【平均年収514万円】オーネックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収514万円】オーネックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

オーネックスは、グループ各社とともに金属熱処理加工事業と運送事業を展開しています。連結従業員数244名の企業グループです。直近期は売上高が増加した一方、経常利益は損失となりましたが、当期純利益は黒字に転換しました。


目次

※本記事は、株式会社オーネックス の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


オーネックスは、金属熱処理加工事業と運送事業を営む企業グループです。同社グループは、連結子会社2社とともに、これらの事業を展開しています。

単体従業員数は173名、連結従業員数は244名です。セグメントは金属熱処理加工事業、運送事業の2つです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


オーネックスは、金属熱処理加工事業と運送事業を展開する企業です。従業員の平均勤続年数が長く、安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、働きがいのある職場であると考えられます。同社グループは、人材育成やハラスメント防止にも積極的に取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、安定した雇用環境がうかがえます。平均年齢も比較的高い水準にあり、経験豊富な人材が多数在籍している傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 5,135,686円
平均勤続年数 16.11年
平均年齢 43.4歳
単体従業員数 173人
連結従業員数 244人
単体のグループ内比率 70.9%


同社及び連結子会社は、確定給付型と確定拠出型の両方の退職給付制度を設けています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、年金資産は452百万円、積立型制度の退職給付債務は940百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


オーネックスグループは、変化する経営環境に柔軟に対応できる社員の育成を重視しています。人材育成においては、「意識」「意欲」「能力」「行動」の4つの柱を掲げ、社員の成長を支援する方針です。

また、社内環境整備においては、人の安全と健康の確保を最優先課題としています。ハラスメント行為は一切禁じており、「ハラスメント防止委員会」を設置して被害者の救済と再発防止に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

多様性・登用


提出会社を対象とした集計値です。

指標 数値
女性管理職比率 3%
中途採用者の管理職比率 17%

人材育成・エンゲージメント


提出会社を対象とした集計値です。

指標 数値
資格手当取得者 149名
研修投資額 503万円
非管理職の残業時間 12H

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社オーネックスは、金属熱処理加工と運送の二つの事業を主軸としています。これらを通じて、日本の産業を支える基盤技術と物流サービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、金属熱処理加工事業と運送事業を展開しており、これらが収益の柱となっています。主力取引業界である自動車関連や建設機械関連の受注は減少したものの、産業工作機械関連の受注は増加する傾向にあります。

金属熱処理加工事業

この事業では、取引先の品物に浸炭熱処理、窒化熱処理、焼入・焼戻し・焼なましといった金属熱処理加工を施しています。収益は、これらの加工サービスを提供することから得ています。運営は、オーネックスおよびオーネックステックセンターが行っています。

運送事業

運送事業では、工業製品や機械の運送および荷役を担っています。収益は、一般貨物運送業のサービス提供から得ています。運営は、オーネックスラインが行っており、オーネックスおよびオーネックステックセンターは同社へ熱処理製品等の運送を委託しています。

セグメント 売上高(2024年6月期) 売上高(2025年6月期)
金属熱処理加工事業 44.3億円 44.5億円
運送事業 5.4億円 6.0億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は概ね横ばいで推移しており、直近の連結会計年度では前期から増加に転じました。経常利益は変動が見られ、直近の連結会計年度では損失を計上しています。親会社株主に帰属する当期純利益も変動が大きく、前期は損失でしたが、当期は黒字に転換しました。

経費面では、エネルギー価格や原材料価格は前期並みでしたが、人件費の増加が減益の要因となっています。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは継続してプラスを維持しており、本業による資金創出力は安定している傾向です。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 50.7億円 53.0億円 53.7億円 49.7億円 50.5億円
経常利益 △73百万円 1.3億円 1.9億円 42百万円 △26百万円
経常利益率 △1.4% 2.4% 3.6% 0.8% △0.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 △2.0億円 1.6億円 2.2億円 △3.8億円 3百万円
1株当たり当期純利益(円) △121.73 97.71 133.72 △227.97 1.75

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期と比較して増加しています。これは、従業員一人ひとりの売上貢献度が向上していることを示唆しています。

一方で、従業員1人あたり営業利益は、前期のプラスから当期は損失に転じています。これは、売上高の増加に対して、人件費の増加などの影響により利益が減少したことが要因として考えられます。

指標 2024年6月期 2025年6月期
従業員1人あたり売上高(連結) 20.1百万円 20.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.2百万円 △0.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


オーネックスグループの財務状況は、自己資本比率が高く、手元資金も厚い状態です。本業で安定的に資金を生み出し、投資活動も行いながら、財務基盤を維持しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


オーネックスグループは、自己資本比率が高く、安定した財務基盤を築いています。手元資金も十分に確保されており、不測の事態にも対応できる体制が整っていると言えます。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 52.8億円 52.5億円
自己資本比率 59.4% 60.5%
ROE(自己資本利益率) - 0.1%
現金及び預金 27.2億円 29.4億円


同社グループの自己資本比率は当期で60.5%となっており、前期の59.4%から増加しています。これは、東京証券取引所プライム市場上場企業の製造業平均である46.8%と比較しても高い水準を示しています。

ROE(自己資本利益率)は当期で0.1%となっています。プライム市場上場企業の平均が9.4%であることと比較すると、収益性の改善が今後の課題と言えます。

現金及び預金は当期で29.4億円と、前期の27.2億円から増加しており、手元資金が厚い状態を維持しています。

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


オーネックスグループは、本業で安定的に資金を生み出し、投資活動も行いながら、財務基盤を維持しています。営業活動によるキャッシュフローがプラスであり、投資活動によるキャッシュフローもプラスに転じ、フリーキャッシュフローもプラスを維持しています。

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは7.0億円の収入となりました。これは主に減価償却費の計上や売上債権の減少、退職給付に係る負債の増加などによるものです。

投資活動によるキャッシュフローは97百万円の収入となりました。これは有形固定資産の取得による支出や無形固定資産の取得による支出があったものの、有形固定資産の売却による収入があったことなどによるものです。

財務活動によるキャッシュフローは△5.7億円の支出となりました。これは長期借入れによる収入があったものの、長期借入金の返済による支出や短期借入金の純減少、リース債務の返済による支出、配当金の支払額などによるものです。

これらの結果、フリーキャッシュフローは8.0億円のプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、さらに余剰資金を生み出している状態です。この資金の流れは、事業の安定性と将来に向けた投資余力があることを示しています。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF 8.3億円 7.0億円
投資CF △2.2億円 97百万円
財務CF △4.2億円 △5.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 6.0億円 8.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループの売上は産業工作機械、自動車、建設機械部品関連が大きな割合を占めており、景気の下振れが継続した場合、事業に大きな影響を受ける可能性があります。また、原材料価格の継続的な上昇と価格転嫁の遅れが、同社グループの収益性に影響を与える可能性も指摘されています。

③ 人材・組織に関するリスク


我が国の人口減少と少子高齢化による生産年齢人口の減少は、人員の確保と育成が今後の重要な課題であるとされています。人手・人材の確保を継続できなければ、同社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があり、事業に大きな影響を受ける可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


オーネックスグループは、品質と人間性を尊重し、社会貢献と働きがいのある職場を追求する企業です。変化の激しい時代に対応し、持続的な企業価値向上を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


オーネックスは、「品質の追求」「人間性の尊重」「社会への貢献」「夢のある職場」を経営理念(社是)として掲げています。株主をはじめとするすべてのステークホルダーから評価される経営を行い、持続的な企業価値の向上を目指しています。

同社グループは、熱処理技術力の向上と新しい技術への取り組み、環境変化に対応した柔軟な事業展開、顧客志向の提案型営業、ITを活用したワークスタイルの変革、そして人材の育成を経営戦略の柱としています。社会に一層貢献できる企業価値の高い会社の実現を目指す方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


オーネックスグループは、オーネックスグループ企業行動憲章を基軸とし、サステナビリティ課題に取り組んでいます。企業行動憲章では、企業理念実践のために遵守すべき行動原則を定めており、法令やルールを遵守し、高い倫理観と社会的良識をもって行動することを求めています。これにより、企業の信頼性を高め、社会的責任(CSR)を果たすことを目指しています。

また、人材育成においては「意識(自分の意見を持ち、意思を通す)」「意欲(イノベーションを実行する人物)」「能力(リーダーシップのある人物)」「行動(長期的な展望を持ち、変化に素早く対応)」の4つを柱としています。社内環境整備では、人の安全と健康の確保を最優先課題とし、ハラスメントを一切禁止する方針です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、国内の人口減少や生産年齢人口の減少に伴う人手不足を経営課題として認識しています。これに対応するため、多能工化を推進し、各従業員が他部門の業務も効率的に担えるよう基準を定量化しています。採用活動では、縁故募集や再雇用を奨励し、生産性向上に努める方針です。

また、子会社のオーネックスラインでは、ドライバー確保のため休憩所の設置や雇用条件の改定など福利厚生に重点を置いています。同社グループ全体では、役員の若返りを図り、情勢変化に遅滞なく対応できる改革・改善を進めています。環境面では、カーボンニュートラルへの取り組みとして、自家消費型太陽光発電システムの導入を進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


オーネックスは監査役設置会社形態を採用しており、取締役会が経営方針の決定と業務執行の監督を担っています。監査役会が業務全般の監査を行う体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


オーネックスの株主構成を見ると、FUTU SECURITIES INTERNATIONAL(HONG KONG) LIMITEDが筆頭株主となっています。個人株主の大屋翼氏やPHILLIP SECURITIES(HONG KONG) LIMITEDも上位に名を連ねており、多様な株主によって支えられている状況です。

株主名 持株比率
FUTU SECURITIES INTERNATIONAL(HONG KONG) LIMITED(常任代理人 momoo証券株式会社) 19.76%
大屋 翼 8.29%
PHILLIP SECURITIES(HONG KONG) LIMITED (常任代理人 フィリップ証券株式会社) 7.89%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は木田周太郎氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
木田 周太郎 代表取締役社長 2004年6月株式会社みずほ銀行(中国)深圳支店、2016年7月復星集団ゼネラルマネージャー、2018年1月リーディング証券執行役員、2021年8月木田商事株式会社代表取締役、2025年9月同社代表取締役社長より現職。
高階 毅司 代表取締役副社長事業本部本部長兼技術研究所長 2014年9月同社入社事業本部付部長、2016年9月同社取締役事業本部副本部長、2021年9月同社常務取締役事業本部副本部長、2025年9月同社代表取締役副社長事業本部本部長より現職。
山川 伯忠 取締役会長 2005年4月豊華食品工業株式会社入社係長、2024年8月ピナクルプロパティーズ株式会社代表取締役、2025年9月同社取締役会長より現職。
石松 孝明 取締役執行役員事業本部副本部長兼厚木・東松山工場工場長 1987年3月同社入社、2014年8月同社東松山工場副工場長、2025年7月同社執行役員事業本部副本部長、2025年9月同社取締役執行役員事業本部副本部長兼厚木・東松山工場工場長より現職。


社外取締役は、星川建三氏(元夢真ホールディングス筆頭取締役)、稲嶺和盛氏(東京キャピタル代表取締役)です。

同社は監査役設置会社であり、取締役会が経営の意思決定と監督機能を担っています。社外取締役は、取締役会において経営者としての経験から意見交換を行うことで、監督機能の強化に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


オーネックスの役員報酬は、企業価値向上への意欲を引き出すことを目的としています。業務執行を担う取締役には基本報酬と業績連動報酬が、監督機能を担う社外取締役には基本報酬のみが支給される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 67百万円 16.9百万円
監査役(社外除く) 1名 10百万円 10.0百万円
社外役員 4名 12百万円 3.0百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。