※本記事は、株式会社デュアルタップ の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
デュアルタップは、東京23区を中心に不動産販売事業を主軸として事業を展開しています。資産運用型マンション「XEBEC(ジーベック)」の企画・開発・分譲を手がけるほか、不動産管理事業やマレーシアを主軸とした海外不動産事業もグループ各社とともに展開しています。
単体従業員数は23名、連結従業員数は219名です。セグメントは不動産販売事業、不動産管理事業、海外不動産事業の3つです。
主な国内グループ会社は、デュアルタップコミュニティ(不動産管理事業)、デュアルタップアセットマネジメント(海外不動産事業)などです。
同社グループは、安定基盤の強化を図るべく、系統用蓄電池を活用した再生可能エネルギーインフラ開発販売事業における可能性を追究しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
デュアルタップは、不動産事業を展開する同社グループです。このセクションでは、同社グループで働く上での給与水準や働き方の特徴について詳しく見ていきます。安定した事業基盤を持つ企業で、どのようなキャリアを築けるのか、具体的なデータから読み解いていきましょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
デュアルタップの単体従業員の平均年齢は45歳を超えており、比較的落ち着いた年齢構成であることがうかがえます。平均勤続年数も6年を超えており、一定の期間にわたってキャリアを継続する傾向が見られます。これらのデータから、同社が安定した環境で長期的に働くことを志向する人材にとって魅力的な職場である可能性が示唆されます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 9,182,056円 |
| 平均勤続年数 | 6.9年 |
| 平均年齢 | 45.3歳 |
| 単体従業員数 | 23人 |
| 連結従業員数 | 219人 |
| 単体のグループ内比率 | 10.5% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
デュアルタップは「笑顔創造企業」を企業理念とし、一人でも多くのお客様の笑顔を創造し、さらなる発展に寄与することを基本方針としています。同社グループは、事業の持続的な成長に向けて、経営理念やミッションに共感し、高い専門性やスキルを有する人材の育成を重視しています。社員の業務遂行能力や専門性のスキルアップ、マネジメントスキルアップに重点を置き、自己啓発への投資を積極的に行っています。
具体的には、機会差別のない資格制度を導入し、個人の能力を最大限に発揮できる職場環境づくりに取り組んでいます。また、多様な人材を確保するため、年齢や性別、属性に関わらず能力を発揮できる人事制度の設計や多様な働き方の推進、自律的なキャリア形成の実現に向けた環境整備を進めています。女性管理職の登用を積極的に推進し、男性社員の育児休業取得を奨励するなど、性別にかかわらずキャリアと家庭生活の両立を支援する体制を整備しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 33.3% |
育児・介護支援
算定期間は毎年10月1日から翌年9月30日までの1年間で、配偶者が出産した男性の従業員数に対する育児休業を取得した男性の従業員数の割合です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性の育児休業取得率 | 100.0% |
人材育成・エンゲージメント
算定期間は毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間で、期間中の有給休暇付与日数の合計に対する有給休暇取得日数の割合です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 有給休暇取得率 | 48.3% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
デュアルタップは、東京23区を中心に不動産販売事業を主軸として展開する企業グループです。資産運用型マンション「XEBEC(ジーベック)」の企画・開発・分譲を核に、不動産管理事業や海外不動産事業も手掛けています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、不動産販売事業を主軸に、不動産管理事業、海外不動産事業の3つの報告セグメントで事業を展開しています。前連結会計年度までは営業支援事業も行っていましたが、当連結会計年度より報告セグメントから除外されました。
不動産販売事業
この事業では、東京23区を中心に資産運用型マンション「XEBEC(ジーベック)」の企画、開発、分譲を行っています。個人投資家やリート、不動産ファンド、企業法人など多様な顧客に販売しており、「23区・駅近・高機能マンション」をコンセプトに開発を進めています。中古マンションの売却や不動産再生事業として中古オフィスビルの売却も手掛けています。収益は、主にマンションや土地などの不動産販売から得ています。
不動産管理事業
同社が分譲した「XEBEC」やその他の資産運用型マンションの賃貸管理、仲介、建物管理を行っています。サブリース業務、家賃の集金代行業務、入居・退去に関する契約管理業務などの賃貸管理業務、および同社所有不動産の賃貸事業を展開しています。運営は、連結子会社であるデュアルタップコミュニティや建物管理サービスが行っています。収益は、これらの管理サービスや賃貸収入から得ています。
海外不動産事業
海外投資家が購入した同社開発・販売物件「XEBEC」の海外窓口業務のアフターサービスを提供しています。マレーシアを主軸とし、ジョホールおよびクアラルンプールに事務所を設置して建物管理事業を推進しています。運営は、連結子会社であるDUALTAP BUILDING MANAGEMENT SDN.BHD.およびG7 PROPERTIES SDN.BHD.が中心となって行っています。収益は、マレーシア国内での建物管理サービスから得ています。
当連結会計年度においては、不動産販売事業が同社グループの売上高の大部分を占めており、不動産管理事業、海外不動産事業がこれに続いています。主要な顧客として、いちごオーナーズ、サンウッド、リバブルアセットマネジメントが不動産販売事業における売上高に占める割合が高くなっています。
| セグメント | 売上高(2024年6月期) | 売上高(2025年6月期) |
|---|---|---|
| 不動産販売事業 | 37.3億円 | 69.0億円 |
| 不動産管理事業 | 11.1億円 | 11.2億円 |
| 海外不動産事業 | 3.2億円 | 3.4億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は変動を伴いながら推移しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に変動が見られ、特に前期は損失を計上しましたが、当期は再び利益を確保する結果となりました。
当連結会計年度においては、売上高は前期から大きく増加し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益も黒字に転換しています。これは、不動産販売事業における物件販売の増加が主な要因となっています。
| 項目 | 2021年6月期 | 2022年6月期 | 2023年6月期 | 2024年6月期 | 2025年6月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 61.5億円 | 108億円 | 86.3億円 | 51.7億円 | 83.7億円 |
| 経常利益 | 60百万円 | 95百万円 | 2.7億円 | △3.3億円 | 96百万円 |
| 経常利益率 | 1.0% | 0.9% | 3.2% | △6.4% | 1.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 12百万円 | 58百万円 | 1.9億円 | △3.9億円 | 1.2億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 3.48 | 16.83 | 56.08 | △112.53 | 33.20 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しました。これは、同社グループ全体の売上高が大きく伸びたことによるものです。
また、従業員1人あたりの営業利益も前期のマイナスから当期はプラスに転じており、収益性の改善が見られます。これらの指標の改善は、同社グループの事業活動が効率化され、従業員一人ひとりの貢献度が高まっている傾向を示しています。
| 指標 | 2024年6月期 | 2025年6月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 24.1百万円 | 38.2百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | △1.2百万円 | 0.8百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、本業で得た資金が投資を上回っており、財務基盤の安定性がうかがえます。事業活動で創出された資金を元に、今後の成長に向けた投資も行われています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は前期から増加し、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。純資産も増加傾向を示しており、財務基盤が強化されていることがうかがえます。ROE(自己資本利益率)はプラスであり、株主資本を効率的に活用して利益を生み出している状況です。手元資金である現金及び預金も増加しており、事業運営における資金の柔軟性が確保されていると考えられます。これらの財務状況は、事業の安定性や将来の成長に向けた基盤を支える要素となっています。
| 指標 | 2024年6月期(前期) | 2025年6月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 17.9億円 | 23.5億円 |
| 自己資本比率 | 29.7% | 42.7% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 5.7% |
| 現金及び預金 | 10.3億円 | 13.3億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローはプラスに転じ、本業で資金を創出している状況です。これは前期のマイナスから大きく改善したことを示しています。投資活動によるキャッシュフローはマイナスですが、その支出額は前期に比べて大幅に減少しています。これにより、事業活動で得た資金が投資活動の支出を上回り、自由に使える資金であるフリーキャッシュフローはプラスとなっています。財務活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、主に借入金の返済に資金が充てられたことがうかがえます。これらの資金の流れは、同社グループが本業で安定的に資金を生み出し、財務体質の健全化を進めていることを示しており、雇用や給与の安定性にも良い影響を与えると考えられます。
| 項目 | 2024年6月期(前期) | 2025年6月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △8.3億円 | 10.3億円 |
| 投資CF | △12.4億円 | △39百万円 |
| 財務CF | 10.8億円 | △7.2億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △20.6億円 | 9.9億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの事業は、不動産販売事業が連結売上高の大部分を占めており、不動産市況や金融環境、税制の動向に大きく影響を受ける傾向があります。また、地価や建築費の上昇により仕入コストが増加した場合、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、事業展開において高度な知識や経験を持つ優秀な人材が重要な経営資源であると認識しています。必要とする人材が十分に確保できない場合や、役職員が社外に流出した場合には、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
デュアルタップは、不動産の販売を通じてお客様の幸福に貢献する「笑顔創造企業」を企業理念に掲げています。社会の発展とお客様の資産価値最大化を目指し、事業活動を展開しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
デュアルタップグループは、「笑顔創造企業」を企業理念として掲げています。不動産の販売を通じてお客様の幸福に貢献することを目指しています。
資産運用型マンションの企画、開発、販売を主要事業とし、グループ全体で社会の発展とお客様の資産価値最大化に努めています。
不動産販売事業を主力としつつ、関連事業の拡大や新規事業への進出も視野に入れ、グループの総合力向上と長期安定的な企業価値創造を目指す方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
デュアルタップグループは、経済動向や業界環境を総合的に判断し、採算性を重視する方針で事業を推進しています。安易な拡大路線は取らない姿勢です。
社員の業務知識、専門スキル、マネジメントスキルの向上に重点を置き、人材(財)への投資を積極的に行っています。専門資格取得も奨励しています。
ESGやSDGsへの取り組みを重要な経営課題と認識し、「サステナビリティ会議」を定期的に開催しています。障害者雇用、女性役員の登用、地域ボランティア活動への参加も進めています。
機会差別のない資格制度を導入し、個人の能力を発揮できる職場環境づくりに取り組んでいます。多様な人材が能力を最大限に発揮できる人事制度の設計や働き方の推進、自律的なキャリア形成を支援する体制を整備しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
デュアルタップグループは、リスクマネジメント体制の強化を重要な課題としています。リスクの分析と迅速かつ適切な対応、再発防止を通じて、経営への影響を最小限に抑える体制強化を図っています。
国内不動産業界の「2024年問題」に対しては、適切な開発スケジュール策定や工程管理の徹底で対応を進めています。
ブランド価値の向上も重点テーマであり、「東京23区、駅近、高機能マンション」というブランドPRと、総合不動産企業としてのコーポレートPRを強化しています。
優秀な人材の確保と従業員教育も重視しており、ミッションに共感し高い専門性や技術力を持つ人材の育成に努めています。専門資格取得の奨励を通じて、従業員の教育と定着を図っています。
コンプライアンス経営の強化も課題であり、内部統制システムの整備・構築を継続的に行っています。監査等委員会監査や内部監査を通じて、状況変化に応じたシステム変更の必要性を検討し、対応策の早期構築を促しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
デュアルタップは、監査等委員会設置会社として、経営の公正性と透明性を確保するガバナンス体制を構築しています。取締役会は業務執行取締役と監査等委員である取締役で構成され、経営全般に対する監督機能を発揮しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
デュアルタップの筆頭株主は、代表取締役である臼井貴弘氏の親族が株式を保有する資産管理会社である株式会社Dimensionです。この資本構成は、創業家が同社グループの経営に強い影響力を持つ傾向を示しています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| Dimension | 30.81% |
| 臼井 貴弘 | 4.52% |
| 三菱UFJeスマート証券 | 2.78% |
(注)株式会社Dimensionは、同社代表取締役である臼井貴弘の親族が株式を保有する資産管理会社です。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長は臼井貴弘氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 臼井 貴弘 | 代表取締役社長 | 1996年5月 ㈱光通信入社。2006年8月 同社設立、同社代表取締役社長に就任。2017年10月 ㈱デュアルタップコミュニティ設立、同社代表取締役社長。2020年7月 ㈱デュアルタップコミュニティ代表取締役会長より現職。 |
| 藤村 由美 | 取締役 開発事業部長 | 1985年2月 ㈱アイリス館入社。2008年7月 同社入社。2016年9月 同社取締役開発部長。2020年1月 同社取締役開発事業部長より現職。 |
| 大野 慎也 | 取締役 経営企画室長 | 2002年4月 オリックス㈱入社。2020年3月 オリックス自動車㈱社長室シニアマネージャー。2024年4月 同社入社 執行役員経営企画室長。2024年9月 同社取締役経営企画室長より現職。 |
社外取締役は、篭原一晃氏(篭原公認会計士事務所所長・監査等委員)、酒井康弘氏(ST合同会社代表社員・監査等委員)、木呂子義之氏(東京御茶の水総合法律事務所・ATKPartners代表取締役・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会は業務執行取締役3名と監査等委員である取締役3名で構成されています。社外取締役3名はいずれも監査等委員を兼務しており、経営に対する監視・監督機能を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
デュアルタップの役員報酬は、企業価値の持続的な向上を目的として、固定報酬、賞与、および業績連動型株式報酬で構成されています。業績連動型株式報酬制度では、取締役会が定める期間中の業績評価指標に基づき、譲渡制限付株式を付与することで、業績達成へのインセンティブを付与する仕組みとなっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 66百万円 | 22.1百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 16百万円 | 5.2百万円 |
取締役(監査等委員を除く)の報酬等の額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。取締役(監査等委員を除く)の報酬限度額は、年額250百万円以内と決議されています。取締役(監査等委員)の報酬限度額は、年額50百万円以内と決議されています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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