※本記事は、株式会社THEグローバル社 の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
THEグローバル社グループは、首都圏を基盤に多角的な不動産事業を展開しています。分譲マンションや収益物件の開発販売を中心に、販売代理、建物管理、ホテル運営まで、グループ各社とともに幅広いサービスを提供しています。
単体従業員数は67名、連結従業員数は142名です。同社グループの事業セグメントは、分譲マンション事業、収益物件事業、販売代理事業、建物管理事業、ホテル事業、その他の6つです。
主な国内グループ会社は、SBIホールディングス、グローバル住販(販売代理事業)、グローバル・ハート(建物管理事業)、グローバル・ホテルパートナーズ(ホテル事業)などです。
直近では、2024年7月に株式会社グローバル住販との吸収合併を実施し、2025年5月には特定目的会社グローバル外苑前が連結子会社となりました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
THEグローバル社は、不動産総合デベロッパーとして事業を展開しています。同社グループでは、社員のスキル向上や能力発揮を支援する人材育成に力を入れています。多様な働き方を推進し、従業員エンゲージメントの向上にも取り組んでいることがうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の平均年齢が40代前半であり、比較的幅広い年齢層の社員が在籍していることがうかがえます。平均勤続年数は短めであり、人材の流動性がある環境であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,087,000円 |
| 平均勤続年数 | 2.9年 |
| 平均年齢 | 41.1歳 |
| 単体従業員数 | 67人 |
| 連結従業員数 | 142人 |
| 単体のグループ内比率 | 47.2% |
同社グループは、確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。この制度は同社および一部の連結子会社に適用されています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
THEグローバル社グループは、不動産総合デベロッパーとして、事業を通じた持続可能な社会の実現と社会課題の解決を目指しています。人的資本への投資を企業価値向上の重要なドライバーと位置づけ、社員の育成・能力開発、外部専門人材の積極採用、競争力強化のための報酬制度見直し、従業員エンゲージメント向上、従業員の健康増進を重点方針としています。
具体的には、業務に関連する資格取得の奨励や勉強時間の確保、資格手当の給付を通じて、従業員のスキル向上と挑戦できる環境づくりを進めています。採用においては、国籍、性別、年齢、職歴、学歴にかかわらず、能力・経験・実績を公正に評価する方針です。2023年10月には新組織体制への移行に伴い、業務内容・実績・業界水準に見合った評価制度と報酬体系を導入しました。従業員エンゲージメント向上のため、定期的なエンゲージメントサーベイを実施し、健康増進の取り組みとして「健康優良企業」の認定を継続的に更新しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示項目は記載を省略しています。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
多様性・登用
基準日は2025年6月末です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職者数 | 3人 |
| 女性管理職者割合 | 2.1% |
人材育成・エンゲージメント
基準日は2025年6月末です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 年次有給休暇取得率 | 70.2% |
| 月平均残業時間 | 10時間45分 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
THEグローバル社グループは、首都圏を基盤に、多角的な不動産事業を展開しています。分譲マンションや収益物件の開発販売などを通じて収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、首都圏を基盤とした多角的な不動産事業を展開しており、分譲マンションや収益物件の開発販売を主軸としています。物件の開発・販売による収益が主な稼ぎ方であり、これに加えて建物管理やホテル運営といった継続的な収益源も有しています。
当連結会計年度においては、収益物件事業が同社グループの売上高の大部分を占めています。また、大和証券リアルティ株式会社と旭化成ホームズ株式会社が主要な顧客となっています。
分譲マンション事業
分譲マンションの開発・引渡しを行っています。収益は、マンションの販売から得ています。運営は、主にTHEグローバル社が行っています。当連結会計年度の売上高は前年同期から減少しています。
収益物件事業
収益物件の開発・引渡しを行っています。収益は、収益物件の販売から得ています。運営は、主にTHEグローバル社が行っています。当連結会計年度の売上高は前年同期から大幅に増加しており、同社グループの主要な収益源となっています。
販売代理事業
グループ会社開発および他社開発物件の販売代理を行っています。収益は、販売代理手数料から得ています。運営は、グローバル住販が行っています。当連結会計年度の売上高は前年同期から減少しています。
建物管理事業
マンション管理を行っています。収益は、管理手数料から得ています。運営は、グローバル・ハートが行っています。当連結会計年度の売上高は前年同期から増加しています。
ホテル事業
京都におけるホテル運営を行っています。収益は、ホテル運営による収入から得ています。運営は、主にTHEグローバル社、グローバル・ホテルパートナーズが行っています。当連結会計年度の売上高は前年同期から大幅に減少しており、営業損失を計上しています。
その他の事業セグメント
不動産賃貸事業などを行っています。収益は、不動産賃貸収入などから得ています。当連結会計年度の売上高は前年同期から増加しています。
| セグメント | 売上高(2024年6月期) | 売上高(2025年6月期) |
|---|---|---|
| 収益物件事業 | 151億円 | 517億円 |
| 分譲マンション事業 | 89.7億円 | 85.5億円 |
| ホテル事業 | 21.8億円 | 5.9億円 |
| 建物管理事業 | 5.0億円 | 5.3億円 |
| 販売代理事業 | 3.0億円 | 3.3億円 |
| その他の事業セグメント | 11百万円 | 12百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
過去5期間の業績を見ると、同社グループの売上高は大きく変動しながらも、直近の期において大幅に増加しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、直近の期において大きく増加しています。
過去には経常損失や親会社株主に帰属する当期純損失を計上した期もありますが、直近では利益を確保し、その額も大きく伸びています。
| 項目 | 2021年6月期 | 2022年6月期 | 2023年6月期 | 2024年6月期 | 2025年6月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 184億円 | 258億円 | 424億円 | 270億円 | 617億円 |
| 経常利益 | △30.9億円 | 3.9億円 | 15.7億円 | 30.8億円 | 46.3億円 |
| 経常利益率 | △16.8% | 1.5% | 3.7% | 11.4% | 7.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △40.9億円 | 4.6億円 | 17.5億円 | 27.1億円 | 36.8億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △191.69 | 16.38 | 61.72 | 95.91 | 130.14 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
従業員1人あたりの売上高は前期から大きく増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたりの営業利益も前期から大幅に増加しており、収益を効率的に生み出す力が強まっていることが示されています。
これらの指標の改善は、同社グループの事業活動がより効率的になっていることを示唆しています。
| 指標 | 2024年6月期(前期) | 2025年6月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 189.1百万円 | 434.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 12.3百万円 | 38.1百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、本業で生み出す資金が投資を上回り、資金余力がある状態を示しています。前期から大きく改善し、財務基盤の安定性が高まっています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期から大きく改善し、当期はプライム市場の非製造業平均を上回る水準となっています。ROE(自己資本利益率)も非常に高い水準を維持しており、効率的な経営が行われていることを示しています。手元資金である現金及び預金も増加しており、事業運営の安定性を支える資金的な厚みがある状況です。これらの財務指標は、同社グループの事業活動が安定的に継続していくための基盤が整っていることを示しています。
| 指標 | 2024年6月期(前期) | 2025年6月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 79.6億円 | 109億円 |
| 自己資本比率 | 16.2% | 26.8% |
| ROE(自己資本利益率) | 41.0% | 39.2% |
| 現金及び預金 | 45.0億円 | 118億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、当連結会計年度は営業活動によるキャッシュフローが大幅な収入となりました。これは主に棚卸資産の減少額と税金等調整前当期純利益によるものです。投資活動によるキャッシュフローも投資有価証券の払戻による収入が主な要因となり、収入となっています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や短期借入金の純減少により支出となりました。
本業で得た資金が投資活動による資金を上回るフリーキャッシュフローは、当期に大きくプラスに転じています。これは、同社グループが事業活動で安定的に資金を生み出し、財務的な健全性を高めている状況を示しています。このような資金の流れは、事業の継続性や将来的な成長投資の余力を示唆しており、雇用や給与の安定性にも良い影響を与えるものと考えられます。
| 項目 | 2024年6月期(前期) | 2025年6月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △118.7億円 | 187億円 |
| 投資CF | △3.9億円 | 4.2億円 |
| 財務CF | 120億円 | △118.2億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △122.5億円 | 191億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの事業は、景気動向や金利動向、地価動向、税制改正等の影響を受けやすく、不動産市況の悪化が業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、不動産業界は参入障壁が高いとは言えず、多くの不動産業者が激しく競争している状況です。競争による分譲価格の下落や販売受託の減少が、同社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
THEグローバル社グループは、不動産価値創造企業として、変化する時代のニーズに対応し、新しい発想で価値を創造することを目指しています。顧客満足を追求し、社会に貢献しながら企業価値の最大化を図ることを基本方針としています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
THEグローバル社グループは、「不動産価値創造企業として、変化する時代のスピードに対応し、一歩先のニーズを見据えます。既成概念に囚われず、新しい発想による価値を創造し、お客様の夢を叶えます。」を経営基本方針としています。他にはない価値とサービスを創造するオンリーワン企業を目指しており、顧客満足度においてナンバーワン企業となることを目標に掲げています。お客さまに感動を与える付加価値の高い商品とサービスを提供することで社会に貢献し、企業価値の最大化を図ることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
THEグローバル社グループは、経営基本方針のもと「新しい発想、新しい挑戦、新しい行動。」を実践し、不動産総合デベロッパーとして企業価値の向上に努めています。社員や地域社会を含む多様なステークホルダーとともに成長し、事業を通じて持続可能な社会の実現と社会課題の解決を目指しています。人的資本への投資が中長期的に企業価値の向上をもたらすドライバーになると確信しており、社内人材の育成・能力開発、外部専門人材の積極採用、報酬制度の見直し、従業員エンゲージメント向上、従業員の健康増進を推進する方針です。採用においては、国籍や性別、年齢、職歴、学歴にかかわらず、能力・経験・実績を公正に評価しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
THEグローバル社は、監査等委員会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。取締役会は社外取締役が議長を務め、経営の監督機能を強化する体制となっています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
THEグローバル社の筆頭株主はSBIホールディングスです。同社は事業会社であり、発行済株式の過半数を保有しています。この資本構成は、特定の株主グループが同社グループの経営に強い影響力を持っていることを示しています。
上位株主には、旭化成ホームズや立花証券といった事業会社や金融機関が名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| SBIホールディングス | 51.95% |
| 旭化成ホームズ | 9.88% |
| 立花証券 | 5.03% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長執行役員は岡田圭司氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 岡田 圭司 | 代表取締役 社長執行役員 | 1998年近藤産業入社後、都市建コーポレーション、グローバル・エルシードを経て、2023年10月より同社代表取締役社長執行役員。グローバル住販、グローバル・ハートの取締役も務める。 |
| 山名 徳雄 | 取締役 執行役員 | 1991年三和銀行入行後、アイ・ティー・エックス、ツツイ、SBCメディカルグループを経て、2021年同社入社。2023年10月より同社取締役執行役員経営管理本部長。 |
| 髙村 正人 | 取締役 | 1992年三和銀行入行後、SBI証券代表取締役社長に就任。SBIファイナンシャルサービシーズ代表取締役社長、SBIホールディングス代表取締役副社長を経て、2021年1月より同社取締役。 |
社外取締役は、明石昌氏(元大和リビング代表取締役・指名報酬諮問委員会委員長)、山上友一郎氏(監査法人プレンプション代表社員・指名報酬諮問委員会委員)、上村直子氏(産業革新投資機構法務コンプライアンス室長・指名報酬諮問委員会委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役7名中3名が社外取締役として選任されています。社外取締役は、それぞれの知見に基づき、客観的な監督・監査機能を発揮しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
THEグローバル社の役員報酬は、各職責に応じた適正な水準を基本方針としています。報酬は固定報酬である基本報酬のみで構成されており、月例の固定報酬として役位、職責、在任年数などを総合的に考慮して決定されます。
報酬制度や評価に関する事項は、指名報酬諮問委員会が審議し、代表取締役社長に答申する仕組みとなっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 1.1億円 | 36.0百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 18百万円 | 18.0百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 22百万円 | 7.5百万円 |
同社の役員報酬の総額は148百万円であり、対象となる役員は合計7名です。
上記の他に無報酬の取締役が1名います。
報酬等の総額が1億円以上の役員はいないため、個人別の開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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