【平均年収489万円】アクモス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収489万円】アクモス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

アクモスは、情報技術事業を主軸に、ITソリューション、ITインフラ、ITサービスの3つの事業を展開しています。連結従業員数は490名規模です。直近の連結会計年度では増収減益となりましたが、過去5年間で売上高は着実に増加傾向にあります。


目次

※本記事は、アクモス株式会社 の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


アクモスは、情報技術事業を主軸に、ITソリューション、ITインフラ、ITサービスの3つの事業を展開しています。大規模災害を契機とした消防防災分野への関心の高まりや、デジタル人材の育成・確保が課題となる環境で事業を推進しています。

単体従業員数は308名、連結従業員数は490名です。セグメントはITソリューション事業、ITインフラ事業、ITサービス事業の3つです。

主な国内グループ会社は、ASロカス(ITソリューション事業)、アクモスメディカルズ(ITサービス事業)などです。

当連結会計年度では、前期第3四半期末から株式会社プライムシステムデザインの損益が連結に加わっています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


アクモスは、情報技術事業を主軸とする企業であり、社員の成長と働きがいを重視した環境づくりに取り組んでいます。個人のスキルアップを支援する育成プログラムや、多様な働き方を可能にする制度を通じて、社員が長期的に活躍できる基盤を整えていることが特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


アクモスでは、平均勤続年数が長く、比較的安定した人材定着の傾向が見られます。平均年齢も30代半ばであり、経験を積んだ社員が中心となって活躍していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 4,887,000円
平均勤続年数 11.8年
平均年齢 36.3歳
単体従業員数 308人
連結従業員数 490人
単体のグループ内比率 62.9%


アクモスおよび一部の連結子会社は、確定拠出型の制度として確定拠出年金制度および前払退職金制度を採用しており、一部の連結子会社は中小企業退職金共済制度に加入しています。確定拠出型制度は、会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


アクモスグループは、「社会の進歩・発展に貢献するため、仕事を通して心の豊かさと技術の向上を追求し、お客様に感動していただけるプロフェッショナルなサービスを提供して持続的な成長を実現します」という企業理念を掲げています。中期経営計画2028では、「Challenging Mind 社是「挑戦する心」をもって事業の拡大と高付加価値化を実現し、新たな顧客を創造する」をビジョンとし、事業戦略と人財戦略を融合した取り組みを進めています。

特に「人財の確保」「人財の育成、再配置」「Well-being 安心して働ける環境整備」を重点テーマとしており、「挑戦する心を育む」をテーマに社員の自律的な成長と挑戦を支援しています。人事評価制度においては、人財育成の評価と業績等の成果の評価を同等の比率とし、若手社員層の早期昇格を支援する基準を設定しています。

具体的な取り組みとしては、技術系新入社員向けの最長約1年の教育プログラムや、管理職向けの研修を通じた人財育成、e-learningを活用した自律的学習のサポート、次世代経営者育成のための講座を実施しています。また、「資格取得チャレンジ制度」を設け、戦略資格の取得を奨励し、合格者への褒賞金を増額しています。ダイバーシティ推進では、性別・国籍・文理を問わない採用活動を行い、女性の採用比率30%以上を目標としています。シニア層の活用にも力を入れ、継続雇用制度の見直しや経験者採用を進めています。社員のWell-being促進のため、持株会会員への特別奨励金や、がん治療と仕事の両立支援保険を導入しています。働き方の見直しとして、テレワークやフレックス制度の定着に加え、時間外労働の延長時間限度の見直しや、毎月第3金曜日を「一斉ノー残業デー」とする変更を行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の女性管理職比率は、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画において目標として開示しておらず、本記事では数値を取得できていません。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 77.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 81.8%
労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用労働者) 76.3%

女性の活躍推進


女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画における採用に占める女性の比率は、目標、実績ともに採用内定者に占める女性の割合を示しています。なお、実際に入社した正規雇用の社員に占める女性の割合は11.1%です。女性の採用比率は女性採用者数を総正規雇用社員数で除した値、正規雇用女性社員の割合は女性の正規雇用社員数を総正規雇用社員数で除した値、定年後(65歳未満)再雇用の割合は再雇用者数を60歳定年を迎えた社員合計で除した値です。

指標 実績 目標
採用に占める女性比率(正規雇用労働者) 16.1% 30%
採用に占める女性比率(非正規雇用労働者) 0.0% 0%
平均勤続年数の男女比 2.7年 3年以下
女性の採用比率 11.1% -
正規雇用女性社員の割合 15.2% -
定年後(65歳未満)再雇用の割合 100% -

人材育成・エンゲージメント

指標 実績 目標
e-learningの受講率 40.6% 対象社員の50%以上
戦略資格合格者数 17名 6名

育児・介護支援


当連結会計年度は、男性1名が育児休業から復帰しており、男性の育児休業取得は産後パパ育休に該当します。このほか、当連結会計年度末現在育児休業中の女性社員が1名となっています。

指標 実績 目標
育児休業取得者の復職率 100% 90%以上を維持

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


アクモスは情報技術事業を主軸に、幅広いITサービスを提供する企業です。同社グループは、ITソリューション事業、ITインフラ事業、ITサービス事業の3つの事業セグメントで構成されています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、情報技術に関する多様なサービスを提供することで収益を上げています。国内の顧客を中心に事業を展開しており、特定の顧客への売上集中は見られません。

ITソリューション事業

SI・ソフトウェア開発、消防防災ソリューション、GISソリューションの開発、保守及び運用などを行っています。収益はこれらのソリューション提供から得ています。当連結会計年度では、前期に比べて売上高が増加しました。

ITサービス事業

第三者保守サービス、病院情報システム維持管理、サーベイアンケート、事務局業務などを請け負うビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)を行っています。収益はこれらのサービス請負から得ています。当連結会計年度では、前期に比べて売上高が増加しました。

ITインフラ事業

IT基盤・ネットワーク構築、クラウド関連サービスの構築並びにこれらのコンサルティングを行っています。収益はこれらのインフラ構築・コンサルティングから得ています。当連結会計年度では、前期に比べて売上高が増加しました。

セグメント 売上高(2024年6月期) 売上高(2025年6月期)
ITソリューション事業 38.6億円 39.8億円
ITサービス事業 13.8億円 13.9億円
ITインフラ事業 9.9億円 10.4億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5年間で売上高が着実に増加傾向にあります。一方で、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、増減を繰り返しながら推移しています。
直近の連結会計年度では、売上高は前期から増加しましたが、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は前期から減少しました。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 45.3億円 46.1億円 58.7億円 62.3億円 64.2億円
経常利益 5.0億円 4.7億円 6.8億円 6.6億円 5.8億円
経常利益率 11.1% 10.3% 11.5% 10.6% 9.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 3.6億円 3.0億円 4.2億円 4.2億円 3.9億円
1株当たり当期純利益(円) 36.88 31.08 42.87 43.01 38.94

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から減少しました。
従業員1人あたりの営業利益も前期から減少しており、生産性の面では改善の余地がある状況です。

指標 2024年6月期 2025年6月期
従業員1人あたり売上高(連結) 13.7百万円 13.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.4百万円 1.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


アクモスは、安定した財務基盤を維持しつつ、将来に向けた成長投資も積極的に行っている状況です。本業で得た資金を元手に、事業拡大と人財育成に注力しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は高い水準を維持しており、財務基盤の安定性を示しています。ROEもプライム市場平均を上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も潤沢に確保されており、不測の事態への耐性も備わっています。これらの財務状況は、同社グループが安定した事業運営を継続する上で重要な要素となっています。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 34.6億円 36.7億円
自己資本比率 60.2% 62.5%
ROE(自己資本利益率) 14.1% 11.8%
現金及び預金 30.4億円 29.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュフローは、当期において収入となりましたが、前期と比較すると減少しています。これは主に、法人税等の支払額や売上債権の増加があった一方で、税金等調整前当期純利益や仕入債務の増加、減価償却費が影響しています。投資活動によるキャッシュフローは支出となりましたが、前期と比較して支出額は減少しています。これは有形固定資産や無形固定資産の取得による支出があった一方で、投資有価証券の償還による収入があったためです。財務活動によるキャッシュフローは支出が増加しており、短期借入金の純減額、長期借入金の返済、配当金の支払いが主な要因です。結果としてフリーキャッシュフローはプラスであり、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している状況を示しています。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF 347百万円 256百万円
投資CF △230百万円 △13百万円
財務CF △199百万円 △382百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) 117百万円 243百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループのITソリューション事業は、特定の総合電機メーカー及びそのグループ企業への売上が集中する傾向があります。顧客企業の業績や契約内容の変更により、売上高が変動する可能性があります。

また、同社グループの主要事業は、景気動向等の経済環境の変化による顧客企業の情報化投資の変動の影響を受けやすい傾向があります。顧客企業の景況感の変化が業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、新卒・キャリア採用や社内外での教育・研修を通じて社員の育成に努めています。しかし、優秀な技術者の確保・育成が困難となった場合、受注や業務遂行に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


アクモスは、社会の進歩・発展に貢献するため、仕事を通じて心の豊かさと技術の向上を追求する企業です。同社グループは、社是と企業理念に基づいた「アクモスフィロソフィー」を経営の軸としています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「挑戦する心」を社是とし、事業を通じて社会の進歩・発展に貢献することを使命としています。お客様に感動してもらえるプロフェッショナルなサービスを提供し、持続的な成長を実現することが企業理念です。中期経営計画2028では、「Challenging Mind 社是『挑戦する心』をもって、事業の拡大と高付加価値化を実現し新たな顧客を創造する」をスローガンに掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは「アクモスフィロソフィー」として、経営の原則、人間力を磨く、行動の指針を定めています。人間力を磨く項目では「認め合い、高め合う」ことを大切にし、多様な人財が企業の持続的な成長に繋がると認識しています。行動の指針では、プロフェッショナルとしての責任を全うし、お客さまや仲間と協力して強いチームを作り、常に向上心を持って成長し続けることを求めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中期経営計画2028の目標達成に向け、三つの課題に取り組んでいます。一つ目は、多様な人財の確保と育成です。AIに対応できる社員の育成や、社員エンゲージメントの向上(Well-being)を目指しています。

二つ目は、製品・サービスの拡充です。自治体向けパッケージサービスの開発や、消防・防災領域での新製品・サービスの研究開発、クラウド製品・サービスの拡充を進めています。三つ目は、営業力の強化集中です。消防防災事業やネットワーク事業での営業体制拡充、新規開拓に努めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


アクモスでは、監査等委員会設置会社として、取締役会が経営の監督機能を担っています。社外取締役が多数を占める指名報酬委員会も設置されており、透明性の高いガバナンス体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


アクモスは、創業者の関連会社が筆頭株主となっており、安定した資本基盤を形成しています。また、アクモスグループ社員持株会も上位株主として名を連ねており、従業員による株式保有も進んでいることが特徴です。

株主名 持株比率
コンセーユ・ティ・アイ 23.98%
光通信 7.45%
アクモスグループ社員持株会 3.79%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役会長兼CEOは飯島秀幸氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
飯 島 秀 幸 代表取締役会長 兼 CEO 1980年1月、千代田国際経営事務所(現ASロカス)代表取締役会長。1987年2月、日本不動産経営研究所(現コンセーユ・ティ・アイ)代表取締役。1991年8月、同社前身のアイ・エフ・シー設立、代表取締役社長。2016年9月、同社代表取締役会長兼CEOより現職。
清 川 明 宏 代表取締役社長 兼 COO 1981年11月、茨城ソフトウェア開発入社。2008年5月、同社執行役員。2015年9月、同社取締役。2016年9月、同社代表取締役社長兼COOより現職。
深 作 耕 一 取締役副社長 兼 CTO 1983年4月、茨城ソフトウェア開発入社。2008年5月、同社執行役員。2015年9月、同社取締役。2022年9月、同社副社長兼CTOより現職。


社外取締役は、小竹由紀氏(エンバイオ・ホールディングス社外取締役)、西山達男氏(元ナノキャリア取締役CFO・常勤監査等委員)、板垣雄士氏(板垣雄士公認会計士事務所所長・監査等委員)、松尾恭志氏(元KDDI理事関西総支社長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会での議決権を持つことで、経営の透明性と監督機能の強化を図っています。独立社外取締役が経営の客観的な監視と助言を行う役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


アクモスでは、取締役の報酬は基本報酬、業績連動報酬、および譲渡制限付株式報酬で構成されています。監査等委員である取締役は基本報酬のみで、業務執行取締役には業績連動報酬と株式報酬が適用され、企業価値向上へのインセンティブが設計されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 70百万円 23.3百万円
監査等委員(社外除く) 1名 2百万円 1.8百万円
社外取締役 4名 19百万円 4.7百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。