【平均年収498万円】総合商研 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年7月期)

【平均年収498万円】総合商研 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年7月期)

総合商研は、広告業界と印刷業界にまたがる情報コミュニケーション事業をグループ各社とともに展開しています。商業印刷からWeb制作まで自社一貫体制で手掛け、直近の期では増収増益となりました。


目次

※本記事は、総合商研株式会社 の有価証券報告書(2025年7月期、2024年8月1日 ~ 2025年7月31日、2025年10月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、広告業界と印刷業界にまたがる情報コミュニケーション事業を主軸としています。商業印刷や年賀状印刷、サイン商材の製造、Web・デジタルコンテンツ制作を自社一貫体制で行い、SP企画やBPO、インターネット接続サービスなども展開しています。

単体従業員数は359名、連結従業員数は388名です。セグメントは情報コミュニケーション事業の単一です。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)プリントハウス(オンデマンド・印刷)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


総合商研は、情報伝達サービスを中心としたソリューションを提供する企業です。従業員の平均年齢や勤続年数から、比較的落ち着いた環境で長く働く傾向が見られます。また、人的資本への投資を重視し、多様な働き方を支援する方針が示されています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


総合商研では、従業員の平均年齢が40代半ばであり、平均勤続年数も10年を超えています。このことから、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向がうかがえます。単体従業員数は連結従業員数の大部分を占めており、同社がグループの中核を担っていることが示されています。

項目 数値
平均年間給与 4,985,000円
平均勤続年数 13.4年
平均年齢 45.3歳
単体従業員数 359人
連結従業員数 388人
単体のグループ内比率 92.5%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、クライアントの課題解決を提案する企業として、自ら提案し新たな価値を生み出す人材の育成に力を入れています。企業理念では「会社と社員はそれぞれ目的を達成するための『同志』である。社員は価値を生み出す財産であって、コストではない。」と掲げ、人材を一貫して重視する考えのもと経営を続けています。

変化が激しく価値観が多様化する現代において、持続可能な経営の要は人材であると認識し、多様な価値観やバックグラウンドを持つ人材採用を強化しています。また、研修や勉強会、日々の業務を通じた能力向上に加え、待遇や労働環境の改善を通じて、従業員が能力を十分に発揮できる環境を整える方針です。

具体的には、従業員の給与水準向上を目指すとともに、役職ベースとは別のキャリアごとの給与体系確立を目指し、個々の実力を適切に評価し報酬に反映させることでモチベーション向上を図ります。採用活動では、今後の人材需要を見越した戦略的な計画のもと、ハイスキル人材や経験豊富な専門人材の確保を進めます。

女性活躍・多様性の推進も重視しており、女性管理職比率の向上や育児・介護の両立支援、遠隔地勤務や短時間勤務など柔軟な勤務体制を積極的に構築しています。個人の仕事を組織でサポートする企業風土を醸成し、多様な働き方の実現を目指しています。人材育成においては、上司との対話や部門間コミュニケーションの機会を増やし、キャリアパスの作成を通じて成長に向けた具体的なステップを支援します。社内勉強会や外部研修の積極的な活用により、専門スキルや知識の共有と習得、新たな視点の取り入れを促進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 18.8%
男性労働者の育児休業取得率 75.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 71.2%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 83.8%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 82.7%

多様性・登用

指標 数値
係長職以上の女性社員の割合 27.5%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
月平均所定外労働時間 25.6時間

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


総合商研は、情報コミュニケーション事業を主軸に、多岐にわたるサービスを提供する企業グループです。印刷からデジタルコンテンツ制作、マーケティング支援まで、顧客のコミュニケーション活動を総合的にサポートしています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、商業印刷と年賀状印刷を主要なサービスとしています。チラシ、パンフレット、カタログ、ポスターなどの商業印刷物の製造に加え、Web・デジタルコンテンツの制作、セールスプロモーション(SP)企画、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)、インターネット接続サービス、フリーペーパーの企画・発刊などを自社一貫体制で提供しています。

連結子会社であるプリントハウスはオンデマンド印刷サービスを、株式会社味香り戦略研究所は食品の「味」の分析とデジタルデータ化を通じた販売促進・マーケティング支援を行っています。また、非連結子会社の株式会社まち・ひと・しごと総研は地域活性化コンサルティングを、持分法非適用関連会社の株式会社あるた出版は北海道のタウン誌などの出版事業を、BPO.MP COMPANY LIMITEDはベトナムでデータ処理・加工などのBPO業務を提供しています。

同社グループの収益モデルは、商業印刷を含む販促関連事業が売上を増加させている一方で、年賀状印刷を含む年賀関連事業は需要減少や郵便料金の値上げにより売上が減少傾向にあります。利益面では、年賀関連事業でのコスト削減や商業印刷における収益性の改善が寄与しています。主要な顧客としては、日本郵便株式会社やマイプリント株式会社からの収益が一定の割合を占めています。なお、海外の外部顧客への売上高は連結売上高の大部分を占めていないため、事業の大部分は国内市場に集中している傾向が見られます。

セグメント 売上高(2024年7月期) 売上高(2025年7月期)
商業印刷 10兆4,484億円 11兆1,082億円
年賀状印刷 5兆2,572億円 5兆351億円
その他 905億円 927億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5年間で概ね横ばいから微増の傾向を示しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、期間中に変動はあったものの、直近の期では増加しています。

年賀関連事業の売上は減少しましたが、販促関連事業の売上は増加しました。利益面では、年賀関連事業でのコスト削減や商業印刷の収益性改善などが寄与し、全体として増益となりました。

項目 2021年7月期 2022年7月期 2023年7月期 2024年7月期 2025年7月期
売上高 162億円 153億円 159億円 158億円 162億円
経常利益 4.1億円 2.2億円 3.0億円 3.5億円 4.3億円
経常利益率 2.5% 1.4% 1.9% 2.2% 2.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.6億円 1.8億円 2.1億円 2.7億円 3.2億円
1株当たり当期純利益(円) 85.42 59.65 69.17 91.52 106.57

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


従業員1人あたりの売上高は前期からわずかに増加しており、同社グループの生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、収益性の改善が進んでいることがうかがえます。これらの指標は、同社グループが事業活動を通じて効率的に収益を生み出す力を高めていることを示しています。

指標 2024年7月期 2025年7月期
従業員1人あたり売上高(連結) 41.5百万円 41.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.7百万円 0.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


総合商研グループは、本業で安定した資金を生み出しています。その資金を事業拡大や生産性向上に向けた投資に回しつつ、手元に余剰資金を確保している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)の両面で安定性を示しています。自己資本比率は非製造業のプライム市場平均と比較して高い水準であり、不況時の耐性を示す現金及び預金も増加傾向にあります。

指標 2024年7月期(前期) 2025年7月期(当期)
純資産 29.0億円 31.7億円
自己資本比率 37.3% 39.3%
ROE(自己資本利益率) 10.1% 10.7%
現金及び預金 11.8億円 13.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュ・フローがプラスで推移しています。当連結会計年度は、税金等調整前当期純利益や減価償却費により資金が増加しました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出が増加し、資金の使用となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出が長期借入れによる収入を上回り、資金の使用となっています。

これらの資金の流れから、同社グループは本業で安定的に資金を生み出し、事業の持続的な成長に向けた投資を行いつつ、財務の健全性も維持している状況がうかがえます。

項目 2024年7月期(前期) 2025年7月期(当期)
営業CF 8.6億円 6.1億円
投資CF 41百万円 △1.6億円
財務CF △10.7億円 △3.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 9.1億円 4.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、大手流通・小売企業及び日本郵政グループへの売上依存度が高い状況です。これらの企業の業績悪化や紙媒体からデジタル媒体へのシフトが加速した場合、業績に影響を与える可能性があります。

また、印刷用紙やインク等の材料価格が、世界情勢の変化による為替相場の変動や原油価格の高騰、製紙市場の需給バランスの崩れ等により著しく高騰した場合も、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループでは、取引先との間で多くの個人情報や機密情報を取り扱っています。システム障害や社員及び取引先による情報漏洩があった場合、信用を失い、損害賠償責任の発生により業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


総合商研は、地域に根差し、情報伝達サービスを通じて社会課題を解決し、新たな価値を創出するクリエイティブカンパニーを目指しています。お客様や生活者に寄り添い、持続可能な社会の発展に貢献することを重視する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、地域に根差し、お客様、生活者に寄り添いながら、情報伝達サービスを中心としたソリューションの提供を通じて社会課題の解決に取り組み、新たな価値を創出するクリエイティブカンパニーを目指しています。
創業以来、「総合的に商業や商売、商流について研究する」というコンセプトを大切にし、お客様企業の販売促進支援を実現してきました。
既存のビジネスモデルやアイデアの枠を超え、常に時流に敏感になり、新しい試みへの挑戦により付加価値の高い商品やサービスの提供を行っています。
これからも、同社グループの強みを最大限に活かしつつ、企業、生活者、地域社会の課題に対峙し、幅広い視点で解決に取り組むことで新たな価値を創出していく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、お客様・地域に根差し、情報伝達サービスを通じたソリューション提供により、社会課題を解決し、生活者の豊かな暮らしに貢献することを使命としています。
社是「共存共栄」は、事業活動を通じて顧客企業、生活者、地域社会を含むステークホルダーと共に持続的に発展することを意味しています。
企業理念では「会社と社員はそれぞれ目的を達成するための『同志』である。社員は価値を生み出す財産であって、コストではない。」と掲げ、人材を重視する考え方を示しています。
多様な人材の活躍が不可欠であるとし、多様な価値観・バックグラウンドをもった人材採用を強化しています。
女性管理職比率の向上や育児・介護の両立支援、柔軟な勤務体制の構築、個人の仕事を組織でサポートする企業風土の醸成を推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続的な成長と競争力の確保を目指し、事業戦略及び人事・組織戦略を多角的に展開しています。
サステナビリティに関する重要課題として、環境への配慮、人的資本の確保、地域社会の発展の3つを挙げています。
環境への配慮では、印刷事業における環境負荷低減、環境保全、環境汚染防止に資する活動を積極的に行っています。
人的資本の確保では、価値を生み出す人材の育成に力を入れ、従業員の待遇改善、採用強化、女性活躍・多様性の推進、人材育成に取り組んでいます。
地域社会の発展では、地域の魅力を発信し、地方自治体や企業と連携しながら地域社会

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


総合商研の取締役会は、監査等委員会設置会社として、監査等委員である取締役を含む14名で構成されています。これにより、経営の監督機能強化と効率的な業務執行を目指すガバナンス体制が構築されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


総合商研の筆頭株主は合同会社実力養成会です。従業員持株会や取引先持株会も上位株主に名を連ねており、同社グループの従業員や取引先が資本面から経営を支える特徴的な資本構成となっています。特定の事業会社も上位株主として存在しています。

株主名 持株比率
合同会社実力養成会 26.94%
総合商研従業員持株会 9.23%
大丸 4.67%
小森コーポレーション 4.67%
総合商研取引先持株会 3.41%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


総合商研の役員は14名(男性13名・女性1名)で構成され、女性役員比率は7.1%です。代表取締役社長は小林直弘氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
小林 直弘 代表取締役社長 平成13年4月 株式会社遠藤秀平建築研究所入社。平成16年2月 同社入社。平成23年10月 同社取締役制作本部長。令和4年10月 同社代表取締役社長兼経営管理室担当より現職。
片岡 廣幸 代表取締役会長 昭和55年4月 同社入社。平成9年10月 同社取締役商業印刷事業部事業部長。平成18年10月 同社代表取締役社長兼営業本部長。令和4年10月 同社代表取締役会長より現職。
竹田 利之 常務取締役本州統括部長 平成15年6月 同社入社。平成28年10月 同社執行役員営業本部長。令和元年10月 同社取締役本州統括営業部長。令和4年10月 同社常務取締役本州統括部長より現職。
加藤 優 取締役名誉会長 昭和44年1月 個人にてプリント企画創業。昭和47年12月 総合商研株式会社を設立し代表取締役社長。平成17年7月 同社代表取締役会長。令和4年10月 同社取締役名誉会長より現職。
髙谷 真琴 取締役地方創生支援部長 昭和62年4月 株式会社千修入社。平成6年10月 同社入社。平成18年10月 同社取締役事業開発部長。令和5年4月 同社取締役地方創生支援部長。令和7年4月 同社取締役地方創生支援部長より現職。
棟方 充 取締役年賀事業本部長 平成2年3月 同社入社。平成28年10月 同社取締役まち・ひと・しごと部長。令和5年8月 同社取締役年賀事業本部長。令和7年4月 同社取締役年賀事業本部長より現職。
長岡 一人 取締役企画管理本部長 平成5年3月 同社入社。平成22年10月 同社東京支社営業部長。平成30年10月 同社取締役企画管理本部長より現職。
大平 亮一 取締役年賀事業本部長 平成19年11月 同社入社。令和元年10月 同社執行役員ITS部長。令和2年10月 同社取締役年賀事業本部長より現職。
久留 正宏 取締役 北海道営業本部長 令和7年4月 同社入社。同社北海道営業本部札幌営業部長。令和7年10月 同社取締役北海道営業本部長より現職。


社外取締役は、藤丸順子氏(味香り戦略研究所取締役)、髙田育生氏(元北海道銀行取締役常務執行役員)、山川寛之氏(元北海道銀行執行役員・監査等委員)、谷藤健治氏(元北日本広告社代表取締役社長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員会は3名の監査等委員である取締役で構成され、うち2名が社外取締役です。社外取締役は経営や財務・会計に関する知見に基づき、客観的かつ中立的な立場から経営の監督・監査機能を果たしています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


総合商研の役員報酬は、中長期的な視点での持続的成長を目指し、月額の固定報酬を基本としています。業績が予想を上回った場合には、これを補完する形で変動報酬として賞与が支給されることがあります。社外取締役および監査等委員である取締役には、業務執行から独立した立場を考慮し、固定報酬のみが支給される体系です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 8名 1.0億円 12.7百万円
監査等委員(社外除く) 1名 6百万円 6.0百万円
社外取締役 3名 11百万円 3.6百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。