【平均年収494万円】鉄人化ホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

【平均年収494万円】鉄人化ホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

鉄人化ホールディングスは、ファースト・パシフィック・キャピタル、Rich toなどを傘下に持つ純粋持株会社です。カラオケルーム運営を主軸に、飲食、美容、メディア・コンテンツ企画など多角的な事業を展開。直近の連結会計年度では売上高が増加し、利益も大幅に改善し増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社鉄人化ホールディングス の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


鉄人化ホールディングスは純粋持株会社であり、単体従業員数は83名、グループ連結従業員数は446名です。

同社グループは、カラオケルーム運営事業を主たる事業とし、飲食事業、美容事業、メディア・コンテンツ企画事業などを展開しています。連結子会社12社を中心に多角的な事業ポートフォリオを構築しています。

主な国内グループ会社は、ファースト・パシフィック・キャピタル(資産の運用管理)、Rich to(美容事業)、鉄人エンタープライズ(飲食事業)、コストイノベーション(その他事業)などです。

鉄人化ホールディングスは、2023年9月1日付で純粋持株会社に移行し、グループ再編を行っています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社鉄人化ホールディングスは、持株会社としてグループ全体の経営戦略を担っています。給与水準や働き方に関するデータは、同社単体の状況を示すものであり、グループ全体の人材マネジメント方針や企業文化を理解する上で参考となるでしょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数と平均年齢から、一定の定着感とバランスの取れた年齢構成が見られます。従業員が長期的にキャリアを築ける環境が整っている傾向がうかがえます。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 4,936,900円
平均勤続年数 7.6年
平均年齢 39.1歳
単体従業員数 83人
連結従業員数 446人
単体のグループ内比率 18.6%


確定給付型の退職給付制度を導入しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度です)。この制度は国内グループ会社に適用されます。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、主にサービス事業を経営しており、持続的な成長のためには人材確保と育成、働き方の多様性を尊重した労働環境の改善が重要であると考えています。人材確保と育成においては、性別を問わず中途採用者、女性、外国人の採用を推進しています。

働き方の多様性を尊重するため、IT環境を整備し、積極的なテレワークを推進しています。また、働きやすい職場環境づくりを推進しており、メンタルヘルス並びに総合健康リスク対策として定期的に「ストレスチェック」を実施し、高ストレスの解消に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体のデータを示します。管理職に占める女性の割合は、女性活躍推進法に基づく情報公開項目として選択しておらず、記載を省略しています。男性労働者の育児休業取得率は、当事業年度中に配偶者が出産した男性労働者が存在しないため、記載していません。

指標 数値
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 43.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 66.4%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 68.8%

多様性・登用

指標 数値
美容事業における正規雇用労働者に占める女性の割合 98.6%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


鉄人化ホールディングスは、カラオケルーム運営を主軸に、飲食、美容、メディア・コンテンツ企画といった多角的な事業を展開する持株会社です。同社グループは、多様なサービスを通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、カラオケルーム運営事業を主たる事業とし、飲食事業、美容事業、メディア・コンテンツ企画事業、その他の事業セグメントを展開しています。各事業は、それぞれの市場環境に対応した戦略のもと、経営資源の効率的な活用と事業ポートフォリオの見直しを推進しています。国内での事業展開が中心であり、特定の顧客への収益集中は見られません。

カラオケルーム運営事業

首都圏を中心に「カラオケの鉄人」ブランドで店舗を展開し、アニメ・ゲーム等のコンテンツとのコラボレーション企画にも注力しています。収益は、楽曲・飲食サービスの提供やコラボ企画から得ています。運営は、鉄人エンタープライズが行っています。当連結会計年度では、運営効率化とコスト削減により大幅な増益となりました。

飲食事業

「直久」ブランドのラーメン事業を主軸に、「京都勝牛」「赤から」「福包酒場」「鳥竹」「かにざんまい」といった多様なブランドで飲食業を運営しています。収益は、店舗販売、フランチャイズ店舗、小売流通事業者等への販売から得ています。運営は、直久が行っています。当連結会計年度では、外食需要の回復と「鳥竹」のグループ加入により、売上・利益ともに大きく増加しました。

美容事業

首都圏で「Bianca」、中京地区で「Rich to」ブランドのまつ毛エクステ・ネイルサロンを展開しています。収益は、施術サービスや物販、卸売から得ています。運営は、Rich toおよびビアンカグループが行っています。当連結会計年度では、新規出店と人員体制強化への先行投資により、売上は増加したものの利益は減少しました。

メディア・コンテンツ企画事業

携帯電話用モバイルコンテンツの制作・販売・配信を行っています。収益は、モバイルコンテンツの提供から得ています。運営は、鉄人エンタープライズが行っています。スマートフォン利用者の減少傾向により、当連結会計年度では減収・減益となりました。

その他の事業セグメント

アニメ・ゲームのコンテンツフォルダーのライセンスを使用したコラボレーション事業や、ダンス・ヨガ・トレーニング等での利用を目的としたレンタルスペース事業などを行っています。収益は、これらのサービス提供から得ています。当連結会計年度では、レンタルスペース事業の開始により売上は増加しましたが、セグメント損失は拡大しました。

セグメント 売上高(2024年8月期) 売上高(2025年8月期)
カラオケルーム運営事業 38.4億円 38.7億円
飲食事業 12.1億円 19.5億円
美容事業 17.8億円 19.0億円
その他の事業セグメント 1.8億円 2.6億円
メディア・コンテンツ企画事業 66百万円 58百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、直近5期間で売上高が継続的に増加傾向にあります。利益面では、過去には経常損失を計上した期もありましたが、直近の当連結会計年度では経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に改善し、増益となりました。営業活動によるキャッシュ・フローも増加傾向を示しており、本業での資金創出力が向上しています。

項目 2021年8月期 2022年8月期 2023年8月期 2024年8月期 2025年8月期
売上高 52.4億円 58.8億円 65.9億円 70.7億円 80.4億円
経常利益 △1.9億円 △2.2億円 4百万円 36百万円 2.6億円
経常利益率 △3.6% △3.7% 0.1% 0.5% 3.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 △2.8億円 32百万円 6百万円 4百万円 3.4億円
1株当たり当期純利益(円) △21.38 2.45 0.42 0.30 25.40

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期からわずかに減少しましたが、従業員1人あたりの営業利益は大幅に増加しています。これは、同社グループが業務効率化や人的生産性の向上に注力した結果、収益体質が改善していることを示しています。

指標 2024年8月期 2025年8月期
従業員1人あたり売上高(連結) 18.4百万円 18.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.2百万円 0.5百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社鉄人化ホールディングスは、本業で安定した資金を生み出し、将来に向けた投資も継続している財務状況を示しています。手元資金も厚く、経営基盤は安定していると言えます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)の改善が見られます。手元資金も増加しており、不況時の耐性も高まっています。

指標 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
純資産 2.2億円 6.6億円
自己資本比率 4.9% 14.3%
ROE(自己資本利益率) 1.9% 78.7%
現金及び預金 7.4億円 9.8億円


同社グループの自己資本比率は当期で14.3%となっており、前期の4.9%から大きく改善しています。これは非製造業のプライム市場平均24.2%と比較すると低い水準ですが、着実に向上している状況です。ROE(自己資本利益率)は当期で78.7%と、前期の1.9%から大幅に上昇しており、プライム市場平均9.4%を大きく上回る水準を示しています。

また、現金及び預金は前期の7.4億円から当期は9.8億円に増加しています。これは、事業活動で得た資金が手元にしっかりと確保されていることを示しており、事業運営の安定性につながる要素です。

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を創出し、投資活動も継続している状況です。フリーキャッシュフローもプラスで推移しており、資金繰りに余裕がある状態を示しています。

営業活動によるキャッシュフローは、前期の4.3億円の増加から当期は6.8億円の増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益や移転補償金、助成金等収入、減価償却費、減損損失などによるものです。投資活動によるキャッシュフローは、前期の△2.2億円の減少から当期は△1.7億円の減少となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出があった一方で、差入保証金の返還や保険積立金の解約による収入が増加したことによるものです。財務活動によるキャッシュフローは、前期の△3.5億円の減少から当期は△2.7億円の減少となりました。これは主に、短期借入金の純減額の減少や長期借入金による収入があった一方で、長期借入金の返済や株式の発行による収入があったことによるものです。

これらの結果、本業で得た資金が投資を上回るフリーキャッシュフローは、前期の2.0億円のプラスから当期は5.2億円のプラスへと増加しています。これは、同社グループが事業活動で安定して資金を稼ぎ出し、将来に向けた投資も行いつつ、手元資金を増やしていることを示しています。この資金の流れは、今後の事業拡大や雇用安定性につながる基盤と言えます。

項目 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
営業CF 4.3億円 6.8億円
投資CF △2.2億円 △1.7億円
財務CF △3.5億円 △2.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 2.0億円 5.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、カラオケルーム運営事業の市場環境変化に対応するため、飲食事業や美容事業などへの多角化戦略を進めています。しかし、この基本戦略が顧客に十分に受け入れられなかった場合や、各事業の市場環境が悪化した場合、顧客が大幅に減少した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、カラオケルーム運営事業において推進しているコラボ完全特化型カラオケ店舗は、ニッチなユーザーを対象としているため、提供コンテンツがコアユーザーに受け入れられなかった場合や、人気コンテンツのIP使用許諾が得られなかった場合には、十分な集客ができず、事業展開や業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、カラオケルーム運営事業や飲食事業において、人手不足が深刻化する中で適正な人員確保が課題となっています。また、美容事業では国家資格を有する美容師やお客様から高い支持を受けるスタイリストの確保が重要であり、優秀な人材が多数退職した場合には事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


鉄人化ホールディングスは、専門領域で卓越した能力と品格を持つ「鉄人」を社員一人ひとりが目指す企業グループです。社会に本質的な価値と感動を提供し、持続的な成長を実現することを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


鉄人化ホールディングスは、専門領域において卓越した能力と品格を備えた存在を「鉄人」と定義しています。社員一人ひとりが「鉄人」となることを目指し、知識や技術に加え、誠実さ、謙虚さ、倫理観を兼ね備えたプロフェッショナルを育成・輩出する方針です。これにより、社会に本質的な価値と感動を提供し、持続的に成長する企業グループの実現を図っています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


鉄人化ホールディングスでは、社員一人ひとりが「鉄人」となることを目指し、知識や技術だけでなく、誠実さ、謙虚さ、倫理観を兼ね備えたプロフェッショナルであることを重視しています。同社グループは、サステナビリティ活動を通じて企業としての持続可能な成長と社会への貢献を両立させることを掲げています。

人的資本に関する戦略として、人材確保と育成、働き方の多様性を尊重した労働環境の改善を重要視しています。性別を問わず中途採用者、女性、外国人の採用を推進し、IT環境を整備して積極的なテレワークを推進しています。また、働きやすい職場環境づくりの一環として、メンタルヘルス対策として定期的なストレスチェックを実施しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


鉄人化ホールディングスは、カラオケルーム運営事業への収益構造の偏重や、コロナ禍以降の利用客減少、娯楽の多様化による競争力低下を経営課題として認識しています。また、原材料費や人件費の上昇、人手不足といった事業環境の厳しさにも直面しています。

これらの課題に対し、同社グループは既存事業における収益基盤の改善と新規事業への積極的な投資、財務基盤の強化と安定化に取り組む方針です。具体的には、店舗運営事業において人材不足への対応を図り、効率的な店舗運営を推進しています。美容事業では、新卒採用によるスタイリストの確保と教育体制の強化、ブランド力の向上に努めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


株式会社鉄人化ホールディングスは、取締役会による意思決定と経営のモニタリングを通じて、透明性と公正性を確保するコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。監査等委員会設置会社として、社外取締役が監査機能を担う体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


鉄人化ホールディングスの筆頭株主はファースト・パシフィック・キャピタル有限会社であり、同社グループの資本構成において大きな割合を占めています。また、エクシングや第一興商といった事業会社も上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
ファースト・パシフィック・キャピタル有限会社 62.33%
エクシング 3.77%
第一興商 3.77%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は根来拓也氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。

氏名 役職 主な経歴
根来 拓也 代表取締役社長 1998年ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社入社、2006年バークレイズ証券、2014年ゴールドマン・サックス証券を経て、2020年同社入社、同年代表取締役社長に就任より現職。
浦野 敏男 常務取締役管理本部長 1984年アマダ入社。2002年同社入社後、取締役管理本部長、常務取締役管理本部長を歴任。2020年に再度同社入社し、同年常務取締役管理本部長に就任より現職。


社外取締役は、長洲謙一氏(ウイングス代表取締役社長・監査等委員)、野老覚氏(キャサンズ代表取締役・監査等委員)、山崎良太氏(森・濱田松本法律事務所パートナー・監査等委員)、渡邊劍三郎氏(元警視庁地域部長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会による迅速な意思決定と業務執行の監督を行っています。監査等委員である取締役4名全員が社外取締役であり、監査機能の独立性と実効性を高める体制となっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


鉄人化ホールディングスは、役員の報酬額またはその算定方法に関する決定方針を定めていません。取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬は、株主総会で決議された限度額内で、代表取締役社長が経済情勢や職務内容、実績を考慮して決定しています。監査等委員の報酬は、株主総会で決議された限度額内で、監査等委員会の協議を経て個別に決定される仕組みです。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。