【平均年収1073万円】アーバネットコーポレーション 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収1073万円】アーバネットコーポレーション 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

アーバネットコーポレーションは、東京23区を中心に投資用ワンルームマンションの開発・販売を基軸とする不動産事業とホテル事業を展開しています。直近の業績は売上高、利益ともに増加傾向にあり、当連結会計年度は期初の業績予想を超える増収増益を達成しました。


目次

※本記事は、株式会社アーバネットコーポレーション の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


アーバネットコーポレーションは、東京23区の駅徒歩10分圏内を中心に、投資用ワンルームマンションの開発・販売を基軸とする不動産事業を展開しています。設計事務所をルーツに持ち、デザイン性と効率性を追求した「ものづくり」にこだわり、都市型賃貸マンションや戸建住宅、アパートの開発・分譲を手掛けています。

単体従業員数は54名、連結従業員数は90名です。同社グループのセグメントは不動産事業、ホテル事業の2つです。

主な国内グループ会社は、アーバネットリビング(不動産事業・ホテル事業)、ケーナイン(不動産事業)などです。

2024年2月には株式会社ケーナインを子会社化し、東京・川崎・横浜での戸建・テラスハウス分譲およびアパート開発を中核事業に加え、事業領域を拡大しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


アーバネットコーポレーションは、不動産事業とホテル事業を展開し、人々の暮らしを豊かにすることを目指しています。同社グループは、人材育成と魅力ある職場環境の実現を経営の重要課題と位置づけ、従業員の成長と働きがいを重視する方針を示しています。2024年7月には新人事制度を導入するなど、従業員が意欲的に働ける環境づくりに力を入れています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の定着と年齢構成において安定した傾向が見られます。平均勤続年数は6年半を超え、平均年齢も40代前半となっており、中長期的なキャリア形成が可能な環境であると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 10,728,178円
平均勤続年数 6.5年
平均年齢 41.64歳
単体従業員数 54人
連結従業員数 90人
単体のグループ内比率 60.0%


同社グループは、従業員の退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給する非積立型の確定給付制度を採用しています。退職一時金制度があり、給与と勤務期間に基づいて一時金が支給されます。
なお、退職給付に係る負債は73百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


アーバネットコーポレーションは、「顧客満足度を高めることを第一に考え、株主と従業員の幸せを追求します」という経営指針のもと、「人材育成」と「魅力ある職場の実現」を経営の重要課題としています。事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するため、「サステナビリティ基本方針」を制定し、理想の住まいの開発や芸術・美術活動への取り組み、環境への配慮、そして魅力ある職場の実現を重点課題としています。

人材育成においては、新卒社員研修、階層別研修、役員向け研修などの各種研修を実施し、女性管理職の登用や若手社員の育成に注力しています。また、魅力ある職場環境づくりの一環として、「健康優良法人2025」の認定取得や各種研修体制の充実に取り組んでいます。2024年7月からは新人事制度を制定し、評価制度の見直しも実施することで、従業員の働きがい向上と働く意欲の向上を目指しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社アーバネットコーポレーションは、不動産事業とホテル事業を主軸に展開しています。特に東京23区内の駅徒歩圏に特化した都市型賃貸マンションの開発・販売を基盤としています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、不動産事業とホテル事業の二つのセグメントで収益を上げています。設立以来、東京23区、駅徒歩10分圏内の開発立地にこだわり、投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売を基軸事業としています。効率性と芸術性を融合させた「ものづくり」にこだわり、独自性を追求した自社ブランドの確立を進めています。

不動産事業

同社グループの主力事業であり、不動産開発販売、不動産仕入販売、不動産仲介、不動産賃貸事業など多岐にわたります。主な開発エリアは不動産価格が比較的安定している東京23区、駅徒歩10分圏内に特化し、収益性の高い物件を厳選して取得しています。収益は、都市型賃貸マンション等の開発販売、戸建・テラスハウス分譲、アパート開発、中古賃貸マンションの買取再販、不動産仲介、不動産賃貸業等から得ています。子会社のケーナインは、主に東京23区南西部や川崎市・横浜市等を中心に戸建・テラスハウス分譲、アパート開発を行っています。

ホテル事業

同社グループは、2020年10月より「ホテルアジール東京蒲田」を開発・運営しています。これは、レジデンス分野に集中する不動産事業の販売先の多様化を目指し、開発・運営ノウハウを蓄積する研究目的によるものです。収益は、ホテルの宿泊料等から得ています。運営は、アーバネットリビングが行っています。

同社グループの売上高は、本邦以外の外部顧客への売上高がないため、国内事業が中心となっています。主要な顧客として、三井不動産投資顧問株式会社、ケネディクス株式会社、東急不動産株式会社などが挙げられます。

セグメント 売上高(2024年6月期) 売上高(2025年6月期)
不動産事業 277億円 337億円
ホテル事業 2.2億円 2.4億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向にあります。特に当連結会計年度においては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全てが前連結会計年度を上回り、期初の業績予想も超える結果となりました。これは、不動産事業における都市型賃貸マンション開発の推進や、ホテル事業の好調が寄与しています。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 210億円 196億円 203億円 280億円 339億円
経常利益 20.8億円 19.9億円 21.4億円 24.3億円 27.9億円
経常利益率 9.9% 10.1% 10.6% 8.7% 8.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 12.8億円 13.1億円 14.5億円 17.0億円 18.5億円
1株当たり当期純利益(円) 40.85 41.89 46.33 54.15 56.26

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期からわずかに減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から増加しており、収益性の改善が見られます。これは、従業員数の増加があったものの、事業全体の利益創出能力が向上していることを示しています。

指標 2024年6月期 2025年6月期
従業員1人あたり売上高(連結) 383.1百万円 377.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 37.3百万円 38.7百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


アーバネットコーポレーションの財務状況を見ると、事業活動と投資活動を通じて、将来に向けた積極的な投資が行われていることがうかがえます。これにより、同社グループの持続的な成長が期待される状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


アーバネットコーポレーションの自己資本比率は、当期で前期から減少しています。しかし、プライム市場の非製造業平均を上回る水準を維持しています。

ROE(自己資本利益率)は当期で前期からわずかに低下しましたが、プライム市場平均と比較すると高い水準を示しています。

手元資金である現金及び預金は、当期で前期から増加しました。これらの財務指標は、同社グループが一定の財務健全性を保ちながら事業を継続している状況を示しています。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 151億円 173億円
自己資本比率 32.1% 27.8%
ROE(自己資本利益率) 11.9% 11.4%
現金及び預金 85.3億円 114億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


アーバネットコーポレーションの当期のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは減少に転じました。これは主に棚卸資産の増加が要因です。

投資活動によるキャッシュフローも減少を示しており、主に有形固定資産の取得による支出が要因です。その結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローはマイナスとなっています。

一方、財務活動によるキャッシュフローは増加となりました。これは主に用地購入に伴う長期借入による収入や新株予約権の行使による株式発行収入が、長期借入金の返済や配当金の支払いを上回ったためです。

同社グループは、積極的なプロジェクト用地や賃貸用不動産の購入により、営業活動と投資活動で資金が減少したものの、財務活動で資金を調達することで、全体として手元資金を増加させています。この資金の流れは、事業拡大に向けた投資を積極的に行っている成長フェーズにあることを示しており、将来的な事業成長への期待が持てる状況です。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF 29.8億円 △72.8億円
投資CF △0.8億円 △26.0億円
財務CF △35.2億円 127.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 29.0億円 △98.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主要事業である不動産開発販売事業は、景気動向や金利動向、不動産需要動向、住宅税制等の影響を受けやすい特性があります。景気の急速な悪化や大幅な金利上昇、需給悪化による販売価格の下落は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、建築工事のアウトソーシング先が株式会社合田工務店に集中しているリスクがあります。同社との取引関係に急激な変化が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、事業用地の仕入から販売まで専門的な知識や経験、資格が求められるため、人材の獲得と育成を重要視しています。優秀な人材の確保や育成が計画通りに進まない場合、または保有人材の流出が大規模に発生した場合には、今後の事業運営や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


アーバネットコーポレーションは、「人々の安全で快適な『くらし』の提案」を通じて社会に貢献することを目指しています。持続的な成長と企業価値の向上を追求し、ステークホルダーとの関係を重視する企業風土が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「人々の安全で快適な『くらし』の提案を行い、豊かで健全な社会の実現を目指す」ことを企業理念としています。この理念に基づき、都市型賃貸マンションの開発・1棟販売を中心とした事業活動を展開しています。

事業を通して社会の発展とサステナビリティを巡る課題解決に寄与するとともに、持続的な成長と企業価値の向上を図ることで、ステークホルダーに貢献することを経営の基本方針としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、持続的な成長と企業価値の向上を通じてステークホルダーに貢献することを経営の基本方針としています。経営指針では「顧客満足度を高めることを第一に考え、株主と従業員の幸せを追求します」と掲げています。

また、「企業と企業、人と人とのネットワークを大切にし、互いに成長し共生することを経営の目的とします」という価値観も重視しています。サステナビリティ基本方針では、事業を通じた取り組み、ステークホルダーとの関係強化、社会からの信頼確立を掲げています。

同社グループは人的資本経営を極めて重要と認識し、価値創造の源泉として社員への投資を積極的に行っています。「人材育成」と「魅力ある職場の実現」を経営の重要課題と位置づけ、社員を大切にする企業風土を醸成しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、安定的な収益確保と持続的な成長のため、いくつかの課題に取り組んでいます。具体的には、コンプライアンスとコーポレートガバナンス・コード遵守の経営を推進し、内部統制システムの整備・充実、サステナビリティ課題解決とガバナンス強化に努めています。

また、利益率維持・向上のための競争力のある事業用地の取得において、優秀な仕入要員の採用や新卒を含めた若手・中堅社員の育成に努めています。

さらに、人的資本経営の充実と体制強化を掲げ、社員への投資を積極的に行い、持続的成長と企業価値の増大を目指しています。新人事制度の制定や職場環境の充実、休暇制度の改定などにも取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


アーバネットコーポレーションは監査役会設置会社制度を採用しており、独立性の高い社外役員を選任することで経営の監督機能強化を図っています。また、執行役員制度を導入し、意思決定と業務執行の分離を進めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


筆頭株主は服部であり、個人名の服部弘信氏も上位株主に名を連ねています。このことから、創業家が同社グループの主要な株主として経営を支えていることがうかがえます。

株主名 持株比率
服部 13.90%
マイルストーンキャピタルマネジメント 1.69%
日本カストディ銀行(信託口) 1.65%
合田工務店 1.65%
服部 弘信 1.08%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


アーバネットコーポレーションの役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役会長兼CEOは服部信治氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
服部 信治 代表取締役 会長 兼CEO 1974年北斗建設株式会社入社、1997年同社設立代表取締役。2022年9月より代表取締役会長兼CEO。
田中 敦 代表取締役 社長 兼第一事業本部長 1998年同社入社、2003年取締役都市開発事業部長。2024年7月より代表取締役社長兼第一事業本部長。
赤井 渡 常務取締役 上席執行役員 管理本部長 1988年株式会社協和銀行入行、2019年同社入社上席執行役員管理本部長。2022年9月より常務取締役上席執行役員管理本部長。
猪野 晃史 取締役 上席執行役員 第二事業本部長 2002年同社入社、2022年9月取締役上席執行役員事業本部長。2024年7月より取締役上席執行役員第二事業本部長。


社外取締役は、中島信一郎氏(弁護士)、篠田哲志氏(元東洋証券代表取締役社長・日本取引所自主規制法人規律委員会委員)、山口さやか氏(公認会計士・税理士)です。

アーバネットコーポレーションは監査役会設置会社制度を採用しています。独立性の高い社外取締役3名を選任し、経営監視機能の客観性と中立性を確保しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


アーバネットコーポレーションの取締役報酬は、固定報酬と業績連動型株式報酬で構成されています。これは、中長期的な業績向上と企業価値増大へのインセンティブとして機能するよう設計されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 2.2億円 44.1百万円
社外役員 3名 32百万円 10.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。