【平均年収778万円】日本BS放送 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

【平均年収778万円】日本BS放送 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

日本BS放送は、BSデジタル放送事業を主軸に、グループ各社とともに児童書出版事業などを展開しています。全国無料放送の総合編成局として、報道から娯楽まで多岐にわたる番組を提供しています。直近の業績は減収減益となりました。


目次

※本記事は、日本BS放送株式会社 の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本BS放送グループは、主にBSデジタル放送事業を営む企業です。全国無料放送の総合編成局として、報道、教養、娯楽、広告、ショッピングなど多岐にわたる番組を提供しています。子会社では児童書出版事業も展開しています。

単体従業員数は99名、連結従業員数は128名です。セグメントはBSデジタル放送事業、児童書出版事業の2つです。

主な国内グループ会社は、(親会社)ビックカメラ(家電製品等の販売)、(連結子会社)理論社(児童書等の出版)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日本BS放送は、BSデジタル放送事業を主軸に展開する企業です。放送と通信の融合や業界再編といった変化の激しい環境下で、既存事業の強化と新しい分野の開拓を急務としています。同社グループは、人的投資を「人材の多様性による独自性の創出」を目的とした「成長投資」と位置付け、人材育成や女性活躍推進に注力する方針を示しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均年齢が46.6歳、平均勤続年数が10.7年となっており、比較的長く勤める従業員が多い傾向が見られます。単体従業員数は99人であり、連結従業員数128人に対して、単体で多くの従業員が在籍していることがわかります。

項目 数値
平均年間給与 7,782,000円
平均勤続年数 10.7年
平均年齢 46.6歳
単体従業員数 99人
連結従業員数 128人
単体のグループ内比率 77.3%


同社は、従業員の退職給付制度として、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。確定給付制度は国内の従業員を対象としており、確定拠出年金制度は同社及び連結子会社で設けています。

退職一時金制度があり、退職金規程に基づいた一時金が支給されます。簡便法を適用した確定給付制度における退職給付に係る負債の期末残高は110百万円、確定拠出制度への要拠出額は25百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


日本BS放送は、「質の高い情報を提供することで 人々に感動を与え 幸せな社会づくりに貢献します」という経営理念を掲げています。同社グループは、人的投資を「人材の多様性による独自性の創出」を目的とした「成長投資」と戦略的に位置付けています。

特に「社内人材の育成と能力開発」「外部専門人材の活用」「女性活躍推進」を中心に、継続して実施する方針です。人材育成においては、社員がチャレンジし自ら学び成長する社内風土の強化、リーダー層のリーダーシップ・マネジメント力強化、会社の将来を担う若手の成長スピード加速の3点を柱とした人材戦略を策定しています。

多様化する競争環境の中で事業戦略を推進するため、社員一人ひとりのパフォーマンス向上を不可欠と考え、当事業年度より人事制度の改定と運用に取り組んでいます。また、社員が持つ力を存分に発揮できるよう、「コアタイムの無いフレックスタイム制度」、「時短勤務制度」、「在宅勤務制度」といった社内環境整備にも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業取得率は育児介護休業法の公表義務対象外のため、記載を省略しています。労働者の男女の賃金の差異は、女性活躍推進法の公表義務対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 24.0%

ダイバーシティの確保

指標 数値
全社員のうち女性の占める割合 35.4%
管理職における女性の比率 24.0%
中途採用者の割合 80.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


日本BS放送は、BSデジタル放送事業を主たる事業として展開しています。全国無料放送による総合編成を通じて、視聴者に多様な番組を提供し、広告主からの収入を主な収益源としています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、BSデジタル放送事業を中核に据え、質の高い情報と感動を提供するという経営理念のもと事業活動を行っています。放送事業では、報道、教養、娯楽、広告、ショッピングなど幅広いジャンルの番組を全国に向けて無料で放送しています。

収益は、広告主に対して番組の放送時間枠を販売するタイム収入、番組間の時間枠を秒単位で販売するスポット収入、そして番組販売やインターネット配信、製作委員会方式によるアニメ作品への出資配当金、書籍販売などによるその他収入から得ています。子会社である理論社と国土社は、絵本や読み物、学習物といった児童書出版事業を手掛けています。また、親会社であるビックカメラからもタイム収入やスポット収入、その他収入を得ています。海外からの売上高はなく、事業は国内に集中しています。主要な顧客の一つとしてジュピターショップチャンネルが挙げられます。

放送事業収入は前期から減少しており、タイム収入は公営競技中継や持込番組のセールスが好調だったものの、大型スポーツ特番の反動減により減収となりました。スポット収入も市況低迷の影響を受け、前期から減少しています。その他事業収入も、子会社の出版書籍が課題図書に選出された前期からの反動減が見られ、前期から減少しています。一方で、配信コンテンツの強化やオリジナル動画配信サイトの拡充により配信事業収入は好調に推移しており、放送や配信、イベントを組み合わせたマルチユースの取り組みも推進しています。

セグメント 売上高(2024年8月期) 売上高(2025年8月期)
放送事業 10兆5,323億円 10兆1,933億円
その他 1兆7,093億円 1兆6,194億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は直近の期で減少に転じています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、同様に直近の期で減少傾向を示しています。

全体として、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに前期から減少しています。

項目 2021年8月期 2022年8月期 2023年8月期 2024年8月期 2025年8月期
売上高 120億円 123億円 124億円 122億円 118億円
経常利益 27.4億円 24.0億円 20.2億円 21.0億円 19.9億円
経常利益率 22.8% 19.6% 16.2% 17.1% 16.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 18.7億円 16.0億円 13.9億円 14.6億円 13.5億円
1株当たり当期純利益(円) 104.83 89.84 77.85 81.70 75.51

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期からわずかに減少しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期からわずかに減少となりました。これらの指標は、同社グループの生産性が前期と比較してわずかに低下していることを示しています。

指標 2024年8月期 2025年8月期
従業員1人あたり売上高(連結) 92.7百万円 92.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 15.8百万円 15.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


日本BS放送は、当連結会計年度において本業で資金を稼ぎつつも、将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。財務基盤の安定性と資金の流れから、同社グループの現在地を把握できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は、プライム市場の非製造業平均と比較して非常に高い水準を維持しています。これは、強固な財務基盤と不測の事態への耐性があることを示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っていますが、手元資金として十分な現金及び預金を確保している状況です。

指標 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
純資産 236億円 244億円
自己資本比率 91.1% 90.7%
ROE(自己資本利益率) 6.3% 5.6%
現金及び預金 142億円 140億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上などにより18.3億円の獲得となりました。前期の24.7億円と比較すると減少しています。

投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出や投資有価証券の取得による支出などにより、45.4億円の使用となりました。前期の93.5億円の使用と比較すると、使用額は減少しています。

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入があったものの、配当金の支払額などにより4.6億円の使用となりました。前期の5.6億円の使用と比較すると、使用額は減少しています。

これらの結果、フリーキャッシュ・フローは27.1億円の使用となり、前期の68.8億円の使用から改善しています。同社グループは本業で資金を稼ぎながらも、将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。

項目 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
営業CF 24.7億円 18.3億円
投資CF △93.5億円 △45.4億円
財務CF △5.6億円 △4.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △68.8億円 △27.1億円


※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、売上高の大部分を占めるBSデジタル放送事業が、経済や広告市場の動向に影響を受けるリスクを認識しています。国内外の経済環境の急変や生産活動の停滞が発生した場合、広告市場も影響を受け、財政状態及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

また、同社グループの収益は、ショッピング、ドラマ、アニメ、競馬の番組に比重が高い傾向にあります。これらの収益の柱となる番組が何らかの事由により終了した場合、財政状態及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

感染症の流行に伴い、同社グループの社員及び派遣・請負スタッフ等やその家族が感染し、就業不能となった場合には、事業継続が困難となるリスクが生じます。同社グループは、フレックスタイム制度を活用した時差出勤やテレワーク(在宅勤務)の実施可能な体制を整備し、影響を最小限にとどめる対策を講じています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日本BS放送は、「質の高い情報を提供する事で 人々に感動を与え 幸せな社会づくりに貢献します」という経営理念を掲げ、放送事業の公共的使命と社会的重要性を深く認識している会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループの経営理念は「質の高い情報を提供する事で 人々に感動を与え 幸せな社会づくりに貢献します」です。放送法に基づく衛星基幹放送事業者として、国民共有の希少資源である電波を預かる公共的使命と社会的重要性を深く認識しています。

より良い番組作りと効果的な番組宣伝を通じてコンテンツを磨き、媒体価値を向上させることで、持続的な成長を可能とする強固な経営基盤を築き、業績拡大に努めることを目指しています。

中長期的には、BSデジタル放送事業の収益力維持・拡大を礎とし、魅力あるコンテンツの制作・獲得・放送を通じて新たな視聴者層や広告主の獲得に努め、収益力向上への貢献を目指しています。また、番組販売やネット配信、イベント、関連グッズ販売といった放送以外の事業収益にも資するよう、事業展開を図っています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


日本BS放送は、「質の高い情報を提供することで 人々に感動を与え 幸せな社会づくりに貢献します」という経営理念を掲げています。2022年10月に策定した「サステナビリティ基本方針」に基づき、幅広いステークホルダーと協働し、持続可能な社会への貢献を通じて企業価値向上を図ることを重視しています。

人的投資を「人材の多様性による独自性の創出」を目的とした「成長投資」と位置付け、「社内人材の育成と能力開発」「外部専門人材の活用」「女性活躍推進」を継続して実施する方針です。

「コンテンツの多様性」を支える「人材の多様性」を重視し、能力や業務実績を総合的に評価して管理職や専門職への登用を進めています。社員一人ひとりが持つ力を発揮できるよう、「コアタイムの無いフレックスタイム制度」、「時短勤務制度」、「在宅勤務制度」といった社内環境整備にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、急激な変化を続ける経営環境に対応するため、「6つの力」の強化・実践を基本戦略としています。具体的には、「マーケティング力」、「企画力」、「戦略構築力」、「実行力」、「変化対応力」、「改革推進力」の強化を通じて、新たな挑戦を続け、ニーズを的確に捉えた企画立案と戦略実行を目指しています。

これらの「6つの力」を具現化する重点施策として、2024年9月より「Value4」を推進しています。「Value4」は、「コンテンツ価値の向上」、「稼ぐ力の再構築」、「放送周辺事業の強化・発展」、「企業価値向上のための戦略的投資」の4つの柱から構成されています。

次期(2026年8月期)に向けては、放送事業の堅持・拡大を軸としつつ、非放送分野の収益基盤拡充と新たな領域への戦略的投資を掲げた施策を強力に推進していく方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


日本BS放送は監査役会設置会社であり、社外取締役や監査役による監督・監査体制を構築しています。経営の透明性と公正性を確保するためのガバナンス体制が整備されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


日本BS放送の筆頭株主は事業会社であるビックカメラであり、同社グループの資本構成において大きな影響力を持つ株主が存在しています。

株主名 持株比率
ビックカメラ 61.35%
テレビ東京ホールディングス 1.18%
INTERACTIVE BROKERS LLC (常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券) 0.75%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は14名(男性12名・女性2名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長社長執行役員は近藤和行氏が務めています。社外取締役比率は30.0%です。

氏名 役職 主な経歴
齋藤 知久 代表取締役会長 1978年11月 小西六写真工業(現 コニカミノルタ)入社、2009年6月 ビックカメラ入社、同社出向 執行役員営業担当、2015年3月 同社 代表取締役会長より現職。
近藤 和行 代表取締役社長社長執行役員 1984年4月 読売新聞社(現 読売新聞東京本社)入社、2020年6月 札幌テレビ放送 取締役、2021年10月 同社 顧問、2021年11月 同社 代表取締役社長 兼 COO COO執行役員、2022年9月 同社 代表取締役社長 社長執行役員より現職。
田﨑 勝也 取締役副社長執行役員 1987年12月 社団法人民間活力開発機構(現 一般社団法人民間活力開発機構)入構、2002年10月 電通入社、2007年10月 同社入社、2017年11月 同社 常務取締役ソリューション営業局長、2024年9月 同社 取締役 副社長執行役員より現職。
松友 大輔 取締役執行役員 1996年4月 中京テレビ放送入社、2009年9月 角川春樹事務所入社、2010年12月 同社入社、2020年9月 同社 執行役員 制作局長、2023年11月 同社 取締役 執行役員 コンテンツ戦略局担当より現職。
阿久井 香織 取締役執行役員 1996年4月 クロステレビ入社、2007年5月 同社入社、2019年12月 同社 執行役員 経営戦略局長、2023年11月 同社 取締役 執行役員 内部統制、営業局、営業推進局、総務局、財務本部、渉外担当より現職。
羽川 寛 取締役執行役員 1997年4月 奈良テレビ放送入社、2007年11月 同社入社、2020年9月 同社 執行役員 営業戦略局長、2024年11月 同社 取締役 執行役員 配信コンテンツbiZ局長より現職。
中川 景樹 取締役 1998年4月 富士銀行(現 みずほ銀行)入行、2002年8月 ビックカメラ入社、2009年2月 ラネット 代表取締役社長、2018年11月 ビックカメラ 取締役執行役員、2024年11月 同社 取締役より現職。


社外取締役は、山口香氏(国立大学法人筑波大学 体育系教授・コナミグループ 社外取締役 監査等委員)、村田博文氏(財界研究所 代表取締役社長兼主幹・学校法人拓殖大学理事)、樋口眞人氏(樋口コンプライアンス法律事務所 弁護士・ヒガシホールディングス 社外取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役3名と社外監査役3名を含む体制で、客観的な視点から経営執行の監視を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬体系は、中長期的な業績向上と企業価値向上へのインセンティブを高めることを目的としています。固定報酬、業績連動報酬、株式報酬型ストック・オプションで構成されており、社外取締役は固定報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 1.8億円 30.1百万円
社外役員 6名 40百万円 6.7百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。