※本記事は、株式会社ビーブレイクシステムズ の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ビーブレイクシステムズは、クラウドERPの開発・販売を行うパッケージ事業と、顧客システムの受託開発やIT人材派遣を行うシステムインテグレーション事業を展開しています。同社の技術者は両事業のプロジェクトに対応可能です。
単体従業員数は150名です。セグメントはパッケージ事業、システムインテグレーション事業の2つです。
ビーブレイクシステムズは、主にクラウドERPの開発・販売を行うパッケージ事業と、顧客システムの受託開発やIT人材の派遣を行うシステムインテグレーション事業を本体で展開しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
同社はIT業界でERPシステム開発とシステムインテグレーションを手掛けています。このセクションでは、同社の給与水準や働き方の特徴、そして従業員の定着状況や多様性への取り組みについてご紹介します。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の平均勤続年数と平均年齢から、比較的若い年齢層の従業員が長く定着している傾向が見られます。これは、キャリア形成の初期段階から長期的な活躍を期待できる職場環境を示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,081,000円 |
| 平均勤続年数 | 8.0年 |
| 平均年齢 | 32.8歳 |
| 単体従業員数 | 150人 |
退職給付制度
同社は、従業員の退職給付に充てるため、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型の制度を採用しています。この制度は国内の従業員を対象としています。
退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、退職給付債務は2.1億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社は、人材を最も重要な資産であり同時に最も重要な課題の一つと認識し、優秀なエンジニア・プロジェクトリーダー・プロジェクトマネージャーの確保及び育成に注力しています。このため、採用及び教育に関する投資を継続的に行っています。
管理職への登用においては、性別や国籍、社歴といった属性によらず、能力・見識及び人格で評価する方針です。従業員数及び採用募集への応募者数に占める女性の割合が低いことを課題と認識しており、ワークライフバランスのとれた働き方ができる職場環境の実現を目指しています。
具体的には、育児時短勤務制度、在宅勤務制度、フレックスタイム制度、時差出勤制度、半日休暇制度などを導入し、多様な働き方を支援しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
同社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは開示されていません。
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 新規採用者に占める女性比率 | 10% |
育児・介護支援
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性の育児休業取得率 | 100% |
| 女性の育児休業取得率 | 100% |
健康・安全
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 月平均残業時間 | 3.3時間 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ビーブレイクシステムズは、企業の基幹業務を効率化するクラウドERPの開発・販売と、顧客のシステム開発を支援するシステムインテグレーションを主軸とする企業です。同社は単体で事業を展開しており、企業集団は形成していません。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は「世界が認めるシステム構築の仕組を世に広め、社会の発展に貢献する」という理念のもと、主にクラウドERPの開発・販売を行うパッケージ事業と、顧客が構築するシステムの受託開発やIT人材の派遣を行うシステムインテグレーション事業を展開しています。同社の技術者は両事業のプロジェクトに対応可能であり、繁忙に応じて適宜配置を変更する体制を取っています。
パッケージ事業
企業の基幹業務システムを開発し、エンドユーザーに直接、またはシステムインテグレーターを介して販売する事業です。主にクラウドコンピューティング技術を用いて事業を展開しており、主力製品はサービス業に特化したクラウドERP「MA-EYES」です。収益は、基幹業務システムの導入時に受領する対価と、導入企業が同社サービスを継続利用することで生じる対価から得ています。当事業年度の売上高は前事業年度と比較して減少しました。
システムインテグレーション事業
顧客企業先に常駐して顧客システムの開発を行う事業であり、開発言語はJavaの開発案件に特化しています。顧客との継続的な取引関係により、安定した事業運営の基盤となっています。収益は、システムインテグレーター経由での受託開発や、システムインテグレーターへの社員の人材派遣から得ています。当事業年度の売上高は前事業年度と比較して増加しました。
同社は本邦以外の外部顧客への売上高がないため、海外比率は存在しません。また、当事業年度においては、株式会社インターネットイニシアティブへの販売実績が総販売実績の一定割合を占めています。
| セグメント | 売上高(2024年6月期) | 売上高(2025年6月期) |
|---|---|---|
| パッケージ事業 | 8.0億円 | 7.3億円 |
| システムインテグレーション事業 | 5.9億円 | 6.5億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
当事業年度の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも前事業年度と比較して減少しました。特に営業利益、経常利益、当期純利益はそれぞれ二桁の減少となりました。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社は、重要なリソースである社員技術者を効率的に配置し、売上・利益の極大化を目指す観点から「技術者稼働率」を重視しています。当事業年度の技術者稼働率は前年度比で低下しました。これは、主にパッケージ事業の売上高が減少したことや、競合パッケージに対する優位性確保のための新規機能開発・機能拡張への工数投入を継続したことによるものと認識されています。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社の財務基盤は、事業活動で得た資金を将来への投資に積極的に充てている状況を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の自己資本比率は当期で74.8%となっており、前期の73.8%から増加しています。これはプライム市場平均と比較しても高い水準を示しています。手元資金である現金及び預金は、当期末で17億4百万円となっており、前期末の19億15百万円から減少しました。これらの財務状況は、事業活動を支える安定した基盤があることを示しており、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。
| 指標 | 2024年6月期(前期) | 2025年6月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 16億45百万円 | 17億14百万円 |
| 自己資本比率 | 73.8% | 74.8% |
| 現金及び預金 | 19億15百万円 | 17億4百万円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社のキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に1億15百万円のプラスとなりました。これは税引前当期純利益の計上によるものです。一方で、投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入や有価証券の取得等により14億93百万円のマイナスとなっています。これにより、事業活動で得た資金を上回る投資が行われた結果、フリーキャッシュフローは13億78百万円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払額により23百万円のマイナスです。この状況は、同社が本業で安定的に資金を生み出しつつも、将来の成長に向けた積極的な投資を行っている段階にあることを示しており、今後の事業拡大による雇用や給与の安定性、成長性が期待されます。
| 項目 | 2024年6月期(前期) | 2025年6月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2億40百万円 | 1億15百万円 |
| 投資CF | △39百万円 | △14億93百万円 |
| 財務CF | △18百万円 | △23百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 2億1百万円 | △13億78百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社はERP製品に特化しており、市場競争力の低下等によって計画通りの受注ができない場合、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、主要顧客ターゲットが重複する競合他社の営業力や技術力等の向上により競争が激化する場合も、同社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、知識集約型の業務であるソフトウェア開発において、専門技術や知識を有する技術者、営業部員、管理部門の人員の確保と育成、定着が重要であると認識しています。必要な人材を十分に確保できない場合、同社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ビーブレイクシステムズは、自社パッケージとシステムインテグレーション事業を通じて社会の発展に貢献することを目指しています。人材を最も重要な資産と捉え、その獲得と育成に注力する企業風土が特徴です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は「世界が認めるシステム及びサービスを世に広める活動を通じて、社会の発展に貢献する」を経営理念として掲げています。この理念の実現のため、自社パッケージ「MA-EYES」の開発・導入を行うパッケージ事業と、顧客企業先に常駐してシステム開発を行うシステムインテグレーション事業を展開しています。
今後は「MA-EYES」の拡販によるパッケージ事業の拡大と、開発言語の特化や技術力を活かしたシステムインテグレーション事業の推進を通じて、社会の発展に貢献することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、人件費が費用の多くを占めることから、人材を最大の資産であり最も重要な課題の一つと認識しています。このため、ビジョンと理念を共有できる社員の獲得と育成に注力する企業風土があります。
管理職への登用においては、性別や国籍、社歴といった属性によらず、能力・見識及び人格で評価する方針です。採用人事に関する組織は社長の直轄とし、全ての退職者の退職理由を取締役会で共有するなど、人材に関する課題への対応状況を議論・監督しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社は、優秀なエンジニア、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーの確保および育成を重要課題の一つと認識しており、採用および教育に関する投資を継続していく方針です。また、人材が最大の資産であるとの考えから、ビジョンと理念を共有できる社員の獲得と育成に注力しています。
事業の継続的な発展のためには、コーポレート・ガバナンス機能の強化が必須であり、財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な整備および運用を重要視しています。事業規模の拡大に伴い、人的補充を行い内部管理体制を一層強化していくとしています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ビーブレイクシステムズは監査等委員会設置会社であり、取締役会は社内取締役と監査等委員である社外取締役で構成されています。これにより、取締役会の監督機能が強化され、経営の健全性・効率性・透明性の確保に努めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、代表取締役社長である白岩次郎氏が筆頭株主となっています。上位株主には複数の役員が名を連ねており、経営陣が主要な株主として同社を支えていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 白岩 次郎 | 39.96% |
| 各務 正人 | 9.73% |
| 上川 伸彦 | 8.31% |
| 高橋 明 | 6.60% |
| 光通信 | 4.71% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長は白岩次郎氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 白岩 次郎 | 代表取締役 社長 | 1995年東海銀行(現三菱UFJ銀行)入行、1998年SAPジャパン入社。2002年同社設立より代表取締役。 |
| 上川 伸彦 | 取締役 開発部長 | 1997年日立製作所入社。2002年同社設立より取締役。 |
| 高橋 明 | 取締役 営業部長 | 1997年日興証券(現SMBC日興証券)入社。2002年同社入社、2003年より取締役。 |
| 熊田 圭一郎 | 取締役 管理部長 | 1995年東海銀行(現三菱UFJ銀行)入行。2007年同社入社、管理部長を経て2016年より取締役。 |
社外取締役は、諏訪由枝氏(諏訪公認会計士事務所所長・公認会計士)、伊藤修久氏(合同会社ブリコラ代表社員)、本田宗哉氏(本田宗哉法律事務所所長・弁護士)、成願隆史氏(公認会計士成願隆史事務所所長・公認会計士)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とすることで、取締役会の監督機能の強化を図っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、役位、職責、在位年数に応じて業績や他社水準、従業員の給与水準等を総合的に考慮して決定されています。報酬は金銭による月例の固定報酬のみで構成されており、業績連動報酬や非金銭報酬は設けていません。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 57百万円 | 14.2百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 13百万円 | 3.2百万円 |
合計8名の役員に対し、総額70百万円の報酬が支給されています。
報酬等の総額が1億円以上である役員は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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