※本記事は、グローバルスタイル株式会社 の有価証券報告書(2025年7月期、2024年8月1日 ~ 2025年7月31日、2025年10月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
グローバルスタイルは、メンズ、レディス、キッズ・ジュニア向けのオーダースーツやオーダーシャツなどの企画・販売を主たる事業としています。全国に40店舗を展開し、オンラインオーダーサービスも提供しています。
同社の単体従業員数は254名です。
同社には関係会社がなく、オーダースーツの企画・販売事業を単一セグメントとして展開しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
グローバルスタイルは、オーダースーツの販売店舗を運営する専門企業です。若手社員が中心となって活躍しており、専門性を活かした働き方が期待できます。給与水準や働き方の特徴について、詳しく見ていきましょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、比較的若い年齢層の従業員が中心となっており、平均勤続年数も一定の期間を示しています。これは、若手からキャリアを築き、専門性を深めていく環境があることを示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,109,000円 |
| 平均勤続年数 | 5.4年 |
| 平均年齢 | 32.9歳 |
| 単体従業員数 | 254人 |
| 連結従業員数 | - |
| 単体のグループ内比率 | - |
同社は退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しており、国内グループ会社に適用されます。退職一時金制度があり、退職給付として給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
グローバルスタイルは、「豊かで価値あるビジネスを展開し、人々の暮らしぶりに貢献する」という経営理念のもと、持続的な成長を目指しています。人材の多様性を中長期的な企業価値向上の重要な要素と認識し、性別、年齢、国籍等の属性に関わらず、意欲と能力に応じた人材登用を基本方針としています。
多様な従業員が働きやすい環境の整備に注力しており、具体的な取り組みとして人事制度改革を進めています。従業員一人ひとりの成長と満足度向上を目指し、東京と大阪にトレーニングショップを設け、実務に即した教育研修を通じて接客力の向上を図っています。
また、働き方改革として、時短勤務制度や育児・介護休業制度を整備し、多様な人材が活躍できる環境づくりを進めています。全ての従業員が最大の能力を発揮できるよう、各種研修やコンプライアンス管理体制の整備を通じたハラスメント防止策など、組織力の強化にも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
女性管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、および労働者の男女の賃金の差異は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
グローバルスタイルは、オーダースーツやオーダーシャツなどの企画・販売を主軸とする企業です。お客様一人ひとりに合わせたオーダーメイド商品を提供することで、収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
グローバルスタイルは、メンズ、レディス、キッズ・ジュニア向けのオーダースーツ、オーダーシャツ、オーダーコート、オーダーシューズなどを主力商品としています。これらに加え、ネクタイやベルト、シューズといった既製関連商品も販売しています。同社は全国の主要都市に40店舗を展開しており、プライベートフィッティングルームを特徴とする「GINZA Global Style」や、ウェイティングカフェを併設した「GINZA Global Style COMFORT」など、多様な店舗業態を通じて顧客体験の向上を図っています。
また、2023年10月からは「GINZA Global Style PREMIUM」、2024年9月からは「Premium Marunouchi」といった新業態も展開し、幅広い顧客層のニーズに応えています。オンラインでは「GSオンラインオーダーサービス」を提供し、実店舗とオンラインの両チャネルでオーダー商品を提供しています。さらに、購入後のスーツやコートのクリーニング、保管、修理、サイズ調整ができる「GSクローゼット」サービスも提供しており、顧客との長期的な関係構築にも注力しています。同社はオーダースーツの販売店舗を運営する単一セグメントで事業を展開しています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
グローバルスタイルの直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも前年同期を上回る結果となりました。売上高は増加傾向にあり、利益面も大きく伸長しています。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社の財務状況は、本業で安定した資金を生み出し、投資活動も行いながら、健全な資金の流れを維持していることを示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の財務基盤は、自己資本比率が非製造業のプライム市場平均を上回っており、安定した状態にあることを示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均より高い水準で推移しています。手元資金である現金及び預金は、前期から減少したものの、事業運営に必要な資金を確保している状況です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性に関わる重要な要素となります。
| 指標 | 2024年7月期(前期) | 2025年7月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 24.6億円 | 29.1億円 |
| 自己資本比率 | 32.7% | 39.0% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 17.3% |
| 現金及び預金 | 9.0億円 | 6.7億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社は、本業であるオーダースーツの販売事業から安定的に資金を生み出しています。営業活動によるキャッシュフローは、税引前当期純利益や減価償却費などにより、前期に引き続きプラスとなっています。投資活動によるキャッシュフローは、新規出店に伴う有形固定資産の取得などによりマイナスですが、投資不動産の賃貸による収入も一部あります。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や配当金の支払いなどによりマイナスとなっています。
これらの結果、フリーキャッシュフローはプラスであり、事業活動で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金がある状態です。これは、同社が本業で着実に稼ぎ、将来に向けた投資も行いつつ、財務的な健全性を保っていることを示しており、雇用や給与の安定性、そして今後の成長性にもつながる傾向です。
| 項目 | 2024年7月期(前期) | 2025年7月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 6.3億円 | 7.3億円 |
| 投資CF | △4.5億円 | △2.8億円 |
| 財務CF | △3.9億円 | △6.8億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 1.8億円 | 4.4億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、オーダースーツ市場における他社との競合に直面しています。価格や品揃えにおいて厳しい競争が継続していくものと認識しています。
また、ライフスタイルの変化による影響もリスクとして挙げています。クールビズやカジュアルウェアの定着などにより、売上高に影響を受ける可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材の育成、採用に関するリスクを認識しています。オーダースーツ販売に必要な採寸技術や商品知識を持つ人材の育成・採用が計画通りに進まない場合、店舗の販売力が低下する可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
グローバルスタイルは、「豊かで価値あるビジネスを展開し、人々の暮らしぶりに貢献する」という経営理念のもと、お客様への貢献と社会的な責任を重視する企業文化を築いています。ここでは、同社が目指す組織像と、日々の業務で大切にしている価値観についてご紹介します。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
グローバルスタイルは、「豊かで価値あるビジネスを展開し、人々の暮らしぶりに貢献する」という経営理念を掲げています。この理念は、全取締役・従業員の職務執行上の拠り所とされています。同社は、この経営理念の実現を経営の基本方針としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は経営理念を実現するための「GSフィロソフィー5箇条」を定めています。これらは「Enjoy Order(すべてのお客様にオーダーメイドを楽しんでいただく)」、「User Friendly(お客様から見て魅力があり、価値ある商品・カウンセリング・サービスをご提供する)」、「Social Responsibility(常に社会の一員として責任ある行動を実践する)」です。
また、「Think Differently(常に常識を疑い、常識にとらわれず、成長・進化していく)」、「Act Without Being Afraid Of Risks(リスクを恐れず行動し、失敗したらまた立ち向かう)」という行動指針も掲げています。これらのフィロソフィーを軸に、同社は持続的な成長を目指しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
グローバルスタイルは、厳しい事業環境のもと、重点施策の遂行にあたりいくつかの課題に取り組んでいます。人材育成においては、顧客ニーズに的確に応える人的サービスを提供できるよう、従業員への教育・研修を強化し、接客力の向上に努めています。
また、レディスオーダースーツの販売強化では、女性客への接客力向上のため、店舗従業員への教育・研修を強化し、快適な店舗環境づくりに取り組んでいます。会員制度の拡充により顧客の利便性を高め、顧客満足度の向上に努める方針です。人事制度改革では、従業員満足度の向上や、一人ひとりが成長を実感できる制度の改革に取り組んでおり、東京と大阪にトレーニングショップを設けて接客力向上を図っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は、経営理念のもと、コーポレート・ガバナンスを重要な経営課題と位置付け、その強化に努めています。経営の透明性、公正性、効率性の確保、適切な情報開示による説明責任の遂行を基本としています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成は、代表取締役社長の資産管理会社であるSマネジメント、Yマネジメント、GSマネジメントが上位を占めています。これにより、創業家およびその関連会社が経営に深く関与している資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| Sマネジメント | 16.30% |
| Yマネジメント | 13.33% |
| GSマネジメント | 6.89% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は田城弘志氏が務めています。社外取締役比率は16.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 田城 弘志 | 代表取締役 社長 | 1988年幸福銀行入行、2000年オンリー入社、取締役管理本部長、常務取締役企画管理部長などを歴任。2013年同社取締役、2017年同社代表取締役社長より現職。 |
| 名本 育広 | 取締役 管理本部長 | 2004年タキヒヨー入社、2012年リンクアンドモチベーション入社。2014年同社入社、GSカンパニー経営企画室長、管理部長などを経て、2020年同社取締役管理本部長より現職。 |
| 中川 智雄 | 取締役 業務システム本部長 | 1995年オンリー入社、執行役員マーケティング部長などを歴任。2018年同社入社、ネットマーケティング本部カスタマープロモーション室長などを経て、2019年同社取締役業務システム本部長より現職。 |
| 江森 義信 | 取締役 商品本部長 | 1988年ライカ入社、2000年エム&エム入社、スチリスタデザイン事務所代表。2024年同社入社、商品本部長を経て、2024年同社取締役商品本部長より現職。 |
| 窪田 正彦 | 取締役 マーケティング本部長 兼 経営戦略室長 | 1985年電通東日本入社、2001年オンリー入社、取締役マーケティング部長などを歴任。2024年同社入社、マーケティング副本部長兼経営戦略室長を経て、2024年同社取締役マーケティング本部長兼経営戦略室長より現職。 |
社外取締役は、井出久美氏(公認会計士)です。
同社は監査役会設置会社です。社外取締役は、豊富な経験と幅広い見識に基づき、経営に有用な意見を提供しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の取締役の報酬体系は、固定報酬、売上高や利益を指標とした業績連動報酬(役員賞与)、および株価変動のメリットとリスクを株主と共有する株式報酬で構成されています。業績連動報酬の指標は営業利益と当期純利益です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 7名 | 1.9億円 | 26.7百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 24百万円 | 4.8百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。