【平均年収717万円】コーア商事ホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収717万円】コーア商事ホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

コーア商事ホールディングスは、コーア商事、コーアイセイなどを傘下に持つ持株会社です。医薬品の原薬から製剤まで一貫した体制で事業を展開し、グループ連結従業員数は304名です。直近の業績は、売上高、利益ともに増収増益となりました。


目次

※本記事は、コーア商事ホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


コーア商事ホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は21名、グループ連結従業員数は304名です。

同社グループは、連結子会社3社を中心に、医薬品の原材料である原薬の輸入販売、医療用医薬品や一般用医薬品の製造販売、仕入販売、および製剤の受託製造を主な事業としています。原薬から製剤まで一貫した体制で国内外の医薬品メーカーと取引を行い、ジェネリック医薬品を中心に多様なニーズに対応しています。

主な国内グループ会社は、コーア商事(原薬販売事業)、コーアイセイ(医薬品製造販売事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


コーア商事ホールディングスは、従業員一人ひとりの自律的なキャリア開発を支援し、多様性を尊重する人材育成に力を入れています。特に「自ら学び、考え、想像力を働かせ、乗り越えていける力」を「考動力」と位置づけ、従業員の成長を促す方針です。また、多様な人材の確保と社内コミュニケーションの活性化を通じて、社員のエンゲージメント向上と生産性向上を目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社単体の平均年齢は49.0歳と比較的高い水準にあり、平均勤続年数は5.0年となっています。これは、経験豊富な人材が在籍しつつも、人材の流動性があることを示唆しています。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 7,168,000円
平均勤続年数 5.0年
平均年齢 49.0歳
単体従業員数 21人
連結従業員数 304人
単体のグループ内比率 6.9%


退職給付制度

同社グループは、従業員の退職給付に充てるため、積立型および非積立型の確定給付制度を採用しています。この制度は同社及び連結子会社に適用されています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

直近の退職給付債務は3.0億円、年金資産は1.7億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


コーア商事ホールディングスグループは、従業員一人ひとりの自律的なキャリア開発を支援し、多様性を尊重できる人材の育成を目指しています。知識だけでなく行動に繋がる「考動力」をコンセプトに、従業員の成長を促す取り組みを進めています。

具体的には、経営者や管理職向けの研修に加え、一般社員向けのオンライン研修も継続的に実施しています。今後は、スキルマップの明確化や教育研修の一層の充実を通じて、中長期的な人財育成プログラムの確立を目指す方針です。

また、多様な年齢、国籍、性別、知識、経験等の属性にとらわれない人材の確保が重要であると認識しており、キャリア採用を積極的に行っています。社員のエンゲージメント向上と生産性向上のため、部門内の縦断的および部門間の横断的なコミュニケーションを活性化させる施策にも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性育児休業取得率および男女賃金差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
女性管理職比率 12.5%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ コーアイセイ

指標 数値
女性管理職比率 17.5%

多様性・登用

指標 2024年度(前期) 2025年度 2030年度
女性の管理職比率 22.9% 22.1% 30%以上

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


コーア商事ホールディングスは、純粋持株会社として同社グループを統括し、医薬品の根幹を支える事業を展開しています。原薬の輸入販売から医薬品の製造販売まで、一貫した体制で医薬品業界に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、原薬の仕入販売、製剤(医療用医薬品・一般用医薬品)の製造販売及び仕入販売、製剤に係る受託製造を主な事業としています。顧客にとって付加価値の高い、高品質で安価な輸入原薬を提供することを主眼に置いています。原薬から製剤まで一貫した製造が可能な体制を構築し、国内外の医薬品メーカーと幅広く取引を行っています。

また、自社開発品の製造・販売も積極的に行い、ジェネリック医薬品を中心に多様なニーズに対応しています。取引の多くが日本国内向けであるため、米国による相互関税等の政策が業績に及ぼす影響は軽微であると同社グループは認識しています。一方で、為替変動は原薬等の仕入価格に影響を与えるリスクがあるため、為替予約や価格交渉などでリスク回避に努めています。

原薬販売事業

原薬とは医薬品を製造するための原材料であり、コーア商事株式会社が主にその輸入販売を行っています。収益は、主にジェネリック医薬品メーカーへの原薬供給から得ています。同社グループは、顧客の研究開発段階からの提案・支援活動や、原薬メーカーへの品質改善提案、新規製法の技術提供を通じて、高品質で安価な原薬の安定供給をサポートしています。

医薬品製造販売事業

コーアイセイ株式会社及びコーアバイオテックベイ株式会社が、医療用医薬品や一般用医薬品の製造販売、仕入販売及び受託製造を行っています。収益は、国内大手メーカー等からの受託製造や、ジェネリック医薬品の開発・製造、プレフィルドシリンジ製剤の販売などから得ています。日本国内のGMP基準を充足した品質管理能力と、高薬理活性注射剤の生産設備を強みとしています。

同社グループの事業セグメント別の売上高は以下の通りです。

セグメント 売上高(2024年6月期) 売上高(2025年6月期)
原薬販売事業 137億円 146億円
医薬品製造販売事業 84.0億円 86.7億円


同社グループの売上高は、原薬販売事業が医薬品製造販売事業を上回る規模となっています。直近の連結会計年度では、原薬販売事業、医薬品製造販売事業ともに売上高が増加しました。特に原薬販売事業では、中枢神経用薬や腫瘍用薬用原薬の販売が拡販や取引量増加に貢献しています。医薬品製造販売事業では、プレフィルドシリンジ製剤の販売が堅調に推移しました。

主要な顧客としては、扶桑薬品工業株式会社への売上高が全体の2割強を占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに一貫して増加傾向を示しています。直近の連結会計年度では、売上高が前期から増加し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益もそれぞれ前期から大きく伸びています。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 178億円 204億円 221億円 221億円 233億円
経常利益 34.0億円 37.5億円 40.9億円 43.7億円 53.8億円
経常利益率 19.1% 18.4% 18.6% 19.7% 23.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 21.4億円 23.6億円 26.9億円 29.5億円 36.4億円
1株当たり当期純利益(円) 53.94 59.55 67.83 74.14 86.38

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、直近の連結会計年度で前期からわずかに減少しました。一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から増加しており、収益性の改善が進んでいることがうかがえます。これは、同社グループが事業活動を通じて効率的な利益創出能力を高めている状況を示しています。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 76.6百万円 76.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 15.2百万円 17.6百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、安定した事業運営と将来への投資余力を示しています。本業で着実に資金を生み出し、健全な財務基盤を維持していることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループは高い自己資本比率を維持しており、強固な財務基盤を築いています。自己資本利益率もプライム市場平均を上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることを示しています。手元資金も潤沢に確保されており、事業の安定性や将来の成長に向けた投資余力がある状態です。これらの財務状況は、同社グループで働く上での雇用や給与の安定性にもつながると考えられます。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 251億円 281億円
自己資本比率 78.3% 77.9%
ROE(自己資本利益率) 12.8% 13.7%
現金及び預金 140億円 149億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、事業の成長と財務の健全性を両立している状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは37.8億円のプラスとなり、税金等調整前当期純利益や減価償却費が主な要因となっています。これは、同社グループが事業活動を通じて着実に資金を獲得していることを意味します。

投資活動によるキャッシュフローは△12.8億円のマイナスで、固定資産の取得による支出などが主な要因です。これは、将来の成長に向けた設備投資などを積極的に行っていることを示しています。営業活動で得た資金が投資活動を上回るフリーキャッシュフローは24.9億円のプラスとなっており、本業で稼いだ資金で投資を賄い、なお余剰資金がある優良な状態です。

財務活動によるキャッシュフローは△9.4億円のマイナスで、配当金の支払いや長期借入金の返済が主な要因です。これは、株主への還元や負債の健全な管理を行っていることを示しています。これらのキャッシュフローの状況は、同社グループが安定した経営基盤を持ち、将来の成長に向けた投資も継続しているため、入社後の雇用や給与の安定性にもつながるものと考えられます。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF 38.3億円 37.8億円
投資CF △14.7億円 △12.8億円
財務CF 7.9億円 △9.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 23.6億円 24.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、医薬品原薬及び製剤の販売において、特定の相手先との取引に依存する割合が比較的高く、顧客の販売戦略の変更や生産・在庫調整等により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。特に、連結売上高において腎臓疾患用治療製剤の依存度が高いことがリスクとして挙げられています。また、医療用医薬品の薬価改定や政府による医療保険制度の抜本改革が、販売価格低下や利益幅減少に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、今後の事業継続・拡大のために質の高い人材を継続的に確保していくことが重要な課題であると認識しています。周辺情勢の変動により人材を十分に確保できなかった場合、事業や経営成績、財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


コーア商事ホールディングスは、医薬品の安定供給を通じて社会貢献を目指す企業です。超高齢社会において必要とされる医薬品企業であり続けるための価値観と文化を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


コーア商事ホールディングスは、「加速する“超高齢社会”で必要とされる医薬品企業であり続けるために」というビジョンを掲げています。
「ジェネリックのベストパートナー」を企業理念とし、安全・安心・安価なジェネリック医薬品の安定供給を通じて、社会保障費削減に貢献することを目指しています。
「New Business Model Innovation」をコーポレートスローガンに、医薬品専門商社と特長ある注射剤トップメーカーを目指し、新しいタイプの医薬品企業グループを築くことを経営方針としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


コーア商事ホールディングスは、従業員一人ひとりの「考動力」(自ら学び、考え、想像力を働かせ、乗り越えていける力)をコンセプトに、成長を促すことを重視しています。
多様性・人格・個性を尊重し、年齢、国籍、性別、知識、経験等の属性にとらわれない人材の確保が必要であると認識しています。
社内コミュニケーションの活性化にも積極的に取り組む方針です。

法令遵守を基本としたコンプライアンス意識の向上や、グループシナジーの強化を重視しています。
ESGへの対応も中期事業戦略に掲げ、サステナビリティ委員会を設置し、協議・検討を行っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、2030年に向けての10カ年長期事業計画の実現に取り組んでいます。
重点テーマとして、サプライチェーンの強化と多様化、DX推進とAI技術の業務活用、進化するニーズに応えるバックオフィスの構築を掲げています。
また、グループシナジーの強化やESGへの対応も重要な課題です。
法令遵守を基本とした品質管理体制の強化、安心・安全な医薬品の安定供給、業務全般にわたるコンプライアンス意識の向上も推進しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


コーア商事ホールディングスは、監査等委員会設置会社として、透明性と客観性の高い経営体制を構築しています。社外取締役の積極的な登用により、経営の監視・監督機能の強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


コーア商事ホールディングスの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社である土師です。また、公益財団法人首藤奨学財団や首藤利幸氏といった創業家関連の株主が上位を占めています。これにより、特定の株主グループが同社の経営基盤を支えていることがうかがえます。

株主名 持株比率
土師 42.33%
公益財団法人首藤奨学財団 10.92%
首藤 利幸 5.03%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 3.86%
堀江 淳子 2.71%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性7名・女性3名)で構成され、女性役員比率は30.0%です。代表取締役社長は首藤利幸氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
首藤 利幸 代表取締役社長 1972年1月 日本モンテジソン株式会社入社、1991年2月 コーア商事株式会社設立同社取締役、1995年8月 同社代表取締役社長、2015年1月 同社代表取締役社長より現職。
大塚 里津子 取締役副社長 2008年4月 コーア商事株式会社入社、2015年1月 同社取締役学術部門担当、2025年9月 同社取締役副社長サステナビリティ・原薬セグメント担当より現職。
廣野 敏博 取締役副社長 1973年8月 小林製薬工業株式会社入社、2008年4月 同社取締役副社長、2014年11月 コーア商事株式会社入社、2025年9月 同社取締役副社長医薬品セグメント担当より現職。
小山 登志憲 専務取締役 1973年4月 ファームイタリア入社、2011年6月 アイロムホールディングス代表取締役会長、2014年7月 コーア商事株式会社入社、2018年9月 同社専務取締役営業部門担当より現職。
小松 美代子 常務取締役 1996年9月 石井税務会計事務所入所、2006年12月 コーア商事株式会社入社、2016年9月 同社取締役財務担当財務経理部長、2025年9月 同社常務取締役財務経理担当より現職。
田中 輝幸 取締役 1972年4月 日本化薬株式会社入社、2011年9月 大石膏盛堂執行役員営業本部長、2017年7月 同社入社、2019年7月 同社取締役事業開発部門担当より現職。


社外取締役は、平尾禎孝氏(元アルフレッサファーマ取締役常務執行役員・監査等委員会委員長)、木下洋氏(ティアンドエスグループ取締役・監査等委員会委員)、林恭子氏(グロービス経営大学院教授・監査等委員会委員)、山岸勇紀氏(矢野山岸法律事務所パートナー・監査等委員会委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である社外取締役が経営の意思決定に加わることで、取締役会の透明性及び客観性を高め、監査・監督機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


コーア商事ホールディングスの役員報酬は、月次の一定金額報酬と役員退職金規程に基づく退職慰労金で構成されています。当事業年度においては固定報酬のみが支給されており、業績連動報酬制度の導入については現在検討が進められています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 1.6億円 27.0百万円
社外役員 4名 17百万円 4.3百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。