※本記事は、新東株式会社 の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
新東は、粘土瓦の製造販売および屋根工事の施工を主な事業としています。瓦製造販売事業の単一セグメントで事業を展開しています。
単体従業員数は72名です。同社は瓦製造販売事業の単一セグメントで事業を展開しています。
新東は、粘土瓦の製造販売及び屋根工事の施工を主な事業としています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
新東は、瓦製造販売事業を単一セグメントとして展開しており、その事業特性が働き方にも反映されています。同社では、従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、従業員が長期にわたって安定して勤務している傾向がうかがえます。これは、同社が従業員の定着を重視し、働きやすい環境を提供していることの表れと言えるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,703,888円 |
| 平均勤続年数 | 17年10ヶ月 |
| 平均年齢 | 47歳7ヶ月 |
| 単体従業員数 | 72人 |
| 連結従業員数 | - |
| 単体のグループ内比率 | - |
同社は、退職金規程に基づく退職一時金制度を採用しており、確定給付型の退職給付制度を設けています。この制度は国内の従業員に適用されます。
退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
新東は、企業理念である「オンリーワン企業として快適な住環境の創造を通じて社会に貢献する」のもと、持続可能な企業活動を重視しており、人材を重要な経営課題と認識しています。特に、瓦製造販売という事業特性を活かし、「自然素材を活かした建材の提供」や「長寿命で再利用可能な製品設計」を通じて、持続可能な社会の構築に貢献しています。
同社は、eラーニングによる全従業員への情報セキュリティ・個人情報保護教育を実施することで、人的資本への投資を行っています。また、人材の多様性の確保を今後の重要課題と捉え、中核人材の育成や多様なバックグラウンドを持つ人材の登用を推進すべく、育成方針や社内環境整備のあり方について検討を進めています。
将来的には、これらの個別取り組みを体系化し、サステナビリティ基本方針の策定と、より戦略的・計画的な施策展開へとつなげていく方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。各指標は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律および育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定に基づき算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 0.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 52.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 49.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 67.8% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
新東は、粘土瓦の製造販売と屋根工事の施工を主な事業とする会社です。国内市場を中心に事業を展開し、安定した基盤を築いています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
新東は、粘土瓦の製造販売と屋根工事の施工を主要な事業としています。主力製品として「CERAMシリーズ」や「SHINTOかわらS」の拡販に注力しています。収益は、これらの製品の販売と屋根工事の施工から得られています。
同社は瓦製造販売事業の単一セグメントで事業を展開しています。国内市場が事業の中心であり、特定の主要な取引先に収益が集中している状況は見られません。近年では、YouTubeなどのSNSを活用した商品PRやWeb会議型アプリによるリモート営業活動にも取り組んでいます。また、札幌証券取引所本則市場への上場を通じて、北海道・東北地方での認知度向上と拡販にも努めています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
新東の直近の業績は、売上高が増加傾向にあります。利益面では、前期の損失から当期は黒字に転換しました。これは、販売価格の改定や生産効率の向上、コスト削減への取り組みが奏功した結果です。
営業活動によるキャッシュ・フローは当期に減少に転じていますが、投資活動によるキャッシュ・フローは減少幅が縮小しています。財務活動によるキャッシュ・フローは当期に増加しており、資金調達を行っている状況です。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
新東の従業員1人あたり売上高は、当期において64.3百万円となっています。これは、同社の事業規模と従業員数から算出される生産性の一つの指標です。収益性の改善に向けた取り組みが、今後の生産性向上にも寄与する可能性があります。
| 指標 | 2024年6月期(前期) | 2025年6月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | - | 64.3百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
財務の安定性の観点から、新東の現在地を示します。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
新東の財務基盤を見ると、自己資本比率は当期で52.3%となっており、前期の52.8%から0.5ポイント低下しています。ROE(自己資本利益率)は当期で2.2%となり、黒字転換を果たしました。前期は当期純損失のため算出されていません。
手元資金を示す現金及び預金等は、当期で83百万円となり、前期の105百万円から22百万円減少しています。これらの数値は、同社の財務の健全性と収益性の改善傾向を示しており、入社後の雇用や給与の安定性を検討する上で参考となる情報です。
| 指標 | 2024年6月期(前期) | 2025年6月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | 52.8% | 52.3% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 2.2% |
| 現金及び預金等 | 105百万円 | 83百万円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
新東のキャッシュフローを見ると、当期において営業活動による資金は127百万円の減少となりました。これは主に棚卸資産の増加や仕入債務の減少が要因となっています。投資活動による資金も55百万円の減少となっており、有形固定資産の取得による支出があったためです。
一方で、財務活動による資金は161百万円の増加となっており、短期借入れによる収入が主な要因です。結果として、フリーキャッシュフローは182百万円のマイナスとなっており、本業で得た資金だけでは投資を賄いきれていない状況を示しています。このような状況は、将来的なコスト削減圧力や事業戦略の見直しにつながる可能性があり、入社後の雇用や給与の安定性を検討する上で留意すべき点となります。
| 項目 | 2024年6月期(前期) | 2025年6月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 177百万円 | △127百万円 |
| 投資CF | △94百万円 | △55百万円 |
| 財務CF | △39百万円 | 161百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 83百万円 | △182百万円 |
※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
新東は、新設住宅着工戸数の増減に業績が左右されるリスクがあることを認識しています。また、粘土瓦の主原料や釉薬を特定の仕入先から調達していること、大手ハウスメーカー向け専用瓦の販売に依存していることもリスクとして挙げられています。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
新東は「オンリーワン」を基本理念とし、快適な住環境の創造と地球環境に優しい製品開発を通じて社会に貢献することを目指している会社です。持続可能な企業活動を重視し、顧客満足度の向上を追求する姿勢が特徴となっています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
新東は設立以来、「オンリーワン」を基本理念としています。企業活動を通じて快適な住環境を創造し、地球環境に優しい製品の開発と積極的な販売により、顧客満足度の向上に努めています。
企業の発展のため、正当な利益確保、株主への適正な利益還元、従業員の生活のさらなる向上、内部組織の充実を推進することを経営方針としています。顧客に支持される「オンリーワン企業」を目指しており、サステナビリティの追求は「地球環境との共生」と「地域社会への貢献」の具体化であると位置づけています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
新東は、お客様に一層信頼される企業として成長すべく、「新5S」を理念として掲げています。「新5S」は、スマイル、セーフティー、スペシャルティー、スリム、スピードを指すものです。
第63期においては、セーフティー(現場重視)、スペシャルティー(チェックシートの改善)、スリム(他部署との連携強化)、スピード(情報発信のスピード化)、スマイル(成果の確認)を重点項目としています。サステナビリティに関連するリスク管理では、環境・労働安全・コンプライアンスなどに関するリスクを各部門が主導し、社内での連携を通じて管理・是正対応を行っています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
新東は、厳しい経営環境に対処するため、生産面では製造現場の安全性向上と品質向上を両立させつつ効率化に努めています。物流の合理化にも取り組み、製造原価や輸送の徹底的なコスト削減を推進しています。
営業面では、騒音防止効果のある屋根瓦からの雨だれ防止効果のついた「TM袖瓦」を開発し、高付加価値の瓦を販売することで顧客満足度の向上に努めています。また、人材の多様性の確保を今後の重要課題と捉え、中核人材の育成や多様なバックグラウンドを持つ人材の登用を推進すべく、育成方針や社内環境整備のあり方について検討を進めています。
サステナビリティガバナンスの独立性と専門性の強化も検討しており、将来的にはESG(環境・社会・ガバナンス)リスクを体系的に整理し、リスク管理体制を一層強化・明文化していく方針です。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会は業務執行取締役と監査等委員である取締役で構成されています。経営に関する重要事項の意思決定と業務執行の監督を行っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の筆頭株主は新東役員持株会です。上位株主には、役員や関連会社、創業家と見られる個人名が複数並んでいます。特定の株主グループが経営に影響力を持つ傾向があります。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 新東役員持株会 | 12.81% |
| 三浦 重剛 | 5.66% |
| 有限会社マルイシ | 5.51% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は石川達也氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 石川 達也 | 代表取締役社長 | 1995年4月岡崎信用金庫入庫、1998年6月同社入社、2004年9月同社代表取締役社長就任より現職。 |
| 石川 大輔 | 常務取締役 生産部長兼 テクノセンター長 | 1997年4月同社入社、2005年9月同社取締役就任、2011年9月同社常務取締役就任 生産部長兼テクノセンター長より現職。 |
| 新美 昌彦 | 取締役 営業部長 | 1991年8月同社入社、2010年9月同社取締役就任 営業部長より現職。 |
| 早川 正 | 取締役 管理部長 | 2001年1月同社入社、2017年9月同社取締役就任 管理部長兼システム課長より現職。 |
社外取締役は、西垣誠氏(弁護士・中部鋼鈑社外取締役(監査等委員))、中根祥雄氏(元岡崎信用金庫執行役員・元おかしんリース代表取締役社長)です。
同社は監査等委員会設置会社を採用しており、監査等委員である取締役が経営監視機能を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、役位や職責を考慮して決定される月例の固定報酬が基本です。報酬総額は株主総会で定められた限度額内で、取締役会や監査等委員会で決定される仕組みとなっています。代表取締役社長は、取締役の個人別報酬額の決定を委任されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役 | 4名 | 58百万円 | 14.6百万円 |
| 社外役員 | 2名 | 2百万円 | 1.2百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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