【平均年収865万円】サスメド 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収865万円】サスメド 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

サスメドは、ICTを活用した持続可能な医療サービスを提供し、デジタル治療(DTx)の開発を主軸に創薬プロセスの効率化と医療サービスの実現を目指す企業です。事業収益は増加しましたが、損失は継続しつつもその額は減少しています。


目次

※本記事は、サスメド株式会社 の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


サスメドは、ICTを活用し持続可能な医療サービスを提供する企業です。医薬品や医療機器に次ぐ第三の治療法である「デジタル治療(DTx)」の開発を主軸に、臨床試験システムや機械学習による自動分析システムを外部機関に提供し、創薬プロセスの効率化と医療サービスの実現を目指しています。

単体従業員数は43名です。同社のセグメントは「DTxプロダクト事業」と「DTxプラットフォーム事業」の2つです。

サスメドは、治療用アプリ開発を行う「DTxプロダクト事業」と、汎用臨床試験システムや機械学習自動分析システムの提供、DTx開発支援から構成される「DTxプラットフォーム事業」を展開しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


サスメドは、ICTを活用して持続可能な医療の実現を目指す研究開発型の企業です。プロフェッショナルな人材が協力し、専門性を高めながら事業を推進できる環境づくりに力を入れています。柔軟な働き方を支援する制度も導入されています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が30代後半であり、平均勤続年数は比較的短い傾向にあります。これは、比較的新しい企業であることや、専門性の高い人材が活躍する環境であることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 8,649,000円
平均勤続年数 2.6年
平均年齢 37.3歳
単体従業員数 43人


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、「ICTの活用によって持続可能な医療(Sustainable Medicine)を社会に提供し続けること」をミッションに掲げています。このミッション実現のため、医療を中心とした社会課題の解決に強い関心を持つプロフェッショナル人材が、専門性を高めながら研究開発・事業化を推進できる環境整備を重視しています。また、高い専門性を持つ社員の貢献に報いるための制度構築も重要だと考えており、5つの「行動指針」を採用基準の一つとしています。

人材戦略の重点項目として、「社員の成長と活躍推進」「多様な人材の活躍(多様な働き方)」「社員の健康と安全」の3点を挙げています。社員の成長を促すため、職務発明取扱規程を定め、研究開発や知的財産権の出願を推奨し、副業も許可しています。多様な働き方を支援するため、医師や薬剤師、博士号保有者などのプロフェッショナル人材が活躍できる企業文化を醸成しています。具体的には、リモートワークと出社のハイブリッド勤務や、コアタイムのないフルフレックスタイム制度を導入しています。社員の健康と安全については、健康診断やストレスチェックの実施、健康増進イベントへの参加率向上に取り組んでいます。

また、社員の貢献に報いる制度として、評価制度に準じたストック・オプション制度を設けています。ミッション実現と中長期的な企業価値向上を目指し、半期ごとの評価に基づいたストック・オプションの付与を定期的に実施しています。新入社員の受け入れ体制整備にも力を入れており、オンボーディングや部署間交流、メンター制度の導入、採用選考プロセスの見直しなどを行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

社員の成長と活躍推進

指標 数値
発明報奨金の支給対象者 8名
副業の実施件数 5件
eNPS® -33.34
定着率 82.1%
入社1年未満の離職率 9.09%

多様な人材の活躍(多様な働き方)

指標 数値
年休取得率 71.5%
子の看護等休暇取得日数(延べ) 12.5日
リモートワーク率(週3日以上) 66.7%
フルフレックス制度を評価している 100%
男性社員の育児休暇取得 2件

社員の健康と安全

指標 数値
健康診断受診率 100%
ストレスチェック受検率 100%
平均所定外労働時間(月) 11時間6分

ガバナンス

指標 数値
重大なコンプライアンス違反 0件
BCP更新と社内訓練の実施 各1回
ISMS認証の維持 維持

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


サスメドは、ICTを活用して持続可能な医療サービスを社会に提供することをミッションに掲げています。医薬品や医療機器に次ぐ第三の治療法として注目される「デジタル治療(DTx)」の開発を事業の中心としています。

同社の事業は、治療用アプリ開発を行う「DTxプロダクト事業」と、汎用臨床試験システムや機械学習自動分析システムを提供する「DTxプラットフォーム事業」の2つのセグメントで構成されています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、デジタル治療(DTx)の開発を通じて、医療現場の課題解決と効率化を目指しています。具体的には、治療用アプリの開発、臨床試験プロセスの効率化、そして医療データの効果的な活用を推進しています。

DTxプロダクト事業

この事業では、アンメットメディカルニーズへの解決策として、慢性疾患や認知行動療法、運動療法が有効とされる疾病に対する複数の治療用アプリを開発しています。特に不眠障害用アプリの開発が進んでおり、医療機器製造販売承認を取得しています。
収益は、開発の進捗に応じたマイルストン収入や、製品上市後の販売額に応じたロイヤリティ収入を予定しています。当期は、月経前症候群・月経前不快気分障害を対象とした治療用アプリの特定臨床研究開始に伴うマイルストン収入を計上しました。

DTxプラットフォーム事業

この事業では、同社が独自に構築した汎用臨床試験システムと機械学習自動分析システムを提供しています。これらのシステムを活用したDTx開発支援も行い、業界全体の創薬プロセスの効率化と医療データの利活用を促進しています。
収益は、汎用臨床試験システムの提供や機械学習自動分析システムの提供、およびDTx開発支援から得ています。当期は汎用臨床試験システムの採用件数が増加し、機械学習自動分析システムの継続利用も安定した収益に貢献しています。

当期の事業収益はDTxプロダクト事業がDTxプラットフォーム事業よりも大きく、前期と比較してもDTxプロダクト事業の収益が大きく増加しています。また、当期の販売実績では、あすか製薬株式会社への販売が全体の64.8%を占めており、特定の取引先への収益集中が見られます。

セグメント 売上高(2024年6月期) 売上高(2025年6月期)
DTxプロダクト事業 2.0億円 3.0億円
DTxプラットフォーム事業 1.4億円 1.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の事業収益は、当事業年度において前期から増加しています。一方で、営業損失、経常損失、当期純損失が継続していますが、損失額は前期と比較して減少する傾向にあります。

営業外収益には助成金等収入が計上され、営業外費用には譲渡制限付株式報酬償却損が、特別損失には減損損失が計上されています。営業活動によるキャッシュ・フローは継続して支出が上回る状況です。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社の従業員1人あたり収益は、前期と比較して増加傾向にあります。これは、事業収益の増加と従業員数の増加が影響していると考えられます。

指標 2024年6月期 2025年6月期
従業員1人あたり売上高(連結) - -

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


サスメドは、デジタル治療用アプリの研究開発を主軸とする企業です。現在は先行投資フェーズにあり、将来の収益化に向けた事業展開を進めています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤は、事業の成長段階に応じた資金状況を示しています。自己資本の状況や手元資金の厚みは、今後の事業展開を支える上で重要な要素となります。これらの財務状況は、従業員の雇用や給与の安定性にも影響を与える可能性があります。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
自己資本比率 - -
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 - -

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動における資金の流れを示しています。事業活動による資金の出入りは、本業における資金創出力の状況を反映するものです。投資活動による資金の動きは、将来の成長に向けた投資の方向性を示し、財務活動による資金の動きは、資金調達や返済の状況を表します。これらの資金の流れを把握することは、同社の事業の安定性や成長性、そして従業員の雇用や給与の安定性にも影響を与える要素として重要です。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF - -
投資CF - -
財務CF - -
フリーCF(営業CF+投資CF) - -

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社は、治療用アプリの開発を事業領域としており、国内での競争環境が厳しくなりつつあります。競合企業との研究・開発、臨床試験、販売等の競争結果により、治療用アプリの上市が計画通りに進行しない可能性があります。

また、治療用アプリの研究開発には多額の初期投資を要するため、第2期から当事業年度にかけて当期純損失を計上しています。将来において計画通りに当期純利益を計上できない場合、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社は小規模組織であり、事業活動は現在の経営陣や少数の研究開発人員に強く依存しています。優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保や育成が順調に進まない場合、または人材の流出が生じた場合には、事業活動に支障が生じる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


サスメドは、医療現場の未だ満たされていないニーズに対し、IT技術を活用した新たなソリューションを提供することで、持続可能な医療の実現を目指している会社です。医療とテクノロジーの融合を通じて、社会に価値を生み出すことを追求しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は、医療現場におけるアンメットメディカルニーズに対してIT技術を活用した新たなソリューションを提供し、社会へ価値を生み出すことを事業活動の目的としています。医療が必要な全ての患者に最適な医療を提供し続けることができる、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

ミッションとして「ICTの活用によって持続可能な医療サービスを社会に提供し続けること」を掲げています。ビジョンは「持続可能な医療(Sustainable Medicine)の実現」です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は「サイエンスと専門性の融合によって新たな医療を切り拓く」ことをバリューとしています。このバリューに基づき、以下の行動指針を定めています。

「常に社会的意義を考える」「本質的な成果にこだわる」「プロフェッショナルとして尊重する」「成長を楽しむ」「客観的に考え主体的に動く」という5つの指針です。これらの行動指針は、同社の採用基準の一つにもなっています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は、継続的な成長と企業価値の向上を目指す上で、いくつかの機能面での課題に取り組んでいます。営業活動においては、国内外の製薬企業や医療機関等との共同研究開発体制の整備・充実と連動した戦略的な営業活動が重要だと考えています。

研究開発活動では、自社システムの優位性を確保し続けるため、国内外の製薬企業及び学術研究機関等との共同研究を推進しつつ、自社内における研究開発とその体制の強化を進めています。内部管理・統制においては、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な課題の一つと認識しており、経営の効率化と健全性・透明性の向上に努めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


サスメドは、取締役会制度と監査等委員会制度を採用し、経営の意思決定と業務執行、監査を行っています。経営の透明性、健全性の向上、意思決定の迅速化を目指し、多様な委員会を設置してコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


サスメドの筆頭株主は、代表取締役社長である上野太郎氏です。同社の資本構成は、創業者が大きな持株比率を占めている点が特徴です。その他、信託銀行や事業会社が上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
上野 太郎 41.30%
日本カストディ銀行(信託口) 6.70%
ヘルシア 4.70%
スズケン 4.10%
第一生命保険 3.40%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性5名・女性2名)で構成され、女性役員比率は28.6%です。代表取締役社長は上野太郎氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。

氏名 役職 主な経歴
上野 太郎 代表取締役社長 2006年4月都立広尾病院研修医、2012年3月熊本大学大学院医学系研究科博士課程修了。2015年7月サスメド合同会社創業代表社員、2016年2月同社設立代表取締役社長より現職。
小原 隆幸 取締役 2001年4月船井総合研究所入社、2006年1月大和証券エスエムビーシー入社。2020年7月同社入社執行役員、2021年5月同社取締役管理部担当より現職。
本橋 智光 取締役CTO 2009年4月新日鉄ソリューションズ(現:日鉄ソリューションズ)入社。2017年11月同社入社、2019年9月同社取締役CTOシステム開発部担当より現職。


社外取締役は、加賀邦明氏(元生命科学インスティテュート代表取締役社長)、秋嶋由子氏(元エノテカ取締役・常勤監査等委員)、長尾謙太氏(税理士法人グローイング代表社員・監査等委員)、山本麻記子氏(TMI総合法律事務所弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会制度と監査等委員会制度を採用しています。監査等委員会は全員が社外取締役で構成されており、過半数の独立社外取締役で構成されるガバナンス委員会も設置されています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


サスメドの取締役の報酬は、固定報酬である基本報酬と、中長期的なインセンティブとしての譲渡制限付株式による株式報酬で構成されています。監査等委員である取締役の報酬は、職務執行に対する監査の実効性を確保するため、固定報酬としています。当事業年度においては、業績連動報酬制度は採用されていません。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 84百万円 21.1百万円
社外役員 5名 28百万円 5.6百万円


同社の役員報酬等の総額は1億12百万円であり、報酬の支給対象となった役員の総数は9名です。
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
個人別報酬が開示されている役員はいません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。