【平均年収445万円】SANKO MARKETING FOODS 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収445万円】SANKO MARKETING FOODS 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

SANKO MARKETING FOODSは、飲食事業と水産の6次産業化をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は317名です。直近期は売上高が増加しましたが、利益は損失が継続しました。


目次

※本記事は、株式会社SANKO MARKETING FOODS の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


SANKO MARKETING FOODSは、串焼きと煮込みが名物の大衆酒場「アカマル屋」や、肉問屋直送の厚切り肉が名物の「焼肉万里」などの飲食事業を首都圏で展開しています。また、消費者に最も近い飲食店舗の運営者としての経験を活かし、「水産の6次産業化」も手掛けています。

単体従業員数は242名、連結従業員数は317名です。同社グループは単一セグメントで事業を展開しています。

主な国内グループ会社は、SANKO海商、綜合食品、綜合食品販売、ジーエスサンヘイ(清掃事業)、SANKO INTAERNATIOANLなどです。

SANKO MARKETING FOODSは、水産の6次産業化を成長基盤とするため事業構造を大きく転換しました。これに伴い、綜合食品株式会社をグループ傘下に入れ、株式会社津田食品との協業や株式会社SANKO OCEAN WORKSの設立を進めています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


SANKO MARKETING FOODSは、水産資源の「とる・うる・つくる」を一貫して手掛ける独自のビジネスモデルを展開し、食の分野で事業を拡大しています。同社グループでは、従業員の働きがいと幸福を重視し、多様な人材が活躍できる職場環境づくりに注力しています。柔軟な働き方や人材育成にも力を入れており、長期的なキャリア形成を支援する姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


SANKO MARKETING FOODSでは、従業員の平均年齢が30代後半であり、平均勤続年数は5年台半ばとなっています。これは、比較的若手から中堅層が中心となって活躍している組織構成を示しており、一定の定着感も見て取れます。多様な人材を受け入れ、安心して働ける環境づくりに努めていることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 4,447,590円
平均勤続年数 5.6年
平均年齢 39.0歳
単体従業員数 242人
連結従業員数 317人
単体のグループ内比率 76.3%


SANKO MARKETING FOODSでは、確定給付型の退職給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)を採用しています。この制度は同社および一部の連結子会社に適用されています。退職一時金制度も設けられていますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は81百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


SANKO MARKETING FOODSは、「全従業員の物心両面の幸福の追求」を経営理念に掲げ、従業員のモチベーション向上と心身の健康確保、ワーク・ライフ・バランスの実現を目指しています。長時間労働の抑制や年次有給休暇の取得促進に労使一体で取り組むことで、働きがいのある職場環境を創出しています。

具体的には、多様な人材を受け入れ、適正に評価するための職種別評価制度を導入しています。また、人材育成を目的とした「SANKOカレッジ」という教育制度を事業領域別・階層別に展開しています。女性活躍やミドル・シニア層の経験活用を促すため、フルタイム正社員雇用に限定しない「パートナー正社員(CU)」制度を設け、柔軟な働き方を支援しています。

さらに、特定技能人財の積極採用と定着・活躍支援にも力を入れ、サポート体制の構築や業務指導を通じて組織全体のつながりを強化しています。リモートワークへの対応も進めており、社内SNSやWEBミーティングを活用することで、生産性の維持・向上を図っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男女賃金差異は、平均年齢や平均勤続年数、正規雇用労働者の割合の違いにより生じていますが、賃金制度において性別による差はありません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 6.3%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 56.4%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 83.4%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 84.5%

多様性・登用

指標 数値
常用雇用労働者に占める女性比率 24.6%
管理職に占める女性労働者数 4名

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
毎月の平均残業時間 17.5時間

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社SANKO MARKETING FOODSは、飲食事業を主軸としつつ、水産の6次産業化を成長基盤とする事業構造への転換を進めています。飲食店舗の運営経験を活かし、「とる うる つくる 全部、SANKO」をスローガンに、産地活性化プラットフォーマーとして価値ある食文化の提案を行っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、首都圏を中心に飲食事業を展開しており、串焼きと煮込みが名物の大衆酒場「アカマル屋」や、肉問屋直送の厚切り肉が名物の「焼肉万里」などが主力業態です。また、飲食店舗運営で培った経験を活かし、水産の6次産業化を成長基盤としています。

具体的には、漁業者から漁獲物を全量買い取る「SANKO船団」の取り組みを進め、自社専用船で朝獲れの新鮮な魚介類を直営店舗に卸しています。豊洲市場の大卸である綜合食品や、マグロ加工と商品開発に強みを持つSANKO海商、千葉市地方卸売市場の仲卸である津田食品との協業を通じて、水産物の加工・流通部門を強化しています。ECサイトでの販売も積極的に展開し、新たな販路を開拓しています。

さらに、官公庁等の食堂施設の運営受託事業も手掛けており、農林水産省内の職員食堂「あふ食堂」などを活用し、全国の産地活性化にも貢献しています。これらの事業を通じて、同社グループは「とる うる つくる 全部、SANKO」をスローガンに、価値ある食文化の提案と持続可能な水産業の発展を目指しています。収益は、これらの飲食事業、水産事業、運営受託事業からの売上高によって構成されています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5年間で増加傾向にあります。特に前期から当期にかけても売上高は伸びています。一方で、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は継続して損失を計上しています。当期は営業損失が前期から縮小したものの、親会社株主に帰属する当期純損失は拡大しました。営業活動によるキャッシュ・フローは継続して支出となっていますが、当期は前期よりも支出額が減少しています。これは減損損失などの非現金項目も影響しています。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 - 24.1億円 71.2億円 93.3億円 96.8億円
経常利益 - △3.0億円 △7.5億円 △6.8億円 △6.5億円
経常利益率 - △12.7% △10.5% △7.3% △6.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 - △4.4億円 △7.8億円 △7.1億円 △8.2億円
1株当たり当期純利益(円) - △24.55 △40.94 △28.60 △27.16

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は、引き続き損失を計上しているものの、前期に比べて損失幅が縮小する傾向を示しています。これは、売上高の増加に対して従業員数が増加したことや、新規出店コスト、業態転換コスト、SANKO船団の形成コストなどが先行して発生している影響が考えられます。

指標 2024年6月期 2025年6月期
従業員1人あたり売上高(連結) 39.4百万円 30.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △2.9百万円 △2.1百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


SANKO MARKETING FOODSは、事業構造改革を推進し、収益改善と財務基盤の強化に取り組んでいます。現在の財務状況と資金の流れから、同社グループの経営の安定性を見ていきます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


SANKO MARKETING FOODSの自己資本比率は当期で13.0%となっており、前期の13.6%から減少しています。ROE(自己資本利益率)は当期で△255.3%と、前期の△204.0%からさらに悪化しています。

手元資金を示す現金及び預金は当期で6.3億円となり、前期の4.5億円から増加しています。純資産は当期で3.2億円と、前期の3.3億円から減少しています。これらの数値は、同社グループが財務基盤の強化に継続して取り組んでいる状況を示しています。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 3.3億円 3.2億円
自己資本比率 13.6% 13.0%
ROE(自己資本利益率) △204.0% △255.3%
現金及び預金 4.5億円 6.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


SANKO MARKETING FOODSのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に△5.8億円の支出となりました。これは前期の△8.8億円の支出からマイナス幅が縮小しています。投資活動によるキャッシュフローは、当期に△0.5億円の支出となり、前期の△2.9億円の支出からマイナス幅が縮小しています。

この結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、当期に△6.4億円の支出となりました。前期の△11.7億円の支出からマイナス幅は縮小しています。財務活動によるキャッシュフローは、当期に8.2億円の収入となり、前期の7.0億円の収入から増加しています。これは新株予約権の行使による株式発行収入や長期・短期借入金による収入が主な要因です。

同社グループは、継続企業の前提に関する重要事象が存在する中で、資金調達により財務基盤の強化を図りつつ、収益改善施策を進めている状況です。このような状況は、今後の事業展開や雇用・給与の安定性に影響を与える可能性があります。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF △8.8億円 △5.8億円
投資CF △2.9億円 △0.5億円
財務CF 7.0億円 8.2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △11.7億円 △6.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

SANKO MARKETING FOODSは、前事業年度まで7期連続、連結会計年度では3期連続の営業損失を計上しており、当連結会計年度も営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。また、営業キャッシュフローもマイナスとなっています。これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在しています。ただし、同社グループは収益改善施策と財務基盤の強化に取り組んでおり、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しています。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、外食市場の縮小や競争の激化により、既存店の売上が想定以上に減少するリスクを認識しています。また、海外事業展開においては、進出先の政治・社会不安、経済情勢の悪化、法令政策の変更、外国為替相場の変動が事業に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、中長期的な飲食事業の展開や新規事業の開発を見据え、人材の確保と教育に注力しています。しかし、計画どおりに進まない場合には、事業拡大計画の遅延または中止により、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


SANKO MARKETING FOODSは、「価値ある食文化の提案」を企業理念に掲げ、食を通じて社会貢献を目指す企業です。特に水産事業の6次産業化に注力し、独自のビジネスモデルを構築しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


SANKO MARKETING FOODSグループは、「価値ある食文化の提案」を企業理念としています。働く仲間の幸福を追求し、お客様へ最大の満足を提供することで地域社会に貢献することを目指しています。社会に必要とされる「食ブランド」を創造するため、新業態開発や既存業態のブラッシュアップを行っています。

同社グループは、中長期的な経営戦略として「とる うる つくる 全部、SANKO」をスローガンに掲げています。自らが漁業者として魚を獲り、加工して価値を最大化し、飲食・小売事業者として販売することで、「産地活性化プラットフォーマー」としてオンリーワンのビジネスモデルを展開し、持続的な成長と企業価値の拡大を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


SANKO MARKETING FOODSグループは、「全従業員の物心両面の幸福の追求」を経営理念の一つとしています。従業員の心身の健康確保とワーク・ライフ・バランスの実現を目指し、働きがいのある職場環境づくりに取り組んでいます。

同社グループは、サステナビリティに関する重要課題として「環境負荷の低減」「安全・安心な商品の提供」「多様な人財が活躍する働きがいのある職場環境づくり」を認識しています。これらの課題には取締役会が主体的に取り組み、経営会議で対応方針や施策の立案と進捗管理を行っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


SANKO MARKETING FOODSグループは、「生産者とともに歩む『産地活性化プラットフォーマー』」を目指し、水産事業の6次産業化モデルの構築を推進しています。地域の皆様と共に地域ビジネスの創出に取り組む方針です。

また、コスト削減にも継続的に取り組み、業務プロセスやITシステムの見直しによる業務の省力化を図っています。持続可能な水産資源の確保と、漁師を「なりたい職業」にするための挑戦を掲げています。男性の育児休業取得率の促進も今後の取り組みの一つです。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


SANKO MARKETING FOODSは、社外取締役を含む取締役会と社外監査役で構成される監査役会を設置し、透明性の高い経営とチェック機能の充実を図る体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


SANKO MARKETING FOODSの株主構成を見ると、筆頭株主は個人である平林隆広氏です。上位にはTLFや神田コンサルティングといった関連会社も名を連ねており、創業家やその関連グループが同社の資本構成に一定の影響力を持っていることがうかがえます。

株主名 持株比率
平林 隆広 9.90%
TLF 7.10%
BNP PARIBAS LONDON BRANCH FOR PRIME BROKERAGE CLEARANCE ACC FOR THIRD PARTY 5.20%
有限会社神田コンサルティング 4.50%
平林 実人 3.00%


なお、平林隆広氏は2025年6月17日付で所有株式数が9.9%に変動しています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は長澤成博氏が務めています。社外取締役比率は0.0%です。

氏名 役職 主な経歴
長澤 成博 代表取締役社長 1997年株式会社光通信入社、2001年ジェイフォン東日本株式会社入社、2007年同社入社社長室長、2021年より代表取締役社長。
平林 隆広 取締役会長 1998年同社入社、2002年有限会社神田コンサルティング取締役、2018年より取締役会長。
冨川 健太郎 専務取締役 2003年司法書士事務所入所、2008年同社入社、2024年より専務取締役執行役員事業開発本部長兼グループ経営管理本部長。
土屋 隆也 専務取締役 1981年和泉陸運有限会社入社、1995年有限会社下田不動産取引設立代表取締役、2024年より専務取締役執行役員グループ水産統括。
秋田 二郎 取締役 1986年株式会社トーメン入社、1999年株式会社光通信入社、2024年より同社取締役。


社外取締役は、河野恵美氏(アイテ・カンパニー代表取締役・独立役員)、田中研次氏(坤ストゥーディオ代表取締役・独立役員)です。

SANKO MARKETING FOODSは監査役会設置会社です。社外取締役2名を含む7名の取締役会と、3名の社外監査役で構成される監査役会が、経営の監督と監査を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


SANKO MARKETING FOODSの役員報酬は、固定報酬である基本報酬、業績連動を考慮した賞与、そして非金銭報酬である譲渡制限付株式報酬により構成されています。社内取締役にはこれら全てが適用され、社外取締役にはその職務に鑑み基本報酬が支払われる仕組みです。同社は譲渡制限付株式報酬制度を導入しており、中長期的な企業価値の向上と株主との一層の価値共有を目指しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 58百万円 9.7百万円
社外役員 5名 22百万円 4.4百万円


なお、報酬等の総額および員数には、事業年度中に任期満了により退任した取締役1名が含まれています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。