【平均年収794万円】三東工業社 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収794万円】三東工業社 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

三東工業社は、建設工事請負業を主たる業務とし、土木、建築、環境開発の3つの事業をグループ各社とともに展開しています。直近期は売上高が継続して増加し、経常利益と当期純利益も回復し増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社三東工業社 の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


三東工業社グループは、建設工事請負業を主たる業務としています。土木、建築、環境開発の3つの事業をグループ各社とともに展開し、社会インフラの整備から都市開発、環境保全まで幅広いニーズに対応しています。

単体従業員数は106名、連結従業員数は121名です。セグメントは土木事業、建築事業、環境開発事業の3つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)古澤建設(土木事業)、(連結子会社)アンビエンタ(環境開発事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


三東工業社は、建設業を主軸とする企業グループとして、従業員の安定したキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。給与水準や人材育成への取り組みを通じて、長期的な視点で働くことを重視する方にとって、同社グループの働き方の特徴を理解することは重要です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員が長く働き続けられる環境がうかがえます。平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、安定したキャリアを築いている従業員が多い傾向にあると言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 7,942,482円
平均勤続年数 16.3年
平均年齢 46.0歳
単体従業員数 106人
連結従業員数 121人
単体のグループ内比率 87.6%


同社及び一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、非積立型の確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)及び確定拠出制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。一部の連結子会社では退職一時金制度があり、給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「技術を社会に笑顔をあなたに」をモットーに、社会のすべてのステークホルダーから信頼される企業を目指しています。そのために、企業行動憲章を定め、企業活動の基本方針として人材の多様性、人格、個性を尊重し、安全で働きやすい職場環境の確保に努めています。

人材育成面では、年代別の教育を実施し、全ての社員が必要な教育を受ける機会を提供しています。さらに、社員の資格取得を支援する制度を整備し、積極的な挑戦を応援する方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。なお、連結子会社は公表義務の対象外です。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 3.2%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


三東工業社グループは、建設工事請負業を主たる業務としています。土木、建築、環境開発の3つの事業セグメントを通じて、社会インフラの整備や生活空間の創造に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、建設工事請負業を主軸に事業を展開しており、主に土木事業、建築事業、環境開発事業の3つのセグメントで構成されています。各事業は、公共工事から民間工事まで幅広い顧客に対応し、それぞれの専門性を活かしたサービスを提供しています。

土木事業

同社グループの土木事業は、一般土木、舗装、地下技術の三部署で構成されています。治山・治水工事、上・下水道工事、土地造成工事、港湾・空港関連工事、道路工事といった一般土木工事のほか、舗装工事や特殊緑化工事、地盤改良工事、連続地中壁造成工事、高精度小口径管推進工事などを手掛けています。
収益は、これらの建設工事請負から得ています。運営は、同社、㈱古澤建設、草津栗東火葬サービス㈱が携わっています。当連結会計年度の売上高は前期から増加しており、セグメント利益は前期と概ね同水準で推移しています。

建築事業

建築事業では、事務所・庁舎、宿泊施設、店舗・工場、学校・病院などの一般建築工事を行っています。工事の受注経路は、発注者から直接受注する元請けが大半を占めています。
収益は、主にこれらの建築工事請負から得ています。運営は、同社及び草津栗東火葬サービス㈱が携わっています。当連結会計年度の売上高は前期から増加し、前期のセグメント損失から黒字に転換しています。

環境開発事業

環境開発事業は、環境等に関する企画、調査、設計、監理、工事及び運営と、不動産の売買、賃貸、仲介、管理及び鑑定を行っています。環境関連のコンサルティングや不動産取引を通じて収益を得ています。
運営は、同社及び㈱アンビエンタが携わっています。当連結会計年度の売上高は前期から大きく増加しており、セグメント利益も大幅に増加しています。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えています。主要な顧客としては滋賀県からの売上が多く、特定の顧客への収益集中が見られます。

セグメント 売上高(2024年6月期) 売上高(2025年6月期)
土木事業 43.6億円 47.0億円
建築事業 30.1億円 34.5億円
環境開発事業 35百万円 53百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近3期間の業績を見ると、売上高は継続して増加傾向にあります。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に一時的な減少が見られましたが、当期には回復し、再び増加に転じています。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 - - 69.2億円 74.0億円 82.0億円
経常利益 - - 3.4億円 2.1億円 3.4億円
経常利益率 - - 5.0% 2.8% 4.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 - - 2.3億円 1.3億円 2.3億円
1株当たり当期純利益(円) - - 367.59 214.43 371.94

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から当期にかけて増加する傾向が見られます。これらの指標の改善は、組織全体の効率性向上や収益体質の強化を示唆しています。

指標 2024年6月期 2025年6月期
従業員1人あたり売上高(連結) 63.2百万円 67.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.7百万円 2.7百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

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4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


三東工業社は、事業活動による資金創出と投資活動のバランスから、成長に向けた投資を継続している状況を示しています。財務基盤の状況や資金の流れ、事業を取り巻くリスクを把握することは、入社後の安心感やキャリア形成を考える上で重要です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期の70.2%から当期は66.5%となりました。これはプライム市場の平均と比較して高い水準を維持しています。
ROE(自己資本利益率)は前期の4.2%から当期は7.1%に改善しましたが、プライム市場平均の9.4%を下回っています。
手元資金を示す現金及び預金は、前期の15.9億円から当期は14.5億円に減少しています。
これらの状況は、同社グループが安定した財務体質を維持しつつ、収益性の向上に取り組んでいることを示しています。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 32.1億円 34.3億円
自己資本比率 70.2% 66.5%
ROE(自己資本利益率) 4.2% 7.1%
現金及び預金 15.9億円 14.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期の△499百万円の使用から当期は80百万円の獲得へと増加しました。これは主に未成工事受入金の増加によるものです。
投資活動によるキャッシュフローは、前期の△65百万円の使用から当期は△158百万円の使用へとマイナス幅が拡大しました。これは主に有形固定資産の取得による支出が増加したためです。
財務活動によるキャッシュフローは、前期の△71百万円の使用から当期は△76百万円の使用へとマイナス幅が拡大しており、主に配当金の支払額によるものです。
結果として、フリーキャッシュフローは前期の△564百万円から当期は△78百万円へとマイナス幅が縮小しました。これは本業で資金を創出しつつ、将来に向けた投資を継続している状況を示しており、事業の成長性への期待が持てる一方で、手元資金を投資に回している状況です。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF △499百万円 80百万円
投資CF △65百万円 △158百万円
財務CF △71百万円 △76百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) △564百万円 △78百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、業界の受注競争激化に伴うリスクを認識しています。公共工事比率が高い中で競争激化や経営事項審査の総合評価点低下が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、建設資材の物価上昇によるリスクも挙げられています。請負契約後に建設資材が高騰した場合、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、建設業界の就業者不足に関するリスクを認識しています。就業者不足により受注確保が困難になったり、人件費の高騰が経営成績に影響を及ぼしたりする可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

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5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


「技術を社会に笑顔をあなたに」をモットーに、高品質な商品・サービスを通じて社会貢献を目指す三東工業社グループ。同社グループがどのような価値観を大切にし、どのような企業風土を築いているのかを紹介します。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


三東工業社グループは、「技術を社会に笑顔をあなたに」をモットーに掲げ、高品質な環境低負荷商品や高付加価値商品・サービスを提供することで、社会のすべてのステークホルダーから信頼され、喜びと感動を与えられる企業を目指しています。持続可能な社会へ向けた環境保全責任、地域社会への貢献、働きがいのある会社づくり、新たな需要を創出する市場創造、そして高付加価値商品・サービスによる業績向上を基本方針としています。中長期的には、顧客に安心と感動を、社員に誇りある働きがいを、株主に安定的な利益還元を提供できる企業グループとなることを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


三東工業社グループは、社員を最も信頼できるパートナーと認識し、「人を敬う」精神を高め、公平性を重視した活力ある社内風土の確立を目指しています。現場自らが問題を発見し解決し、「否定」が当たり前のように上がってくる企業風土を理想としています。また、企業行動憲章を企業活動の基本方針としており、従業員の多様性、人格、個性を尊重し、安全で働きやすい職場環境を確保し、ゆとりと豊かさを実現することを実践しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


三東工業社グループは、建設従事者の高齢化による将来の人手不足や、ワーク・ライフ・バランス重視による職場環境の改善を喫緊の課題と認識しています。人が何よりの財産であるとし、働きやすい環境の構築を持続可能な経営の最重要課題としています。また、円安等に起因する資材高騰への対応も課題であり、公共事業の確実な受注と、民間における景気の影響を受けにくい業種への提案・展開を通じて受注獲得を図る方針です。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社グループは、健全で透明性の高い経営体制の確立を目指し、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでいます。取締役会の構成とガバナンス体制を通じて、経営の意思決定と業務執行の監督を行っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、筆頭株主は有限会社東物産であり、安定した資本基盤を形成しています。また、三東工業社従業員持株会が上位株主として名を連ねており、従業員による会社への参画意識の高さがうかがえます。複数の個人株主も上位に位置しており、幅広い層に支えられていることが特徴です。

株主名 持株比率
有限会社東物産 14.15%
三東工業社従業員持株会 5.79%
中川  徹 5.26%
滋賀銀行 4.50%
三東工業社三東会持株会 3.45%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.0%です。代表取締役会長は奥田克実氏、代表取締役社長は杉本修啓氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。

氏名 役職 主な経歴
奥田 克実 代表取締役会長 昭和52年4月同社入社。平成19年9月同社代表取締役社長。令和7年7月同社代表取締役会長より現職。
杉本 修啓 代表取締役社長 平成8年4月同社入社。令和5年9月同社取締役。令和7年7月同社代表取締役社長より現職。
山本 明登 取締役 執行役員 土木事業本部長 平成3年4月同社入社。令和5年7月同社執行役員土木事業本部長。令和7年9月同社取締役より現職。
柴田  隆 取締役 執行役員 建築事業本部長 平成6年4月同社入社。令和5年7月同社執行役員建築事業本部長。令和7年9月同社取締役より現職。
古澤 一昭 取締役 平成8年5月古澤建設設立。平成13年5月有限会社古澤建設代表取締役社長。令和元年9月同社取締役より現職。


社外取締役は、津田穂積氏(津田公認会計士事務所所長・監査等委員)、西川真美子氏(すみれ法律事務所弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社制度を採用しています。監査等委員である取締役が取締役会の議決権を持つことで、監査・監督の実効性向上を図っています。また、社外役員の比率を高めることで、コーポレート・ガバナンスの充実と企業価値の向上を目指しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社では、役員の報酬は固定報酬と業績連動報酬等で構成されています。業績連動報酬等には金銭報酬である賞与と非金銭報酬である譲渡制限付株式報酬が含まれています。これらの支給割合は、その期の業績や財政状態を考慮して決定される仕組みです。業績連動報酬等の総額は売上高や各段階利益を指標として決定され、個別の報酬案は業績への貢献度や職務内容を総合的に判断して決定されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 69百万円 17.2百万円
監査等委員(社外除く) 2名 16百万円 8.2百万円
社外役員 3名 17百万円 5.8百万円


なお、取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。