【平均年収530万円】日本情報クリエイト 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収530万円】日本情報クリエイト 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

日本情報クリエイトは、不動産業界向けに一気通貫のITソリューションとして複数のクラウドサービスを提供し、DXを推進しています。直近の2025年6月期は増収増益を達成し、収益性と生産性も向上しました。


目次

※本記事は、日本情報クリエイト株式会社 の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本情報クリエイトは、「人と未来とデジタル技術を結ぶ真の価値を創造し、社会に貢献する」を経営理念に掲げ、不動産業界に対し、一気通貫のITソリューションとして複数のクラウドサービスを提供しています。不動産業界全体のDXを推進する事業活動を展開しています。

単体従業員数は306名、連結従業員数は306名です。同社グループのセグメントは不動産業務支援事業の1つです。

日本情報クリエイトは、不動産業界のDX化促進に向けた業務支援クラウドサービスの提供を中心に事業を展開しています。具体的には、不動産仲介業務を支援する「仲介ソリューション」と、賃貸管理業務を支援する「管理ソリューション」の2つに分類されるサービスを提供しています。

2024年7月1日には完全子会社であった株式会社リアルネットプロを吸収合併し、連結子会社はなくなりました。また、2025年5月にはサービス統合を実施しましたが、システム障害により一部サービスを切り戻しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日本情報クリエイトは、不動産業務支援事業を展開する企業です。従業員の平均年齢や勤続年数から、比較的若く、活気のある環境がうかがえます。人材育成や働きやすい環境整備にも力を入れていることが特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が30代半ばであり、平均勤続年数も比較的短い傾向にあります。これは、若手社員が多く活躍し、キャリアを形成していく環境があることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 5,300,000円
平均勤続年数 6.4年
平均年齢 35.5歳
単体従業員数 306人
連結従業員数 306人
単体のグループ内比率 100.0%

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「活力のある職場をつくり、社業の発展と共に各人の人間的成長と、関わる全ての人の幸福を実現する」を使命として掲げています。創業以来、人材の持続的な成長を重視し、人的資本経営の実現に向けて人材育成と社内環境整備に注力しています。

人材育成方針の基盤として、「全員経営」「共に育つ環境の構築」「挑戦できる環境の提供」の3つの組織運営方針を定めています。具体的な施策としては、KGI・KPIによる目標管理と自己成長ビジョンを設定する人事評価制度を運用しています。また、2014年に制定し2024年に再編した「クレド」を行動指針とし、従業員の主体的な行動を後押ししています。社員のキャリアアップを支援するため、将来のキャリアや希望職種を申告できるキャリア申告制度も導入しています。

社内環境整備方針では、社員一人ひとりの強みを活かしたキャリア形成とエンパワーメントを図り、Well-beingの実現を目指しています。HRシステムによるパーソナル分析をマネジメントに活用し、各個人の強みが発揮されるよう育成面談で意見交換を行っています。定期的な組織サーベイによるエンゲージメント調査で現状把握と課題設定を行い、期初に開催されるキックオフミーティングでは、前期に活躍したメンバーや組織を表彰する制度を通じて意欲的な活動へのフィードバックを実施しています。

なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。女性管理職比率および男女賃金差異は女性活躍推進法に基づき算出されています。男性育児休業取得率は育児介護休業法に基づき、育児休業等および育児目的休暇の取得割合を算出したものです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 9.62%
男性労働者の育児休業取得率 75.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 56.93%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 60.99%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 35.55%

多様性・登用

指標 目標 実績(当連結会計年度末)
係長級以上に占める女性労働者の割合 30%以上 9.78%

健康・安全

指標 目標 実績(当連結会計年度末)
労働者の年次有給休暇の年間平均取得率 60%以上 71.51%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


日本情報クリエイトは、不動産業界に特化したITソリューションをワンストップで提供し、顧客の生産性および収益性向上に貢献している会社です。テクノロジーを通じて不動産領域に革新的なプラットフォームを創造することを中期ビジョンに掲げ、業界全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、不動産管理会社や不動産仲介会社を主な顧客とし、不動産業務支援クラウドサービスを提供しています。提供するサービスは大きく「仲介ソリューション」と「管理ソリューション」の二つに分類されます。

「仲介ソリューション」は、物件情報の仕入れから集客、申込み、重要事項説明、契約に至るまでの不動産仲介業務全体を支援するクラウドサービス群です。業者間物件流通サービス「リアプロBB」や「リアプロ」を基盤とし、自社ホームページ制作支援ツール「WebManagerPro」、不動産ポータルサイトでの集客支援となる「物件データ連動」、非対面での入居申込みや電子契約に対応したサービスなどを提供しています。

「管理ソリューション」は、賃貸管理業務全体に対応するクラウド型の業務支援サービス群です。基幹業務システムである「賃貸革命」を中心に、契約情報や請求・入金管理、オーナーへの送金業務などを効率化します。また、入居者やオーナーとのコミュニケーションを支援する「くらさぽコネクト」アプリや、オーナー向けの提案レポートを自動生成する「オーナー提案AIロボⅡ」なども提供しています。

同社グループの収益モデルは、継続的に利用されるサービスが多く、安定した財務基盤を特徴としています。2025年6月期末の解約率は0.4%と低く、同社グループ全体の収益の約78%がストック型収益で構成されています。海外の外部顧客への売上高はなく、特定の主要な顧客に収益が集中している状況もありません。

セグメント 売上高(2024年6月期) 売上高(2025年6月期)
管理ソリューション 2兆7,404億円 3兆336億円
仲介ソリューション 1兆6,509億円 1兆9,879億円
その他 455億円 539億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期間にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに成長傾向を示しています。特に直近の2025年6月期においては、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも前期から大きく増加しました。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 - 30.5億円 37.7億円 44.4億円 50.8億円
経常利益 - 5.4億円 3.8億円 7.4億円 10.0億円
経常利益率 - 17.6% 10.0% 16.7% 19.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 - 2.8億円 1.9億円 4.3億円 6.3億円
1株当たり当期純利益(円) - 19.93 13.06 30.43 45.11

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から当期にかけて増加しており、従業員一人ひとりの生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、同社グループの収益体質の強化と組織効率化の進展を示しています。

指標 2024年6月期 2025年6月期
従業員1人あたり売上高(連結) 14.2百万円 16.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.3百万円 3.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に充てている状況です。財務基盤は安定しており、事業の拡大を目指すフェーズにあることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)の両面で高い水準を示しています。自己資本比率はプライム市場の平均と比較しても高く、財務の健全性が保たれている状況です。ROEもプライム市場平均を上回っており、効率的な経営が行われていることを示しています。手元資金は前期から減少していますが、十分な水準を維持しており、事業運営における安定性につながると考えられます。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 34.7億円 39.0億円
自己資本比率 62.2% 68.2%
ROE(自己資本利益率) 13.0% 17.0%
現金及び預金 9.6億円 7.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の増加などにより、前期と比較して増加しています。本業で安定的に資金を生み出している状況です。

一方で、投資活動によるキャッシュフローは、無形固定資産の取得や子会社株式取得などにより、支出が大幅に増加し、マイナス幅が拡大しています。これは、将来の成長に向けた積極的な投資を行っていることを示しています。

その結果、フリーキャッシュフローは前期のプラスから当期はマイナスに転じています。財務活動によるキャッシュフローは配当金の支払いにより減少していますが、前期と比較して減少幅は縮小しています。同社グループは、事業の拡大と技術革新への対応のため、今後も投資を強化していく方針であり、これは長期的な成長への期待につながる一方で、短期的な資金流動性には注意が必要です。積極的な投資は将来の事業拡大と雇用機会の創出につながる可能性があります。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF 6.4億円 8.1億円
投資CF △5.4億円 △9.6億円
財務CF △2.7億円 △0.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 1.0億円 △1.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループは、不動産業界に特化したシステム開発・販売を行っており、不動産業界全般の景気やシステム投資状況、規制環境の変化が財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。また、主力製品である「賃貸革命」への依存度が高く、特定の製品に依存するリスクを認識しています。

加えて、技術革新のスピードが速い業界に属しており、想定以上の技術革新により製品・サービスが陳腐化するリスクや、競合他社との競争激化による影響も考えられます。

③ 人材・組織に関するリスク


同社グループは、事業の継続的な発展と技術革新への対応、サービスの普及のために、優秀な人材の確保および育成が不可欠であると認識しています。今後、人材採用が困難となる場合や在籍する人材の流出が生じた場合、事業運営および拡大に支障をきたす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日本情報クリエイトは、テクノロジーの力で不動産領域に革新的なプラットフォームを創造することを目指し、顧客の幸福実現を追求する企業です。従業員の成長と働きがいを重視し、社会貢献とWell-being(ウェルビーイング)の実現にも力を入れています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「テクノロジーで不動産領域に革新的プラットフォームを創造する」を中期ビジョンとして掲げています。不動産領域で真の価値を創造し、同社グループに関わる全ての人の幸福実現を目指しています。

経営の基本方針として、不動産業務支援サービスをワンストップで提供することを挙げています。また、自社開発からアフターサポートまでの一貫したサービスを提供し、付加価値の高い商品を開発・提供することにも注力しています。お客様と真摯に向き合う営業、サポートを行うことも重要な方針としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは「私たちは、活力のある職場をつくり、社業の発展と共に各人の人間的成長と、関わる全ての人の幸福を実現します。」を使命としています。人材育成方針の基盤となる組織運営方針として、「全員が参画意識を持った『全員経営』を目指す」「共に育つ環境を構築する」「挑戦できる環境の提供」の三つを定めています。

同社グループでは、2014年より経営理念を基に行う事業活動全般に対する共通の価値観・行動指針である「クレド」を制定し運用しています。2024年には、従来の17項目から7項目へと内容を集約・再編しました。この「クレド」は、「全員経営」実現に向けた各個人の主体的な行動を後押しし、組織全体の価値観統一と行動の一貫性に寄与するものです。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループが対処すべき課題として、業者間物件流通サービスによるスピーディな顧客基盤の拡大を挙げています。日本全国の空室情報のデジタル化推進と顧客基盤の拡大が重要であると認識しています。

また、全国の拠点と地域密着型コンサルタントを活かしたマーケットシェア拡大を実現するため、営業戦略の推進と生産性向上も重要なテーマです。既存事業である仲介ソリューション、管理ソリューションの商品力強化も課題として認識しており、市場の変化や法改正、顧客からの情報を活かした商品強化を推進しています。

さらに、AI・ビッグデータを活用した新規事業の強化も進めていくことが重要であると考えています。市場拡大・新規開業企業への対応も重点的に取り組むべき課題としており、営業拠点からの活動だけでなく、Webマーケティングやカスタマーサクセス部隊による活動等、様々な角度から販売を強化しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


日本情報クリエイトは、監査等委員会設置会社として、経営の透明性と公平性を高めるコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。取締役会は、業務執行の決定と監督を行う役割を担っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


日本情報クリエイトの株主構成を見ると、筆頭株主はNJCであり、その次に米津健一氏が名を連ねています。米津健一氏は同社の支配株主に該当し、同社グループの経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
NJC 40.97%
米津 健一 29.97%
後藤 吉行 1.96%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 1.32%
日本情報クリエイト従業員持株会 0.99%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役会長は米津健一氏、代表取締役社長は辻村都雄氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
米津 健一 代表取締役会長 1981年4月 豊田自動織機入社、1994年8月 同社設立、代表取締役社長、2023年9月 同社代表取締役会長より現職。
辻村 都雄 代表取締役社長 1991年4月 リクルート入社、2015年4月 マリッジ&ファミリー事業執行役員、2022年4月 メイテックフィルダーズ代表取締役社長、2023年9月 同社代表取締役社長より現職。
丸田 英明 取締役開発・コーポレート統括 サポート部長 1994年4月 デンソー入社、2009年9月 同社入社、2017年9月 同社取締役開発部長、2025年7月 同社取締役開発・コーポレート統括サポート部長より現職。
瀬之口 直宏 取締役開発・コーポレート統括 管理部長 1995年4月 メイワスカイ入社、2010年6月 同社入社、2018年9月 同社取締役管理部長、2025年7月 同社取締役開発・コーポレート統括管理部長より現職。
渡邉 良 取締役 事業統括 事業部長 2001年4月 住友商事入社、2007年9月 リクルート入社、2022年9月 ベイシアスポーツクラブ代表取締役、2024年7月 同社取締役事業統括事業部長より現職。


社外取締役は、山元理氏(山元経営診断事務所代表)、三浦洋司氏(三浦会計事務所代表・監査等委員)、古瀨智子氏(弁護士法人東京フレックス法律事務所パートナー・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能強化を通じてコーポレート・ガバナンスの充実を図っています。社外取締役は、独立した立場から経営を監督し、その経験や見識を経営に反映する役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


日本情報クリエイトの役員報酬は、業績や持続的な企業価値向上を考慮し、各職責・能力に応じた適切な水準と体系を目指しています。報酬は固定報酬としての基本報酬と業績連動報酬等で構成されますが、2025年6月期までは業績連動報酬は支給されておらず、固定報酬のみが支給されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
監査等委員(社外除く) 1名 7百万円 7.2百万円
社外取締役(監査等委員) 3名 4百万円 1.4百万円


なお、役員報酬基本方針では固定報酬と業績連動報酬を原則としていますが、2025年6月期までは業績連動報酬は支給されておらず、固定報酬のみが支給されています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。