【平均年収641万円】協立電機 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収641万円】協立電機 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

協立電機は、グループ各社とともにファクトリー・オートメーション(FA)とIoTを融合したインテリジェントFAシステムビジネスを中核に展開しています。国内外で事業領域を拡大し、海外展開も積極的に進めています。直近の連結会計年度では売上高、利益ともに大幅な増収増益となりました。


目次

※本記事は、協立電機株式会社 の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


協立電機グループは、ファクトリー・オートメーション(FA)とIoTを融合したインテリジェントFAシステムビジネスを中核に展開しています。同社グループは、国内外で事業領域の拡大と強化を進め、特に2001年からは海外展開を積極的に推進し、8カ国に11の海外子会社を設立しています。

単体従業員数は385名、連結従業員数は840名です。セグメントはインテリジェントFAシステム事業、IT制御・科学測定事業、その他の3つです。

主な国内グループ会社は、協和サンシンエンジニアリング、アプレスト(IT制御・科学測定事業)、協立テストシステム、東海システムサービス(IT制御・科学測定事業・その他)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


協立電機は、FA技術とIT技術の融合分野で事業を展開する企業です。従業員の平均勤続年数が長く、安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、働きがいのある職場であると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


協立電機では、従業員の平均勤続年数が長く、年齢構成も比較的高い傾向が見られます。これは、長期的な視点でキャリアを形成できる環境があることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 6,414,109円
平均勤続年数 17.6年
平均年齢 45.7歳
単体従業員数 385人
連結従業員数 840人
単体のグループ内比率 45.8%


同社グループは、退職一時金制度、確定拠出年金制度及び中小企業退職金共済制度を併用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。退職給付債務は3.2億円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、経営理念に基づいた人材の育成と多様な人材が活躍できる組織を目指しています。事業の持続的な成長のため、多様な視点や考え方を取り入れ、性別、国籍、キャリア採用を問わず多様な人材活用を推進する方針です。

社内には教育委員会が設けられており、社員のリスキリング推進やAI/DX人材教育を目的とした法人向けオンライン動画学習サービスを導入しています。これ以外にも、通信教育や社内外での各種セミナーを通じて、社員の個別ニーズにマッチする様々な教育機会を提供しています。

また、上司と部下の信頼関係構築、現在の業務状況の把握、相談や悩みに対するアドバイスやフォローを目的とした「1on1ミーティング」も実施されています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体のデータを示します。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、記載を省略しています。非正規雇用労働者は、契約社員、パート社員を指します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 75.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 58.9%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 65.1%
労働者の男女の賃金の差異(うち非正規雇用労働者) 87.2%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


協立電機は、ファクトリー・オートメーション(FA)とIoTの融合領域であるインテリジェントFAシステムビジネスを中核に、国内外で事業を展開しています。製造業の顧客に対し、高次元の最適ソリューションを提供することを目指しています。同社グループは「One Stop Shopping」施策を拡充し、受注範囲の拡大と収益性の向上を図っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、ITとFAの融合領域であるインテリジェントFAシステムビジネスを事業の中核としています。製造現場、研究開発部門、品質管理部門等で必要とされる機器の開発、システム化を通じて、製造業を主とした顧客に最適なソリューションを提供しています。国内外での事業領域拡大と強化を進めており、特に海外では中国、タイ、マレーシア、カナダ、インド、ベトナム、インドネシア、フィリピンに複数の子会社を設立し、ネットワークを構築しています。

インテリジェントFAシステム事業

この事業では、製造業の研究開発や生産現場で必要とされる各種機器の開発、ネットワーク化、ITシステムによる自動制御技術を中核とした製品・システムを提供しています。IoTを活用した設備投資の増大やロボットシステムに代表される自動化システムの需要拡大が業績を牽引しています。収益は、主に各種検査装置や自動化システムの提供から得ています。前期と比較して収益は大きく伸びています。

IT制御・科学測定事業

この事業は、計測器、科学センサー、科学分析を行う各種機器類に関連するビジネス分野を担っています。製造業の合理化や研究開発の自動化を目的とした設備投資が主な対象です。収益は、主にこれらの機器やシステムの提供から得ています。前期と比較して収益は堅調に推移しています。

同社グループの売上高は本邦の外部顧客への売上高が大部分を占めており、特定の顧客への売上集中は見られません。

セグメント 売上高(2024年6月期) 売上高(2025年6月期)
IT制御・科学測定事業 214億円 217億円
インテリジェントFAシステム事業 129億円 165億円
その他の事業セグメント 37百万円 41百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに堅調な増加傾向を示しています。特に直近の連結会計年度では、売上高が前期から大きく伸び、利益も大幅に増加しました。これは、人手不足の常態化に伴う自動化やDXへの需要拡大が追い風となり、製造業の設備投資意欲が根強い状況が続いているためです。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 273億円 283億円 336億円 344億円 382億円
経常利益 13.8億円 16.0億円 23.7億円 26.4億円 34.5億円
経常利益率 5.1% 5.7% 7.1% 7.7% 9.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 8.6億円 10.6億円 15.3億円 17.7億円 21.4億円
1株当たり当期純利益(円) 107.47 132.09 190.12 219.72 265.67

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期からやや減少しましたが、従業員1人あたり営業利益は増加しています。これは、売上高の伸びに対して従業員数の増加があったものの、利益率の改善により、従業員一人ひとりの稼ぐ力が向上していることを示しています。組織全体の効率化が進んでいる傾向が見られます。

指標 2024年6月期 2025年6月期
従業員1人あたり売上高(連結) 46.8百万円 45.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.3百万円 4.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


協立電機グループは、財務基盤が安定しており、事業活動で得た資金を投資に回しつつも、余剰資金を生み出している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


協立電機グループの財務基盤は、自己資本比率やROEの推移から安定していることが示されています。自己資本比率はプライム市場の製造業平均を上回る水準であり、財務の健全性が高い傾向にあります。ROEもプライム市場平均を上回っており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も増加しており、事業活動を支える十分な流動性がある状態です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素と言えます。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 188億円 210億円
自己資本比率 58.0% 61.7%
ROE(自己資本利益率) 10.4% 11.2%
現金及び預金 77.6億円 81.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


協立電機グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが当期もプラスを維持しています。これは税金等調整前当期純利益が32億19百万円あったことなどによるものです。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得や無形固定資産の取得による支出が増加したため、前期よりも支出が増加しています。これにより、事業の成長に向けた投資を積極的に行っている状況が示されています。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の純減額や長期借入金の返済による支出があり、当期も支出となっています。営業活動で得た資金が投資活動と財務活動による支出を上回った結果、フリーキャッシュフローはプラスを維持しており、本業で安定的に資金を生み出し、投資も行いつつ余剰資金を確保している状況です。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営と成長投資を両立していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素と言えます。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF 25.7億円 24.7億円
投資CF △3.5億円 △12.3億円
財務CF △8.8億円 △9.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 22.1億円 12.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、ASEAN諸国を中心とした製造業の海外投資拡大に対応するため、より多くの経営資源を海外事業に投入する必要があるものの、人材面での制約により客先製造業の展開スピードに追いつかなくなるリスクを認識しています。また、IT技術の進歩や顧客ニーズの激しい変化の中、技術や製品が時代の要請に応えられなくなるリスクも抱えています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、海外事業等において優秀な人材の確保や社内教育を継続的に行う必要があると認識しています。主として人材面で海外事業に投入できる経営資源には制約があり、客先製造業の展開スピードに追いつかなくなるリスクがあることを示しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


協立電機は、FA技術とIT技術の融合分野であるインテリジェントFAシステム市場において、開発型ビジネスを通じて豊かな未来社会に貢献することを目指しています。株主、顧客、社員とその家族、そして関連する全ての人々と将来の希望を共有し、心豊かで風通しの良い企業風土の形成を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「FA技術とIT技術の融合分野であるインテリジェントFAシステム市場を対象に開発型ビジネスを通じて豊かな未来社会に貢献し、株主・顧客・社員及びその家族、そして関連する全ての会社や人々と将来の希望を共有し心豊かで風通しの良い企業風土を形成する」という経営理念を掲げています。

今後も最先端の技術開発を心掛け、インテリジェントFAシステムの定着と普及に不断の努力を続ける方針です。省エネ製品の普及促進、少子高齢化による労働力不足への対応、海外進出企業のサポートなどを通じて、豊かで公正、安全な社会の実現に貢献していくことを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、経営理念に掲げる「心豊かで風通しの良い企業風土」の形成を重視しています。FA業界における「One Stop Shopping」の実現を目標とし、ソリューションプロバイダーとしての提案力、製造者としてのソフトウェア・ハードウェア作成能力、技術商社としての調達力、エンジニアリング会社としての工事遂行力、保守・メンテナンス能力を兼ね備えることを目指しています。

顧客が求める全ての要求に同社グループ単独で応えられる体制を整えることを目標としています。また、顧客情報をグループ会社全体で共有し、顧客ニーズを幅広く取り込むことで、グループ全体の競争力向上を図ることを経営計画の柱としています。

サステナビリティに関する取り組みとして、経営理念に基づいた人材育成や多様な人材が活躍できる組織を目指しています。性別、国籍、キャリア採用を問わず、多様な視点や考え方を取り入れ、人材活用を推進する方針です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、海外展開を拡大させるための人材及び技術力の充実を優先的に対処すべき課題の一つとして認識しています。お客様のロケーションを問わず、同社グループの技術が質的・量的に安定して提供できる環境の整備や、グループ全体で一体となったフォロー体制の構築が必要であると考えています。

新製品開発力の強化も重要な課題です。AIとロボットの相乗効果による作業範囲の拡大や高度な自動化ニーズ、IoTの活用範囲の深耕など、新たなイノベーションをビジネス拡大に繋げることを重視しています。

国内マーケット対策としては、デジタル技術革新による新規投資需要へのアプローチを強化し、地域間の差を縮めるための積極的な投資を行っていく方針です。グループ総合力の向上も課題であり、各子会社との効率的な相互補完によるシナジー効果の発揮、グループトータルの技術力・提案力強化を目指しています。

「One Stop Shopping」の浸透とビジネスモデルのブラッシュアップ、グループ内の人的交流やグループ展示会の開催を通じて、グループ全体の知識・情報共有を促進する環境作りも進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


協立電機は、取締役会と監査役会を設置し、経営の意思決定と監視の仕組みを構築しています。株主、顧客、地域社会からの信頼に応えるため、コーポレート・ガバナンスの最適な発揮を経営の最重要課題と位置づけています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


協立電機は、筆頭株主であるエム・エヌ・エスをはじめ、創業家や関連会社が上位株主として名を連ねる資本構成となっています。これにより、特定の株主グループが経営に一定の影響力を持つ傾向が見られます。

株主名 持株比率
エム・エヌ・エス 29.52%
西 信 之 5.97%
西 光 世 4.34%
協立電機社員持株会 3.49%
協立電機取引先持株会 3.44%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性12名・女性1名)で構成され、女性役員比率は7.7%です。代表取締役社長は西信之氏が務めています。社外取締役比率は22.2%です。

氏名 役職 主な経歴
西 信 之 代表取締役社長 1985年8月同社入社、1986年4月同社取締役就任、2016年1月同社代表取締役社長就任より現職。
瀬 本 保 範 常務取締役海外営業本部長兼システム統括 1982年3月同社入社、2017年9月同社取締役就任、2019年9月同社常務取締役就任より現職。
大 石 勝 久 常務取締役国内営業本部長兼中部統括兼工事本部長兼ロボット本部長 1985年3月同社入社、2017年9月同社取締役就任、2019年9月同社常務取締役就任より現職。
藤 嶋 善 彦 取締役国内営業本部国内関連会社統括 2004年12月同社入社、2008年8月東海システムサービス代表取締役社長就任、2017年9月同社取締役就任より現職。
小 島 基 治 取締役CE本部長 1981年10月同社入社、2021年9月同社取締役CE本部長就任より現職。
新 井 由 朗 取締役第一エンジニアリング本部長 1986年4月同社入社、2021年9月同社取締役第一エンジニアリング本部長就任より現職。
平 井 伸太郎 取締役管理本部長兼IR室長 兼CR管理委員長 1995年4月同社入社、2017年4月同社管理本部長就任、2021年9月同社取締役就任より現職。


社外取締役は、鈴木雅氏(元たちばなリース代表取締役)、望月誠氏(元静岡県公営企業管理者企業局長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会は毎月1回、監査役出席のもと開催されています。社外役員の選任にあたっては、経歴や同社との関係を踏まえ、経営陣から独立した立場で職務を遂行できる十分な独立性が確保できることを個別に判断しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


協立電機では、取締役の報酬は固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬、および事後交付型業績連動型株式報酬(PSU)で構成されています。社外取締役と監査役の報酬は、その職務の独立性を考慮し、業績連動を伴わない固定報酬としています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 1.4億円 20.1百万円
監査役(社外除く) 2名 12百万円 6.0百万円
社外役員 4名 21百万円 5.2百万円


取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。また、業績連動報酬等(役員賞与)54百万円は、第67回定時株主総会の議案として提案されており、承認可決された場合に支給される予定です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。