【平均年収691万円】日創グループ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

【平均年収691万円】日創グループ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

日創グループは、日創プロニティ、吾嬬ゴム工業などを傘下に持つ持株会社です。金属加工、化成品、建設、タイルなど多岐にわたる事業を展開し、グループ全体で多くの従業員を擁しています。直近の連結会計年度では、売上高と経常利益が増加しました。


目次

※本記事は、
日創グループ株式会社
(旧会社名 日創プロニティ株式会社)
の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日創グループは持株会社であり、単体従業員数は13名、グループ連結従業員数は695名です。

同社グループは、金属加工、化成品、建設、タイル、その他(木材加工・販売、住宅設備機器の企画・EC販売、ものづくりWEBサービス、システム受託開発)の多岐にわたる事業を展開しています。連結子会社13社を中心に、幅広い分野で製品の企画・設計・加工・製造・販売、および建設工事を手掛けています。

主な国内グループ会社は、日創プロニティ(金属加工事業)、吾嬬ゴム工業(化成品事業)、日創エンジニアリング(建設事業)、ニッタイ工業(タイル事業)、カナエテ(その他)などです。

2025年6月1日付で持株会社体制へ移行し、日創グループに商号を変更しました。また、M&Aにより大鳳、フォームテックス、泉製作所が連結子会社となり、ゴム加工事業は化成品事業に名称変更されました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日創グループは持株会社体制のもと、グループ全体の企業価値向上を目指し、人的資本への積極的な投資を基本方針としています。多様な人財の確保と育成を通じて、中長期的な成長を支える環境づくりに注力していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が41.7歳、平均勤続年数が4.2年となっており、比較的若く、活発な組織であることが示されています。これは、持株会社体制への移行やM&Aを通じた事業拡大に伴う組織の変化を反映している可能性があります。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 6,909,000円
平均勤続年数 4.2年
平均年齢 41.7歳
単体従業員数 13人
連結従業員数 695人
単体のグループ内比率 1.9%


退職給付制度

同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。これらの制度は、同社および一部の連結子会社に適用されています。

退職一時金制度があり、当社および一部の連結子会社は確定給付型の制度として退職一時金制度を採用しています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

確定給付制度における退職給付に係る負債の期末残高は1.8億円です。また、確定拠出制度への要拠出額は18百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人が企業価値を生む源泉であると考え、年齢、性別、国籍を問わず多様な人財の確保・育成を重視しています。中長期的な企業価値向上に向け、人財への幅広い投資を人財育成の基本方針としています。

具体的には、プロフェッショナル人財の採用や中途・新卒採用の拡充、次世代経営人財の育成、職場環境の改善など、人的資本への投資に積極的に取り組んでいます。特に、経営戦略上重要なM&Aにおいては、子会社のプロパー人財を社長や役員に登用するほか、同社グループの従業員を役員や管理職として派遣し、経営経験やマネジメント経験を積ませることで次世代経営人財の育成に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社は女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

人的資本に関する指標及び目標


提出会社および日創プロニティの合算値です。

指標 数値
採用者に占める女性の割合 35.7%
年次有給休暇の取得日数 11.3日

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


日創グループは、持株会社体制のもと、多角的な事業を展開しています。金属加工、化成品、建設、タイルといった幅広い分野で、顧客のニーズに応える製品やサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、持株会社体制に移行し、各事業会社がそれぞれの専門分野で事業を推進しています。多様な製品やサービスを通じて、幅広い顧客層に価値を提供し、収益を上げています。

金属加工事業

建設、エネルギー、機械設備分野における各種金属製品の企画・設計・加工・製造・販売を手掛けています。太陽電池アレイ支持架台や金属サンドイッチパネルなどが主要製品です。収益は、これらの金属製品の提供から得ています。運営は、日創プロニティが行っています。

化成品事業

住宅、機械、インフラ分野、輸送機械等における各種ゴム・ウレタン製品・樹脂成型製品の企画・設計・加工・製造・販売を行っています。下水道マンホール耐震性継手、止水テープ、車両向け樹脂製品などが含まれます。収益は、これらの化成品製品の提供から得ています。運営は、吾嬬ゴム工業、フォームテックス、泉製作所が行っています。

建設事業

内外装パネル工事や太陽光発電設備工事を中心とした建設工事を手掛けています。収益は、各種建設工事の請負から得ています。

タイル事業

住宅・ビル外装タイル、内装タイル等の企画・設計・加工・製造・販売を行っています。湿式タイルや乾式タイルなどが主要製品です。収益は、これらのタイルの提供から得ています。運営は、ニッタイ工業が行っています。

その他の事業セグメント

ものづくりWEBサービス、システム受託開発、木材加工・販売、住宅設備機器の企画・EC販売など、多岐にわたる事業を展開しています。

同社グループの売上高は、当連結会計年度において、株式会社大林組への売上高が全体の13.8%を占めています。

セグメント 売上高(2024年8月期) 売上高(2025年8月期)
金属加工事業 80.4億円 80.0億円
建設事業 32.6億円 68.0億円
タイル事業 51.6億円 47.8億円
化成品事業 - 27.3億円
その他の事業セグメント 2.4億円 7.1億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの連結経営指標を見ると、売上高は過去5年間で増加傾向にあります。特に直近の連結会計年度では、売上高が大きく伸長しました。経常利益も同様に増加傾向を示しており、親会社株主に帰属する当期純利益は変動があるものの、直近の連結会計年度では一定の水準を維持しています。

項目 2021年8月期 2022年8月期 2023年8月期 2024年8月期 2025年8月期
売上高 75.3億円 73.7億円 125億円 177億円 230億円
経常利益 5.3億円 4.0億円 4.2億円 13.6億円 14.0億円
経常利益率 7.0% 5.4% 3.3% 7.7% 6.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 4.3億円 1.5億円 15.2億円 10.9億円 9.2億円
1株当たり当期純利益(円) 66.48 23.99 234.33 167.33 141.88

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、当連結会計年度において前期から増加しています。これは、連結従業員数が増加する中で、売上高がそれを上回る伸びを示したことによるものです。一方、従業員1人あたり営業利益(連結)は、当連結会計年度において前期から減少しています。

指標 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 31.4百万円 33.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.3百万円 2.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で資金を生み出しながらも、事業拡大に向けた積極的な投資を行っている状況です。そのため、現時点では手元資金を投資に充てているフェーズにあると言えます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの純資産は前期から増加しており、自己資本比率はプライム市場の製造業平均と同水準となっています。ROE(自己資本利益率)は前期から減少しており、プライム市場平均を下回る水準です。

手元資金である現金及び預金は前期から増加しており、一定の流動性を確保している状況です。これらの財務状況は、同社グループが事業活動を継続していく上での基盤を示しています。

指標 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
純資産 121億円 126億円
自己資本比率 53.8% 46.9%
ROE(自己資本利益率) 9.4% 7.4%
現金及び預金 61.5億円 77.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、前期の資金使用から当期は資金獲得に転じています。税金等調整前当期純利益や減価償却費、売上債権及び契約資産の減少、棚卸資産の減少が主な収入要因です。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べて資金の使用額が大きく増加しています。これは主に有形固定資産の取得、投資有価証券の取得、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは、前期の資金使用から当期は資金獲得に転じており、短期借入金の純増額や長期借入れによる収入が主な要因となっています。

結果として、フリーキャッシュ・フローはマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っている状況です。同社グループは事業拡大に向けた積極的な投資フェーズにあり、今後の成長性につながる動きを示しています。

項目 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
営業CF △1.9億円 29.2億円
投資CF △4.6億円 △39.3億円
財務CF △2.0億円 25.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △6.4億円 △10.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループが取り扱う製品・サービスは建築業界向けが多くを占めており、国内における建築関連の投資動向の影響を受ける可能性があります。日本国内の住宅・非住宅分野の建築関連市場が急激に冷え込んだ場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、金属加工事業における鋼材価格の変動や、タイル事業における都市ガス価格動向、一部輸入タイルにおける為替変動による仕入価格への影響もリスクとして挙げられています。これらの変動が想定を超えるスピードで進んだ場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループが必要とする人財の確保や育成が十分にできなかった場合、事業の拡大に制限が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。同社グループは、人財への幅広い投資を行っていくことを基本方針としています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日創グループは、「日々創造」を経営理念とし、「『創る』力で未来に挑む企業グループ」をビジョンに掲げています。日本のものづくり企業の輝く未来を目指し、持続的な成長と企業価値向上に取り組む会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、グループ経営理念として「日々創造」を掲げています。グループビジョンは「『創る』力で未来に挑む企業グループ」であり、「創る」力とは「付加価値を創造する力」と定義されています。

これらの理念とビジョンのもと、同社グループは「創る」力を事業の源泉、コアとして捉え、企業価値向上に取り組んでいます。目指す未来は、「『創る』力で未来に挑み、日本のものづくり企業が輝く未来」であると示されています。

同社グループでは、これらの考え方を持続的成長につなげる仕組みとして、独自の価値創造ストーリー及び価値創造プロセス「日創BOOOOST!」を策定しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、サステナビリティの基本方針として「『創る』力を通じてあらゆるニーズにお応えすることで、社会的価値と経済的価値を満たしていく」ことを掲げています。人が企業価値を生む源泉であると考え、年齢、性別、国籍を問わず多様な人財を確保・育成していくことを重視しています。

人財育成の基本方針として人財への幅広い投資を行い、プロフェッショナル人財の採用や中途・新卒採用の拡充、次世代経営人財の育成、職場環境の改善等に積極的に取り組む姿勢です。

特にM&Aにおいては、子会社のプロパー人財を社長や役員に登用するほか、同社グループの従業員を役員や管理職として派遣しています。これにより、経営経験やマネジメント経験を積ませることで次世代経営人財の育成に努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、第4次中期経営計画に基づき、「『創る』力で未来に挑む企業グループ」の形成を目指し、お客様のニーズに応えるため、優先的に対処すべき課題を定めています。具体的には、プロフェッショナル人財の採用と育成を進め、より強固なグループ経営基盤・組織体制を構築することが挙げられます。

また、人財・新規事業・新製品開発に向けた先行投資に取り組むほか、設計工程や調達を一部海外へ移転する海外拠点化プロジェクトを推進しています。

M&Aを成長ドライバーと位置づけ、社会的価値と経済的価値の両立に取り組むとともに、M&A実行後のPMI(Post Merger Integration)を着実に遂行していく方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


日創グループは監査役制度を採用しており、取締役会と監査役会を設置しています。社外役員で構成される社外役員会も設置し、経営の監視機能と透明性の強化に取り組んでいます。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


日創グループの筆頭株主はNTi company株式会社です。上位株主には、代表取締役社長である石田徹氏をはじめ、石田洋子氏など個人株主が複数名を占めています。これにより、創業家や関連会社が同社グループの資本構成において重要な位置を占めていることがうかがえます。

株主名 持株比率
NTi company 18.55%
石田 洋子 13.44%
石田 徹 7.99%
井上 亜希 5.79%
山崎 勝明 3.91%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は石田徹氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。

氏名 役職 主な経歴
石田 徹 代表取締役社長 1992年6月日創工業有限会社(現同社)入社。2014年11月同社代表取締役社長に就任。吾嬬ゴム工業、綾目精機、ダイリツ、ワタナベテクノス、ニッタイ工業、天神製作所、カナエテ、マルトク、大鳳、フォームテックス、泉製作所の代表取締役を歴任し現職。
大里 和生 専務取締役 グループ経営戦略本部長 1987年10月日創工業有限会社(現同社)入社。2014年11月同社専務取締役営業部長。2016年4月日創エンジニアリング代表取締役社長。2025年6月同社専務取締役グループ経営戦略本部長、日創プロニティ代表取締役社長に就任し現職。
猪ノ立山 住夫 取締役 グループ経営戦略本部 経営管理担当 2009年2月同社入社管理部次長。2014年11月同社取締役管理部長。綾目精機、吾嬬ゴム工業、ダイリツ、ワタナベテクノス、日創エンジニアリングの取締役・監査役を歴任。2025年6月同社取締役グループ経営戦略本部経営管理担当に就任し現職。
諸岡 安名 取締役 グループ経営戦略本部 IR・SR担当 IR・SR部長 1982年4月佐賀銀行入行。アイ・ケイ・ケイホールディングス取締役経営管理部長等を経て、2014年4月同社入社経営企画室副室長。2015年11月同社取締役経営企画室長。綾目精機、吾嬬ゴム工業、天神製作所、カナエテ、日創プロニティの取締役・監査役を歴任。2025年6月同社取締役グループ経営戦略本部IR・SR担当IR・SR部長に就任し現職。


社外取締役は、髙山大地氏(明倫国際法律事務所代表パートナー弁護士)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役1名と社外監査役3名を含む体制で経営監視機能の客観性と中立性を確保しています。社外役員は独立した立場から経営に対する監督と有効な助言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


日創グループの役員報酬は、基本報酬と非金銭報酬で構成されています。中長期的な企業価値向上への動機付けと優秀な人材確保を目的としており、基本報酬は役位や職責、業績を考慮した月例の固定報酬です。非金銭報酬としては、株式報酬型ストックオプションが支給され、株主との価値共有を促進するインセンティブ設計となっています。なお、社外取締役には基本報酬のみが支給されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.2億円 24.8百万円
監査役(社外除く) 1名 6百万円 6.0百万円
社外役員 4名 13百万円 3.2百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。