※本記事は、ジェイフロンティア株式会社 の有価証券報告書(2026年5月期、2025年6月1日 ~ 2026年5月31日、2026年8月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ジェイフロンティアは、健康食品を中心としたヘルスケア分野で事業を展開しています。インターネット広告代理業から始まり、自社ブランド商品の通販事業、さらにはオンライン診療・服薬指導・医薬品宅配をワンストップで提供する医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」事業へと拡大しています。
単体従業員数は67名、連結従業員数は201名です。セグメントはメディカルケアセールス事業、ヘルスケアセールス事業、ヘルスケアマーケティング事業の3つです。
主な国内グループ会社は、シーディ(メディカルケアセールス事業)、アルファラン(ヘルスケアマーケティング事業)、ECスタジオ(ヘルスケアセールス事業)などです。
当連結会計年度において、同社グループは企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出がありました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ジェイフロンティアは、医療・健康産業という社会貢献性の高い分野で事業を展開しており、従業員の働きがいやキャリア形成を重視する姿勢が見られます。人材を重要な経営資源と位置づけ、公正な評価制度や多様な働き方を支援する環境整備に力を入れています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員が意欲を持って活躍できる組織を目指し、人事制度や評価制度の見直しを進めています。平均勤続年数や平均年齢からは、比較的若い層が活躍しつつも、一定の定着傾向が見られる環境であると言えます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,962,000円 |
| 平均勤続年数 | 4.3年 |
| 平均年齢 | 37.4歳 |
| 単体従業員数 | 67人 |
| 連結従業員数 | 201人 |
| 単体のグループ内比率 | 33.3% |
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは「人と社会を健康に美しく」という経営理念のもと、人材を重要な経営資源と位置づけています。医療・健康産業が直面する2040年問題に対応するため、専門性と変化への適応力を兼ね備えた人材の育成と組織能力の向上を重視しています。従業員一人ひとりが心身ともに健康で、やりがいを感じて働ける会社となることを目指し、健康経営を推進しており、2024年9月には「健康優良企業(金の認定)」を取得しました。
従業員に対する報酬は基本給と一般賞与、決算賞与から構成され、人材の獲得・定着において採用競争力を有する給与水準の維持・向上に努めています。永年勤続表彰や業績優秀者に対するMVP表彰などの制度も設けています。
公正で納得感のある評価を目指した人事制度及び評価制度の見直しを実施し、2023年6月より運用を開始しています。新人事制度に基づく適材適所を重視した人員配置を行うとともに、新卒採用の強化により中長期的な目線での優秀な人材確保に努めています。若手も含めた将来の幹部候補の育成も推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 36.4% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 69.3% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 71.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 101.3% |
人材育成・エンゲージメント
人材の育成に関する基本方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標は、同社グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しています。
| 指標 | 目標 | 実績(当事業年度) |
|---|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 2026年5月末までに50%以上を維持 | 36.4% |
| 有給休暇取得率 | 2026年5月末までに70%以上を維持 | 70.5% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ジェイフロンティアは、ヘルスケア分野に特化し、医療プラットフォームサービス、医薬品・健康食品の通信販売、そしてヘルスケア関連のマーケティング支援を展開しています。人々の健康寿命の伸長に貢献することを目指し、幅広いサービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、「人と社会を健康に美しく」を経営理念に掲げ、未病・予防から疾病、そして再び未病・予防へと続く人々の「ヘルスケアサイクル」全体を支援する事業を展開しています。オンライン診療・オンライン服薬指導・医薬品宅配をワンストップで提供する医療プラットフォーム「SOKUYAKU」の運営を通じて、医療機関のDX化推進や患者の利便性向上に努めています。また、自社ブランドの医薬品・健康食品・化粧品を展開するD2C事業も推進しています。
同社グループの事業は、主にヘルスケアマーケティング事業、ヘルスケアセールス事業、メディカルケアセールス事業の3つのセグメントで構成されています。
ヘルスケアマーケティング事業
この事業では、主に健康食品をはじめとするヘルスケア商品に関する広告代理業、卸売業、BPO事業を展開しています。法人顧客の商品販売促進支援として、著名人等を起用したブランディング支援やマーケティング支援、ダイレクトメールマーケティング、物流業務などのBPOサービスを提供しています。
収益は、広告代理業、卸売業、BPOサービスから得ています。運営は、アルファラン、グリフィス、shake-handsなどが行っています。
ヘルスケアセールス事業
この事業では、健康食品を中心としたヘルスケア分野における「酵水素328選」シリーズなどの自社ブランド商品の通信販売を行っています。当社通販サイト、テレビのインフォマーシャル広告やインターネット広告、記者発表会等の販売促進手法を組み合わせて販売しています。
収益は、自社ブランド商品の通信販売から得ています。運営は、ECスタジオ、ウェルヴィーナスなどが行っています。
メディカルケアセールス事業
この事業では、医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」事業と、医薬品分野における自社ブランド商品の通信販売事業を行っています。オンライン診療・オンライン服薬指導、処方箋医薬品の宅配までをワンストップで提供可能な医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」を運営しています。
収益は、医療プラットフォームサービス関連事業と医薬品通販事業から得ています。運営は、シーディ、イーエックス・パートナーズなどが行っています。
| セグメント | 売上高(2025年5月期) | 売上高(2026年5月期) |
|---|---|---|
| ヘルスケアマーケティング事業 | 96.9億円 | 116億円 |
| ヘルスケアセールス事業 | 60.8億円 | 53.8億円 |
| メディカルケアセールス事業 | 57.4億円 | 52.8億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、この5年間で増加傾向にあります。経常利益は、過去に損失を計上した期もありましたが、直近2期は増加しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、当連結会計年度において損失を計上しています。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは直近2期で増加しており、非現金項目であるのれん償却額などが影響しています。
| 項目 | 2022年5月期 | 2023年5月期 | 2024年5月期 | 2025年5月期 | 2026年5月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 119億円 | 168億円 | 177億円 | 215億円 | 222億円 |
| 経常利益 | 7.1億円 | △18.4億円 | △6.9億円 | 2.3億円 | 4.2億円 |
| 経常利益率 | 6.0% | △10.9% | △3.9% | 1.1% | 1.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4.0億円 | △19.0億円 | △21.0億円 | 88百万円 | △3.2億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 90.64 | △410.60 | △429.05 | 17.42 | △60.64 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたり営業利益も前期から増加しており、収益性の改善が進んでいることがうかがえます。これらの指標は、組織全体の効率化や事業活動の成果が従業員一人ひとりの貢献に反映されていることを示しています。
| 指標 | 2025年5月期 | 2026年5月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 106.5百万円 | 110.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.5百万円 | 1.6百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に充てている状況です。これにより、事業拡大を目指すフェーズにあることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から減少しています。ROE(自己資本利益率)はマイナスとなっており、収益性には課題が見られます。手元資金は前期とほぼ同水準を維持しており、一定の流動性は確保されている状況です。
| 指標 | 2025年5月期(前期) | 2026年5月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 20.1億円 | 15.3億円 |
| 自己資本比率 | 15.3% | 12.8% |
| ROE(自己資本利益率) | 6.9% | △18.1% |
| 現金及び預金 | 21.7億円 | 21.6億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、前期から減少したものの、当期も資金の増加を示しています。これは本業で資金を生み出している状況を表しています。投資活動によるキャッシュ・フローは、前期は資金の増加でしたが、当期は資金の減少に転じています。これは連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得や信託受益権の取得による支出が主な要因です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前期の資金減少から当期は資金の増加に転じました。これは主に短期借入金の純増減額や長期借入れによる収入、株式の発行による収入によるものです。フリーキャッシュ・フローは当期にマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っている成長投資フェーズにあることがうかがえます。
| 項目 | 2025年5月期(前期) | 2026年5月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 5.1億円 | 4.5億円 |
| 投資CF | 4.7億円 | △11.9億円 |
| 財務CF | △6.2億円 | 7.6億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 9.8億円 | △7.4億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループのヘルスケアセールス事業は参入障壁が低く、競合激化のリスクを認識しています。類似商品の増加により、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ヘルスケアセールス事業が展開する健康食品市場は消費者の嗜好の影響を受けやすく、ライフサイクルが比較的短い傾向にあるため、消費動向や景気動向により業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は少人数組織であるため、従業員一人当たりの業務領域が広範にわたることがあります。今後事業拡大を円滑に進める上で、優秀な人材の確保が重要であると考えています。必要な人材を適切な時期に確保できない場合や、社内の有能な人材が流出した場合には、事業運営や業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ジェイフロンティアは、「人と社会を健康に美しく」を企業理念に掲げ、医療・ヘルスケア領域の革新を通じて社会貢献を目指す企業です。デジタル技術を活用し、人々の幸福な生活を支えるための価値創造に力を入れています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ジェイフロンティアグループは、「人と社会を健康に美しく」を企業理念としています。デジタル技術を活用するヘルスケアテックカンパニーとして、医療・ヘルスケア領域の革新を目指しています。
医療・医薬分野のデジタルトランスフォーメーションを推進し、医療サービスの向上と社会保障制度の負担減に貢献することが使命です。特に「ケンビキョウイイ」(健康・美容・教育・癒し・医薬・医療)の分野で、人々の健やかな生活を支える商品やサービスの開発に注力しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「人と社会を健康に美しく」という経営理念のもと、サステナブルな社会の実現に貢献すべく事業に取り組んでいます。人材を重要な経営資源と捉え、生産性を高めつつ、従業員一人ひとりが意欲をもって活躍できる組織構築を目指しています。
公正で納得感のある評価を目指した新人事制度及び評価制度を2023年6月より運用開始しました。社員とその家族の心豊かな生活実現に向け、ワークライフバランスやキャリア志向に合わせた活躍の場・能力向上の場を提供しています。
また、2020年12月1日には国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」に即した企業活動を行うことを宣言しました。オンライン医療サービスアプリの開発や女性・外国人労働者の活躍推進、バイオマスプラスチック配合レジ袋の導入など、社会貢献と環境配慮の取り組みを進めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、持続的な成長を実現するため、コーポレートブランドの価値向上に取り組んでいます。適切な情報開示、積極的な広報活動、CSR活動を通じて、お客様からの愛着と信頼を深めることを目指しています。
お客様との継続的な関係構築も重要な課題であり、商品ラインナップの展開やアフターサポートサービスの拡充、デジタル化による利便性向上に努めています。情報管理体制の強化として、プライバシーマークやISMS認証取得、セキュリティシステムの整備、社員教育を推進しています。
コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の強化、優秀な人材の確保及び育成も重点テーマです。医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」事業の拡大や、中長期的な成長に向けたM&A・アライアンスの推進にも取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ジェイフロンティアは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が経営の意思決定と監視を担っています。また、執行役員制度を導入し、迅速な業務執行体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ジェイフロンティアの筆頭株主は代表取締役社長執行役員の中村篤弘氏であり、その資産管理会社である篤志も上位株主に名を連ねています。これにより、創業者が経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 中村 篤弘 | 44.39% |
| 篤志 | 18.74% |
| HUMEDIT SINGAPORE PTE.LTD.(常任代理人 三田証券) | 4.75% |
| プレミアム・キャピタル・マネジメント | 3.00% |
| SIX SIS LTD.(常任代理人 三菱UFJ銀行) | 2.87% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長執行役員は中村篤弘氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 中村 篤弘 | 代表取締役社長執行役員 | 2003年4月クリエイトエス・ディー入社、2010年6月モバイルフロンティア(現同社)代表取締役、2021年3月同社代表取締役社長執行役員より現職。 |
| 樋口 雄也 | 取締役執行役員CFO経営企画本部長兼コーポレート本部長 | 2007年12月あずさ監査法人入社、2014年7月経営共創基盤入社、2024年9月同社入社執行役員経営企画本部長、2025年9月同社取締役執行役員CFO経営企画本部長兼コーポレート本部長より現職。 |
| 蓮見 智威 | 取締役 | 1992年4月電通入社、2007年5月モードツー代表取締役社長、2025年8月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、今村彰利氏(GARDEN代表取締役)、古川一輝氏(古川一輝税理士事務所税理士)、秋田勉氏(UNIVA・Oakホールディングス取締役グループCFO)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会による意思決定と監査役会による経営監視を基本としています。社外取締役3名と社外監査役2名が選任されており、客観的な視点から経営の監督・監査機能を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ジェイフロンティアの取締役報酬は固定報酬のみで構成されており、役位や職責、在任年数、会社の業績などを総合的に考慮して決定されています。今後は、同社グループの事業拡大と成長フェーズを鑑み、業績連動報酬の導入も検討されています。監査役の報酬は、株主総会で決定された総額の範囲内で監査役間の協議により決定されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 78百万円 | 25.9百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 4百万円 | 3.6百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 19百万円 | 3.8百万円 |
報酬総額は1億337万円です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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