【平均年収299万円】WOLVES HAND 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収299万円】WOLVES HAND 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

WOLVES HANDは、動物病院やペットサロンの運営を主軸に、動物病院向けソフトウェア提供などグループ各社とともに幅広いサービスを展開しています。直近期はM&Aや新規開院により業容を拡大し、売上高・利益ともに堅調な成長を続けています。


目次

※本記事は、株式会社WOLVES HAND の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


WOLVES HANDグループは、動物病院やペットサロンの運営を主軸に、動物病院向けソフトウェアの提供、獣医療教育セミナーの配信、医療用機械器具の製造・販売を手掛けています。ペットの長寿命化や家族化を背景に、高度化する動物医療ニーズに応える幅広いサービスを提供しています。

単体従業員数は419名、連結従業員数は453名です。セグメントは動物病院事業の単一セグメントです。

主な国内グループ会社は、当社、そよかぜ、バハティー、ペット・ベット、飛鳥メディカルなどです。

直近では、2024年8月に株式会社そよかぜ、2025年2月に株式会社バハティーを子会社化し、動物病院事業の業容を拡大しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


WOLVES HANDグループは、動物医療という専門性の高い分野で事業を展開しており、従業員の働きがいと成長を重視する環境が特徴です。多様な人材が活躍できるよう、男女差のない労働環境の整備に力を入れています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


WOLVES HANDは、平均年齢が32.1歳、平均勤続年数が3.0年となっており、比較的若手社員が多く活躍している傾向が見られます。これは、新しい人材が積極的に加わり、組織が常に活性化されていることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 2,994,000円
平均勤続年数 3.0年
平均年齢 32.1歳
単体従業員数 419人
連結従業員数 453人
単体のグループ内比率 92.5%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


WOLVES HANDグループは、「Animal is my life」を経営理念に掲げ、「人と変わりない幸せを動物たちに届けたい」「世界最先端の動物医療を実現したい」「動物と社会が隔たりなくつながる世の中を実現したい」を使命として、動物医療の発展に取り組んでいます。同社グループの動物医療事業は労働集約型サービス産業であり、男女の別なく活躍できる労働環境の整備が不可欠であると考えています。

賃金や育児休業取得において男女差が生じない運営に努めており、新卒社員や中途採用を積極的に受け入れ、多様な人材の確保に注力しています。また、獣医師をはじめとした従業員の定着性を高めることを重要視しており、働きやすい環境づくりに努めています。

具体的には、獣医師に対しては1日あたり20件、年間4,000件という豊富な診療機会を提供し、能力向上の機会を与えています。ベテラン獣医師によるOJTを通じて若手獣医師の育成にも力を入れており、これが大卒新人採用や獣医師の定着に寄与すると考えています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 27.0%
男性労働者の育児休業取得率 40.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 49.8%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 53.6%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 83.3%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 株式会社そよかぜ

指標 数値
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 54.9%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 56.0%


▼ 株式会社バハティー

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 50.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 31.3%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 51.4%


▼ 株式会社ペット・ベット

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 100.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


WOLVES HANDグループは、動物病院事業を主軸に、ペット関連の多角的なサービスを展開しています。ペットの家族化や高齢化が進む社会において、動物医療の発展に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


WOLVES HANDグループは、動物病院の運営を主要な事業としています。診察、検査、手術などの診療サービスを提供し、その対価として診療費を得ています。この動物病院運営事業は、同社グループの売上高の80%以上を占める主力事業となっています。

また、ペットサロンの運営も行っており、トリミングやペットホテルなどのサービスを提供しています。これは動物病院に併設される形で、ペットの健康管理と潜在顧客との関係構築に貢献しています。

さらに、動物病院向けの顧客管理システム「わん太郎」の提供や、小動物臨床獣医師向けの獣医療教育セミナーサイト「VMN」の運営も手掛けています。「わん太郎」や「VMN」は、利用ユーザーから月額利用料を受領する形態で収益を得ています。その他、医療用機械器具の製造・販売も行っています。

同社グループは、本邦以外の外部顧客からの売上高はなく、海外事業は展開していません。また、特定の顧客に売上が集中している状況もありません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


WOLVES HANDグループの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに堅調な成長傾向を示しています。特に当連結会計年度においては、動物病院事業の業容拡大を目的としたM&Aや新規開院、既存病院の増収が売上高の増加に寄与しました。営業利益も、M&Aや株主総会に伴う一時的な費用増加があったものの、前年を上回る結果となっています。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 - 43.0億円 46.5億円 49.9億円 54.6億円
経常利益 - 7.1億円 8.0億円 8.0億円 9.1億円
経常利益率 - 16.6% 17.2% 16.0% 16.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 - 3.2億円 5.1億円 5.6億円 5.9億円
1株当たり当期純利益(円) - 42.68 68.17 75.20 79.34

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


WOLVES HANDグループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から横ばいとなっています。これは、獣医師不足が慢性化する中で、新卒採用の推進やM&Aによる拠点数増加を通じて獣医師数を積極的に確保した結果、一時的に従業員数が増加したことによるものです。同社グループは、人材育成システムを通じて早期戦力化を図り、売上高への貢献を目指しています。

従業員1人あたり営業利益(連結)も、前期から横ばいの水準を維持しています。これは、売上高の増加と営業利益の増加が、従業員数の増加とバランスしている状況を示しています。

指標 2024年6月期 2025年6月期
従業員1人あたり売上高(連結) 12.1百万円 12.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.0百万円 2.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


WOLVES HANDグループの経営の安定性について、財務基盤や資金の流れ、事業リスクの観点から解説します。同社グループは本業で安定的に資金を生み出し、財務基盤を強化している状況が示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


WOLVES HANDグループの自己資本比率は当期で44.9%となっており、前期の36.5%から増加しています。これはプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を示しています。
ROE(自己資本利益率)は当期24.6%で、前期の30.7%からは減少していますが、プライム市場平均を大きく上回る水準です。
手元資金である現金及び預金は当期末で9.0億円を確保しており、前期の9.1億円と同水準を維持しています。これらの財務指標は、同社グループの安定した財務基盤を示しており、事業継続性や将来の成長投資を支える基盤となっています。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 21.1億円 27.2億円
自己資本比率 36.5% 44.9%
ROE(自己資本利益率) 30.7% 24.6%
現金及び預金 9.1億円 9.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


WOLVES HANDグループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが当期9.5億円のプラスとなり、前期の8.6億円から増加しています。これは主に税金等調整前当期純利益や減価償却費、のれん償却額などによるものです。
投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得や子会社株式の取得による支出があり、当期は△3.9億円のマイナスとなりましたが、前期の△4.3億円から支出額は減少しています。
財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済による支出が主な要因となり、当期は△5.8億円のマイナスで、前期の△1.9億円から支出額が増加しています。
営業活動で得た資金で投資活動の支出を賄い、さらに余剰資金を生み出すフリーキャッシュフローは当期5.6億円のプラスとなり、前期の4.2億円から増加しました。これは、同社グループが本業で安定的に資金を創出し、事業の成長投資を行いながらも、手元に資金を残せる健全な財務状況を示しています。この状況は、将来の雇用安定性や給与水準の維持・向上に繋がる基盤となります。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF 8.6億円 9.5億円
投資CF △4.3億円 △3.9億円
財務CF △1.9億円 △5.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 4.2億円 5.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

WOLVES HANDグループは、動物病院事業を主たる事業領域としており、飼育動物(特に犬猫)の頭数の影響を大きく受けるリスクがあります。飼育動物の頭数が減少した場合、同社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、動物医療業界における動物病院数の増加傾向や、今後新規参入等により競争が激化した場合には、診療件数の減少等により、同社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

WOLVES HANDグループは、高度医療の継続的・安定的な供給のため、臨床経験及び専門知識の高い優秀な獣医師の確保、育成、定着を重要な課題としています。必要な人材を採用できない場合や、育成した役職員が社外流出した場合には、同社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


WOLVES HANDは、「Animal is my life」を企業理念に掲げ、動物医療の発展を通じて社会に貢献することを目指しています。人と動物が共に幸せに暮らせる社会の実現に向け、組織的な病院経営と人材育成に力を入れている会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「Animal is my life」を企業理念として掲げています。絶えず高度な知識や技術の習得に努め、動物医療の発展に寄与することを使命としています。

具体的には、「人と変わりない幸せを動物たちに届けたい」「世界最先端の動物医療を実現したい」「動物と社会が隔たりなくつながる世の中を実現したい」という目標を掲げています。これらの使命を果たすことで、同社グループの収益拡大と企業価値増大、そして動物医療全体の発展に貢献することを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、労働集約的な動物医療サービス産業において、男女の別なく活躍できる労働環境の整備を不可欠と考えています。賃金や育児休業取得等において男女差の生じない運営に努めています。また、新卒社員、中途採用の受け入れを積極的に進め、多様な人材の受け入れに注力しています。

人材育成の観点では、グループ内で一次診療の基礎から二次診療に必要な高度医療までの臨床経験を積むことが可能です。病院1拠点あたり約3人の獣医師を配置し、複数の獣医師チームにより若手獣医師が相談できる体制を構築しています。社内獣医師のキャリア志向により複数の選択肢を提供し、能力向上の機会を提供しています。

サステナビリティに関するリスク管理として、経営会議やリスクマネジメント委員会でリスクを識別・評価・管理し、定期的に取締役会で報告・協議する体制を構築しています。各拠点単位で環境規制への対応や関連法令の遵守に努め、LED照明化などの省エネ機器への切替えを通じて持続可能な社会の実現に貢献しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、優先的に対処すべき課題として「人材の確保と育成」「医療サービスの品質向上」「コーポレート・ガバナンスの強化」を挙げています。人材確保と育成では、日本最大級の動物病院グループという優位性を活かした積極的な採用活動を行い、研修制度の整備、労働環境の向上、福利厚生の充実など、働きやすい環境づくりを通じて定着を図る方針です。

医療サービスの品質向上では、日々高度な知識や技術の習得に努め、医療環境の充実や医療レベルの向上を図るとともに、インフォームドコンセントの徹底や現場スタッフのホスピタリティ向上に努めています。コーポレート・ガバナンスの強化では、内部統制システムの整備を推し進め、透明性のある経営体制、健全性及び遵法性の確保、コンプライアンス体制の整備などを通じて、役員及び従業員の法令遵守意識を強化する方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査等委員会設置会社として、取締役会と監査等委員会を中心に企業統治体制を構築しています。社外取締役が経営の透明性・健全性確保に努め、監督機能を強化する体制となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


WOLVES HANDの株主構成を見ると、創業者が筆頭株主として名を連ねています。また、複数の投資ファンドが上位株主として同社グループを支えていることが特徴です。

株主名 持株比率
北井 正志 44.04%
J-STAR No.3 SS,LP 15.73%
J-STAR No.3 JF,LP 8.15%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は5名(男性5名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役CEO兼COOは北井正志氏が務めています。社外取締役比率は80.0%です。

氏名 役職 主な経歴
北井 正志 代表取締役CEO兼COO 1998年4月新田谷動物病院入社、2000年1月きたい動物病院開業。2002年10月堀江動物医療センター有限会社(後に株式会社大冬希に組織変更)代表取締役就任。2019年5月同社代表取締役CEO就任、2025年4月同社代表取締役CEO兼COO就任より現職。


社外取締役は、山口克隆氏(公認会計士・テレオアフェクトFAS代表取締役)、岡田崇司氏(税理士・A-Trust税理士法人代表社員・非常勤監査等委員)、今春博氏(弁護士・いぶき法律事務所所属・非常勤監査等委員)、武田信氏(元大和証券公開引受業務経験者・非常勤監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、経営の透明性・健全性の確保を目的としています。監査等委員である取締役3名全員が社外取締役であり、経営に対する助言及び監督機能を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社は、役員の報酬について固定報酬を基本とし、別途ストック・オプションとしての新株予約権に関する報酬も承認されています。報酬諮問委員会を設置し、独立社外取締役を委員長とすることで、報酬決定の独立性・客観性と説明責任の強化を図っています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 29百万円 7.3百万円
監査等委員(社外除く) 1名 1百万円 1.4百万円
社外役員 5名 8百万円 1.5百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。