【平均年収619万円】デリバリーコンサルティング 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年7月期)

【平均年収619万円】デリバリーコンサルティング 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年7月期)

デリバリーコンサルティングは、ITコンサルティングとITシステム開発を通じてクライアント企業のDXを支援するデジタルトランスフォーメーション事業を、グループ各社とともに展開しています。連結従業員数は191名で、海外にも事業を広げています。直近の業績は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社デリバリーコンサルティング の有価証券報告書(2025年7月期、2024年8月1日 ~ 2025年7月31日、2025年10月30日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


デリバリーコンサルティングは、「日本のITサービスを変えるテクノロジーコンサルティング」を経営理念に掲げ、ITコンサルティングとITシステム開発を通じてクライアント企業のDXを支援するデジタルトランスフォーメーション事業を展開しています。クラウドや生成AIなどの先端技術を活用し、クライアントのビジネスモデル変革や新たなサービス開発に貢献しています。

単体従業員数は172名、連結従業員数は191名です。同社グループのセグメントはデジタルトランスフォーメーション事業の単一です。

国内においてはデリバリーコンサルティングが事業を担い、海外1社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


デリバリーコンサルティングは、デジタルトランスフォーメーション事業を展開しており、テクノロジーを通じて顧客のビジネス変革を支援しています。社員の平均年齢や勤続年数から、比較的若く活気のある組織であることがうかがえます。多様な働き方を推進し、人材育成にも力を入れている点が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


デリバリーコンサルティングでは、平均勤続年数が比較的短く、平均年齢も30代半ばであることから、若手社員が多く活躍している傾向が見られます。これは、IT業界における人材の流動性や、同社が成長フェーズにあることを示唆していると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 6,192,000円
平均勤続年数 4.9年
平均年齢 36.0歳
単体従業員数 172人
連結従業員数 191人
単体のグループ内比率 90.1%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


デリバリーコンサルティングは、お客様のビジネスをテクノロジーで支え、課題を解決し、新しい可能性を実現するために継続的に支援しています。事業の拡大を通じて企業価値の向上とすべてのステークホルダーと共に、持続可能な未来を実現することを目指しています。

同社では、ビジネスとテクノロジーを結びつけ、企業価値向上に貢献する成果を生む人材を育成し続けるための教育・評価制度を整備しています。研修プログラムや実践(OJT)、評価制度を連動させ、社員全員のモチベーションを維持・向上させながら、ITプロフェッショナルを育成しています。

また、従業員が働きやすい就業環境を確保するため、「ダイバーシティ&インクルージョン」「健康と安全」「人的資源の育成」を重点テーマとしています。多様な働き方を実現するため、オフィス、リモートワーク、レンタルオフィスの3つの選択肢を提供し、効率的かつ生産性の高い働き方を推進しています。

従業員全員に平等な機会と公平な評価を受けられる環境を整え、性別、国籍、年齢、キャリア、障がい、雇用形態、育児・介護中など多様な背景を持つ人材の活躍を推進しています。女性人材の採用・育成を強化し、管理職への登用を進めていく方針です。

健康と安全面では、安全衛生管理体制の整備に加え、健康診断やストレスチェックを通じたメンタルヘルスケア、外部相談窓口の設置、ハラスメント防止対策研修を定期的に実施しています。長時間労働の防止にも取り組み、ワークライフバランスの充実を図っています。

人的資源の育成においては、新卒や経験の浅い中途採用者向けにメンター制度を導入し、個人の成長に合わせたサポートを提供しています。プロジェクトを仕事の基本単位と捉え、プロジェクト開始時、中間期、終了時に責任者とメンバーとの対話機会を設けることで人材育成を推進する仕組みを導入予定です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


デリバリーコンサルティングを対象としています。非正規雇用労働者の男女賃金差異は、非正規雇用労働者が男性のみであるため開示されていません。女性管理職比率は、現時点で女性管理職が存在しない状況です。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 68.4%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 69.6%
労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用労働者) -

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社デリバリーコンサルティングは、ITコンサルティングとITシステム開発の両面から、クライアント企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、「日本のITサービスを変えるテクノロジーコンサルティング」を経営理念に掲げ、デジタルトランスフォーメーション事業を単一セグメントとして展開しています。クライアントのデジタル戦略推進を強力にサポートするDXパートナーとして、クラウドネイティブ環境、生成AI、データ分析基盤、業務プロセス自動化ソリューションなどのテクノロジーを活用しています。これにより、クライアントのビジネスモデル変革や新たなサービス開発に最適なシステム像を描き、企業価値の最大化に貢献しています。

具体的には、DX全般におけるデジタル化の構想やシステム開発を推進する「デジタルマイグレーション」、企業のデータ活用を戦略的に進める「データストラテジー」、現場の業務効率化のためのITツール導入を進める「インテリジェントオートメーション」の3つのサービス・ソリューションを提供しています。今期からは、企業がデータドリブン経営を実現するために必要となるデータリテラシーの向上を支援する独自のコンサルティングサービス「データリテラシーエンジニアリング(DLE)」の提供も開始しました。

同社グループの収益は、主に一定の期間にわたり移転されるサービスから得られており、一部一時点で移転されるサービスも含まれています。主要な顧客として、トランス・コスモス株式会社やアクセンチュア株式会社への売上高が確認できます。また、同社グループの売上高は本邦の外部顧客への売上高が90%を超えており、事業は国内に集中している状況です。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績推移を見ると、売上高は概ね増加傾向にあります。しかし、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の当連結会計年度において前期から減少となりました。これは、人件費や採用関連費用、教育研修費用、広告宣伝費、外注費などの増加が影響しており、中長期的な成長に向けた戦略的投資が行われたためと説明されています。

項目 2021年7月期 2022年7月期 2023年7月期 2024年7月期 2025年7月期
売上高 17.9億円 21.3億円 21.9億円 27.0億円 27.4億円
経常利益 2.7億円 3.6億円 53百万円 2.1億円 60百万円
経常利益率 14.9% 16.9% 2.4% 7.8% 2.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.8億円 2.4億円 29百万円 1.6億円 35百万円
1株当たり当期純利益(円) 47.48 51.92 6.17 32.85 7.30

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から減少しており、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少しています。これは、売上高の微増に対して、人件費や採用関連費用、教育研修費用、営業人員の増加やマーケティング体制の拡充に伴う広告宣伝費、外注費等が増加したことが影響していると考えられます。一方で、売上総利益率は前期から向上しており、高付加価値案件の獲得や内製化推進、組織改編による原価部門の人員減少が寄与しています。これらの状況は、同社グループが中長期的な成長に向けた戦略的投資を進めつつ、収益構造の改善にも取り組んでいることを示しています。

指標 2024年7月期(前期) 2025年7月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 15.4百万円 14.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.2百万円 0.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動と投資活動の資金の流れから、現在の経営状態と将来に向けた取り組みを把握することができます。特に、自己資本の状況や手元資金の厚みは、安定性の重要な指標となります。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は当期で74.9%となっており、前期の71.7%から増加しています。これはプライム市場の非製造業平均と比較しても高い水準を示しています。

ROE(自己資本利益率)は当期で3.2%となり、前期の15.5%から減少しました。手元資金を示す現金及び預金は、当期末で8.6億円となっています。

これらの財務状況は、事業活動を継続するための安定性を示す指標となります。

指標 2024年7月期(前期) 2025年7月期(当期)
純資産 10.7億円 11.1億円
自己資本比率 71.7% 74.9%
ROE(自己資本利益率) 15.5% 3.2%
現金及び預金 9.6億円 8.6億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に66百万円の支出となりました。これは主に税金等調整前当期純利益を計上した一方で、売上債権が増加したことによるものです。

投資活動によるキャッシュフローは10百万円の支出となり、有形固定資産や無形固定資産の取得による支出が主な要因です。財務活動によるキャッシュフローは20百万円の支出となり、長期借入金の返済が主な要因となっています。

結果として、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは76百万円のマイナスとなりました。当期は営業利益が減少したものの、中長期的な成長に向けた戦略的投資を行っていることが示されています。

項目 2024年7月期(前期) 2025年7月期(当期)
営業CF 2.6億円 △66百万円
投資CF △32百万円 △10百万円
財務CF △54百万円 △20百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) 2.3億円 △76百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの事業構造・収益性に関するリスクとして、デジタルトランスフォーメーション事業における競争激化が挙げられています。また、特定の販売先への依存もリスクとして認識されています。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクとして、優秀な人材の確保、育成及び定着が最重要課題であると認識されています。特に新分野に精通した人材の獲得競争が激化しており、必要な人材が十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


デリバリーコンサルティングは、ITコンサルティングを通じてクライアント企業の変革を支援し、持続的な競争力向上に貢献することを目指しています。人材育成と健全な企業文化を重視し、社会の発展に貢献する組織づくりを進めています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


デリバリーコンサルティンググループは、「日本のITサービスを変えるテクノロジーコンサルティング」を経営理念に掲げています。レガシーと最先端の双方を熟知したITプロフェッショナル集団として、システム構築から内製化まで高付加価値サービスを提供し、クライアントのビジネスモデル変革や新規サービス開発を実現することを目指しています。

また、世界レベルのテックナレッジを持つアーキテクトや、デジタル変革を導くプロジェクトマネジメント、システム内製化を具現するイネーブルメントの3つをコア・コンピタンスとしたITプロフェッショナルを育成しています。クライアント企業の効率化と成長の両立を支援し、持続的な競争力向上に貢献することを経営方針としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


デリバリーコンサルティンググループは、挑戦・互助・公正を尊重する企業文化を育み、楽しく豊かに働く環境を提供しています。日本を支えるITサービス産業の一員として、正々堂々と経営を行い、社会の発展に貢献することを目指しています。

同社では、ビジネスとテクノロジーを結びつけ、企業価値向上に貢献する成果を生む人材を育成し続けるための教育・評価制度を整備しています。多様な働き方を実現するため、オフィス、リモートワーク、レンタルオフィスの3つの選択肢を提供し、効率的かつ生産性の高い働き方を推進しています。

従業員全員に平等な機会と公平な評価を受けられる環境を整え、性別、国籍、年齢、キャリア、障がい、雇用形態、育児・介護中など多様な背景を持つ人材の活躍を推進しています。また、従業員が健全な状態で安心して働ける職場環境の整備を重視し、ハラスメント防止対策研修の定期的な実施を通じて、安心・安全な職場づくりに取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


デリバリーコンサルティンググループは、最先端IT技術への対応を優先課題としています。最先端技術の発掘と理解を深め、既存技術との融合も視野に入れ、付加価値の高いサービスの提供を目指しています。

また、新規顧客の開拓と営業体制の強化にも取り組んでいます。営業人員の育成・体制強化や外部パートナーとの連携強化を通じて、既存顧客との関係強化と新規顧客開拓を同時に進める方針です。

同社グループ及びサービスの認知度向上も重要な課題です。高品質なサービス・製品の提供とプロモーション活動の強化を通じて、知名度と信頼の向上に努めています。

さらに、優秀な人材確保と組織体制の強化も重点テーマです。新卒採用の強化、経験者の中途採用、教育制度の整備、人事評価制度の改善、イノベーションを奨励する労働環境の継続的な創出・改善を通じて、優秀な人材の確保と定着を促進する方針です。内部管理体制の強化も進め、健全な企業経営に必要な体制を強化しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


デリバリーコンサルティングの取締役会は、経営上の重要事項の意思決定と職務執行の監督を担っています。同社は監査役会設置会社として、経営の健全性、透明性及び効率性の確保に努めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


デリバリーコンサルティングの筆頭株主は、代表取締役会長である阪口琢夫氏です。同氏が個人として多くの株式を保有しており、創業家が経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。上位株主には事業会社や資産運用会社も名を連ねています。

株主名 持株比率
阪口 琢夫 31.72%
メディアシーク 18.03%
MFアセット 10.79%
トランス・コスモス 7.50%
Solvvy 1.66%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役会長は阪口琢夫氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
阪口 琢夫 代表取締役会長 1989年4月アンダーセンコンサルティング入社、2000年3月トランス・コスモス入社、2003年4月同社設立 代表取締役社長、2017年11月MFアセット設立 代表取締役、2024年10月同社代表取締役会長より現職。
内藤 秀治郎 取締役CEO 1994年6月アンダーセンコンサルティング入社、2007年11月シンプロメンテ代表取締役社長、2016年5月アンドン設立 代表取締役、2024年10月同社取締役CEOより現職。
高橋 昌樹 取締役COO 1996年3月アンダーセンコンサルティング入社、2013年10月EYアドバイザリー入社、2017年6月同社入社、2022年8月同社取締役COOより現職。


社外取締役は、曽山明彦氏(株式会社エグゼクティブ・アライアンス代表取締役)、齋藤祐子氏(グーグル合同会社プライバシーサンドボックスパートナシップ部長)です。

同社は監査役会設置会社です。取締役会は社外取締役2名を含む5名で構成され、監査役3名全員が社外監査役であることにより、経営への高い監視機能を実現しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


デリバリーコンサルティングの役員報酬は、固定報酬、業績連動報酬、株式報酬によって構成されています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬と中長期的な業績連動報酬としての株式報酬が中心です。一方、監督機能を担う社外取締役の報酬は、その職務に鑑み固定報酬のみで構成されています。報酬の決定プロセスは、社外役員が過半数を占める任意の報酬委員会の諮問を経て、取締役会で決定される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 73百万円 18.2百万円
社外取締役 2名 6百万円 3.0百万円
社外監査役 3名 12百万円 4.0百万円


なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。