上に努力していく方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ミッション実現のために、同社グループは4つのコアバリューを設けています。具体的には、「コミュニケーション」(自らクリエイターのようにアイデアを発想し、共有する)、「創造性」(独創的な考えを尊重する)、「チームワーク」(状況に関わらず相互にサポートしあう)、そして「責任感」(常に当事者意識を持つ)です。
人材の多様性確保、人材育成、従業員が働きやすい社内環境整備にも取り組んでいます。外国籍社員の積極的な採用、女性役員の登用、e-learningによる研修の充実、リモートワークの奨励、フレックスタイム制の導入を図っています。
また、事業を通して社会課題の解決に寄与し、社会の持続的な発展に貢献することをサステナビリティの考え方としています。特に、SNS「PostPrime」におけるサービス健全性の確保を重要な課題と認識しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、クリエイターとユーザーが安心してコミュニケーションを楽しめるよう、プラットフォームの健全性維持・改善を最重要視しています。投資助言とみなされる行為や著作権違反、第三者の権利侵害行為が生じないための取り組み、社内外のモニタリング体制の強化などを推進しています。
また、新規・既存サービスの成長に伴うアクセス数の増加を考慮したシステムの安定性確保に取り組んでいます。事業拡大と収益基盤強化のため、専門性の高い優秀な人材の確保と育成に注力し、事業規模に応じた組織・推進体制の整備を進めています。
内部管理体制と情報管理体制の強化も重要な課題です。同社グループブランドの知名度向上も推進し、SNS「PostPrime」のブランド構築と強化を図っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
PostPrimeは、監査等委員会設置会社として、取締役会と監査等委員会を設置しています。社外取締役が多数を占める構成により、経営の透明性と健全性を確保する体制です。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
PostPrimeの筆頭株主はサイブリッジ合同会社であり、同社グループの資本構成において重要な位置を占めています。その他、モルガン・スタンレーMUFG証券や楽天証券といった金融機関も上位株主として名を連ねています。特定の事業会社が筆頭株主となっている点が特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| サイブリッジ合同会社 | 19.80% |
| モルガン・スタンレーMUFG証券 | 4.04% |
| 楽天証券共有口 | 3.89% |
なお、前事業年度末において主要株主であったDAN TAKAHASHI LLCは当事業年度末現在では主要株主ではなくなり、前事業年度末において主要株主でなかったサイブリッジ合同会社は当事業年度末現在では主要株主となっています。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は松島悟氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 松島 悟 | 代表取締役社長 | 2005年マスターピース・グループ入社、2016年同社取締役就任。ブティックス、リアライブを経て、2025年ココロゴト設立代表取締役就任。2026年3月同社代表取締役就任より現職。 |
| 水口 翼 | 取締役会長 | 2004年サイブリッジグループ設立代表取締役就任。サイブリッジホールディングス、CBI合同会社、fonfun代表取締役などを経て、2026年3月同社取締役会長就任より現職。 |
社外取締役は、西川幸秀氏(サイブリッジグループ執行役員)、河村大氏(元関東運輸副社長執行役員・監査等委員)、古川賢隆氏(レジェンダ・コーポレーション兼務出向・監査等委員)、鈴木秀昌氏(桜こみち総合法律事務所パートナー弁護士・監査等委員)です。
同社は、2026年8月26日開催の定時株主総会で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。監査等委員である取締役が取締役会で議決権を行使し、取締役の職務執行を監査・監督することで、経営の透明性と健全性を確保する体制です。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
PostPrimeの役員報酬は固定報酬のみで構成されており、業績連動報酬は導入されていません。取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬は、株主総会で決議された総額の範囲内で、個々の職務と責任に応じて取締役会で決定されます。監査等委員である取締役の報酬は、監査等委員会で協議され決定される仕組みです。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 5名 | 75百万円 | 15.0百万円 |
| 社外取締役 | 4名 | 3百万円 | 0.7百万円 |
| 社外監査役 | 4名 | 12百万円 | 2.9百万円 |
同社グループの役員報酬等の総額は89百万円であり、対象となる役員の総数は13名です。
なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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